【高校古文】伊勢物語「筒井筒」現代語訳・文法・品詞分解をわかりやすく解説

PDFダウンロード

伊勢物語「筒井筒」現代語訳・文法・品詞分解をわかりやすく解説

伊勢物語「筒井筒」現代語訳・文法・品詞分解をわかりやすく解説のPDF (29枚) がダウンロードできます。

PDFを印刷して手書きで勉強したい方は以下のボタンからお進み下さい。

PDF教材をよく使う方は、有料プランで広告なし・透かしなしPDFを使い放題で利用できます。

高校古文で学習する伊勢物語いせものがたりの「筒井筒つついづつ」について、現代語訳、文法の重要ポイント、品詞分解などテスト対策に役立つポイントを解説するよ。

たろう
「筒井筒つついづつ」って、名前は聞いたことあるけど、どんなお話なの?

くまごろう
幼なじみの男女が大人になって結婚し、そのあと気持ちのすれ違いや和歌のやりとりがえがかれるお話だよ。恋愛・和歌・古文文法のポイントがぎゅっとつまっているんだ。

目次

目次

伊勢物語いせものがたり「筒井筒つついづつ」解説

伊勢物語いせものがたり「筒井筒つついづつ」テスト対策ポイントまとめ

  • 伊勢物語いせものがたりは平安時代に成立した現存最古の歌物語
     歌物語とは、和歌を中心に、その歌が詠まれた事情や前後の出来事などを物語として描いたもの。
  • 「筒井筒つついづつ」とは井戸囲いのこと。
     そこで遊んでいた幼なじみの男女が、成長して夫婦になった後のお話
  • 男が河内かふちの妻のもとに通うようになったのは、大和やまとの女の親が亡くなって生活に困るようになったから
  • 「かかる」の内容は、大和やまとの女が不快な様子も見せずに男を送り出している態度のこと
  • 男は、大和やまとの女が自分の身を案じる歌を詠むのを聞いて、この上なく愛しく思い、いったん河内かふちへ行かなくなった。その後、ごくまれに高安たかやすへ行った際、高安たかやすの女の振る舞いを「心憂し」と感じ、さらに行かなくなった
  • 「風かぜ吹ふけば」の和歌には、序詞じょことば・掛詞かけことば・縁語が使われ、「竜田山たつたやま」は歌枕うたまくらである。

たろう
最初にどこを覚えればいいの?

くまごろう
まずは「幼なじみの恋の話」「男が高安たかやすの女のもとへ通うようになる」「和歌が男の心を動かす」という大きな流れをつかむと、本文がぐっと読みやすくなるよ。

伊勢物語いせものがたり「筒井筒つついづつ」あらすじ

井戸のそばでよく遊んでいた二人の子供がいた。
二人は大人になると、お互いに惹かれ、やがて思いを遂げて結婚する。

しかし女の親が亡くなって生活に困ると、男は河内かふちの高安たかやすの新しい妻のもとへ通うようになってしまった。

しかし、大和やまとの女(おさななじみ)は、嫌そうな様子をみせない。
大和やまとの女が浮気でもしているのではと疑った男は、河内かふちへ行くふりをして庭に隠れて様子を見た。

女は、男がいなくてもきちんと化粧けさうをし、河内かふちへ出かける男の身を案じる歌を詠んでいた。

その姿をこの上なく愛しいと思った男は、いったん河内かふちへ行かなくなった。その後、ごくまれに高安たかやすへ行った際、高安たかやすの女の振る舞いを「心憂し」と感じ、さらに高安たかやすへ行かなくなってしまった。

伊勢物語「筒井筒」の幼なじみ、結婚、高安への通い、大和の女の歌、高安の女の振る舞いまでの流れをまとめた図解

たろう
あらすじだけでも、なんだかドラマみたいだね…!

くまごろう
そうなんだ。だからこそ、だれが何を思っている場面なのかを整理しながら読むのがコツだよ。和歌も「気持ちを伝えるセリフ」みたいに読むと分かりやすいんだ。

伊勢物語いせものがたり「筒井筒つついづつ」原文

伊勢物語いせものがたり「筒井筒つついづつ」(第二十三段) 

 昔、田舎いなか渡わたらひしける人の子ども、井のもとに出でて遊びけるを、大人になりにければ、男も女も恥はぢかはしてありけれど、男は、この女をこそ得えめと思ふ。女は、この男をと思ひつつ、親のあはすれども、聞きかでなむありける。さて、この隣の男のもとより、かくなむ。

 筒井筒つついづつ井筒いづつにかけしまろが丈たけ過すぎにけらしな妹いも見ざるまに

女、返し、

 くらべこし振ふり分わけ髪がみも肩かた過すぎぬ君ならずしてたれか上あぐべき

など言ひ言ひて、つひに本意ほいのごとくあひにけり。

 さて、年頃としごろ経ふるほどに、女、親なく、頼たよりなくなるままに、もろともにいふかひなくてあらむやはとて、河内かふちの国高安たかやすの郡こほりに、行いき通かよふ所出いで来きにけり。さりけれど、このもとの女、悪あしと思おもへる気色けしきもなくて、出いだしやりければ、男、異心ことごころありてかかるにやあらむと思ひ疑ひて、前栽せんざいの中に隠かくれゐて、河内かふちへ往いぬる顔かほにて見れば、この女、いとよう化粧けさうじて、うちながめて、

 風かぜ吹ふけば沖つ白浪しらなみたつた山やま夜半よはにや君がひとり越こゆらむ

と詠みけるを聞きて、限かぎりなくかなしと思ひて、河内かふちへも行かずなりにけり。

 まれまれ、かの高安たかやすに来てみれば、初めこそ心こころにくくもつくりけれ、今はうちとけて、手てづから飯匙いひがひ取りて、笥子けこの器物うつはものに盛りけるを見て、心憂こころうがりて行かずなりにけり。さりければ、かの女、大和やまとの方(かた)を見みやりて、

 君があたり見つつををらむ生駒山いこまやま雲な隠かくしそ雨は降るともと言ひて見出みいだすに、からうじて、大和人やまとびと(やまとびと)、「来こむ。」と言へり。喜びて待つに、たびたび過ぎぬれば、

 君来こむと言ひし夜よごとに過ぎぬれば頼たのまぬものの恋こひつつぞ経ふると言ひけれど、男、住すまずなりにけり。

伊勢物語いせものがたり「筒井筒つついづつ」現代語訳

 昔、地方を回って生計を立てていた人の子供たち二人が、(幼いころ)井戸のそばに出て(一緒に)遊んでいたが、大人になってしまったので、男も女もお互いに恥ずかしがっていたけれども、男は、この女こそ妻にしようと思う。女は、この男を(夫にしよう)と思いながら、親が(他の男と)結婚をさせようとするけれども、言うことを聞かないでいた。そうして、この隣の男のもとから、このように(歌を詠んできた)。

 井戸の井筒いづつと高さを背比べした私の背丈は、(井筒いづつの高さを)越してしまったに違いないよ。あなたに会わずにいる間に。

女は、返歌として、

 (幼ないころにあなたと長さを)比べた私の振ふり分わけ髪がみも肩より長くなってしまった。あなたのほかに誰のために髪上げをしようか、いや、あなたしかいない。

などと互いに(歌を)やりとりし合って、とうとうかねてからの願いどおりに結婚した。

 そうして数年が経つうちに、女は、親が亡くなって、よりどころがなくなるにつれて、(男は)二人そろって、このようにふがいない(貧しい)状態でいられようか、いや、いられないと思って、河内かふちの国、高安たかやすの郡こほりに、行いき通かよう所ができてしまった。そうであったけれども、このもとの女は、不快そうな様子もなくて、(男を河内かふちへ)送り出したので、男は、(女が)浮気心があってこのような(様子でいる)のであろうかと、思い疑って、庭の植え込みの中に隠れてしゃがんで、河内かふちへ行ったふりをして(女の様子を)見ると、この女は、とても美しく化粧けさうをして、もの思いにふけってぼんやりとして、

 風が吹くと沖の白波が立つ、その「立つ」という音につながる竜田山たつたやまを夜中にあなたは一人で今頃越えているのだろうか

と詠んだのを聞いて、このうえなく愛しいと思って、(それからは)河内かふち(の女のところ)へ行かなくなってしまった。

 ごくまれに、あの高安たかやす(の女のところ)に来てみると、初めこそ奥ゆかしいように取り繕っていたけれど、今は(もう)打ち解けて、自分の手でしゃもじを取って、飯を盛る器に盛りつけるのを見て、情けないとおもって、行かなくなってしまった。そうであれば、あの(高安たかやすの)女、(男のいる)大和やまとの方を見やって、

 あなたのいらっしゃるあたりを見続けていよう。だから生駒山いこまやまを雲よ隠すな。たとえ雨が降ったとしても。

と詠んで外を見やると、ようやく大和やまと(の男の)人が「来よう。」と言った。(女は)喜んで待つが、何度も(男が来ないまま)過ぎてしまったので、

 あなたが「来よう」と言った夜よごとに(来てくれないまま)過ぎてしまう。あてにはしていないが恋しく思いながら過ごしています。

と詠んだけれども、男は、行かなくなってしまった。

伊勢物語いせものがたり「筒井筒つついづつ」口語訳

昔、地方を回って生計を立てていた人の子供たち二人が、幼いころに井戸のそばに出て一緒に遊んでいた。二人は大人になると、男も女もお互いに恥ずかしがってはいても、男は「この女こそ妻にしたい」と思い、女も「この男を夫にしよう」と思い、女の親が他の男と結婚をさせようとしても言うことを聞かないでいた。そうして、この隣の男のほうからこのような歌が届く。

 井戸の囲いの高さと背比べした私の背丈は、もう囲いの高さを越してしまったに違いないよ。あなたに会わずにいる間に。

女は、返歌として

 幼いころにあなたと長さ比べをした私の振ふり分わけ髪がみも肩より長くなってしまった。あなたのほかの誰のために髪上げをしようものか。いや、あなたしかいない。

などとお互いに歌をやりとりし合って、とうとうかねてからの願いどおりに結婚をした。

 そうして数年が経つうちに、女の親が亡くなってしまい、頼るところがなくなって、男は「二人そろって、このようにふがいない貧しい状態ではいられない」と河内かふちの国の高安たかやすの郡こほりに、新しく妻を作って通うようになってしまった。それにもかかわらず、幼馴染の女は嫌そうにするでもなく、男を河内かふちの妻のもとへ送り出すので、男は、女が浮気をしているので、このような態度を取っているのではないかと疑って、庭の植え込みの中に隠れてしゃがんで、河内かふちへ行ったふりをして女の様子を見ていると、女はとても美しく化粧けさうをして、もの思いにふけってぼんやりとして、

 風が吹くと沖の白波が立つ。その「立つ」という音につながる「竜田山たつたやま」を夜中にあなたは一人で今ごろ越えているのだろうか

と歌を詠んだのを聞いて、男は女をこのうえなく「愛しい」と思って、それからは河内かふちの女のところへは行かなくなってしまった。

 ごくまれに、あの高安たかやすの女のところに来てみると、初めこそ奥ゆかしいように取り繕っていたが、今はもう打ち解けて、自分の手でしゃもじを取って飯を器に盛りつける姿を見て、「情けない」と思って行かなくなってしまった。そんなわけで、高安たかやすの女は男のいる大和やまとの方を見やって、

 あなたのいらっしゃるあたりを見続けていよう。だから雲よ、生駒山いこまやまを隠すな。たとえ雨が降ったとしても。

と歌を詠んで外を見ると、ようやく大和やまとの男が「来よう。」と言った。女は喜んで待つものの、男が来ないまま何度も過ぎてしまったので、

 あなたが来ると言った夜よごとに、結局来てくれないまま過ぎてしまう。もうあてにはしていないけれども、恋しく思いながら過ごしています。

と歌を詠んだけれど、男は、行かなくなってしまった。

伊勢物語いせものがたり「筒井筒つついづつ」古語の意味

「筒井筒つついづつ」で使われている意味を紹介するので注意してね。

たろう
古語が多くて、そこで止まっちゃいそう…

くまごろう
だいじょうぶ。まずは表の中から、和歌に出てくる言葉と、内容理解に直結する言葉を優先して覚えよう。全部を一気に暗記しようとしなくていいよ。

古語意味
田舎いなか渡わたらひしける人田舎とは地方のこと。地方を回って、生計を立てていた人のこと。
恥はぢかはして「恥ぢかはす」とは、お互いに恥ずかしがること。
得えめと思ふ妻にしようと思う。
あはす合わせる。ここでは結婚させるという意味。
聞きかでなむ聞き入れない。ここでは結婚させようとする親の言うことを聞かないという意味。
かくなむこのように。その後に続く男の歌をさして、「このように(歌を詠んできた)」という意味で使われている。
筒井筒つついづつ井戸の周りを囲っているもの。「井戸囲い」
井筒いづつこれも井戸囲いの意味。
井筒いづつにかけし井筒いづつの高さと背比べをしたという意味。
まろが丈たけ私の背丈。
過ぎにここでは井筒いづつの背丈を私の背丈が過ぎたという意味。
けらしな過去推定の助動詞の終止形+詠嘆の助詞「な」
「過すぎにけらしな」で、背丈を過ぎてしまったに違いないよ、という意味。
妹いも男性から女性のことを親しみを込めて呼ぶときの言葉。二人は幼馴染のため、このような呼び方をしている。
くらべこし振ふり分わけ髪がみ振ふり分わけ髪がみとは、男女ともに昔の子供がするおかっぱ頭のこと。左右に分けて肩のあたりで切りそろえた髪型。「くらべこし」で、「あなたと長さを比べた(あの)振ふり分わけ髪がみ」という意味。
上あぐ髪上げのこと。昔は、女性が12~14歳ごろに大人になる証として髪を結い上げた。
本意ほい本来の目的。かねてからの願い。ここでは、両想いだった二人が結婚すること。
あひにけり結婚した。
年頃としごろ経ふる数年が経つ
親なく親を亡くす
頼たよりなくなるままに頼たよりとは、生活のよりどころのこと。ここでは、女の親が亡くなってしまい、生活を頼るところが無くなってしまったという意味。
もろとも二人とも。
いふかひなくて「どうしようもない・ふがいない」という意味。ここでは、二人そろって貧しい暮らしを続けていられようか、いや、いられないという内容。
河内かふちの国高安たかやすの郡こほり現在の大阪府八尾市のあたり
行いき通かよう所「通う」とは、昔の男性が女性のところに会いに行くという意味をもち、ここでは「新しい妻のもとへ通う」という意味になる。
もとの女ここでは、男が筒井筒つついづつで遊んだ幼馴染の女のこと。
悪あし不快。悪あしと思おもへる気色けしきもないとは、女が不快そうにしている様子がないこと。
気色けしき顔色。
異心ことごころ浮気心。
かかるこのような。ここでは、男が他の妻のもとに通うのに、「悪あしと思おもへる気色けしきもなくて、出いだしやりければ」な筒井筒つついづつの女の様子のこと。
前栽せんざい庭の植え込みのこと。
往いぬる顔かほ行ってしまうふり。
うちながむもの思いにふけって、ぼんやりすること。
風かぜ吹ふけば沖つ白浪しらなみ「たつ」を導く序詞じょことばになっている。
風が吹くと、沖の白波が立つという意味。
たつた山やま奈良県生駒郡こほりにある竜田山たつたやまのこと。竜田山たつたやまと、白波が立つの「たつ」を掛け合わせている。さらに「たつ」と「越ゆ」は、「波」に関係する縁語として使われている。
夜半よは夜中。
かなし愛おしい。
まれまれめずらしく・たまたま。
心こころにくし(人柄が)奥ゆかしい。
つくりけれ取り繕っていたがという意味。
飯匙いひがひご飯をよそう「しゃもじ」のこと。
笥子けこの器物うつはものご飯を盛る器のこと。
心憂こころうがる「こころうがる」は情けないと思うこと。
大和やまと現在の奈良県。
生駒山いこまやま奈良県生駒市と大阪府東大阪市の境にある山の名前。
頼たのまぬもののあてにはしていないが。
恋こひつつぞ経ふる恋しく思いながら過ごす。
住すまずなりにけり行かなくなってしまった。

「筒井筒つついづつ」内容とポイント

 伊勢物語いせものがたり「筒井筒つついづつ」のテスト問題を解くために知っておくべき、お話の内容やポイントを紹介するよ。

「筒井筒つついづつ」には、主要人物が3人登場するよ。

  • 男:女の幼馴染。女と結婚するも、高安たかやすにも妻をつくってしまう。
  • 女:男の幼馴染。男が高安たかやすに行っても奥ゆかしく待つような女性。
  • 高安たかやすの女:男が新たに作った妻。
伊勢物語「筒井筒」に登場する男、大和の女、高安の女の関係と本文中の呼び方を整理した図解

たろう
登場人物は多くないけど、呼び方が変わるから混乱しそう!

くまごろう
そこはテストでも大事なところだね。「この女」「もとの女」は同じ人、「かの女」は高安たかやすの女、と対応させて読むと整理しやすいよ。

最初に登場するのは、「男」と「女」。
ふたりは小さいころから井戸で遊んでいた幼馴染。

大人になって、お互いを意識するようになって、愛の歌を送り合ったあとに念願かなって結婚をするね。

この「女」のことは、お話の中では「もとの女」「この女」というようにも書かれているよ。
「もとの女」だなんて、まるで「新しい女」がいるよう・・・と思うよね。
そう、その通り。なんと男は新しい妻を作ってしまうんだ。
新しい妻は、河内かふちの高安たかやすというところに住んでいるよ。
お話の中では「かの女」と書かれているよ。また、男が「河内かふちへ行く」「高安たかやすへ行く」というのは、高安たかやすの新しい妻のもとへ行くという意味になるよ。

本文中の呼び方は、テストでとても問われやすいところだよ。

本文中の呼び方指している人物
この女大和の女。男の幼なじみ。
もとの女大和の女。男が最初に結婚した女。
かの女高安の女。男が新しく通うようになった女。

「この」「もとの」「かの」は、人物関係を整理する手がかりになるので、本文を読むときに必ず確認しよう。

「筒井筒つついづつ~」「くらべこし~」の歌は何を伝えようとしているのか

 「筒井筒つついづつ~」「くらべこし~」の和歌は、幼なじみの男と女がお互いに向けて詠み交わした和歌。

男は幼なじみである大和やまとの女を妻にしたいと思っていて、大和やまとの女も両親に他の男の人と結婚させられそうになっても聞き入れずにいたんだよ。二人は両想いだったんだね。

「親のあはすれども」とは?

「親のあはすれども」の「あはす」は、ここでは結婚させるという意味だよ。

つまり、女の親は、幼なじみの男とは別の男性と女を結婚させようとしていたんだ。けれども女は「この男を」と思っていたので、親の勧めを聞き入れなかったんだね。

「本意のごとくあひにけり」とは?

「本意ほいのごとくあひにけり」は、二人がかねてから望んでいたとおり、夫婦になった、つまり結婚したという意味だよ。

「筒井筒つついづつ~」は男が女に向けて詠んだ和歌で、「昔、井筒と背比べをした自分の背丈も大きくなりました。あなたに会わない間に」という内容だよ。

男は、自分が成長したことを伝えながら、女への思いを示しているんだね。和歌の中に出てくる「妹いも」という言葉は、男性が恋愛の対象になる女性を親しんで呼ぶ語なので、そこからも男の気持ちを読み取ることができるよ。

男の歌に対する返歌が、女の詠んだ「くらべこし~」の歌。

女は「幼いころにあなたと比べた私の振り分け髪も、肩を越えるほど長くなりました。あなた以外の誰のために髪を上げるでしょうか、いや、あなた以外にはいません」と返しているんだ。

つまり、「あなた以外の人のために髪を上げるつもりはありません」=「私はあなたと結婚したい」という思いを伝えているんだね。

昔、女性が髪を結い上げることは成人のしるしで、婚期が近づいていることにも関係するよ。だからこの歌は、女が自分も成長し、男と結婚したいという思いを示す返歌なんだ。

和歌伝えていること
男の歌
筒井筒つついづつ井筒にかけしまろが丈過ぎにけらしな妹見ざるまに
昔、井筒と背比べした自分の背丈も大きくなった。あなたに会わない間に。
→ 自分が成長したことを伝え、女への思いを示す。
女の歌
くらべこし振り分け髪も肩過ぎぬ君ならずしてたれか上ぐべき
私の振り分け髪も肩を越えた。あなた以外の誰のために髪を上げようか。
→ 自分も成長し、あなたと結婚したいという思いを示す。

たろう
でも、この男、ちょっとひどくない…?

くまごろう
今の感覚だとそう感じやすいよね。ただ、当時の結婚の形や生活事情をふまえて読むと、作品の背景が見えやすくなるよ。もちろん、大和やまとの女のけなげさが印象に残る場面でもあるんだ。

どうして男は新しい妻を作ったのか

きっかけは女の親が亡くなってしまって、生活が苦しくなってしまったこと。

当時の貴族社会では、男性が女性のもとへ通う形の結婚が多く、女性側の家の経済力や後ろ盾も夫婦生活に大きく関わっていたんだ。

なので、女の親が亡くなってしまって生活が苦しくなってしまったので、男は「二人そろって、このようにふがいない(貧しい)状態でいられようか、いや、いられない」と思って、河内かふちの高安たかやすのところにいる新しい妻のもとへ通うようになってしまったんだね。

「行き通ふ所出で来にけり」は誰がどこへ通ったのか

「行いき通かよふ所出で来にけり」は、男が、河内かふちの国・高安たかやすにいる新しい女のもとへ通うようになったという意味だよ。

「誰が」「どこへ」を問われたら、男が、高安の女のもとへと答えられるようにしておこう。

現在の感覚で考えるとかなり「酷い…!」と思ってしまうけれど、当時の貴族社会では、男性が複数の女性のもとへ通うことも珍しくなかったよ。

ちなみに、男が「自分まで貧乏になるのは嫌だ」と思って河内かふちの妻のところへ行ってしまったのか、それとも「自分の食事などの生活費の負担が少しでも減るように、他に行こう」と大和やまとの女を気遣っていたのか、どちらなのか、それともまた別の理由なのかは詳しくは書かれていないのでわからないよ。

「かかるにやあらむ」とはどのような内容のことを言っているのか

「異心ことごころありてかかるにやあらむ」とは、「浮気心があって、このような態度を取るのであろうかと」という意味。

「かかる(このような)」とは、どのような態度のことを言っているのかというと、大和やまとの女の「悪あしと思おもへる気色けしきもなくて、出いだしやりければ」の部分。

意味は「不快に思う様子もなく、(男を高安たかやすへ)送り出したので」。

本当なら、愛する夫には、他の妻のところへなんか行って欲しくないはずだよね。それなのに「不快に思う様子もない」なんて、男は「あれ?嫌じゃないの?」と不思議に思ったんだね。

他の妻のところへ出かけるのに、大和やまとの女がすんなりと送り出してくれるので、「もしかして、大和やまとの女も浮気をしているのでは!?」と疑ったということだね。

男は何を「限かぎりなくかなし」と思ったのか

大和やまとの女の浮気を疑った男は、河内かふちへ行くふりをして、庭の植え込みに隠れて女の様子を見ていたね。

すると、大和やまとの女は、夫である自分がいなくてもきちんと美しく化粧けさうをして、さらには自分のことを心配するような歌を詠んでいたね。

男が見ていないところでも念入りに化粧けさうをし、さらに、自分を置いて他の女のもとへ向かう男の身を心配する歌を詠んでいた大和やまとの女。

大和やまとの女の変わらぬ思いや慎ましい態度を知り、男は「限かぎりなくかなし(この上なく愛しい)」と思ったんだね。

たろう
和歌1つで、そんなに気持ちが変わるものなの?

くまごろう
古典では、和歌は気持ちを伝えるとても大事な手段なんだ。大和やまとの女の和歌には、うらみ言ではなく、相手を思いやる気持ちがこめられているから、男の心が大きく動いたんだよ。

男はなぜ河内かふちに行かなかったのか

男は、自分が高安たかやすの女のもとへ行くことを知っているにも関わらず、恨み言ひとつ言ってこない大和やまとの女を不信に思っていた。大和やまとの女が浮気をしているんじゃないかと疑っていたんだね。

そこで、男は河内かふちへ行くふりをしてこっそり庭から大和やまとの女の様子を見ていたんだ。そこで聞いたのが、大和やまとの女が作った、山路を一人で越えていく夫の身を案じ、無事を祈る気持ちを詠んだ和歌だったんだよ。大和やまとの女は男がそばで聞いていることを知らないから、何か訴えようと思って詠んだ和歌ではなかったけれど、彼女の男を心配する本当に純粋な気持ちが、結果的には男の心を強く動かしたんだね。

伊勢物語「筒井筒」で男が高安へ行かなくなる理由を、大和の女の歌と高安の女の振る舞いの2段階で整理した図解

大和やまとの女と高安たかやすの女はそれぞれどんな人なのか

伊勢物語「筒井筒」の大和の女と高安の女の描かれ方を、本文から分かることと男の受け止めに分けて比較した図解

 物語では、大和やまとの女は男への不満を表に出さず、男の身を案じる人物として描かれているよ。一方、高安たかやすの女は、初めは「心こころにくく」振る舞っていたけれど、やがて「うちとけて」自ら飯を盛る姿を見せる。その姿を、男は「心憂し」と感じたんだ。
 この対照によって、少なくとも男の目には、大和やまとの女の慎ましさがいっそう際立って見えたと考えられるね。ここからは一つの読み方だけれど、高安たかやすの女を、男を待ち続ける切ない女性として見ることもできるよ。ただし、本文で確実に押さえるべきなのは、男が高安たかやすの女の振る舞いを「心憂し」と感じたという点なんだ。

大和の女高安の女
男への態度男が高安へ行っても、不満を表に出さず送り出す。男が来るのを待ち続ける。
和歌夜中に山を越える男の身を案じる歌を詠む。男のいる大和の方を見続けたい、来ると言ったのに来ない、と嘆く歌を詠む。
男から見た姿「限りなくかなし」=この上なく愛しい。自ら飯を盛る姿を「心憂し」と感じられる。
結果男の心が大和の女へ戻る。男が高安へ通わなくなる。

ただし、大和の女=善、高安の女=悪と単純に決めつけるのは避けよう。本文では、それぞれの女の振る舞いと、それを男がどう受け止めたかが大切なんだ。

まとめると、男が河内かふちへ行かなくなってしまった理由は

  • 大和やまとの女が自分の身を案じる歌を詠むのを聞いて、この上なく愛しく思ったから
  • その後、高安たかやすの女が自ら飯を盛る姿を見て、男が「心憂し」と感じたから

この2つは、時間の順に分けて押さえるとわかりやすいよ。

たろう
内容は分かってきたけど、文法になると急に難しそう…

くまごろう
全部を同じ重さで覚える必要はないよ。まずは「係かかり結むすび」「反語」「助動詞」「和歌の修辞」のように、テストでよく問われるところから押さえよう。

「筒井筒つついづつ」文法

伊勢物語「筒井筒」の係り結びと助動詞の重要ポイントをまとめた高校古文の文法図解

伊勢物語いせものがたり「筒井筒つついづつ」には、係かかり結むすび・助動詞・反語・和歌の修辞など、高校古文のテストで重要になる文法がたくさん登場するよ。特に重要なところを順番に確認しよう。

「この女をこそ得えめ」の係かかり結むすび

「男は、この女をこそ得えめと思ふ。」の「こそ」は係助詞。

係助詞「こそ」があるため、文末の助動詞「む」は已然形の「め」になっているよ。

こそ → め
係助詞「こそ」+助動詞「む」の已然形「め」

ここでの「む」は意志で、「この女こそ妻にしよう」という意味になるよ。

「聞きかでなむありける」の係かかり結むすび

「親のあはすれども、聞かでなむありける。」の「なむ」は係助詞。

そのため、過去の助動詞「けり」は連体形の「ける」になっているよ。

なむ → ける
係助詞「なむ」+過去の助動詞「けり」の連体形「ける」

「聞かで」は「聞き入れないで」という意味だよ。

「過すぎにけらしな」の文法

「まろが丈たけ過すぎにけらしな」は、次のように分けられるよ。

過ぎ=ガ行上二段活用「過ぐ」の連用形
に=完了の助動詞「ぬ」の連用形
けらし=過去推定の助動詞「けらし」の終止形
な=詠嘆の終助詞

全体では、「(井筒いづつの高さを)越してしまったに違いないなあ」という意味になるよ。

「肩かた過すぎぬ」の「ぬ」

「くらべこし振ふり分わけ髪がみも肩かた過すぎぬ」の「ぬ」は、完了の助動詞「ぬ」の終止形だよ。

「肩かた過すぎぬ」で和歌の第三句が切れていて、ここで文意もいったん切れる。

打消の助動詞「ず」の「ぬ」は連体形なので、ここでは打消ではなく、「肩を越してしまった」という完了の「ぬ」と判断できるよ。

「たれか上あぐべき」の反語と係かかり結むすび

「君ならずしてたれか上あぐべき」の「か」は係助詞で、ここでは反語を表しているよ。

「誰のために髪を上げようか、いや、あなた以外にはいない」という意味。

係助詞「か」の結びなので、助動詞「べし」は連体形の「べき」になっているよ。ここでの「べし」は文脈上、「~しようか」という意志を表していると考えると分かりやすいね。

「あらむやは」の反語

「もろともにいふかひなくてあらむやは」の「やは」は、反語を表す係助詞だよ。

直訳すると「二人そろって、ふがいない状態でいられようか」。反語なので、

「二人そろって、このようにふがいない(貧しい)状態でいられようか、いや、いられない。」

という意味になるよ。

「かかるにやあらむ」の係かかり結むすび

「異心ことごころありてかかるにやあらむ」は、「浮気心があって、このようなのであろうか」という意味。

「や」は係助詞で、その結びとなる助動詞「む」は連体形。ただし「む」は終止形と連体形が同じ「む」なので、見た目では変化しないよ。

ここでの「かかる」は、「悪あしと思おもへる気色けしきもなくて、出いだしやりければ」という、大和やまとの女が不快そうな様子も見せず男を送り出す態度を指しているんだ。

「風かぜ吹ふけば」の和歌の序詞じょことば・掛詞かけことば・歌枕うたまくら

風かぜ吹ふけば沖つ白浪しらなみたつた山やま夜半よはにや君がひとり越こゆらむ

この和歌では、序詞じょことば・掛詞かけことば・縁語・歌枕うたまくらに注目しよう。

序詞じょことば

「風かぜ吹ふけば沖つ白浪しらなみ」が、その後の「たつ」を導く序詞じょことばになっているよ。

掛詞かけことば

「たつ」には、

  • 沖の白波が立つ
  • 地名の竜田山たつたやま(たつた山やま)

の二つの意味が重ねられているよ。これが掛詞かけことばだね。

縁語

また、「たつ」と「越ゆ」は、「波」に関係する縁語として使われているよ。

「波が立つ」「波を越える」のように、「たつ」「越ゆ」は「波」と意味の上でつながる語なんだ。

歌枕うたまくら

竜田山たつたやまは、和歌にたびたび詠まれてきた有名な地名である歌枕うたまくらだよ。

大和やまとから河内かふちへ向かう男が夜中に竜田山たつたやまを越えているのではないかと、大和やまとの女が心配している歌なんだ。

伊勢物語「筒井筒」の和歌「風吹けば沖つ白浪たつた山夜半にや君がひとり越ゆらむ」の序詞・掛詞・歌枕を整理した図解

「夜半よはにや君がひとり越こゆらむ」の「らむ」

「らむ」は、現在推量の助動詞「らむ」の連体形。

ヤ行下二段活用「越ゆ」の終止形「越ゆ」に接続しているよ。

また、係助詞「や」の結びになっているので連体形。

目の前にはいない男について、「今ごろ一人で越えているのだろうか」と現在の様子を推量しているんだ。

「初めこそ心こころにくくもつくりけれ」の係かかり結むすび

「初めこそ心こころにくくもつくりけれ」にも係かかり結むすびが使われているよ。

係助詞「こそ」を受けて、過去の助動詞「けり」が已然形の「けれ」になっている。

こそ → けれ

「初めのうちこそ奥ゆかしく取り繕っていたけれど」という意味だよ。

「見つつををらむ」の「む」

高安たかやすの女の和歌にある、

君があたり見つつををらむ

は、

見=マ行上一段活用「見る」の連用形
つつ=接続助詞
を=間投助詞
をら=ラ行変格活用「をり」の未然形
む=意志の助動詞「む」の終止形

と分けられるよ。

意味は、「あなたのいるあたりを見続けながら、こうしていよう」ということ。

「な隠かくしそ」の「な~そ」

「生駒山いこまやま、雲な隠かくしそ」の「な~そ」は、禁止を表す表現。

「な」は副詞、「そ」は終助詞で、その間には動詞の連用形が入るよ。

な+隠し+そ
=「隠すな」「隠さないでおくれ」

「来こむ」の「む」

「大和人やまとびと、『来こむ。』と言へり。」の「む」は意志。

「来」はカ行変格活用「来」の未然形で、

来+む=来よう

という意味になるよ。

その後の和歌「君来こむと言ひし夜よごとに」の「来こむ」も同じで、「あなたが『来よう』と言った夜よごとに」という意味だよ。

「恋こひつつぞ経ふる」の係かかり結むすび

「頼たのまぬものの恋こひつつぞ経ふる」では、係助詞「ぞ」が使われているよ。

「ぞ」の結びとなる「経ふる」は、ハ行下二段活用「経」の連体形。

ぞ → 経ふる
「恋しく思いながら過ごしている」という意味。

たろう
品詞分解って、表が長いとそれだけで身構えちゃう…!

くまごろう
そんなときは、まず授業やテストで扱われやすい一文を優先して見よう。和歌の部分や、係かかり結むすびが出てくる部分を先に確認すると、効率よく復習できるよ。

助詞「を」の識別

「筒井筒」では、同じ「を」でも働きが違うところがあるよ。定期テストでは、格助詞か接続助詞かを問われることがあるんだ。

表現品詞見分け方
井のもとに出でて遊びけるを接続助詞「遊んでいたが」と前後をつなぐ働き。
女は、この男をと思ひつつ格助詞「この男を夫にしよう」のように、目的語を示す働き。

「を」はいつも格助詞とは限らないので、前後の文のつながりで判断しよう。

「か」「やは」「や」の識別

係助詞の「か」「やは」「や」は、疑問か反語かを文脈で見分けることが大切だよ。

表現係助詞用法
たれか上ぐべきか反語。「誰のために髪を上げようか、いや、あなた以外にはいない。」
あらむやはやは反語。「いられようか、いや、いられない。」
かかるにやあらむや疑問。「このようなのであろうか。」

特に注意したいのは、「や」がいつも反語とは限らないこと。ここでは「かかるにやあらむ」の「や」は疑問だよ。

「さりけれど」の「さ」

「さりけれど」は、「さ+あり」からできた「さり」に、過去の助動詞「けり」の已然形「けれ」と接続助詞「ど」が続いた形だよ。

「さ」は、直前の内容、つまり男が高安に通う所ができたことを受けているよ。

「そうであったけれども、このもとの女は……」と読むと分かりやすいね。

「筒井筒つついづつ」品詞分解

「筒井筒」助動詞・品詞分解の特訓ゲーム

「助動詞の意味や活用形が覚えられない」「完了と打消の『ぬ』をどう見分けるの?」という人のために、テスト直前に使える20問の演習ゲームを用意したよ!

助動詞の意味・活用形・識別、係り結び、品詞分解を中心に練習できるよ。

答えと解説を確認して、苦手な問題には「要復習」を付けよう。復習モードでは、間違えた問題にもう一度挑戦できるよ。

▶ 「筒井筒」助動詞・品詞分解 特訓ゲームに挑戦する

語句品詞・活用
昔名詞
田舎いなか渡わたらひ名詞
しサ行変格活用「す」の連用形
ける過去の助動詞「けり」の連体形
人名詞
の格助詞
子ども名詞
井名詞
の格助詞
もと名詞
に格助詞
出でダ行下二段活用「出づ」の連用形
て接続助詞
遊びバ行四段活用「遊ぶ」の連用形
ける過去の助動詞「けり」の連体形
を接続助詞
おとな名詞
に格助詞
なりラ行四段活用「なる」の連用形
に完了の助動詞「ぬ」の連用形
けれ過去の助動詞「けり」の已然形
ば接続助詞
男名詞
も係助詞
女名詞
も係助詞
恥ぢかはしサ行四段活用「恥ぢかはす」の連用形
て接続助詞
ありラ行変格活用「あり」の連用形
けれ過去の助動詞「けり」の已然形
ど接続助詞
男名詞
は係助詞
こ代名詞
の格助詞
女名詞
を格助詞
こそ係助詞
得ア行下二段活用「得」の未然形
め意志の助動詞「む」の已然形。「こそ」の結び
と格助詞
思ふハ行四段活用「思ふ」の終止形
女名詞
は係助詞
こ代名詞
の格助詞
男名詞
を格助詞
と格助詞
思ひハ行四段活用「思ふ」の連用形
つつ接続助詞
親名詞
の格助詞
あはすれサ行下二段活用「あはす」の已然形
ども接続助詞
聞かカ行四段活用「聞く」の未然形
で接続助詞
なむ係助詞
ありラ行変格活用「あり」の連用形
ける過去の助動詞「けり」の連体形。「なむ」の結び
さて接続詞
こ代名詞
の格助詞
隣名詞
の格助詞
男名詞
の格助詞
もと名詞
より格助詞
かく副詞
なむ係助詞
筒井筒つついづつ名詞
井筒いづつ名詞
に格助詞
かけカ行下二段活用「かく」の連用形
し過去の助動詞「き」の連体形
まろ代名詞
が格助詞
丈名詞
過ぎガ行上二段活用「過ぐ」の連用形
に完了の助動詞「ぬ」の連用形
けらし過去推定の助動詞「けらし」の終止形
な詠嘆の終助詞
妹いも名詞
見マ行上一段活用「見る」の未然形
ざる打消の助動詞「ず」の連体形
ま名詞
に格助詞
女名詞
返し名詞
くらべバ行下二段活用「くらぶ」の連用形
こカ行変格活用「来」の未然形
し過去の助動詞「き」の連体形
振ふり分わけ髪がみ名詞
も係助詞
肩名詞
過ぎガ行上二段活用「過ぐ」の連用形
ぬ完了の助動詞「ぬ」の終止形
君名詞
なら断定の助動詞「なり」の未然形
ず打消の助動詞「ず」の連用形
して接続助詞
たれ代名詞
か係助詞。反語
上あぐガ行下二段活用「上あぐ」の終止形
べき助動詞「べし」の連体形。「か」の結び。文脈上「~しようか」の意
など副助詞
言ひハ行四段活用「言ふ」の連用形
言ひハ行四段活用「言ふ」の連用形
て接続助詞
つひに副詞
本意ほい名詞
の格助詞
ごとく比況の助動詞「ごとし」の連用形
あひハ行四段活用「あふ」の連用形
に完了の助動詞「ぬ」の連用形
けり過去の助動詞「けり」の終止形
さて接続詞
年ごろ名詞
経ふるハ行下二段活用「経」の連体形
ほど名詞
に格助詞
女名詞
親名詞
なく形容詞・ク活用「なし」の連用形
頼たより名詞
なく形容詞・ク活用「なし」の連用形
なるラ行四段活用「なる」の連体形
まま名詞
に格助詞
もろともに副詞
いふかひなく形容詞・ク活用「いふかひなし」の連用形
て接続助詞
あらラ行変格活用「あり」の未然形
む推量の助動詞「む」の終止形
やは係助詞。反語
と格助詞
て接続助詞
河内かふち名詞
の格助詞
国名詞
高安たかやす名詞
の格助詞
郡こほり名詞
に格助詞
行いき通かよふハ行四段活用「行いき通かよふ」の連体形
所名詞
出いで来きカ行変格活用「出いで来き」の連用形
に完了の助動詞「ぬ」の連用形
けり過去の助動詞「けり」の終止形
さりラ行変格活用「さり」の連用形
けれ過去の助動詞「けり」の已然形
ど接続助詞
こ代名詞
の格助詞
もと名詞
の格助詞
女名詞
悪あし形容詞・シク活用「悪あし」の終止形
と格助詞
思へハ行四段活用「思ふ」の已然形
る存続の助動詞「り」の連体形
気色けしき名詞
も係助詞
なく形容詞・ク活用「なし」の連用形
て接続助詞
出いだしやりラ行四段活用「出だしやる」の連用形
けれ過去の助動詞「けり」の已然形
ば接続助詞
男名詞
異心ことごころ名詞
ありラ行変格活用「あり」の連用形
て接続助詞
かかるラ行変格活用「かかり」の連体形 ※連体詞とする分析もある
に断定の助動詞「なり」の連用形
や係助詞。疑問
あらラ行変格活用「あり」の未然形
む推量の助動詞「む」の連体形。「や」の結び
と格助詞
思ひ疑ひハ行四段活用「思ひ疑ふ」の連用形
て接続助詞
前栽せんざい名詞
の格助詞
中名詞
に格助詞
隠れゐワ行上一段活用「隠れゐる」の連用形
て接続助詞
河内かふち名詞
へ格助詞
往いぬるナ行変格活用「往ぬ」の連体形
顔名詞
にて格助詞
見れマ行上一段活用「見る」の已然形
ば接続助詞
こ代名詞
の格助詞
女名詞
いと副詞
よう形容詞・ク活用「よし」の連用形「よく」のウ音便
化粧けさうじサ行変格活用「化粧けさうず」の連用形
て接続助詞
うちながめマ行下二段活用「うちながむ」の連用形
て接続助詞
風名詞
吹けカ行四段活用「吹く」の已然形
ば接続助詞
沖名詞
つ格助詞
白波名詞
たつた山やま名詞。「立つ」と「竜田山たつたやま」を掛けた掛詞かけことば
夜半よは名詞
に格助詞
や係助詞。疑問
君代名詞
が格助詞
ひとり名詞
越ゆヤ行下二段活用「越ゆ」の終止形
らむ現在推量の助動詞「らむ」の連体形。「や」の結び
と格助詞
詠みマ行四段活用「詠む」の連用形
ける過去の助動詞「けり」の連体形
を格助詞
聞きカ行四段活用「聞く」の連用形
て接続助詞
限かぎりなく形容詞・ク活用「限りなし」の連用形
かなし形容詞・シク活用「かなし」の終止形
と格助詞
思ひハ行四段活用「思ふ」の連用形
て接続助詞
河内かふち名詞
へ格助詞
も係助詞
行かカ行四段活用「行く」の未然形
ず打消の助動詞「ず」の連用形
なりラ行四段活用「なる」の連用形
に完了の助動詞「ぬ」の連用形
けり過去の助動詞「けり」の終止形
まれまれ副詞
か代名詞
の格助詞
高安たかやす名詞
に格助詞
来カ行変格活用「来」の連用形
て接続助詞
みれマ行上一段活用「見る」の已然形
ば接続助詞
初め名詞
こそ係助詞
心こころにくく形容詞・ク活用「心こころにくし」の連用形
も係助詞
つくりラ行四段活用「つくる」の連用形
けれ過去の助動詞「けり」の已然形。「こそ」の結び
今名詞
は係助詞
うちとけカ行下二段活用「うちとく」の連用形
て接続助詞
手てづから副詞
飯匙いひがひ名詞
取りラ行四段活用「取る」の連用形
て接続助詞
笥子けこ名詞
の格助詞
器物うつはもの名詞
に格助詞
盛りラ行四段活用「盛る」の連用形
ける過去の助動詞「けり」の連体形
を格助詞
見マ行上一段活用「見る」の連用形
て接続助詞
心憂がりラ行四段活用「心憂こころうがる」の連用形
て接続助詞
行かカ行四段活用「行く」の未然形
ず打消の助動詞「ず」の連用形
なりラ行四段活用「なる」の連用形
に完了の助動詞「ぬ」の連用形
けり過去の助動詞「けり」の終止形
さりラ行変格活用「さり」の連用形
けれ過去の助動詞「けり」の已然形
ば接続助詞
か代名詞
の格助詞
女名詞
大和やまと名詞
の格助詞
方名詞
を格助詞
見やりラ行四段活用「見やる」の連用形
て接続助詞
君代名詞
が格助詞
あたり名詞
見マ行上一段活用「見る」の連用形
つつ接続助詞
を間投助詞
をらラ行変格活用「をり」の未然形
む意志の助動詞「む」の終止形
生駒山いこまやま名詞
雲名詞
な副詞
隠しサ行四段活用「隠す」の連用形
そ終助詞
雨名詞
は係助詞
降るラ行四段活用「降る」の終止形
とも接続助詞
と格助詞
言ひハ行四段活用「言ふ」の連用形
て接続助詞
見出みいだすサ行四段活用「見出みいだす」の連体形
に接続助詞
からうじて副詞
大和人やまとびと名詞
来カ行変格活用「来」の未然形
む意志の助動詞「む」の終止形
と格助詞
言へハ行四段活用「言ふ」の已然形
り完了の助動詞「り」の終止形
喜びバ行四段活用「喜ぶ」の連用形
て接続助詞
待つタ行四段活用「待つ」の連体形
に接続助詞
たびたび副詞
過ぎガ行上二段活用「過ぐ」の連用形
ぬれ完了の助動詞「ぬ」の已然形
ば接続助詞
君代名詞
来カ行変格活用「来」の未然形
む意志の助動詞「む」の終止形
と格助詞
言ひハ行四段活用「言ふ」の連用形
し過去の助動詞「き」の連体形
夜よごと名詞
に格助詞
過ぎガ行上二段活用「過ぐ」の連用形
ぬれ完了の助動詞「ぬ」の已然形
ば接続助詞
頼まマ行四段活用「頼む」の未然形
ぬ打消の助動詞「ず」の連体形
ものの接続助詞
恋ひハ行上二段活用「恋ふ」の連用形
つつ接続助詞
ぞ係助詞
経ふるハ行下二段活用「経」の連体形。「ぞ」の結び
と格助詞
言ひハ行四段活用「言ふ」の連用形
けれ過去の助動詞「けり」の已然形
ど接続助詞
男名詞
住まマ行四段活用「住む」の未然形
ず打消の助動詞「ず」の連用形
なりラ行四段活用「なる」の連用形
に完了の助動詞「ぬ」の連用形
けり過去の助動詞「けり」の終止形

ここまで学習できたら、「筒井筒」のテスト対策練習問題とドリルにも挑戦しよう!

【高校古文】伊勢物語「筒井筒」テスト対策問題|現代語訳・古語・文法
【高校古文】伊勢物語「筒井筒」重要語句ドリル
【高校古文】伊勢物語「筒井筒」内容理解ドリル
【高校古文】伊勢物語「筒井筒」和歌・表現技法ドリル
【高校古文】伊勢物語「筒井筒」文法・品詞分解ドリル

テスト対策を終えたたろうに、くまごろうがYouTubeの一問一答動画をすすめ、聞き流しでも復習できることを紹介する漫画。

この教材をもっと活用したい方へ

PDFを印刷して復習したい方は、無料ダウンロードページから教材を確認できます。
先生としてドリルを配布したい方は、無料会員登録でクラス配布・自動採点機能を使えます。

PDFダウンロードページへ 無料会員登録する

運営者情報

青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。「ゆみねこの教科書」は、ゆみねこの教科書教育メディア合同会社が運営しています。会社概要・事業内容については、コーポレートサイトをご覧ください。

感想や意見を聞かせてね

  1. ありがとうございます!すごく助かりました。しかし、品詞分解のところが最後まで書かれていないことを少し残念に思いました。ただ、めっちゃわかりやすいし、助動詞もついでに復習できたので良かったです。

    • ありがとうございます!
      品詞分解、最後まで掲載させていただきました。お役に立てば幸いです。

    • ご指摘ありがとうございます。
      品詞分解を再度見直し・修正いたしました。

  2. この単元の品詞分解などの問題は、どのように勉強すればテストで良い点が取れますか?

    • コメントありがとうございます!

      「筒井筒」の品詞分解は、ただ答えを丸暗記するよりも、「どうしてその品詞・活用形になるのか」を考えながら練習すると、テストでも答えやすくなります!

      おすすめの勉強方法を4つ紹介しますね!

      ① まず、助動詞を重点的に覚える
      「けり」「ぬ」「む」「ず」「き」などについて、意味・接続・活用形を確認する。

      ② 係り結びを覚える
      例えば「この女をこそ得め」の「め」は、係助詞「こそ」を受けて已然形になっています。
      「こそ→已然形」「ぞ・なむ・や・か→連体形」は特に大切です。

      ③ 品詞分解の表を隠して、自分で解いてみる
      記事の「品詞分解」の表を使って、本文の一部分を自分で分解してみてください。
      答えを確認して、間違えたところだけ繰り返すと効率的です。

      ④ 同じ形でも意味が違うものに注意する
      例えば「肩過ぎぬ」の「ぬ」は完了、「頼まぬ」の「ぬ」は打消です。
      前の言葉の活用形や文の意味から判断する練習をすると良いです。

      「ゆみねこドリル」には、「筒井筒」の文法・品詞分解ドリルもあるので、ぜひ活用してくださいね!

      最初から全文を完璧にしようとせず、授業で先生が取り上げた部分や、和歌に出てくる重要な表現から練習するのがおすすめです!
      テスト勉強、応援しています!

      • 3日後の中間テストで筒井筒が範囲で、品詞分解や助詞、助動詞などたくさんあるのですが、テストではどのように聞かれるのかがわからなくてどう勉強すればいいか悩んでます。なにかアドバイスをくれると嬉しいです。

        • コメントありがとうございます!

          中間テスト、3日後なんですね…!
          あと3日であれば、重要なところに絞って練習してみてください!

          テストでは次のような問題がよく出されます。

          ① 助動詞の意味や活用形を答える問題

          例えば、
          「肩過ぎぬ」の「ぬ」は何の助動詞で、どんな意味?
          → 完了の助動詞「ぬ」の終止形

          「頼まぬものの」の「ぬ」は?
          → 打消の助動詞「ず」の連体形

          同じ「ぬ」でも違うので、こういう識別は練習しておくのがおすすめです!

          ② 係り結びの問題

          「この女をこそ得め」では、
          「こそ」が係助詞で、「め」が結びの已然形です。

          「こそ→已然形」「ぞ・なむ・や・か→連体形」は覚えておくのがいいです。

          ③ 品詞分解の問題

          例えば「本意のごとくあひにけり」の「あひにけり」は、

          「あひ」=動詞「あふ」の連用形
          「に」=完了の助動詞「ぬ」の連用形
          「けり」=過去の助動詞「けり」の終止形

          というように、品詞・意味・活用形などを答える問題が考えられます。

          残り3日間は、こんなふうに勉強してみてください。

          【1日目】
          授業で習った範囲の現代語訳を確認して、助動詞に印をつける。特に「けり」「ぬ」「ず」「む」「べし」などを復習する。

          【2日目】
          記事の品詞分解表を隠して、自分で品詞分解してみる。間違えたところは、なぜその答えになるのか確認する。

          【3日目】
          間違えたところだけをもう一度解いて、授業プリントや先生が強調していたところを最終確認する。

          大切なのは、品詞分解の表を眺めるだけでなく、自分で答えを書けるようにすることです。

          もしよかったら、学校の授業では「品詞分解」「助動詞の意味」「活用形」のうち、どれを特に詳しく習いましたか?

          教えてもらえたら、テストに向けた練習問題も一緒に考えられます!

          中間テスト、応援しています!

          • 品詞分解はところどころで、助動詞の意味や活用形は多かったかもしれません

          • 授業では助動詞の意味や活用形を多く勉強したとのことだったので、「筒井筒」の本文から、助動詞や品詞分解を中心に練習できる特訓ゲームを作ってみました!

            全部で20問あって、答えと解説を確認しながら練習できます。
            間違えた問題には「要復習」を付けておくと、復習モードでもう一度挑戦できるようにしてあるので、ぜひ何度もチャレンジしてみてください!

            ▼「筒井筒」助動詞・品詞分解 特訓ゲーム
            https://kyoukasyo.com/learning-apps/kobun/tsutsui-zutsu/

            特に「ぬ」の識別や「む」「けり」「らむ」の意味・活用形は、重点的に確認してみてくださいね。
            学校の授業プリントで先生が強調していたところも、忘れずに復習するのも大切です!

            テスト、応援しています!

目次