(古典)古文の効率の良い勉強法(翻訳サイトや動画を活用しよう)
古文に限らず、勉強というと参考書や問題集を開けて机に向かってするものというイメージがあります。
それはもちろん基本なのですが、古文や漢文のような取っつきにくいイメージがある単元についてはさまざまな勉強法を試してみるのも良いかもしれません。
ここでは古文の勉強法の中で「翻訳サイト」「勉強動画」などの使用法について紹介していきたいと思います。
オンライン翻訳サイトとはどういったものか、有用性と使い方とは?
オンライン翻訳サイトとはその名前の通り、英語の翻訳サイトのように簡単に古文を現代語訳してくれるというものです。
そのため、原文のままでは理解しにくい文章もすぐに現代語訳をしてあらすじをつかむことができます。
机上学習との違いとは
古文の学習がなかなか進まない、古文の上達が遅いという人は古文が苦手というよりも勉強の仕方を間違えているということがほとんどです。
例えば「古文単語」をあまり覚えないまま受験に向かっているような学生もいます。
頻出の古文単語を覚えないまま古文の文章を読むというのは英単語を知らないまま英語の長文を読むのと同じです。
古文の文章を読んでいくためにはまずは古文単語を覚えていくというのが基本となるのです。
ただ、古文単語を覚えていくのはどうしても単調な作業になりがちです。
長文を読もうとしても知らない単語が多すぎるとあらすじをつかむまでに多くの時間がかかることとなります。
そうした際に翻訳サイトを利用することで、ざっくりとした意味をつかむことができるようになるのです。
これは古文単語に限らず、古典文法についても同様です。
古典の文法は文章を読んでいく際に必要不可欠なものです。
ただ、高校などで「古典の勉強と言えば文法」というイメージがつくほど、集中的に学ぶ部分でもあります。
これも最初から細かいルールを大量に覚えようとすると古文が嫌になってしまったり、うんざりしてしまうことがあるので、軽く古典の文章を読む際に翻訳サイトを使って、文章のあらすじをつかむというのは良い方法でもあります。
オンライン翻訳サイトの優れた点とは
オンライン翻訳サイトには長所も短所もあります。
例えば、古文単語をいっぱい覚えた、古典文法もしっかり覚えた、でも文章がなかなか読めないということがあります。
細かい部分については覚えているはずなのに文章が読めない、要旨がつかめないということがあるのです。
これは覚えてはいるが文章を読むこと自体に慣れていないということが原因です。
勉強をコツコツとしてきた真面目な生徒ほど陥りやすい状況でもあります。
こういった際に気分転換のように翻訳サイトで現代語訳した文章を読んでみるという方法があります。
こうして先にざっくりとしたあらすじをつかんでしまうことで、「なぜそんな訳になるのか」を理解することができるようになるのです。
これはオンライン翻訳サイトの大きな長所と言えるでしょう。
オンライン翻訳サイトに頼りすぎてはいけない
使い勝手の良い翻訳サイトですが、もちろんこれに頼り切ってはいけません。
翻訳した現代語訳を読むことができるという便利なものですが、あくまでも「翻訳しているのはサイトであって自分ではない」からです。
本番の受験の際に翻訳サイトは使えません。
自分で翻訳をしていくこととなるのです。
こういったことを踏まえて、あくまでも補助的なツールとして利用するのが正しい使い方であって、これをメインにした勉強法はおすすめしません。
もう一つ翻訳サイトで注意しなければならないのが「敬語表現」です。
古文の文章をややこしくしているものに「敬語」があります。
これは「誰から」「誰に向けた」ものなのかを間違えてしまうと主語の判別や文章の趣旨がまったくわからなくなってしまう重要なポイントなのですが、翻訳サイトではこの敬語があやふやに訳されてしまうことがあります。
そのあやふやにされた現代語訳を見て文章のイメージをつけてしまうと原文の解釈を大きく間違えてしまう可能性があるのです。
翻訳サイトを利用する際には敬語がどのように訳されているかを確認することが重要だと言えます。
利用しやすいオンライン翻訳サイト
ここでは利用しやすいオンライン翻訳サイトをいくつか紹介していきます。
・weblio 古語辞典(古文)
公式サイト:https://kobun.weblio.jp
英語の辞典で有名なweblioですが、古語辞典もサイトで利用できます。
必要な単語を検索すると、その単語の「意味」「品詞」「活用形」などに加えて出典文章まで表示されるので便利です。
・Hello School 古典文法(古文)
公式サイト:https://www.hello-school.net
古典の文法を意味や用法、例文、使い方など細かく表示されます。
シンプルにまとめられているため、確認用としても使えます。
・マナペディア(現代文・古文・漢文)
公式サイト:https://manapedia.jp
古文や漢文の現代語訳、要約、文法のポイントなどをまとめたサイトです。
このサイト内で調べたい単語を検索することができるので、使いやすいものとなっています。
動画の有用性と活用法とは?
最近ではYouTubeなどの動画サイトでの勉強法も増えてきています。
ここではそういった動画サイトの有用性や活用法について紹介していきます。
動画サイトの有用性とは
YouTubeのように基本的に無料で視聴できる動画サイトにも古文について解説した動画などが多くあがっています。
やはり参考書や問題集などの文章で読むというのではなく、「視覚的」「聴覚的」な感覚で情報を理解することができるといったメリットがあります。
本を読んで勉強をするのが嫌という時でも動画なら見られるということがあるかもしれません。
また、文章から自分がイメージをしたことと動画で表現された映像ではまったく違った印象を受けることがあります。
こうした発見をするのにも役立ちます。
講義形式の動画サイトもある
古文に関する一部分だけを解説した動画映像もありますが、中には講義形式で通信授業のように展開が進められていくタイプのものもあります。
こうしたものはうまく利用すれば無料で通信授業を受けているように利用することができるため、大きなメリットと言えます。
特にこうした動画で集中して勉強することができるタイプの生徒にはおすすめの勉強法ともいえます。
動画サイトでの勉強法の注意点とは
やはりあくまでもこれは「動画」ですので、見ているだけで学力が上がるというわけではありません。
参考書や問題集に取り組んでいてわからない部分があるから、その部分の解説動画を見るという使い方が理想的です。
この動画だけを見て、勉強した気分になっていても実際には頭に何も残っていないということがあるので注意しましょう。
動画サイトは突然サービス終了することがある
動画サイトで注意しなければならないのは「突然サービスが終了することがある」ということです。
こういった勉強動画サイトでトップクラスの人気を誇っていた「ただよび」は2023年7月に突然サービスを終了しました。
サービス終了の原因は「慢性的な赤字経営」だったと言われています。
2020年にサービスが開始されてから無料公開動画などで人気を誇ったのですが、それだけに常に運営は赤字経営となっていたようです。
「ただよび」を中心に勉強をしていた生徒にとっては大きく勉強法を変えなければならない状況となったと言えます。
特に無料で公開されている動画サイトなどはサービスが終了してしまうことがありますので、それに頼り切るというのは危険だと言えるでしょう。
まとめ
古文の勉強法として「翻訳サイト」「教育動画」などを利用するという方法があります。
補助的なツールとして、気分転換として非常に優れたツールだと言えますが、あくまでもこれらは補助的なツールです。
これを中心とした勉強ではなく、参考書や問題集を中心に置いた上で足りない部分を補完するといった使い方をすることをおすすめします。
運営者情報
ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。