『論語』「学びて時に之を習ふ」書き下し文・現代語訳まとめ
中学3年国語で学習する「学びて時にこれを習ふー『論語』から」について、それぞれの章句(文章の区切り)の白文・書き下し文・現代語訳と、定期テストで必要になるポイントをわかりやすく解説するよ。
「論語」テスト対策ポイントまとめ
- 「論語」は、中国の古代の思想家である孔子と、その弟子たちの言行録(言葉や行いを記録したもの)。
- 漢文に出てくる「子曰はく」の「子」は、先生である「孔子」のことを指している。
- 置き字(而・矣など)は、白文には書かれているけれど、書き下し文に直すときには漢字のまま書かず、読むときも漢字としては発音しない。
- 返り点では、レ点・一二点・上下点・一レ点などの読み順を確認しておこう。
- それぞれの章句が「人間としての生き方や学問に対する姿勢」について何を伝えているのか(主題)をしっかり理解しておこう。
『論語』の基本情報:作者(孔子)と構成
「論語」を学ぶ前に、まずはテストでよく聞かれる基本情報を確認しておこう。
| 作品名 | 論語(ろんご) |
| 何が書かれているか | 中国の古代の思想家である孔子と、その弟子たち(顔淵・子貢・子路など)の言葉や行いを記録した言行録。 |
| 漢文の「子」とは | 男子に対する敬称のこと。「子曰はく(先生がおっしゃるには)」の「子」は、孔子のことを指しているよ。 |
漢文特有のルール:置き字・返り点・反語/詠嘆のポイント

漢文には「返り点(レ点・一二点など)」や「送り仮名」がついて、日本語として読めるように工夫されているよね。ここでとくに注意したいルールを確認しておこう!
- 【注意!】置き字は書き下し文には漢字のまま書かない
置き字である「而」「矣」などは、白文(漢字だけの文)には書かれているけれど、書き下し文では漢字のまま書かず、読むときも漢字としては発音しないよ。なお、「而」が置き字でも、書き下し文では前後のつながりに合わせて「て」「して」「れば」などの送り仮名を補うことがあるんだ。 - 上下点の読み方
上下点は、一二点よりも大きく返って読むときに使われる返り点だよ。下点がついた字はいったん飛ばし、上点がついた字まで読んでから、下点がついた字に返るんだ。
たとえば「有下朋自二遠方一来上」は、「有」をいったん飛ばし、「朋遠方より来る」と読んでから「有り」に返るので、「朋遠方より来る有り」となるよ。 - 一レ点の読み方
一レ点は、一点とレ点が同じ字についている返り点だよ。まずレ点の働きで、すぐ下の字を先に読み、そのあと一レ点がついた字を読み、さらに二点がついた字に返るんだ。
たとえば「可二以為一レ師矣」の「為一レ」では、まず下の「師」を読んでから「為」を読み、最後に「可」に返るよ。 - 反語・詠嘆の表現(亦…ずや)
「不二亦〜一乎」の形は、「なんと〜ではないか」と文末を強く言い表す詠嘆(感動や驚きを深く表すこと)の表現だよ。反語(〜だろうか、いや〜ない)の形をとって強い肯定や感動を表す、漢文特有の重要な言い回しなんだ。
【書き下し文・現代語訳】『論語』重要章句の徹底解説

それでは、それぞれの章句について、白文・返り点つき本文・書き下し文・現代語訳と、重要な語句の意味を順番に見ていこう。
其の一:「学びて時にこれを習ふ」(学問の喜び)
学問に向き合う姿勢や、人と関わるときの心がまえについて述べた章句だよ。
1. 原文(白文)
子曰学而時習之不亦説乎
有朋自遠方来不亦楽乎
人不知而不慍不亦君子乎
2. 返り点つき本文
子曰、「学而時習レ之。不二亦説一乎。
有下朋自二遠方一来上。不二亦楽一乎。
人不レ知而不レ慍。不二亦君子一乎。」
※「而」は置き字なので、漢字としては読まないよ。ただし、書き下し文では前後のつながりに合わせて「て」「して」などの送り仮名を補うよ。
3. 書き下し文(読み方)
子(し)曰(い)はく、
「学(まな)びて時(とき)にこれを習(なら)ふ、また説(よろこ)ばしからずや。
朋(とも)遠方(えんぽう)より来(く)る有(あ)り、また楽(たの)しからずや。
人(ひと)知(し)らずして慍(うら)みず、また君子(くんし)ならずや。」と。
4. 現代語訳(意味)
先生がおっしゃるには、
「学んで、機会があるたびに復習し、体得する。なんとうれしいことではないか。
友人が遠くからやって来る。なんと楽しいことではないか。
世の中の人が認めてくれなくても不平や不満を抱かない。それでこそ君子ではないか。」と。
5. 重要語句
| 語句 | 意味 |
|---|---|
| 子(し) | 先生(ここでは孔子のこと)。 |
| 時に(ときに) | 機会があるたびに。 |
| 習ふ(ならふ) | 復習して体得する。 |
| 説ばし(よろこばし) | うれしい。 |
| 亦…ずや(また…ずや) | なんと〜ではないか。文末を強く言い表す表現(詠嘆)。 |
| 朋(とも) | 同じ学問を志す友人。 |
| 慍みず(うらみず) | 不平や不満を抱かない。(「いきどおらず・いからず」とも読む) |
| 君子(くんし) | 徳の高い立派な人、人格者。 |
6. テスト対策ポイント
- 「朋」とは誰のことか?
ただの遊び友達ではなく、「同じ学問を志している友人」のことだと理解しておこう。 - 上下点の読み方
「有下朋自二遠方一来上」の部分は、上下点と一二点が組み合わさっているので、読み順に注意しよう。
たろうまず「有」はいったん飛ばし、「朋」→「遠方より」→「来る」と読んでから、最後に「有り」に返るよ。だから、光村図書の読みでは「朋遠方より来る有り」となるんだ! - この章句の主題(伝えたいこと)
学問を学ぶことの喜びと、「世間に認められなくても、不満を持たずに学問に励むことができるのが素晴らしいこと(君子である)」という孔子の考え方が表れているよ。
其の二:「故きを温めて新しきを知る」(温故知新)
有名な四字熟語「温故知新」の語源になった章句だよ。
1. 原文(白文)
子曰温故而知新可以為師矣
2. 返り点つき本文
子曰、「温レ故而知レ新、可二以為一レ師矣。」
※「而」と「矣」は置き字なので、漢字としては読まないよ。ただし、書き下し文では前後のつながりに合わせて「て」「れば」などの送り仮名を補うことがあるよ。
3. 書き下し文(読み方)
子曰はく、
「故(ふる)きを温(あたた)めて新(あたら)しきを知(し)れば、以(もつ)て師(し)たるべし。」と。
4. 現代語訳(意味)
先生がおっしゃるには、
「過去の学説や事例に習熟して、新しい意味を得ることができるようになれば、師となる資格があるだろう。」と。
5. 重要語句
| 語句 | 意味 |
|---|---|
| 故き(ふるき) | 昔のこと、昔の教え、古い事柄。(過去の学説や事例など) |
| 温めて(あたためて) | 重ねて研究して、習熟して。(「たずねて」とも読む) |
| 師(し) | 人に教える立場の人、先生。 |
6. テスト対策ポイント
- 四字熟語「温故知新」
この章句から作られた四字熟語「温故知新」は漢字で書けるようにしておこう。
くまごろう現代でも、「日本の伝統的な技術を大切に守りながら、最新のテクノロジーを組み合わせて新しい製品を作る」といった場面でよく使われる言葉だよ! - 一レ点の読み方
「可二以為一レ師矣」の「為一レ」には、一点とレ点が同じ字についているよ。このような返り点を一レ点というんだ。
たろう読み順は、「以」→「師」→「為」→「可」。つまり、「以て師たるべし」と読むよ。「一レ点」は、まずレ点の働きで下の字を読み、そのあと一点の働きで二点の字に返る、と考えよう! - この章句の主題(伝えたいこと)
「過去の出来事や学説を十分に研究し、そこから新たな知識や発見を得られるようになれば、師となる資格があるといえる」ということだよ。
其の三:「学びて思はざれば則ち罔し」(思考の大切さ)
学問を学ぶうえで、「教わること」と「自分で考えること」のバランスの大切さを説いた章句だよ。
1. 原文(白文)
子曰学而不思則罔思而不学則殆
2. 返り点つき本文
子曰、「学而不レ思則罔。思而不レ学則殆。」
※「而」は置き字なので、漢字としては読まないよ。ただし、書き下し文では前後のつながりに合わせて「て」などの送り仮名を補うよ。
3. 書き下し文(読み方)
子曰はく、
「学(まな)びて思(おも)はざれば則(すなは)ち罔(くら)し。思ひて学ばざれば則ち殆(あやふ)し。」と。
4. 現代語訳(意味)
先生がおっしゃるには、
「学んだだけで自分で考えなければ、明確には理解できない。
自分で考えただけで学ぶことがなければ、独断(自分一人だけの考えで決めること)に陥って危うい。」と。
5. 重要語句
| 語句 | 意味 |
|---|---|
| 罔し(くらし) | 道理に暗い。判断がつかない。 |
| 殆し(あやふし) | 危うい。あぶない。 |
6. テスト対策ポイント
- 「罔し」「殆し」の意味
重要な語句なので、意味を正確に答えられるようにしておこう。「殆し」は、独断に陥ってしまうから「危うい」という意味だと押さえておくといいね。 - この章句の主題(伝えたいこと)
人から教わること(学ぶ)と、自分で深く探求すること(思う)のどちらが欠けてもダメで、両方が不可欠(なくてはならないこと)であるということ。
其の四:「これを知る者はこれを好む者に如かず」
何かを極めようとするときの段階について説いた章句だよ。
1. 原文(白文)
子曰知之者不如好之者
好之者不如楽之者
2. 返り点つき本文
子曰、「知レ之者、不レ如二好レ之者一。
好レ之者、不レ如二楽レ之者一。」
3. 書き下し文(読み方)
子曰はく、
「之(これ)を知(し)る者(もの)は、之を好(この)む者に如(し)かず。
之を好む者は、之を楽(たの)しむ者に如かず。」と。
4. 現代語訳(意味)
先生がおっしゃるには、
「それを知っているだけのものは、それを好む者には及ばない。
それを好む者は、それを楽しむ者には及ばない。」と。
5. 重要語句
| 語句 | 意味 |
|---|---|
| …に如かず(しかず) | …には及ばない。…には敵わない。 |
6. テスト対策ポイント
- 一番優れているのはどれか?
「知る者」「好む者」「楽しむ者」の3つのうち、孔子が一番優れているとしたのは「楽しむ者」だよ。「好きこそものの上手なれ」という言葉に似ているね。 - 返り点の付け方(一二点とレ点の組み合わせ)
「不レ如二好レ之者一」の部分は、一二点とレ点が組み合わさっているので、読み順に注意しよう。
たろう「好レ之」は「之を好む」と読み、「如二〜一」の形で「〜に如かず」と読むよ。つまり、「之を好む者に如かず」となるんだ!
まとめ
「論語」テスト対策ポイントまとめ
- 「論語」は、中国の古代の思想家である孔子と、その弟子たちの言行録(言葉や行いを記録したもの)。
- 漢文に出てくる「子曰はく」の「子」は、先生である「孔子」のことを指している。
- 置き字(而・矣など)は、白文には書かれているけれど、書き下し文に直すときには漢字のまま書かず、読むときも漢字としては発音しない。
- 上下点は、一二点よりも大きく返って読むときに使われる返り点。
- 一レ点は、一点とレ点が同じ字についている返り点。
- それぞれの章句が「人間としての生き方や学問に対する姿勢」について何を伝えているのか(主題)をしっかり理解しておこう。
孔子の言葉は、現代を生きる私たちの勉強や人間関係にも通じることがたくさんあるね。
ここまで学習できたら、ぜひ『論語』のテスト対策練習問題とドリルに挑戦しよう!
運営者情報
yumineko
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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

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とてもわかりやすいです
質問ですが、ゆみねこさんの場合ものの見方、自分とのつながりを選んで書かなければならないとき
何を選び、どう自分事につなげますか??-
コメントありがとうございます!
「論語」は昔の言葉だけれど、今の自分にもつながる考え方がたくさんありますよね。
たとえば、私なら
「学びて時にこれを習う、また説ばしからずや」
(学んだことをくり返し復習すると、うれしいものだ)
という言葉を選ぶと思います。この言葉は、「勉強は一度覚えて終わりではなく、くり返し学ぶことで本当の力になる」という意味として、自分の学習サイトづくりにも深くつながっています。
実際、記事づくりでも「どうすればもっとわかりやすく伝わるか」を何度も見直したり、学び直したりしながら続けています。
だからこそ、
「学ぶことを続ける大切さ」
「努力を積み重ねることの意味」
として、自分自身の経験と結びつけやすいですね。このように、
① 心に残った言葉を選ぶ
② その言葉が自分の生活や経験のどこにつながるか考える
と、自分事として書きやすくなると思います。
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コメントありがとうございます!
ご指摘の通り、原文や歴史的仮名遣いでは「たづねて」と表記されます。
現代仮名遣いでは「たずねて」と書くため、学習しやすさを考えて現代的な表記を用いる場合もありますが、原文を扱う場合には「たづねて」がより正確ですね。
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とてもわかりやすいです
質問ですが、
ゆみねこさんの場合ものの見方、自分とのつながりを選んで書かなければならないとき
何を選び、どう自分事につなげますか?? -
とてもわかりやすいです
質問ですが、ゆみねこさんの場合ものの見方、自分とのつながりを選んで書かなければならないとき
何を選び、どう自分事につなげますか?? -
とてもわかりやすいです
質問ですが、
ゆみねこさんの場合ものの見方、自分とのつながりを選んで書かなければならないとき
何を選び、どう自分事につなげますか?? -
マジでわかりやすい
ありがとうございます。 -
有レ朋自二遠方一来。不二亦楽一乎。
ではなく、有下朋自二遠方一来上
ではないですか?レ点ではなくて上下点ではないですかということです -
明日テストなので参考にさせていただきます!
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この解説を教科書に書くだけで、とても教科書の内容も充実するし、テスト勉強になります!授業では見落としのあるところまで拾ってくれるから、本当に助かります!

たずねてじゃなくてたづねてだと思います!