「最後の晩餐を知っているか」と「最後の晩餐の新しさ」文章の比較

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「最後の晩餐を知っているか」と「最後の晩餐の新しさ」 文章の比較

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中学2年生の「君は最後の晩餐を知っているか」と「最後の晩餐の新しさ」について、それぞれの文章の構成や表現にどのような違いがあるのか、その目的と効果を考えながら解説するよ。

「評論文」と「解説文」としてそれぞれどんな特徴があるのか、考えてみよう。

「最後の晩餐の新しさ」あらすじ

「最後の晩餐の新しさ」あらすじ

「最後の晩餐」は、それまでの絵画と比べて何がそれほど新しかったのか?
過去の作品とくらべ、レオナルドの構図は奥行が格段に増し、人物の頭部に光輪を描かなかった点で画期的である。

一九九九年の修復作業が完了すると、極めて緻密に描写されていたことも明らかになった。

「最後の晩餐」は、何よりその新しさで人々を驚かせ魅了したのだ。

「最後の晩餐の新しさ」構成

「最後の晩餐の新しさ」は、「解説文」。

この文章では、「最後の晩餐の新しさ」を読み手に解説するのが目的なので、筆者がどう思うか(主観)よりも、事実がどうか(客観)を中心に書かれているよ。

書き方も、筆者の心情を読み手にうったえるというよりは、淡々と説明している印象だね。

文の種類解説文(説明文)
テーマ「最後の晩餐」の新しさ
着眼点「奥行きのある構図」「人物の頭部に光輪が描かれていないこと」
構成レオナルドの「最後の晩餐」は何が新しいのかというテーマの提示(序論)、
過去の作品と比較しながら、新しい部分を具体的に説明し(本論)、
レオナルドの「最後の晩餐」はその新しさで人々を驚かせ、魅了したと終結させている(結論)
表現の特徴客観的立ち位置から述べている
淡々と事実を述べている

「最後の晩餐の新しさ」着眼点

「最後の晩餐の新しさ」の筆者である藤原えりみさんは、古くからキリスト教の重要な主題として描かれてきた「最後の晩餐」の過去の作品たちにくらべて、レオナルドダ・ヴィンチの描いた「最後の晩餐」のどういうところが新しいのかを解説するために、2つの点に注目しているよ。

奥行が格段に増した構図

ひとつは、過去の作品にくらべて奥行が格段に増したダ・ヴィンチの画期的な構図。

「最後の晩餐」は、キリストと十二人の使徒が食卓を囲む様子を描くため、ひとつの絵の中に計十三人の人物を描かなくてはいけない「構図の難しさ」があったね。

過去の作品から、どのように工夫されて描かれてきたのかをまとめてみよう。

作品構図の工夫
6世紀に描かれた「最後の晩餐」人物を重ねて描いている
1304年から1305年に描かれた
ジョット・ディ・ボンドーネの「最後の晩餐」
背を向けている人物を描いている
1447年に描かれた
アンドレア・デル・カスターニョの「最後の晩餐」
裏切り者のユダのみを食卓の手前に配置し、キリストと使徒が横並びに並んで座る伝統的な構図を確立
奥行が生まれた(遠近法)
服のたるみなど、現実主義が取り入れられている
感情表現が豊かになった
1495年から1498年に描かれた
レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」
使徒たちをキリストの左右に三人ずつ分けて配置→ドラマチックな動きを与えている
腕の動きやまなざしが構図上独立し、静けさを保つキリストに視線を誘導している

人物の頭部に光輪を描いていない

レオナルドの「最後の晩餐」より以前の作品では、キリストや使徒たちの頭部に光輪(光の輪)が描かれていたね。
光輪は、その人物が神聖であることをあらわすために描かれていたよ。

レオナルドはこの光輪を描かなかったところがかなり画期的だったんだ。

光輪があることで、キリストや使徒たちの神聖さを表現することができるけれど、そのぶん「別世界の存在や出来事である印象」とか、「現実味のなさ」も感じてしまう部分があるよね。

それに対して、レオナルドはこのキリストと使徒達が最後の食事を囲んでいる情景を、もっと現実味のある、「今まさにそこで行われているかのような」臨場感を出そうとしたのかもしれないね。

「君は最後の晩餐を知っているか」と「最後の晩餐の新しさ」文章の比較

布施英利さんの「最後の晩餐を知っているか」と、藤原えりみさんの「最後の晩餐の新しさ」の文章は、それぞれどのような特徴の違いがあるのか、考えてみよう。

ポイントは、布施英利さんの文章は「評論文」で、あるテーマに対して布施さんが感じたことを主張して、具体的な理由を述べて読み手に納得させるもの。
それに対して、藤原さんの文章は「解説文」で、あるテーマに対して具体的な事実をあげて説明するものであること。

だから、布施さんの「君は最後の晩餐を知っているか」では布施さんが主観的に感じたことを、心情をおりまぜながら読み手にうったえかけるように書かれているよ。

それに対して、藤原さんの「最後の晩餐の新しさ」ではただ客観的に認められる事実を淡々と説明しているよ。

自分の主張することに納得してほしいから、読み手に語りかけるように「主観的に感じていること」や「心情」をより印象強く伝えようとする「君は最後の晩餐を知っているか」と比べて、
事実を正確に伝えることが目的なので、客観的な立ち位置でシンプルに伝えようとしているのが「最後の晩餐の新しさ」ということだね。

君は最後の晩餐を知っているか最後の晩餐の新しさ
文の種類評論文解説文
テーマ「最後の晩餐」のかっこよさ「最後の晩餐」の新しさ
着眼点「解剖学」「遠近法」「明暗法」「奥行きのある構図」「人物の頭部に光輪が描かれていないこと」
構成序論:テーマの提示
本論:理由の解説
結論:筆者の主張
序論:テーマの提示
本論:他作品と比較しながら具体的に説明
結論:まとめ
表現の特徴主観的立ち位置
読み手に語りかける
客観的立ち位置
淡々と説明
くまごろう
「何を伝えたいか」など、その文章を書く目的によって、より読み手に効果的に伝わる表現や構成を考えることが大切なんだね。

運営者情報

青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

感想や意見を聞かせてね

  1. すごく細かくてわかりやすかったっです!! 
    ありがとうございます(^▽^)/

  2. 授業の宿題で困った時、参考にしてとても役にたちました。ありがとうございます。

  3. テスト範囲でまとめてあるやつを見たかったのでめっちゃ助かります!ありがとうございます!

  4. 国語の時間に使わせてもらいました!
    ありがとうございます。助かりました!

  5. この説明文を読んで授業で活用できてハッピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  6. とても分かりやすく見やすいサイトだったため、授業でとても役立ちました。

    • 素晴らしい質問ですね!
      自分で観点を見つけるなら、例えばこんなのはどうでしょうか?

      「瞬間の選び方」: 他の画家は「食事中」を描いたけれど、レオナルドは「衝撃の発言の直後」を選んだ。そのタイミングの違いによる緊張感に注目する。
      「ユダの隠し方」: 以前の作品では一目でわかったユダが、レオナルドの作品ではどうやって弟子の中に紛れ込んでいるか、その演出の巧みさに注目する。
      「手の演技」: 顔だけでなく、手の形や向きだけで、それぞれの弟子がどんな感情(驚き、怒り、悲しみ)を表しているか読み解く。
      「自分だったら、この絵のどこに一番目がいくかな?」と素直に感じた部分を深掘りしてみると、んふさんのオリジナルの観点が見つかると思います!

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