牟礼慶子『見えないだけ』表現技法・作者の思いと伝えたいことを解説

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「見えないだけ」要点と 期末テスト対策ポイントまとめ

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中学2年国語で学習する牟礼慶子さんの詩「見えないだけ」について、使われている表現技法、構成、詩の形式、言葉の意味、作者の思いと伝えたいこと、「確かにるもの」の例のまとめなど、テスト対策に必要なポイントをわかりやすく解説するよ。

たろう
「見えないだけ」って、不思議なタイトルだね。何が見えないんだろう?
くまごろう
目には見えていないけれど「確かにるもの」が、未来や少し先の場所に広がっていることを教えてくれる素敵な詩なんだ。どんな世界が待っているのか、一緒に読み解いていこう!

※このページでは、著作権に配慮し、詩の一部のみを引用して解説しています。全体はお手元の教科書などで確認してください。

中学2年生国語で学習する牟礼慶子作の詩「見えないだけ」のテスト対策ポイントをまとめた図解
中学2年生国語で学習する牟礼慶子作の詩「見えないだけ」のテスト対策ポイントをまとめた図解
中学2年生国語で学習する牟礼慶子作の詩「見えないだけ」のテスト対策ポイントをまとめた図解

「見えないだけ」 牟礼慶子むれ けいこ

この詩は、目には見えていないけれど「確かにるもの」が、未来や少し先の場所に広がっていることを描いた作品だよ。空・波・胸の奥・垣根かきねの向こう・少し遠くなど、さまざまな「場所」が順に出てきて、まだ出会っていない素晴らしいものの存在を教えてくれるんだ。

具体的な内容は、教科書に載っている詩を読みながら、これからの解説を一緒に確認してね。

目次

牟礼慶子「見えないだけ」詩の全文とテスト対策ポイントまとめ

「見えないだけ」テスト対策ポイント

  • 作者は日本の詩人牟礼慶子むれ けいこ
  • 詩の形式は「口語自由詩」
  • 対句法・擬人法・体言止めが使われている。
  • まだここからは見えない「確かにるもの」とは、
    「もっと青い空」
    「もっと大きな海」
    「優しい世界」
    「美しい季節」
    「新しい友だち」
    の5つ。
  • 見えるものは、「空」と「波」。
  • 「まだここからは見えない」の「ここ」とは、「今いる場所」や「今現在」のこと。
  • 作者の伝えたいことは、「世の中にはまだ知らない素晴らしいものがたくさんあるので、一歩踏み出してみよう」ということ。
  • 「はぐくむ」とは、「育てる」ということ。
  • 「待ちかねている」とは、「(早く出会いたくて)待っていられない」ということ。

詩「見えないだけ(牟礼慶子)」基本情報

作者詩人の牟礼慶子むれ けいこ
詩の形式口語自由詩こうごじゆうし
詩の構成第一連:1~10行目
第二連:11~12行目
の2つのまとまりからなっている
使われている表現技法対句法・擬人法・体言止め

作者の牟礼慶子むれ けいこさんは、日常のさりげない言葉を使って、読者の心に希望の光を灯すようなあたたかい作品をたくさん残した詩人と言われているよ。この詩からも、未来に向かう子どもたちへの優しいまなざしが感じられるね。

また、詩の「連」とは、詩を大きなまとまりで分けた構成単位のこと。
「見えないだけ」は、1~10行目と11~12行目の2つの大きなまとまり(第一連と第二連)からなっているんだ。

「見えないだけ(牟礼慶子)」詩の形式について

「見えないだけ」の詩の形式は、口語自由詩こうごじゆうし

たろう
「口語自由詩」って、漢字ばかりで難しそうに見えるな…。どういう意味なの?
くまごろう
言葉を分解して考えるとわかりやすいよ!「口語」+「自由」+「詩」に分けてみよう。

口語こうご」とは?

文字通り「口で語る言葉」のこと。つまり、今の私たちが普段使っている話し言葉のことだよ。
★これに対して、昔の人が使っていたような「古い書き言葉」を「文語ぶんご」というよ。

自由詩じゆうし」とは?

五・七・五のような文字数の決まり(ルール)に縛られず、自由に言葉を並べて作った詩のこと。
★これに対して、型が決まっている詩を「定型詩ていけいし」というよ。

文語と口語の違いと見分け方についてのイラスト
口語自由詩・文語自由詩・口語定型詩・文語定型詩の詩の形式の見分け表の図解イラスト

だから、「見えないだけ」は、「現代の話し言葉(口語)」で書かれた「文字数の決まりがない(自由な)詩」だから、「口語自由詩」なんだね。

「口語自由詩」というキーワードはテストでとてもよく出るので、意味を理解して絶対に書けるようにしておこう!

「見えないだけ(牟礼慶子)」表現技法について

「見えないだけ」の詩には、いくつかの表現技法ひょうげんぎほうが使われているよ。

くまごろう
表現技法とは、読み手の印象を強くしたり、リズムを良くしたりするために工夫された「言葉の飾りつけ」のことだよ。一つずつ意味をひも解いていこう。

対句法(ついくほう)

対句法ついくほうとは

「対(つい)」とは「ペア」のこと。似た形や、反対の意味を持つ言葉のまとまり(句)をペアにして並べることで、リズムを作ったり、印象を強くしたりする表現技法だよ。

「見えないだけ」の第一連では、次のように、よく似た言い回しがペアになって並べられているよ。

「見えないだけ」の第一連で対句法が使われているところ1

1 空の上には
2 もっと青い空が浮かんでいる

3 波の底には
4 もっと大きな海が眠っている

牟礼慶子「見えないだけ」より(行番号は教科書に合わせたもの)

「空の上」に対して「波の底」。
「もっと青い空」に対して「もっと大きな海」。
「浮かんでいる」に対して「眠っている」。
「どこで」+「なにが」+「どうしている」という言葉の形がそっくりだよね。

さらに、第一連の後半でも対句法が見られるよ。

「見えないだけ」の第一連で対句法が使われているところ2

胸の奥で
ことばがはぐくんでいる優しい世界

次の垣根で
つぼみをさし出している美しい季節

少し遠くで
待ちかねている新しい友だち

ここでも「どこで」+「~をしている」+「なに(名詞)」という言葉の形が綺麗に揃えられているね。
こうして似たような形をくり返すことで、詩に心地よいリズムが生まれ、一つ一つの景色がくっきりと印象に残るんだ。

擬人法(ぎじんほう)

擬人法ぎじんほうとは

「擬(ぎ)」には「なぞらえる(マネをする)」という意味があるよ。人間以外のものを、まるで「人間」のように例えて表現することで、生き生きとした印象を与える表現技法のこと。

第一連の4行目には、「海が眠っている」という表現があるね。
海は人間ではないから、本当は「眠る」ことはしないよね。

8行目の「季節」も同じだよ。「つぼみさし出している」とあるけれど、季節そのものが手を使って何かをさし出すことはないよね。

海や季節を人間のように例えて表現することで、詩の世界がぐっと生き生きとして、私たちの心に直接語りかけてくるような気がするよね。

体言止め(たいげんどめ)

体言止たいげんどめとは

「体言」とは名詞(ものの名前)のこと。文章の最後を名詞で終わらせることで、言葉の余韻(よいん:あとに残る響きや味わいのこと)を残し、読み手の印象を強める効果がある表現技法だよ。

第一連の6行目「優しい世界」、
8行目の「美しい季節」、
10行目の「新しい友だち」。

どれも名詞(体言)で文が止まっているね。
文の最後を名詞でピタッと終わらせることで、「世界」「季節」「友だち」という存在が、パッと目の前に浮かび上がってくるような効果があるんだ。

中学2年生国語で学習する牟礼慶子作の詩「見えないだけ」のテスト対策ポイントをまとめた図解

なぜ最後の2行(第2連)には表現技法が使われていないのか?

たろう
第1連にはたくさん表現技法が使われていたのに、最後の第2連には全く使われていないね。どうしてだろう?
くまごろう
とてもいい視点だね!これには作者のメッセージの伝え方が関係していると考えられるんだ。

第1連では、「見えないだけのもの」の具体例をたくさん紹介していたね。読み手にその情景を鮮やかにイメージしてもらうために、表現技法という「言葉の飾りつけ」を使うのがとても効果的だったんだ。

それに対して、第2連は詩全体の「まとめ」であり、作者が一番伝えたい「強いメッセージ(主張)」の部分なんだ。
だからこそ、あえて飾りつけ(表現技法)を外し、ストレートで素直な言葉にすることで、読み手の心に真っ直ぐ届くように工夫したと考えられるよ。

「見えないだけ(牟礼慶子)」確かにあるものの例

第一連には、作者が考える「確かにるもの」5つ登場するよ。

第一連に書かれている「確かに在るもの」5つとは?

  • もっと青い空
  • もっと大きな海
  • 優しい世界
  • 美しい季節
  • 新しい友だち

これらは「確かにる」けれど、「まだここからは見えない」と書かれているね。
じゃあ逆に、「今、ここから見えているもの」は何だろう?

「もっと青い空」が広がっているのは、「空の上」だね。
つまり、今見えているのはただの「空」だよ。

「もっと大きな海」が眠っているのは、「波の底」だね。
つまり、今見えているのは表面の「波」だけなんだ。

今ここから見えるもの確かにるもの
(まだここからは見えない)
もっと青い空
もっと大きな海
優しい世界
美しい季節
新しい友だち
中学2年生国語で学習する牟礼慶子作の詩「見えないだけ」のテスト対策ポイントをまとめた図解

テストでは、この「確かにるもの」をすべて答えなさいという問題がよく出るので、この5つはしっかり押さえておこうね。

「見えないだけ(牟礼慶子)」作者の思いと伝えたいこと

「見えないだけ」の第二連はたった2行しかないけれど、ここに作者の「一番伝えたいこと」がギュッと詰まっているよ。

「あんなに確かにるものが
まだここからは見えないだけ」

第一連に書かれていた5つの素晴らしいものが、「確かにる」けれど、「まだここからは見えないだけ」と言っているんだね。

ちなみに「まだここから」の「ここ」とは、「今、あなたがいる場所」や「今現在(今の時間)」のことだと考えられるよ。

たとえば、海に入らずに砂浜から眺めているだけでは、表面の「波」しか見えないよね。
でも、勇気を出して海に潜ってみれば、波の底に広がっている「もっと大きな海」を体験できるはずだ。

おなじように、まだ小さな子どもの頃には気づけなかった「人を思いやる気持ち」も、本を読んだり友だちとぶつかり合ったりしながら経験を積むことで、自分の中に「優しい世界」が育っていくよね。

「見えないだけ」作者の思い・伝えたいこと

「今いる場所からは見えなくても、この世の中にはまだ知らない素晴らしいものがたくさん待っている。だから、一歩踏み出して未来へ進んでみよう」

「見えないだけ」という題名にこめられた思い

たろう
タイトルが「見えないもの」じゃなくて「見えないだけ」になっているのも、そういう理由だったんだね!
くまごろう
その通り!「見えないもの」だと、一生見えないみたいでちょっと寂しいよね。でも「見えない“だけ”」なら、いつかは絶対に見えるようになる!という希望が込められているんだ。

「見えないだけ(牟礼慶子)」言葉の意味について

「ことばがはぐくんでいる優しい世界」とは

「はぐくむ(はぐくむ)」という言葉は、もともと親鳥が羽で卵やヒナを包み込んで温め、育てる様子から生まれた言葉なんだ。そこから「大事に守り育てる」という意味になったよ。

つまり、胸の奥で、ことばが優しい世界を大切に育てているということだね。

たろう
「ことば」が心を育てるって、どういうことかな?

たくさん本を読んだり、色んな人の話を聞いたり、自分の気持ちを言葉にして伝えたり・・そうやってたくさんの「ことば」に触れることで、人は他人の痛みがわかるようになったり、思いやりを持てるようになったりするよね。
そうやって心が豊かに成長していく様子を、「胸の奥で優しい世界が育っている」と表現していると考えられるよ。

「待ちかねている新しい友だち」とは

「かねる(兼ねる)」には、「~しようとしても、難しくてできない」という意味があるよ。
だから、「待ちかねる」は「待つ」+「かねる」で、「待つことが難しくなるくらい、待ちきれない!」という意味になるんだ。

つまり、未来で出会うはずの新しい友だちが、「あなたに早く会いたくて、待ちきれずにワクワクしているよ」ということを表現しているんだね。

例えば、クラス替えの後に仲良くなる友だちや、中学生・高校生になってから出会う友だち・・
そんな素敵な出会いが「少し遠く(未来)」であなたを待っているよ、と勇気づけてくれているんだ。

「見えないだけ(牟礼慶子)」感想文(例)

「見えないだけ」の感想文を考えてみたよ。みんなも自分の生活と結びつけて考えてみてね。

牟礼慶子さんの詩「見えないだけ」を読んで、私は最初、何が見えないんだろう?と思いました。空の上にはもっと青い空、波の底にはもっと大きな海があるなんて、想像もしていませんでした。でも、詩を読み進めるうちに、それは本当に見えるか見えないか、ということではなく、まだ知らない世界や可能性のことなんだと気づきました。

特に心に残ったのは、「胸の奥で ことばがはぐくんでいる優しい世界」という部分です。本を読んだり、誰かと話したりする中で、色々な感情を知り、人の気持ちを理解できるようになる。それはまるで、言葉が私の心の中で新しい世界を温かく育ててくれているような気がします。

「まだここからは見えないだけ」という最後の言葉は、希望に満ちていると感じました。今はまだわからないこと、できないことがたくさんあるけれど、一歩踏み出せば、新しい景色が見えてくるかもしれない。そう思うと、少しわくわくする気持ちになりました。私も、詩の中に出てくる「新しい友だち」に出会えるように、積極的に色々なことに挑戦していきたいです。

「見えないだけ(牟礼慶子)」テスト対策ポイントまとめ

  • 作者は牟礼慶子むれ けいこ
  • 詩の形式は「口語自由詩」
  • 対句法・擬人法・体言止めが使われている。
  • まだここからは見えない「確かにるもの」とは、
    「もっと青い空」
    「もっと大きな海」
    「優しい世界」
    「美しい季節」
    「新しい友だち」
    の5つ。
  • 見えるものは、「空」と「波」。
  • 「まだここからは見えない」の「ここ」とは、「今いる場所」や「今現在」のこと。
  • 作者の伝えたいことは、「世の中にはまだ知らない素晴らしいものがたくさんあるので、一歩踏み出してみよう」ということ。
  • 「はぐくむ」とは、「(大事に)育てる」ということ。
  • 「待ちかねている」とは、「(早く出会いたくて)待っていられない」ということ。

ここまで学習できたら、ぜひ「見えないだけ」のテスト対策練習問題とドリルに挑戦しよう!

牟礼慶子『見えないだけ』テスト対策練習問題と過去問まとめ
【中学国語】牟礼慶子「見えないだけ」漢字ドリル
【中学国語】牟礼慶子「見えないだけ」語句・表現技法ドリル
【中学国語】牟礼慶子「見えないだけ」内容理解ドリル
【中学国語】牟礼慶子「見えないだけ」主題・表現効果ドリル

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本ページでは、牟礼慶子「見えないだけ」(出典例:〇〇出版社『中学国語2年』所収)より、学習・批評の目的で必要最小限の部分のみを引用し、行番号付きで明示しています。全体はお手元の教科書等でご確認ください。

掲載内容に問題がある場合、権利者様ご本人よりご連絡いただけましたら、速やかに確認のうえ、修正・削除等の対応を行います。

運営者情報

青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

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  1. 右から飛び出すCMが多くてうざい。
    前はこんなことなかったのに・・・。
    固定の広告ならまだしも飛び出してきて
    動画タイプだと気が散る、やめて欲しい。

    • コメントありがとうございます。
      率直なご意見を誠にありがとうございます。

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      どうか、よろしくお願いいたします。

      • みなさん、いつも「ゆみねこの教科書」を使っていただきありがとうございます。
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        すべての広告を排除するわけにはいかず恐縮ですが、これからもお役に立てるように頑張ります。
        みなさん、ご理解いただき本当にありがとうございます。

  2. とても分かりやすかったです!
    矢印などを使って見やすくまとめていただけるとありがたいです。

  3. いつもお世話になっております!授業で使いました!先生の説明よりもわかりやすかったです!

  4. いつもお世話になっております!先生の説明よりもわかりやすいです!

    • 風吹けば名無しさん

      たくさんコメントありがとうございます。
      こちらこそ、いつも使っていただけて嬉しいです。
      少しでもわかりやすく説明できるよう、これからも頑張りますね。

  5. 小テスト後に復習として見たのですが、問題に出た場所がいくつもありました!テスト前に見ておけばよかった、、
    とても分かりやすく要点をまとめて下さっていて、助かります!

  6. 分かりやすかったです問題のほうも解きました!もうすぐテストだし、ワークに「見えないだけ」なかったので大変助かりましたぁぁぁぁぁぁ(´;ω;`)ありがとうございます(^^♪

  7. 国語の備考欄ノートに書いてあること以外に何を書けばいいのか分からなかったので更に理解を深めることができました!

    ゆみねこさんの対策や、言葉の意味、作者が何を伝えたいのかとても分かりやすいです!

    これからもテスト前など見させていただきます!

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