瀧羽麻子『足跡』ポイント解説!あらすじ・心情の変化・主題まとめ
中学校2年生の国語で学習する、瀧羽麻子(たきわあさこ)「足跡」のあらすじや内容、テスト対策ポイントをわかりやすく解説するよ。
「足跡」は、写真コンテストの授賞式の日を中心に、主人公の杏里と弟の昇司の関係が描かれる物語だよ。
この作品では、「誰が写真を撮ったのか」という出来事だけでなく、杏里の心の中にある罪悪感、昇司への思い、そして姉弟の関係の変化を読み取ることが大切なんだ。
「足跡」テスト対策ポイントまとめ
- 受賞作を撮ったのは、杏里ではなく弟の昇司であることを押さえよう
- 杏里の罪悪感・気まずさ・不安・少しの悔しさ・姉としての喜びを整理しよう
- 授賞式の日の出来事と、夏休みの回想が組み合わされた構成を理解しよう
- 「大丈夫、何とかなる。」と「大丈夫。何とかなる。」の言葉に注目して、姉弟の関係の変化を読み取ろう
- 題名「足跡」が、写真に写った足跡だけでなく、昇司や姉弟の歩みを表していることを考えよう
目次
1. 「足跡」の作者と作品について
「足跡」は、瀧羽麻子さんによる小説だよ。
主人公は、中高一貫の私立女子校に通う中学一年生の梶山杏里。杏里は写真部に入っていて、県の中高生写真コンテストで審査員特別賞を受賞する。
けれども、杏里はその受賞を心から喜ぶことができない。なぜなら、賞を取った写真は、実は杏里ではなく、弟の昇司が撮った写真だったからなんだ。
この作品では、写真コンテストの授賞式の日のできごとを中心にしながら、杏里が過去の出来事を思い出す形で物語が進んでいくよ。
たろう
くまごろう2. 「足跡」のあらすじ
主人公の杏里は、県の中高生写真コンテストで審査員特別賞を受賞し、授賞式のために家族と県立文化会館へ向かう。
父は写真が趣味で、杏里が写真部に入ったことも、賞を取ったこともとても喜んでいる。母も父も、杏里の受賞を誇らしく思っている。
しかし、杏里自身は素直に喜べない。なぜなら、受賞した写真は、杏里が撮ったものではなく、弟の昇司が撮ったものだったからだ。
昇司は人見知りが激しく、小学校にもほとんど行っていない。以前は、杏里が昇司を学校へ連れて行こうとし、「大丈夫、何とかなる。お姉ちゃんがいっしょだから」と励ましていた。
夏休みのある日、杏里と昇司は近所を散歩する。そのとき、杏里が昇司にカメラを貸すと、昇司は土手の水たまり、閑散としたコンビニの駐車場、古ぼけた電話ボックスの三枚を撮る。
後日、写真部の林先生がその写真を見て、強くほめる。杏里は本当は昇司が撮った写真だと言いそびれてしまい、そのまま杏里の名前でコンテストに応募することになる。
そして、その写真が審査員特別賞を受賞してしまう。
授賞式のリハーサルで、杏里は賞状を受け取るために壇上へ上がろうとするが、自分が賞を受け取ることに強い違和感と罪悪感を覚える。
杏里は、「この華々しく明るい壇上に立つべきなのは、私じゃない。賞状とトロフィーをもらって観客から拍手を浴びるべきなのは、私じゃない。」と感じ、舞台から降り、ロビーへ走り出す。
そこで杏里は昇司と向き合い、ようやく「おめでとう」と伝える。すると昇司は「大丈夫だよ」「大丈夫。何とかなる。」と言い、杏里に手を差し出す。
かつて杏里が昇司を支えていたように、今度は昇司が杏里を支える。杏里はその手を握り、立ち上がる。
3. 登場人物を整理しよう
「足跡」では、登場人物の性格や関係を整理しておくことが大切だよ。

| 登場人物 | 人物像 | 物語での役割 |
|---|---|---|
| 杏里 | 中高一貫の私立女子校に通う中学一年生。写真部に入っている。弟思いだが、自分の弱さや迷いも抱えている。 | 主人公。昇司の写真で受賞したことに罪悪感を覚える。 |
| 昇司 | 杏里の弟。小学五年生。人見知りが激しく、小学校にもほとんど行っていない。 | 受賞作の本当の撮影者。最後に杏里を支える。 |
| お父さん | 写真が趣味。若い頃はカメラマンを目指していた。 | 杏里の受賞を喜び、写真への思い入れを強く持つ人物。 |
| お母さん | 昇司に寄り添い、家族を見守る。 | 昇司の不安や性格を受け止めている人物。 |
| 林先生 | 写真部の顧問。 | 昇司の写真を高く評価し、コンテストへの応募を勧める。 |
杏里は、弟の昇司を心配し、支えようとしてきた姉だよ。でも、だからといって完全に立派な人物として描かれているわけではないんだ。
昇司の写真が評価されたとき、杏里はうれしさを感じる一方で、少しだけおもしろくない気持ちも抱いている。
この「うれしいけれど、少し悔しい」「本当のことを言わなければいけないけれど、言い出せない」という複雑な心が、杏里という人物をとても人間らしくしているんだ。
4. 場面の流れを整理しよう
「足跡」は、時間の順番どおりにだけ進む物語ではないよ。
授賞式の日の出来事の中に、杏里の回想がはさまれている。だから、現在の出来事と過去の出来事を分けて整理することが大切なんだ。

| 場面 | 内容 | 杏里の心情 |
|---|---|---|
| 現在 | 家族で県立文化会館へ行く。 | 父の記念撮影にうんざりし、緊張している。 |
| 現在 | 会場で受賞作を見る。 | 受賞作が昇司の写真であることを意識し、素直に喜べない。 |
| 過去 | 昇司と散歩し、カメラを貸す。 | 昇司が何気なく撮った写真を後から知る。 |
| 過去 | 林先生が昇司の写真を絶賛する。 | 本当のことを言えず、気まずさと複雑な思いを抱く。 |
| 過去 | 昇司の写真を杏里の名前で応募する。 | 心配しながらも、昇司が気にしていない様子に少し安心する。 |
| 現在 | 授賞式のリハーサルで壇上に上がろうとする。 | 罪悪感が強まり、自分が賞を受け取るべきではないと感じる。 |
| 現在 | ロビーで昇司と向き合う。 | 昇司に「おめでとう」と伝え、昇司に支えられて立ち上がる。 |
たろう
くまごろうまた、この作品の回想は、杏里が過去を順番に説明するためだけに入っているわけではないよ。受賞作を見たり、壇上に立とうとしたりする現在の出来事がきっかけになって、杏里の記憶が自然に呼び起こされているんだ。
つまり、「現在の出来事」と「過去の回想」は別々のものではなく、杏里の心の中でつながっている。だからこそ、読者は杏里がなぜ苦しんでいるのかを、少しずつ理解できるようになっているんだ。
5. 杏里が受賞を喜べなかった理由
この作品でいちばん大切なのは、杏里がなぜ受賞を素直に喜べなかったのか、という点だよ。
理由は、受賞した写真が杏里の作品ではなく、弟の昇司が撮った写真だったからだね。
しかも、杏里は最初から昇司の手柄を奪おうとしたわけではない。林先生にほめられたときに、本当のことを言いそびれてしまった。それがどんどん大きな話になり、コンテストへの応募、そして受賞へとつながってしまったんだ。
杏里の心の中には、いくつもの気持ちが混ざっているよ。
| 杏里の気持ち | 理由 |
|---|---|
| 罪悪感 | 昇司の写真を自分の名前で応募し、受賞してしまったから。 |
| 気まずさ | 林先生や家族、写真部の仲間をだましているように感じているから。 |
| 不安 | 本当のことを言えば、受賞が取り消され、周囲を失望させるかもしれないから。 |
| 少しの悔しさ | 自分が努力して撮った写真より、昇司が自然に撮った写真のほうが評価されたから。 |
| 姉としての喜び | 昇司の写真が認められたこと自体はうれしいから。 |
つまり杏里は、単に「悪いことをしてしまった」と思っているだけではないんだ。
昇司の才能を喜ぶ気持ち、自分の写真が評価されなかったくやしさ、本当のことを言えない苦しさ、周囲をがっかりさせたくない気持ち。そうした複雑な心情が重なっているんだよ。
また、杏里にとって、昇司の写真が認められたことは、弟が自分の見方や感じ方を写真で表せたということでもある。だから杏里は、罪悪感に苦しみながらも、姉として昇司の才能が認められたことをうれしく思っているんだ。
6. 昇司はどんな人物として描かれている?
昇司は、家族以外の相手とはほとんど話さず、小学校にもほとんど行っていない人物として描かれている。
でも、この作品は昇司を「かわいそうな弟」としてだけ描いているわけではないよ。
昇司は、人が多くてうるさい場所が苦手で、学校にも行きづらさを感じている。しかし一方で、写真を見ることが好きで、杏里とは違う感性を持っている。
昇司が撮ったのは、土手の水たまり、閑散としたコンビニの駐車場、古ぼけた電話ボックスの三枚だった。どれも、杏里なら選ばないような、静かで人けの少ない風景だね。
林先生の「写真には撮った人間の心が写る」という考え方に照らすと、昇司の写真には、静けさや孤独、でもどこか落ち着いた空気が写っていると読める。
大切なのは、杏里が最初、昇司を「守ってあげる存在」として見ていたことだよ。
ところが最後には、昇司が杏里に手を差し出し、「大丈夫。何とかなる。」と声をかける。ここで、昇司は杏里に守られるだけの存在ではなく、杏里を支える存在として描かれているんだ。
7. 「大丈夫、何とかなる。」と「大丈夫。何とかなる。」の意味
「足跡」で特に重要なのが、「大丈夫、何とかなる。」と「大丈夫。何とかなる。」という言葉だよ。
よく似た言葉だけれど、作品の中では、杏里が昇司にかけた言葉と、昇司が杏里にかけた言葉として登場する。

| 場面 | 言った人物 | 相手 | 言葉 | 意味 |
|---|---|---|---|---|
| 過去の回想 | 杏里 | 昇司 | 大丈夫、何とかなる。お姉ちゃんがいっしょだから | 学校へ行けずに動けなくなった昇司を励ます言葉。 |
| 最後の場面 | 昇司 | 杏里 | 大丈夫。何とかなる。 | 罪悪感で立ち上がれなくなった杏里を支える言葉。 |
過去の場面では、杏里が昇司を支えていた。学校へ行けずに座り込んでしまった昇司に、杏里は「大丈夫、何とかなる。お姉ちゃんがいっしょだから」と言っていたね。
このとき、杏里は「自分が弟を助ける側」だと思っていた。
しかし最後の場面では、その関係が反対になる。罪悪感や不安で動けなくなった杏里に、今度は昇司が「大丈夫。何とかなる。」と言い、手を差し出す。
杏里の言葉は「大丈夫、何とかなる。」と読点でつながっている。一方、昇司の言葉は「大丈夫。何とかなる。」と句点で区切られている。細かい違いだけれど、昇司の言葉のほうが、一つ一つ区切って、杏里にしっかり届けているようにも読めるね。
この反復によって、姉弟の関係が変化していることが分かるよ。
二つの「大丈夫」のポイント
以前は、杏里が昇司を支えていた。けれど最後には、昇司が杏里を支える。つまり、この言葉の反復は、二人の関係が一方的なものではなく、互いに支え合うものへ変わったことを表している。
たろう
くまごろう8. 題名「足跡」の意味

題名の「足跡」は、まずは昇司が撮った写真に写っている、土手の水たまりのまわりの足跡を指していると考えられる。
でも、この題名にはそれだけではない意味があるよ。
写真に写った足跡は、そこを誰かが通ったことを示している。人そのものは写っていなくても、そこに人がいたこと、何かを避けながら進んだことが分かる。
これは、昇司の姿とも重なる。
昇司は、人前に出ることや学校へ行くことが苦手だ。けれど、まったく何もしていないわけではない。自分なりに歩き、自分なりに世界を見ている。そのことが、昇司の写真には表れているんだ。
また、「足跡」は、杏里と昇司がこれまで歩いてきた道のりも表していると考えられる。
以前は、杏里が昇司の手を引くように支えていた。けれど最後には、昇司が杏里に手を差し出す。二人は、それぞれの歩みの中で少しずつ変化している。
だから題名「足跡」は、写真に写った足跡だけでなく、昇司の心のあり方、杏里と昇司の関係、そして二人がこれから進んでいく道を象徴していると読めるんだ。
題名「足跡」の意味
- 昇司の写真に写っている、水たまりのまわりの足跡
- 昇司が自分なりに世界を見て、歩んでいること
- 杏里と昇司がこれまで歩いてきた道のり
- これから二人が支え合いながら進んでいく未来
9. テスト対策ポイント
ここからは、「足跡」の定期テストで特に問われやすいポイントを整理するよ。
この作品は、出来事の流れを覚えるだけでなく、杏里の心情、昇司との関係、回想をはさんだ構成、題名の意味までつなげて考えることが大切なんだ。
杏里の心情の変化
杏里の心情は、場面ごとに少しずつ変化していくよ。特に、受賞作が昇司の写真であることを知っているため、杏里は「うれしい」だけではすまない複雑な気持ちを抱えているんだ。
| 場面 | 杏里の心情 |
|---|---|
| 文化会館に着く場面 | 父の写真撮影にうんざりしながらも、授賞式に緊張している。 |
| 受賞作を見る場面 | 写真を撮ったのは自分ではないため、記念撮影をすることに違和感を覚える。 |
| 回想の場面 | 昇司の写真が評価されたことをうれしく思う一方で、自分の写真より評価されたことに複雑な気持ちも抱く。 |
| リハーサルの場面 | 自分が賞を受け取ることへの罪悪感が強まり、壇上に立てなくなる。 |
| 最後の場面 | 昇司に「おめでとう」と伝え、昇司に支えられて立ち上がる。 |
テストでは、「杏里はなぜ受賞を素直に喜べないのか」「リハーサルでなぜ立ちすくんだのか」といった形で、心情の理由を問われやすいよ。
人物関係
「足跡」の中心にあるのは、杏里と昇司の関係だよ。
はじめ、杏里は昇司を「自分が守ってあげる存在」として見ている。学校へ行けずに動けなくなった昇司に、杏里は「大丈夫、何とかなる。お姉ちゃんがいっしょだから」と声をかけていたね。
けれど最後には、昇司が杏里に手を差し出し、「大丈夫。何とかなる。」と声をかける。つまり、二人の関係は、杏里が昇司を一方的に支えるものから、互いに支え合うものへと変化しているんだ。
人物関係のポイント
- 杏里は、昇司を心配し、支えようとしてきた姉である。
- 昇司は、杏里に守られるだけの存在ではなく、自分の感性を持っている。
- 最後には、昇司が杏里を支える側になる。
- 二人の関係は、守る・守られる関係から、互いに支え合う関係へ変化している。
構成
「足跡」は、授賞式の日の出来事を中心にしながら、途中で夏休みの散歩や写真部での出来事などの回想が入る構成になっているよ。
現在の出来事だけを読んでいると、杏里がなぜこれほど苦しんでいるのかはすぐには分からない。けれど、回想が入ることで、受賞作が昇司の写真だったことや、杏里が本当のことを言い出せなかった経緯が少しずつ明らかになるんだ。
このように、現在の出来事と過去の回想を組み合わせることで、杏里の罪悪感や苦しさが読者にも伝わるようになっているよ。
構成のポイント
- 物語の中心は、授賞式の日の出来事である。
- 途中に、夏休みの散歩や写真部での出来事などの回想が入る。
- 回想によって、杏里がなぜ受賞を喜べないのかが明らかになる。
- 現在と過去を組み合わせることで、杏里の心の苦しさが深く伝わる。
表現
この作品で特に注目したい表現は、「大丈夫、何とかなる。」と「大丈夫。何とかなる。」という言葉の反復だよ。
過去には、杏里が昇司に「大丈夫、何とかなる。お姉ちゃんがいっしょだから」と言っていた。最後には、昇司が杏里に「大丈夫。何とかなる。」と言う。
同じような言葉を言う人物が入れ替わることで、姉弟の立場が反対になり、関係が変化したことが強く印象づけられているんだ。
また、杏里の言葉では「大丈夫、何とかなる。」と読点でつながっているのに対して、昇司の言葉では「大丈夫。何とかなる。」と句点で区切られている。この違いも、昇司が杏里に一つ一つ言葉を届けているように読めるポイントだよ。
杏里が「自業自得」と感じた理由
リハーサルの場面で、杏里は「分かってる。自業自得だ。」と感じている。
これは、杏里が昇司の写真だと知りながら、本当のことを言えないまま、コンテストへの応募、受賞、授賞式へと進んでしまったからだよ。
杏里は、最初から悪意をもって昇司の手柄を横取りしようとしたわけではない。けれど、林先生にほめられたときに言い出せなかったことがきっかけで、事態がどんどん大きくなってしまった。
そのため杏里は、「今、自分が苦しんでいるのは、自分が本当のことを言えなかった結果なのだ」と感じているんだ。
林先生が昇司の写真を評価した理由
林先生は、昇司の写真に独自の感性や雰囲気を感じ取ったと考えられるよ。
杏里は、人物を撮るほうが好きで、写真を撮るときにも構図や光の向きにこだわっていた。一方、昇司は、土手の水たまり、閑散としたコンビニの駐車場、古ぼけた電話ボックスという、杏里なら選ばないような静かな風景を自然に撮っていた。
林先生の「写真には撮った人間の心が写る」という考え方に照らすと、昇司の写真には、昇司の心のあり方や、静かな世界を見つめる感性が表れていたと考えられるね。
だから林先生は、技術だけではなく、昇司の写真が持つ雰囲気や視点を高く評価したのだと読めるよ。
最後に昇司が手を差し出す意味
最後に昇司が杏里へ手を差し出す場面は、この作品のとても大切な場面だよ。
過去には、学校へ行けずに途方に暮れていた昇司に、杏里が手を差し伸べていた。杏里は、昇司を励まし、支える側だったんだ。
ところが最後には、罪悪感と不安で動けなくなった杏里に、昇司が手を差し出す。そして「大丈夫。何とかなる。」と言って、杏里を立ち上がらせる。
この場面は、昇司が杏里に守られるだけの存在ではなく、杏里を支える存在になったことを表している。
つまり、杏里と昇司の関係が、姉が弟を一方的に支えるものから、互いに支え合うものへ変わったことを示しているんだ。
10. 言葉の意味
テストに出やすい言葉の意味をまとめたよ。本文中でどのように使われているかも意識しながら覚えよう。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 足を止める | 歩くのをやめて、その場で止まること。 |
| 身構える | 何かが起こることを予想して、心や体の準備をすること。 |
| 案の定 | 予想していたとおりに。 |
| さも…そうに | 本当にそのようであるかのように。 |
| 眉をひそめる | 不快に思ったり心配したりして、眉を寄せること。 |
| ひとごと | 自分には関係のない、他人のこと。 |
| 割って入る | 人と人との間に入り込むこと。会話や争いの途中に入ること。 |
| …あげく | いろいろした結果、最後には。 |
| ぼやく | 不満や愚痴を小さく言うこと。 |
| 首をかしげる | 不思議に思ったり、納得できなかったりするようす。 |
| どんと構える | 慌てず、落ち着いていること。 |
| ファインダー | カメラで撮影する範囲を見るための部分。 |
| うんざり | 嫌になったり、飽きたりしているようす。 |
| 顔を背ける | 顔を別の方向へ向けること。 |
| 拍子 | 何かをした、その瞬間やきっかけ。 |
| 目に留まる | 自然に目に入って、気づくこと。 |
| 顧問 | 部活動などで指導や助言をする先生。 |
| かしこまる | 改まって、礼儀正しくすること。 |
| デジタル一眼 | レンズを交換できる本格的なデジタルカメラの一種。 |
| お下がり | 年上の人などが使っていたものを譲り受けたもの。 |
| 快挙 | すばらしい成果や見事な行い。 |
| 感無量 | 深く感動して、言葉にできないほどであること。 |
| おもむろに | ゆっくりと落ち着いて動き出すようす。 |
| 名機 | すぐれた性能をもつ、名高い機械。 |
| アンリ | ここでは、写真家アンリ・カルティエ=ブレッソンを指す。 |
| 満面の笑み | 顔いっぱいに浮かべた笑顔。 |
| 見やる | そちらを見ること。 |
| ショウジ | ここでは、写真家植田正治(うえだしょうじ)を指す。 |
| 意気投合 | 互いの気持ちや考えがぴったり合うこと。 |
| ~をよそに | 〜を気にしないで。〜に関係なく。 |
| 傍らに | そばに。近くに。 |
| 見計らう | ちょうどよい時を選ぶこと。 |
| なだめる | 相手の怒りや不安を静めること。 |
| 一角 | ある場所の一部分。 |
| 雑踏 | 人が多く集まって混雑していること。 |
| 法被 | 祭りなどで着る、上着のような和服。 |
| 顔を上気させる | 興奮や暑さなどで顔を赤くすること。 |
| 威勢のいい | 元気がよく、勢いがあるようす。 |
| ピント | 写真で、はっきり写るように焦点を合わせること。また、その焦点。 |
| 目を凝らす | よく見ようとして、じっと見ること。 |
| 見て取れる | 見て、そうだと分かること。 |
| 推す | ある人やものをよいとしてすすめること。 |
| 値打ち | 価値。ねうち。 |
| はしゃぐ | うれしくて調子にのるように騒ぐこと。 |
| とっさに | その瞬間にすばやく。 |
| 後ずさる | 前を向いたまま後ろへ下がること。 |
| 気乗りする | やる気になること。 |
| もはや | もう。今となっては。 |
| 連れ立って | 一緒に連れ合って行くこと。 |
| 断然 | はっきりと。比べものにならないほど。 |
| 何の気なし | 特に深く考えずに。何気なく。 |
| 思案する | どうしようかと考えること。 |
| 閑散 | 人が少なく、静かなようす。 |
| 被写体 | 写真に撮られる対象。 |
| ぴんとこない | すぐには理解できない。実感がわかない。 |
| 処分する | 不要なものを捨てたり、片づけたりすること。 |
| どのみち | どちらにしても。いずれにしても。 |
| ~きり | 〜したままで、その後続いていないこと。 |
| めいめい | それぞれ。各自。 |
| ときおり | ときどき。 |
| 手を止める | している作業を一時的にやめること。 |
| 構図 | 写真や絵で、ものの配置や画面の組み立て。 |
| コントラスト | 色や明るさなどの対比。 |
| 同様 | 同じようであること。 |
| 目を通す | ひととおり見ること。 |
| だしぬけ | 前ぶれがなく突然であること。 |
| 声を弾ませる | うれしさや興奮で、声が明るくなること。 |
| 絶句する | 驚きなどで言葉が出なくなること。 |
| 絶賛 | 非常に強くほめること。 |
| 手柄 | 人からほめられるような働きや成果。 |
| 褒めちぎる | 大げさなくらいに強くほめること。 |
| ことさら | 特に。わざわざ。 |
| そぶり | 態度やしぐさ。 |
| ~てのける | 難しそうなことをうまくやってしまうこと。 |
| センス | 物事を感じ取ったり、選んだりする感覚のよさ。 |
| まんざら | まったく。多くは「まんざらでもない」の形で、悪くはない、という意味。 |
| ~そびれる | 〜する機会を逃してしまうこと。 |
| 仰天 | 非常に驚くこと。 |
| 拍子抜けする | 予想と違って、張り合いがなくなること。 |
| 照明を絞る | 照明の明るさを弱くすること。 |
| 実演 | 実際にやって見せること。 |
| ひととおり | 一通り。最初から最後までざっと。 |
| 壇上 | 舞台や一段高くなった場所の上。 |
| 誇らしげ | 自慢に思っているようす。 |
| きびきび | 動作や態度がはっきりしていて、手際がよいようす。 |
| ひとかけらもない | 少しもないこと。 |
| 晴れ舞台 | 人前で成果を見せる、晴れがましい場面。 |
| 立ちすくむ | 驚きや恐怖、緊張などで、その場に立ったまま動けなくなること。 |
| 気遣わしげ | 心配しているようす。 |
| 自業自得 | 自分のしたことの結果を、自分で受けること。 |
| 色めき立つ | 期待や興奮などで、急に活気づくこと。 |
| 失望 | 期待が外れて、がっかりすること。 |
| 軽蔑 | 相手を下に見て、ばかにすること。 |
| さぞ~する | きっと〜するだろう、という意味。 |
| ほの暗い | 少し暗い。うす暗い。 |
| 華々しい | 明るく目立って、立派なようす。 |
| へたり込む | 力が抜けて、その場に座り込むこと。 |
| 途方に暮れる | どうしたらよいか分からず、困り果てること。 |
11. 中学2年生の新出漢字と読み方
本文に出てくる、中学2年生で新しく習う漢字や読み方をまとめたよ。漢字テストで間違えないように確認しておこう。
| 漢字 | 音読み | 訓読み |
|---|---|---|
| 趣 | シュ | おもむき |
| 抵 | テイ | |
| 袖 | シュウ | そで |
| 扉 | ヒ | とびら |
| 胸 | むな | |
| 背 | そむく・そむける | |
| 挨 | アイ | |
| 拶 | サツ | |
| 譲 | ジョウ | ゆずる |
| 佳 | カ | |
| 審 | シン | |
| 笑 | えむ | |
| 威 | イ | |
| 茂 | モ | しげる |
| 挟 | キョウ | はさむ・はさまる |
| 眺 | チョウ | ながめる |
| 生 | おう | |
| 推 | おす | |
| 駐 | チュウ | |
| 旬 | シュン・ジュン | |
| 褒 | ホウ | ほめる |
| 柄 | ヘイ | がら・え |
| 更 | コウ | さら・ふける・ふかす |
| 俺 | おれ | |
| 棚 | たな | |
| 磨 | マ | みがく |
| 甘 | カン | あまい・あまえる・あまやかす |
| 夫 | フウ | |
| 鼓 | コ | つづみ |
12. まとめ
瀧羽麻子「足跡」は、写真コンテストの受賞をめぐって、主人公の杏里が自分の弱さや罪悪感と向き合う物語だよ。
杏里は、弟の昇司を支える姉としてふるまってきた。けれど、昇司の写真が評価され、自分の名前で受賞してしまったことで、杏里は深く悩む。
最後に昇司が「大丈夫。何とかなる。」と言って杏里に手を差し出す場面では、二人の関係が大きく変わっていることが分かる。
これまで杏里が昇司を支えてきたように、今度は昇司が杏里を支える。二人は一方的に守る・守られる関係ではなく、互いに支え合う関係へと変化しているんだ。
題名の「足跡」は、写真に写った足跡であると同時に、昇司が自分なりに歩いてきた道、そして杏里と昇司がこれから歩いていく道を表していると考えられるよ。
「足跡」テスト対策ポイントまとめ
- 杏里は、中高一貫の私立女子校に通う中学一年生で、写真部に入っている。
- 昇司は、杏里の弟で小学五年生。小学校にもほとんど行っていない。
- 受賞作を撮ったのは、杏里ではなく昇司である。
- 昇司が撮った三枚は、土手の水たまり、閑散としたコンビニの駐車場、古ぼけた電話ボックスである。
- 杏里は、罪悪感・気まずさ・不安・少しの悔しさ・姉としての喜びを抱えている。
- 過去には杏里が「大丈夫、何とかなる。お姉ちゃんがいっしょだから」と言って、昇司を支えていた。
- 最後には昇司が「大丈夫。何とかなる。」と言って、杏里を支えている。
- 同じような言葉を言う人物が入れ替わることで、姉弟の関係の変化が表されている。
- 作品は、授賞式の日の出来事を中心に、夏休みの回想がはさまれる構成になっている。
- 題名「足跡」は、写真に写った足跡だけでなく、昇司や杏里たちの歩みも象徴している。
ここまで学習できたら、ぜひ「足跡」のテスト対策練習問題とドリルに挑戦しよう!
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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

