池谷裕二『自分の脳を知っていますか』テスト対策解説!意味・構成・要約まとめ

中学1年生の国語で学習する、池谷 裕二いけがや ゆうじの説明文『自分の脳を知っていますか』のテスト対策ポイントをわかりやすく解説するよ。

私たちが毎日何気なくしている「決断」に、実は脳の奇妙な癖(くせ)が隠れているという、とても面白い文章だね。

定期テストで必ず聞かれる「おとり効果」の意味や、直感のメリット・デメリット、そして筆者が一番伝えたい「主張」など、高得点を取るための重要ポイントを一緒に確認していこう!

『自分の脳を知っていますか』テスト対策ポイントまとめ

  • 説明文の構成(序論・本論・結論)と、段落の役割をおさえよう
  • クッキーの実験からわかる「おとり効果」の仕組みを説明できるようにしよう
  • 脳が直感で判断することの「恩恵(メリット)」と「落とし穴(デメリット)」を整理しよう
  • 結論部分にある、筆者の一番の主張(脳の癖を知ることの意義)を読み取ろう

1. 池谷裕二『自分の脳を知っていますか』の基本情報と学習目標

まずは、この説明文の全体像をつかんでおこう。

筆者の池谷 裕二(いけがや ゆうじ)さんは、脳の働きについて研究している有名な脳研究者だよ。難しい脳の仕組みを、私たち中学生にもわかるように、身近な例を使って説明してくれているんだ。

この単元の国語の学習目標は、「文章の中心的な部分や付加的(ふかてき)な部分、事実と意見との関係を捉え、要旨(ようし)を把握する」ことだよ。

どの段落が「中心的な部分(筆者の意見)」で、どの段落が「付加的な部分(例や事実の補足)」なのかを意識しながら読んでいくことが、テストで高得点を取るためのカギになるよ。

2. 【テスト頻出】説明文の構成「序論・本論・結論」を理解しよう

説明文は大きく分けて「序論(はじめ)」「本論(中)」「結論(終わり)」の3つの部分からできているよ。

それぞれの部分がどんな役割を持っているか、しっかり整理しておこう。

  • 【序論】(話題の提示・問題提起)
    私たちが日常でしている「決断」には、脳のどんな働きが関わっているのか?という疑問(問いかけ)を投げかける部分だよ。
  • 【本論】(事実、事例、説明、根拠)
    クッキーを選ぶ実験の例や、シマウマなど野生動物の例(事実・事例)を挙げて、脳の「奇妙な癖」について詳しく説明している部分だよ。
  • 【結論】(話のまとめ・筆者の意見や主張)
    脳の癖を知ることで、人間関係が良くなり、お互いに優しくなれるという、筆者の一番伝えたいこと(主張)が書かれている部分だよ。

テストでは、序論の最後に書かれている「筆者が問いかけている一文」を抜き出す問題がよく出るよ。

答えは「では、その場で最も適切と思われる要素を、人はどのように選ぶのでしょうか。」「それには、脳のどのようなはたらきが関わっているのでしょうか。」の2文だね。しっかり探せるようにしておこう。

くまごろう
序論で投げかけた「疑問」の答えが、本論で説明されて、最後に結論としてまとまるんだね!
たろう
その通り! 説明文の基本である「序論・本論・結論」の役割を意識すると、筆者の意見がぐっと読み取りやすくなるよ。

3. クッキーの実験からわかる「おとり効果」とは?

本論に入ると、脳の奇妙な癖を説明するために、大好きなクッキーを選ぶ実験の例(事実)が登場するね。

池谷裕二『自分の脳を知っていますか』のクッキーの実験「おとり効果」の比較図のイラスト

【実験①】
横長のクッキーAと、縦長のクッキーB(向きが違うだけで同じ大きさ)を並べます。
結果:両者は半々の割合で選ばれる。

【実験②】
AとBの間に、一回り小さい縦長のクッキーCを置きます。
結果:Cを選ぶ人はいないが、意外なことにクッキーAを選ぶ人が減り、クッキーBを選ぶ人が増える。

くまごろう
誰も選ばない小さなクッキーCを置いただけなのに、どうしてBを選ぶ人が増えちゃうんだろう?
たろう
それは、人間が「幅」と「高さ」という、一目でわかる簡単な要素で比べようとするからだよ。

クッキーAは、Cと比べると幅は勝っているけれど、高さでは負けているよね。

でも、クッキーBは、Cと比べると幅でも高さでも勝っているんだ。

だから、「Bの方がCよりも確実にお得だ!」と脳がすばやく判断して、Bに軍配が上がる(Bを選ぶ人が増える)んだね。このように、それ自体は選ばれないのに、そこにあるだけで人の判断を変えてしまう現象を「おとり効果」と呼ぶよ。

4. なぜ脳には「奇妙な癖」があるの?(直感の恩恵と落とし穴)

面積を計算せずに、幅や高さだけで判断してしまうなんて、一見すると理不尽(りふじん)な判断に思えるよね。

でも、筆者は「これは脳がもともともっている癖です」と説明しているよ。その証拠(根拠)として、「ヒトに近いチンパンジーに対して行っても、ヒトと似た結果が得られる」という事実を挙げているんだ。

なぜそんな癖ができたのか?(野生動物の例)

天敵のライオンに狙われているシマウマが、「どっちに逃げようかな」とじっくり考えていたら、命を落としてしまうよね。

だから動物は、生き残るために判断をすばやく行うための効率化を進めてきたんだ。その結果として、脳に奇妙な癖ができたと考えられているよ。

くまごろう
直感でパッと選ぶのって、適当に決めているわけじゃなくて、生き残るために必要な能力だったんだね!
たろう
そうなんだ。経験を通して不要な要素をすばやく取り除き、効率よく生きられるようになることが、「直感のもたらす最大の恩恵」なんだよ。

直感の「落とし穴」とは?

ただし、直感にはデメリットもあるよ。

テストでは、直感で選ぶことのデメリットを聞かれることがあるので、「いつでも正しいとは限らない」ということをしっかり覚えておこう。

クッキーの実験のように、本当は面積を比較するべきなのに、計算に時間がかかるからといって「幅と高さという簡単な要素にしぼって比較してしまうこと」が、脳の判断の「落とし穴」になるんだね。

テストの抜き出し問題で、「『合理的に物事を判断している』の反対の内容として最も近い表現を抜き出しなさい」と聞かれたら、「非合理的な決断に陥ってしまう」が答えになるから要注意だよ!

5. 【超重要】筆者の主張:脳の癖を知ることでどうなるか?

結論の部分では、筆者がこの文章で一番伝えたかった主張(主題)が述べられているよ。

筆者は、「脳の癖は、脳が効率よく作動しようと努めたことの裏返し」だから、脳そのものに罪はないと言っているよ。

でも、全員が「自分の考えはいつでも正しい」と信じ込んでいると、誤解や偏見(へんけん)が生まれ、人間関係が悪くなってしまう危険があるんだ。

だからこそ、「私たちの判断には脳の癖が影響するものだと互いに知っておくこと」が大切だと筆者は主張しているよ。

テスト直前アドバイス!

この結論部分にある「脳の癖を知ることで人に対して優しくなれる」というポイントは、道徳的な側面もあるので、記述問題として出題されることが多いところだよ!

テストでは「脳の癖を知ることの意義を答えなさい」という形でよく出るから、以下の解答例をしっかり覚えておこう。

【よく出る記述問題の解答例】
互いに脳の癖が影響することを知っていれば、よけいな誤解や偏見を避ける予防策になり、自分に対しても他人に対しても優しくなれるという意義。

くまごろう
お互いの脳に癖があるってわかっていると、「間違えることもあるよね」と認め合えて優しくなれるんだね。
たろう
「脳がそうなっているのだからしかたがない」と受け入れたうえで、どうすればよいかと考えることができる。それが、自分の脳を知ることの最大の意味なんだね。

6. 『自分の脳を知っていますか』新出漢字・重要語句の意味一覧

新出漢字一覧

教科書で新しく習う漢字だよ。テストで書き取り問題が出やすいから、しっかり練習しておこう。

漢字音読み訓読み熟語・使い方
ヘキくせ奇妙な癖(くせ)、潔癖
ミョウ奇妙(きみょう)、巧妙
バツぬ(く)選び抜(ぬ)く、抜群
カク比較(ひかく)する
たが(い)互(たが)いに知る、相互
カンおちい(る)非合理な決断に陥(おちい)る、欠陥

重要語句の意味調べ

説明文を正確に読み取るための重要語句だよ。選択問題で意味が聞かれることが多いから、確認しておこう。

語句意味
際限(さいげん)物事の終わり。かぎり。きり。
奇妙(きみょう)普通とは違っていて、不思議な様子。
理不尽(りふじん)道理に合わないこと。筋が通らないこと。
直感的(ちょっかんてき)理屈で考えず、感覚で瞬時に物事を捉える様子。
不調和(ふちょうわ)つりあいがとれていないこと。仲が良くないこと。
要素(ようそ)物事を成り立たせている、もとになるもの。
おとり相手を誘い寄せるためのもの。
比較(ひかく)二つ以上のものを比べ合わせること。
軍配(ぐんばい)が上がる勝負で勝ちと判定されること。
合理的(ごうりてき)無駄がなく、理屈に合っている様子。
論理的(ろんりてき)道筋を立てて、順序よく考えている様子。
陥(おちい)る好ましくない状態に落ち込むこと。
天敵(てんてき)自然界で、ある生物を捕食する生物のこと。
効率化(こうりつか)無駄をなくして、成果を上げやすくすること。
手間(てま)が省(はぶ)ける労力や時間をかけずに済むこと。
恩恵(おんけい)めぐみ。ありがたい利益。
努(つと)める力を尽くしてがんばること。
裏返(うらがえ)し物事の反対の面が表に現れること。
偏見(へんけん)偏った見方。思い込み。
闘争(とうそう)争うこと。たたかい。

7. まとめ

『自分の脳を知っていますか』は、人間が直感で決断するときの「脳の奇妙な癖」について、実験や動物の例を挙げながら論理的に説明している文章だったね。

筆者が一番伝えたかったのは、脳の癖を知ることで、人間はお互いに優しくなれるということだよ。

テストでは、おとり効果の理由や、直感のメリットとデメリット、そして結論の筆者の主張が確実に問われるよ。この記事で確認した「序論・本論・結論」の構成を思い出しながら、国語のテストに自信を持って臨(のぞ)もう!

『自分の脳を知っていますか』テスト対策ポイントまとめ(再確認)

  • 説明文の構成(序論・本論・結論)と、段落の役割をおさえよう
  • クッキーの実験からわかる「おとり効果」の仕組みを説明できるようにしよう
  • 脳が直感で判断することの「恩恵(メリット)」と「落とし穴(デメリット)」を整理しよう
  • 結論部分にある、筆者の一番の主張(脳の癖を知ることの意義)を読み取ろう

ここまで学習できたら、次は練習問題やドリルに挑戦して実力を確かめてみよう!

運営者情報

青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

感想や意見を聞かせてね

目次