片山由美子『俳句の読み方、味わい方』を解説!意味・表現技法まとめ

中学校の国語で学習する片山由美子『俳句の読み方、味わい方』のテスト対策ポイントをわかりやすく解説するよ。

俳句の基本的なルールや表現技法、教科書で紹介されている3つの俳句に込められた意味や情景、作者の工夫など、定期テストで点を取るために大切なポイントを一緒に確認しよう。

『俳句の読み方、味わい方』テスト対策ポイントまとめ

  • 俳句の基本ルール(十七音・季語・定型)をしっかり覚えよう
  • 「取り合わせ」「擬人法」などの表現技法とその効果を整理しよう
  • 3つの句で使われている切れ字(や・かな)の働きを理解しよう
  • すべて平仮名で書かれた句の意図や、生み出される雰囲気を押さえよう

1. 『俳句の読み方、味わい方』の基本情報:【定型詩・季語・切れ字】

まずは、俳句を読むための「基本ルール」をしっかりとおさえておこう。テストで必ず聞かれる超重要キーワードだよ。

中学生向けに俳句の知識をわかりやすく解説している記事もあるので、そちらもチェックしてみてね!

五・七・五の「十七音」と「定型」

俳句は、五・七・五の十七音(じゅうしちおん)でリズムが作られている詩なんだ。

この決まった形を持つ詩のことを定型詩(ていけいし)と呼ぶよ。

五・七・五は、最初から順番に上五(かみご)・中七(なかしち)・下五(しもご)と呼ばれるよ。

「季語」の働き

俳句には、季節を表す言葉である季語(きご)を一つ入れるのが基本だね。

季語が一つ入るだけで、読者はその季節の風景や空気感、温度までを想像することができるんだ。

※季語が入っていない俳句のことを無季(むき)の俳句、五・七・五の定型にとらわれない俳句を自由律(じゆうりつ)の俳句ということも覚えておこう。

コラム:季語はどうやって決まるの?

季語は「季節っぽい言葉」なら何でもよいわけではなく、俳句の世界で季語として認められてきた言葉なんだよ。

そうした季語を集めて、季節ごとに分類し、説明や例句を載せた本を歳時記(さいじき)というよ。だから、季語かどうか迷ったら歳時記で確かめるのがいちばん確実なんだ。

ただし、季語は一つの本ですべてが決まっているわけではなく、歳時記によって少し違うこともあるんだ。また、新しく使われるようになって、あとから季語として認められる言葉もあるよ。

「切れ字」とは

句の中で、意味やリズムをいったん切って、感動を強調したり余韻(よいん)を残したりする言葉を切れ字(きれじ)というよ。

代表的な切れ字には「や」「かな」「けり」などがあるよ。

句を切って、間や余韻を生んだり、気持ちを強めたりする効果があるんだ。テストで「切れ字を抜き出しなさい」と言われたら、まずはこの3つを探すのがコツだよ。

2. 中村汀女:『たんぽぽや日はいつまでも大空に』の鑑賞と「取り合わせ」

それでは、教科書で紹介されている3つの句を順番に見ていこう。まずは中村汀女(なかむらていじょ)の句だよ。

たんぽぽや日はいつまでも大空に

作者:中村汀女(なかむらていじょ)

【季語】たんぽぽ(春)

【直訳】たんぽぽが咲いているなあ。日はいつまでも大空にあるよ。

切れ字「や」の効果

この句は、上五の「たんぽぽや」と、中七・下五の「日はいつまでも大空に」の二つの部分に分かれているね。

上五の「や」が切れ字だよ。

ここでいったん句が切れる(上五に「切れ」がある)ことによって、間(ま)をおいて読者の緊張を高め、次への期待を膨らませる効果があると考えられているんだ。

表現技法「取り合わせ」の効果

この句のように、季語(たんぽぽ)と、一見無関係に思える事柄(いつまでも空にある太陽)を一つに組み合わせて詠み込む方法を取り合わせというよ。

地上の小さな太陽のような「たんぽぽ」と、「大空の太陽」。この二つの部分が響き合うことで、春らしいのどかな雰囲気の高まりや、春の日の充足感(じゅうそくかん:心が満ち足りている感じ)が表現されているんだね。

3. 星野立子:『囀をこぼさじと抱く大樹かな』の鑑賞と「擬人法」

次は、星野立子(ほしのたつこ)の句を見てみよう。

囀(さへづり)をこぼさじと抱く大樹(たいじゅ)かな

作者:星野立子(ほしのたつこ)

【季語】囀(さえずり)(春)

【直訳】鳥のさえずりを、こぼさないように抱きとめている大きな木だなあ。

一句全体で一つのことを詠む

前の句が「取り合わせ」だったのに対して、この句は一句全体で一つの風景(鳥の鳴き声と大きな木)を詠み込んでいるのが特徴だよ。

季語の「囀(さえずり)」は、繁殖期を迎えた鳥が鳴く声のこと。春らしい生命感(せいめいかん)にあふれた季語だね。

鳥そのものではなく、鳴き声である「囀」を木が抱いていると表現したことで、鳥たちの声があふれんばかりに響き渡っている様子が伝わってくるよ。

表現技法「擬人法」

「こぼさじと抱く(こぼさないように抱きとめる)」という表現には、人間ではない大樹(大きな木)を人間の動作にたとえる擬人法(ぎじんほう)が使われているよ。

大樹の枝々が、まるで鳥の声を抱きしめる両腕のように見える効果があるね。

切れ字「かな」の効果

下五の「かな」が切れ字だよ。

ここでの「かな」は、さえずりを抱きとめる大きな木の様子をしっかりと受け止め、根を張るような安定感をもたらす表現になっていると考えられているんだ。

4. 飯田蛇笏:『をりとりてはらりとおもきすすきかな』の鑑賞と「平仮名」の効果

3つ目は、飯田蛇笏(いいだだこつ)の句だよ。

をりとりてはらりとおもきすすきかな

作者:飯田蛇笏(いいだだこつ)

【季語】薄(すすき)(秋)

【直訳】折り取ってみると、はらりと重みを感じるすすきだなあ。

すべて「平仮名」で書かれている効果

この句の最大の特徴は、すべてが平仮名で表記されていることだよ。

薄(すすき)の穂には、ずっしりとした重さはないよね。

漢字を使って「折り取りてはらりと重き薄かな」と書いてしまうと、視覚的にごつごつして重そうに感じられてしまうんだ。

平仮名だけにすることで、すすきのやわらかな感触や、ふっと手に残る味わいが伝わりやすくなるんだね。

記述問題対策:すべて平仮名で書かれている理由

「をりとりて〜」の句がすべて平仮名で表記されている理由を答える記述問題がよく出題されるよ。

そのまま使える解答テンプレート:

漢字で書いたときの重々しさを避け、すすきのやわらかな感触や、ふっと手に残る味わいを表現するため。

切れ字「かな」の違い(余韻を持たせる)

この句でも、下五に切れ字の「かな」が使われているね。

でも、前の「大樹かな」が強い切れ(安定感)を感じさせたのに対して、この「すすきかな」は、柔らかく言い止め、余韻(よいん)を持たせる働きをしているんだ。

同じ切れ字でも、句の内容によって使い方が変わり、違う効果を生み出しているところがおもしろいね。

5. 【テスト頻出】俳句のルールと表現技法まとめ

ここで、テストの点数に直結する重要な言葉をまとめておさらいしておこう。しっかり覚えておけば、最強の得点源になるよ!

キーワード意味・特徴
定型詩(ていけいし)五・七・五など、決まった音数(十七音)の決まりがある詩。
季語(きご)季節を表す言葉。俳句には一つ入れるのが基本。
切れ字(きれじ)句を区切り、間や余韻を表す言葉。「や」「かな」「けり」など。
取り合わせ季語と、一見無関係に思える事柄を組み合わせて詠む方法。
擬人法(ぎじんほう)人間ではないものを、人間の動作や様子にたとえる表現技法。
無季(むき)季語が入っていない俳句のこと。
自由律(じゆうりつ)五・七・五の音数にとらわれず、自由なリズムで詠まれた俳句。
体言止め(たいげんどめ)句の最後を名詞(体言)で終わらせて、余韻を残す表現技法。

6. 『俳句の読み方、味わい方』言葉の意味

言葉意味
哀歓(あいかん)悲しみと喜び。人生における悲喜こもごもの感情。
愛好(あいこう)その物事を好きで、楽しむこと。
日永(ひなが)春になって、昼の時間が長くなること。春の季語。
充足感(じゅうそくかん)十分に足りていて、心が満ち足りているという感じ。
繁殖期(はんしょくき)動物が子どもを産み、増える時期。
群生(ぐんせい)植物が一か所に群がって生えていること。
秋の七草(あきのななくさ)秋を代表する七種類の植物(萩・薄・桔梗・撫子・葛・藤袴・女郎花)。
感触(かんしょく)物に触れたときの感じ。手ざわり。
余韻(よいん)あとに残る響きや、言葉にならない味わい。

7. 『俳句の読み方、味わい方』新出漢字と読み方

漢字音読み訓読み
アイあわ(れ)・あわ(れむ)
フツはら(う)
ボウふく(らむ)・ふく(れる)
フン
かがや(く)
ジュウあ(てる)
ハン
スイ
イン

8. 教科書で紹介されている「俳句五選」

教科書に載っているその他の5つの名句についても、季語や大まかな意味を確認して、鑑賞の参考にしよう。

春風や闘志いだきて丘に立つ(高浜虚子:たかはまきょし)

・季語:春風(春)

・意味:心地よい春風が吹くなか、心に熱い闘志を抱いて丘の上に立っている。

万緑の中や吾子の歯生え初むる(中村草田男:なかむらくさたお)

・季語:万緑(ばんりょく)(夏)

・意味:あたり一面の緑に囲まれた中、我が子に小さな白い歯が生え始めていることだ。

赤蜻蛉筑波に雲もなかりけり(正岡子規:まさおかしき)

・季語:赤蜻蛉(あかとんぼ)(秋)

・意味:赤とんぼが飛んでいる。遠くに見える筑波山には、雲一つかかっていないなあ。

冬菊のまとふはおのがひかりのみ(水原秋櫻子:みずはらしゅうおうし)

・季語:冬菊(冬)

・意味:寒さの中で咲く冬菊が身にまとっているのは、自分自身の放つ美しい光だけである。

分け入っても分け入っても青い山(種田山頭火:たねださんとうか)

・季語:なし(無季)

・意味:山の奥へ分け入っても分け入っても、果てしなく青い山が続いている。

※この句は定型にとらわれない自由律(じゆうりつ)の俳句だよ。

※「青い山」は夏を思わせる言葉だけれど、季語ではないので、この句は無季の俳句として読まれるんだね。

9. まとめ

俳句は短い言葉の中に、豊かな季節の情景や作者の心が詰まっている日本のすばらしい文化だね。

定期テストでは、各句の季語や切れ字表現技法(取り合わせ・擬人法)の効果が必ずといっていいほど聞かれるよ。

この記事で確認したポイントを何度も復習して、国語のテストに自信を持って臨(のぞ)もう!

『俳句の読み方、味わい方』テスト対策ポイントまとめ

  • 俳句は五・七・五の十七音定型詩で、季語を入れる。
  • 切れ字は「や」「かな」「けり」など。句を切って、間や余韻を生む。
  • 汀女の句:「たんぽぽ」と「大空の太陽」を取り合わせて、春の充足感を表現。
  • 立子の句:大樹が鳥の声を「こぼさじと抱く」という擬人法を使用。
  • 蛇笏の句:すべて平仮名で書くことで、すすきのやわらかな感触を伝えている。

ここまで学習できたら、ぜひ「俳句の読み方、味わい方」のテスト対策練習問題とドリルに挑戦しよう!

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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

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