【中学国語】「蓬萊の玉の枝」竹取物語のあらすじ・現代語訳・古語を解説

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「蓬萊の玉の枝――『竹取物語』から」をわかりやすく解説

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中学1年国語で学習する「蓬萊の玉の枝――『竹取物語』から」について、わかりやすく解説するよ。

『竹取物語』がどのような作品なのか、「今は昔、竹取の翁といふものありけり。」で始まる冒頭の意味、かぐや姫と五人の貴公子、くらもちの皇子が語る「蓬萊の玉の枝」、かぐや姫の昇天、「ふじの山」の結末まで、物語の流れを整理しよう。

さらに、歴史的仮名遣いや古語、古典特有の文末表現、登場人物の行動や言葉遊びなど、定期テストで押さえておきたいポイントもまとめているよ。

目次

「竹取物語」とは

「蓬萊の玉の枝」は、『竹取物語』という古典作品の一部だよ。

『竹取物語』は、平安時代の初めごろに成立したと考えられている物語で、作者は分かっていないよ。

現存する日本最古の物語といわれ、『源氏物語』では「物語の出で来はじめの親」と評されているんだ。

成立平安時代初期と考えられている
作者不詳
主人公かぐや姫
育ての親竹取の翁と媼
作品の特徴竹から見つかったかぐや姫が成長し、求婚者たちに難題を出し、やがて月の世界へ帰っていく物語
「八月十五夜に月の都から迎えが来て、かぐや姫が天の羽衣を着て昇天し、帝が不死の薬を山で焼かせ、『ふじの山』へつながる流れを整理した図解。」

たろう
『竹取物語』って、かぐや姫が月へ帰る話だけじゃないんだね。

くまごろう
そうだよ。五人の貴公子の失敗談や言葉遊びなど、おもしろい場面がたくさんあるんだ。

「蓬萊の玉の枝」の主な登場人物

人物どんな人物?
かぐや姫光る竹の中から見つかった女の子。3か月ほどで大人になり、その美しさが評判になる。
竹取の翁竹を取って暮らしていたおじいさん。名は「さぬきの造」。かぐや姫の育ての父。
媼翁の妻。かぐや姫の育ての母。
五人の貴公子かぐや姫に熱心に求婚し、それぞれ難題を出される。
帝かぐや姫に心を寄せ、宮中へ迎えようとする。

「かぐや姫を見つける」意味と現代語訳

まずは、『竹取物語』の有名な冒頭を確認しよう。

今は昔、竹取の翁といふものありけり。

野山にまじりて竹を取りつつ、よろづのことに使ひけり。

名をば、さぬきの造となむいひける。

現代語訳

今となっては昔のこと、竹取の翁という者がいた。

野や山に入って竹を取り、いろいろなことに使っていた。

その名を、さぬきの造といった。

古文意味
今は昔今となっては昔のこと
翁おじいさん
よろづいろいろ・さまざま
ありけりいた

たろう
「今は昔」って、「今なの?昔なの?」ってちょっと不思議な言い方だね。

くまごろう
「今となっては昔のこと」という意味だよ。昔話の「むかしむかし」のような書き出しだと考えると分かりやすいね。

光る竹の中にいたかぐや姫

翁が竹を取っていると、根元が光っている竹を一本見つけるよ。

不思議に思って近寄ってみると、竹の筒の中に三寸ほどの小さな人が、とてもかわいらしい姿で座っていたんだ。

一寸は約3cmなので、三寸は約9cmだよ。

本文にある「いとうつくしうて」の「うつくし」は、現在の「美しい」とは少し意味が違うんだ。

いとうつくしうて = とてもかわいらしくて

たろう
古文の「うつくし」は「美しい」じゃないの?

くまごろう
この時代の「うつくし」は、主に「かわいい・愛らしい」という意味なんだ。現代語と意味が変わった古語として大切だよ。

「なよ竹のかぐや姫」の意味

成長した姫は、「なよ竹のかぐや姫」と名づけられるよ。

「なよ竹」は、細くしなやかな竹のこと。

また、「かぐや」は、ちらちらと光って揺らめくという意味の「かがよう」に関係する名と考えられていて、光り輝くほど美しい姫という意味が込められているんだ。

五人の貴公子とかぐや姫の難題

かぐや姫は3か月ほどで大人になり、その美しさの評判を聞いた多くの男性から求婚されるようになるよ。

その中でも熱心だった五人の貴公子に対して、かぐや姫は、それぞれ入手することが非常に難しい品を持ってくるように求めるんだ。

求婚者かぐや姫が求めた品結果
石作の皇子仏の御石の鉢別の鉢を持ってきたが、偽物だと見破られる。
くらもちの皇子蓬萊の玉の枝匠に偽物を作らせるが、うそがばれる。
右大臣阿倍御主人火鼠の皮衣火に入れると燃え、偽物だと分かる。
大納言大伴御行竜の首にある五色に光る玉海で嵐に遭い、断念する。
中納言石上麻呂足燕の持たる子安貝取ろうとして落下し、失敗する。
「かぐや姫が五人の貴公子に出した難題について、人物名、求められた品、結果を整理した図解。」

たろう
どれも普通には手に入らない物ばかりだね。

くまごろう
そうなんだ。かぐや姫は、求婚を簡単には受け入れず、貴公子たちに難題を出したんだね。

「蓬萊の玉の枝」とは

くらもちの皇子に出された難題が、題名にもなっている「蓬萊の玉の枝」だよ。

根銀
茎金
実真珠
蓬萊山古代中国の伝説に出てくる理想郷。中国から見て東の海にあるとされた。

くらもちの皇子が語った「蓬萊の山」

くらもちの皇子は、船に乗って蓬萊の玉の枝を探しに行ったように見せかけるよ。

長い間姿を隠した後、立派な玉の枝を持って翁の家へ現れ、蓬萊山まで旅をしたという話をもっともらしく語るんだ。

これは、蓬萊の山なり。

くらもちの皇子が語った蓬萊山
非常に険しく、簡単には登れない。
世の中にはない花の木が立っている。
金・銀・瑠璃色の水が山から流れている。
さまざまな玉でできた橋が架かっている。
周囲には光り輝く木々が立っている。

たろう
こんなに詳しく話したら、本当に行ってきたように聞こえるね。

くまごろう
そこがくらもちの皇子の作戦なんだ。実際には行っていないのに、具体的な描写を重ねて、もっともらしく見せているんだよ。

「いとわろかりしかども」の意味

いとたいへん・とても
わろしよくない・見劣りがする
いとわろかりしかどもたいそう見劣りするものだったけれども

くらもちの皇子のうそがばれる

くらもちの皇子は、本当に蓬萊山へ行ったわけではないよ。

実際には、匠たちに命じて「蓬萊の玉の枝」を作らせていたんだ。

ところが、皇子から代金を払ってもらえていなかった匠たちが翁の家へやって来て、事情を訴えるよ。

こうして、くらもちの皇子の持ってきた玉の枝が、蓬萊山から取ってきた本物ではなく、匠たちが作った偽物だったことが明らかになるんだ。

「くらもちの皇子が蓬萊の玉の枝の偽物を作らせ、冒険談を語るが、匠たちの登場によってうそが明らかになるまでの流れを整理した図解。」

たろう
せっかく長い作り話まで考えたのに、どうしてばれちゃったの?

くまごろう
玉の枝を作った匠たちに代金を払わなかったからだよ。自分の行いが原因で、うそが明らかになってしまったんだね。

貴公子たちの失敗談と言葉遊び

『竹取物語』では、貴公子たちの失敗をただ描くだけではなく、似た音の言葉を使った言葉遊びで締めくくるところにも特徴があるよ。

例えば、石作の皇子の話では、鉢を捨てることと「恥を捨てる」ことを掛けているんだ。

くらもちの皇子の話でも、「玉」と、めったにという意味の「たまさかに」を掛けた表現が使われているよ。

たろう
昔の物語にも、ダジャレみたいな表現があるんだね。

くまごろう
そうなんだ。失敗した人物を少しおもしろく、皮肉に描く効果もあるね。教科書でも注目したいポイントだよ。

帝とかぐや姫

五人の貴公子たちの後には、帝もかぐや姫に心を寄せるようになるよ。

帝はかぐや姫を宮中へ迎えようとするけれど、かぐや姫は応じないんだ。

帝は無理に連れて行くことをあきらめ、その後はかぐや姫と手紙を交わすようになるよ。

かぐや姫の昇天

物語の終盤で、かぐや姫は月を見ながら悲しむようになるよ。

その理由は、自分が月の都の者であり、やがて月へ帰らなければならないからなんだ。

かぐや姫はなぜ地上にいたの?

月の都から迎えに来た天人によると、かぐや姫は天上で罪を犯したため、地上に来ていたんだ。

そして、その罪が消えたため、月の都から迎えが来たということなんだよ。

たろう
かぐや姫は、最初からずっと地上の人だったわけじゃないんだね。

くまごろう
そうだよ。月の都の者で、罪を犯したため一時的に地上へ来ていた、という設定なんだ。

八月十五夜に迎えが来る

かぐや姫が月へ帰るのは、旧暦八月十五夜、つまり中秋の名月の夜だよ。

かぐや姫を守るため、帝は二千人の兵士を翁の家へ遣わすんだ。

ところが、月の都の人々が現れると、兵士たちはぼうっとして戦意を失い、固く閉ざしていた戸も自然に開いてしまうよ。

かぐや姫が翁と帝に残したもの

相手残したもの
翁手紙と、自分が着ていた衣
帝手紙と、不死の薬

天の羽衣を着るとどうなる?

この衣着つる人は、物思ひなくなりにければ

かぐや姫は地上で、翁をいとおしく思い、別れを悲しんでいるよ。

しかし、天の羽衣を着ると、そうした「物思ひ」がなくなってしまうんだ。

たろう
羽衣を着いたら、翁たちとの思い出まで全部忘れるの?

くまごろう
本文では「物思ひなくなりにければ」と書かれているよ。翁をいとおしく、悲しく思うような地上での感情が失われる、と読むのが大切だね。

「ふじの山」の意味と結末

かぐや姫から手紙と不死の薬を受け取った帝は、かぐや姫がいないこの世で永遠に生きても仕方がないと考えるよ。

いづれの山か天に近き。

帝は天に近い山を尋ね、駿河の国にある山で手紙と不死の薬を焼かせることにするんだ。

「ふじの山」の名前の由来

言葉言葉遊び
多くの「士」が山へ登った士が多い=「士に富む」→「ふじ」
不死の薬を焼いた「不死」と「富士」を重ねた言葉遊び

本文では、多くの「士」が登ったことを「士に富む」と掛けて、「ふじの山」と名づけられたと語られているよ。

また、直前には「不死の薬」が登場するため、「不死」と「富士」を重ねた言葉遊びとしても読むことができるんだ。

「八月十五夜に月の都から迎えが来て、かぐや姫が天の羽衣を着て昇天し、帝が不死の薬を山で焼かせ、『ふじの山』へつながる流れを整理した図解。」

たろう
本当に富士山の名前はこれが由来なの?

くまごろう
これは『竹取物語』の中で語られている、物語上の由来だよ。昔の人が言葉遊びを使って物語をおもしろくしているんだね。

歴史的仮名遣いと古典の言葉

この単元では、物語の内容だけでなく、古典の言葉と現代語との違いにも注目しよう。

歴史的仮名遣い

古典の表記現代の読み・表記
いふものいうもの
使ひけり使いけり
思ひて思いて
伝へたる伝えたる
よそほひよそおい
やうなしようなし
よろづよろず

たろう
古文は、書いてあるとおりに全部読めばいいわけじゃないんだね。

くまごろう
そうだね。歴史的仮名遣いでは、現代とは違う読み方をするものがあるから、教科書の読み方を確認しながら音読しよう。

文末の言葉「けり・たり・なり」

古典では、「けり」「たり」「なり」など、現代文とは違う文末の表現が使われているよ。

中学1年では、細かな文法事項を暗記することよりも、現代文とは文末の言葉が違うことに気づきながら読むことが大切だよ。

現代とは意味が違う古語

古語意味
あやし不思議だ
いとたいへん・とても
うつくしかわいい・愛らしい
わろしよくない・見劣りする

重要語句

重要語句意味
翁おきな。おじいさん。
媼おうな。おばあさん。
蓬萊の玉の枝根が銀、茎が金、実が真珠でできているといわれる木の枝。
三寸さんずん。約9cm。
なよ竹のかぐや姫「なよ竹」は細くしなやかな竹。「かぐや」は「かがよう」に関係する名と考えられている。
匠たくみ。大工・彫刻師・細工師などの職人。
金鋺かなまり。金属製のおわん。
瑠璃るり。宝石の一種。瑠璃色は、つやのある、むらさきがかった紺色。
八月十五夜旧暦8月15日の夜。
中秋ちゅうしゅう。旧暦8月15日。
駿河の国するがのくに。昔の国名で、現在の静岡県の一部。

新出漢字

漢字音読み・訓読み熟語
姫訓:ひめ姫君・歌姫
婚音:コン結婚・求婚・婚約
冒音:ボウ
訓:おかす
冒頭・冒険
筒音:トウ
訓:つつ
円筒・筒形
授音:ジュ
訓:さずける・さずかる
授業・授与・教授
娘訓:むすめ娘婿
諦音:テイ
訓:あきらめる
諦観
挑音:チョウ
訓:いどむ
挑戦・挑発
籠音:ロウ
訓:かご・こもる
籠城
訪音:ホウ
訓:おとずれる・たずねる
訪問・来訪
恐音:キョウ
訓:おそれる・おそろしい
恐怖・恐縮
斜音:シャ
訓:ななめ
斜面・斜線
裾訓:すそ裾野
劣音:レツ
訓:おとる
劣等・優劣
訴音:ソ
訓:うったえる
訴訟・訴え
召音:ショウ
訓:めす
召集・召喚
昇音:ショウ
訓:のぼる
上昇・昇天・昇進
遣音:ケン
訓:つかわす・つかう
派遣・遣唐使
閉音:ヘイ
訓:とじる・とざす・しめる・しまる
閉鎖・閉店
犯音:ハン
訓:おかす
犯罪・犯人
添音:テン
訓:そえる・そう
添加・添付
羽訓:は・はね羽衣・羽毛
伏音:フク
訓:ふせる・ふす
起伏・伏線
贈音:ゾウ・ソウ
訓:おくる
贈呈・贈答・寄贈

「蓬萊の玉の枝」定期テスト対策ポイント

  • 『竹取物語』は平安時代初期に成立したと考えられ、作者は不詳。
  • 現存する日本最古の物語といわれている。
  • 「今は昔」は「今となっては昔のこと」という意味。
  • 竹取の翁の名前は「さぬきの造」。
  • かぐや姫は光る竹の中から見つかり、その大きさは「三寸ばかり」。
  • 「うつくし」は「かわいい・愛らしい」という意味。
  • かぐや姫は3か月ほどで大人になった。
  • くらもちの皇子への難題は「蓬萊の玉の枝」。
  • 蓬萊の玉の枝は、根が銀、茎が金、実が真珠でできている。
  • くらもちの皇子は匠たちに偽物を作らせていた。
  • 匠たちが代金を求めて現れたことで、くらもちの皇子のうそがばれた。
  • 五人の貴公子の求婚は全て失敗する。
  • 貴公子たちの失敗談には言葉遊びが使われている。
  • 帝もかぐや姫を宮中へ迎えようとするが、かぐや姫は応じない。
  • かぐや姫は月の都の者で、天上で罪を犯したため地上に来ていた。
  • かぐや姫が月へ帰るのは旧暦八月十五夜。
  • 帝はかぐや姫を守るため、二千人の兵士を翁の家へ遣わす。
  • かぐや姫は翁に手紙と衣、帝に手紙と不死の薬を残す。
  • 天の羽衣を着ると「物思ひ」がなくなる。
  • 本文では、多くの「士」が登ったことを「士に富む」と掛けて「ふじの山」の名の由来としている。
  • 歴史的仮名遣い、古語、現代とは異なる文末の表現にも注目する。

たろう
覚えることが多いけど、どこから整理したらいい?

くまごろう
まずは「かぐや姫の誕生→五人の貴公子→帝→昇天→ふじの山」という物語の流れをつかもう。そのうえで、古語・歴史的仮名遣い・言葉遊びを確認すると整理しやすいよ。

ここまで学習できたら、「蓬萊の玉の枝」のテスト対策練習問題とドリルに挑戦しよう!

「蓬萊の玉の枝」テスト練習問題と過去問まとめ①作品の基本・かぐや姫の誕生
「蓬萊の玉の枝」テスト練習問題と過去問まとめ②五人の貴公子とくらもちの皇子の策略
「蓬萊の玉の枝」テスト練習問題と過去問まとめ③くらもちの皇子「蓬萊山」の古文読解
「蓬萊の玉の枝」テスト練習問題と過去問まとめ④貴公子の失敗・かぐや姫の昇天・ふじの山
【中学国語】「竹取物語」古語・歴史的仮名遣いドリル
【中学国語】「竹取物語」物語の内容理解ドリル
【中学国語】「竹取物語」後半・表現理解ドリル

テスト対策を終えたたろうに、くまごろうがYouTubeの一問一答動画をすすめ、聞き流しでも復習できることを紹介する漫画。

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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。「ゆみねこの教科書」は、ゆみねこの教科書教育メディア合同会社が運営しています。会社概要・事業内容については、コーポレートサイトをご覧ください。

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