「アイスプラネット」あらすじと解説「ぐうちゃんの伝えたいこと」
「アイスプラネット(椎名誠)」(光村図書中学2年生国語)についてのテスト対策ポイントをわかりやすく徹底解説。
あらすじは?ぐうちゃんはどんな人?アイスプラネットとは?人物相関図などをイラストも使ってわかりやすく説明するよ。
※リクエストにより「作者の伝えたいこと」「ぐうちゃんへの手紙の返事」についての解説も追加しました!
「アイスプラネット」教科書全文
学校に教科書を忘れてきてしまった・・・
そんな場合に便利な、「アイスプラネット」の教科書全文が確認できる動画を紹介するよ。
テスト対策ポイントを学ぶ前に、全文を一度おさらいするのもおすすめだよ。
「アイスプラネット」のテスト対策ポイント
①「ぐうちゃん」がどういう人物か理解しておこう。
②「ぐうちゃん」のことを、「僕」や家族がどう思っているか理解しておこう。
③「ぐうちゃん」が「僕」の家を出て行った後と、「ぐうちゃん」から手紙が届いた時の「僕」の気持ちの変化を理解しよう。
「アイスプラネット」あらすじ
アイスプラネット あらすじ
中学生である「僕」の家には、母の弟であるおじさんが「いそうろう」していた。
おじさんはいつも「ぐうたら」しているので、「ぐうちゃん」というあだ名で呼ばれていた。
「ぐうちゃん」は、学生の頃に外国のいろんな所を旅していて、そんな「ぐうちゃん」の話は文句なしにおもしろく、「僕」はよく「ぐうちゃん」の部屋へ行って「ほら話」を聞いていた。
そんなある日、「ぐうちゃん」がしてくれたのは、馬を飲み込むアナコンダ、3メートルのナマズ、北極にあるという「アイスプラネット」という氷の惑星の話。
さすがにとんでもなさすぎる「ほら話」だったので、中学生である僕をなめているとしか思えなかった。
けれど、僕はついそのとんでもない「ほら話」を、学校の友人にしてしまった。
友人もやはり、信じられないと「証拠の写真を見せろ」と言ってきた。
僕は、家に帰るとぐうちゃんに証拠の写真を見せるようにいったが、「紙焼きにしたら見せてあげる」とはぐらかされてしまった。
僕の人生を全面的にからかわれたと感じた僕は、ぐうちゃんと距離を置いていく。
そのうち、ぐうちゃんは旅費がたまったから、とまた外国へ旅に出てしまうことになった。
また「ぐうちゃんのほら話しを聞きたいな」と思いはじめていた僕はショックを受け、思わず「勝手に行けばいいじゃないか」と言ってしまう。
2度とぐうちゃんの部屋に行かなくなった僕。
とうとう、ぐうちゃんが旅に出てしまう日がきた。
何も言えず見送る僕に笑いかけ、手を握りしめ、ぐうちゃんは出て行ってしまった。
「ほらばっかりだったじゃないか」と僕は思った。
4ヶ月後、ぐうちゃんから僕に手紙が届く。
「若いうちにたくさん勉強をして、いっぱいの「不思議アタマ」になって、世界に出かけるとおもしろい。世界は楽しいこと、悲しいこと、美しいことで満ち満ちている。誰もが一生懸命生きている。それを自分の目で確かめてほしい」という言葉とともに、そこには人間の倍ぐらいあるナマズの写真と、そして北極の海に浮かぶアイスプラネットの写真があった。
「アイスプラネット」の著者・書籍情報
国語の教科書に載っているお話には、続きがあるよ。
教科書に載っていたエピソード以外の「とんでもない話」の数々に、日本で当たり前に思っていた「常識」がどんどんひっくり返るよ。
著者 | 椎名 誠 1944年生まれ。作家。「本の雑誌」の編集長。 写真家・映画監督としても幅広く活躍している。 |
出版社 | 講談社 |
発売日 | 2014年2月21日 |
ページ数 | 210ページ |
価格 | 1,320円(本体価格) |
「アイスプラネット」登場人物の相関図
登場人物 | 人物像・相関 |
---|---|
僕(原島悠太) | 主人公。中学2年生。 母親の弟である「ぐうちゃん」のことが好きで、ほら話を聞くことを楽しみにしている。 |
ぐうちゃん(津田由起夫) | 「僕」のおじさん。38歳。 カメラが趣味。外国のいろいろな所を旅していて、信じられないような「ほら話」を「僕」にしてくれる。 「僕」の家にいそうろうして、ぐうたらしているので「ぐうちゃん」と呼ばれている。 |
お母さん | 「僕」の母親で、「ぐうちゃん」の姉。 決まった仕事をせず、いそうろうしている弟のぐうちゃんのことを心配している。 |
お父さん | 「僕」の父親。 単身赴任で家にはいないため、男性のぐうちゃんが家にいてくれることに安心している。 |
大切なのは、「人物像」をしっかり理解することと、登場人物のこまかい「気持ち」について理解することだよ。
「アイスプラネット」ぐうちゃんの人物像と生き方について
ぐうちゃんは、いったいどんな人なんだろう?
ぐうちゃんの人物像をしっかり理解するのがポイントだよ。
「ぐうちゃん」と「僕」の関係は?
ぐうちゃんは、語り手である「僕」の、お母さんの弟。
ぐうちゃんと「僕」は、「おじさん」と「甥っ子」だね。
ぐうちゃんは、「僕」の家に「いそうろう」しているよ。
「いそうろう」というのは、「他人の家に住んで、食べさせてもらっている人」のこと。
ぐうちゃんは「僕」と親戚だけど、家族ではないよね。
だから、「いそうろう」と言われてしまっているんだね。
なぜ「ぐうちゃん」と呼ばれているの?
ぐうちゃんの本当の名前は「津田由起夫」。
長いこと「ぐうたら」しているから、「ぐうちゃん」と呼ばれるようになったよ。
「ぐうたら」とは?
本文では
「家にいるときはたいてい本を読んでいるか、唯一のタカラモノであるカメラの掃除、点検などをしている」
とくわしく書かれているよ。
ちゃんと仕事をしたり、家のことを手伝ったりしていないから「ぐうたら」と言われてしまっているんだね。
ちなみに、ぐうちゃんは「ぐうちゃん」と呼ばれるとなんだかうれしそうにする。
それを見て「僕」のお母さんは怒るんだよね。
怒るのは、「ぐうちゃん」なんてあだ名をつけられているのにヘラヘラしていないで、「そんなあだ名なんかつけられないようにシッカリしなきゃ」と思うようになってほしい、という気持ちからだよ。
ぐうちゃんは何歳で、何をしているの?
ぐうちゃんは38歳。
たまに一週間ぐらい留守にして「全国を回って測量をする」という仕事をしている。
でも「測量の専門家」というわけでもないので、「僕」のお母さんは「落ち着かない仕事のしかた」だと思っているよ。
ぐうちゃんはなぜ「僕」の母にいつも怒られているの?
ぐうちゃんは時々測量の仕事をするけれど、専門家というわけでもないし、「落ち着かない仕事のしかた」だと思っているから、「僕」のお母さんは「いつも怒っている」よ。
「ちゃんと就職して早く独立して、「いそうろう」から卒業しなさい」といつも怒られているんだね。
ぐうちゃんはどんな人?
「ぐうちゃんはどのような人か?」をまとめる宿題もよく出るよ。
ぐうちゃんは、「みんなが普通にする生き方」とか、「当たり前や普通なこと」とか、「大人らしく生活する」ということに縛られないで、「自分が好きなこと・知りたいと思うこと・やりたいと思うこと」を大切にして、自由に生きようとしている人だよね。
お母さんはぐうちゃんがちゃんとしないことに怒っているように、世間一般的には「自分勝手でだらしない、無責任だ、ダメな大人だ」とマイナスに思うひともいるかもしれない。
でも、お父さんのように「せまい世の中から飛び出して、いろいろな経験ができてうらやましい、憧れる」と思うひともいる。
「僕」も、ぐうちゃんの話は「文句なしに面白い」と思っているよね。
「アイスプラネット」を書いた椎名誠さんは、インタビューで「僕は学校の授業が嫌いだった。なぜなら型にはまった答えを要求されるように感じたから。本をよく読んでいたが、本は答えを要求せず、自由に考えることができた。」というように言っているよ。
「変わったこと・難しいこと・みんなと違うこと」だからと否定してしまうのではなく、「不思議だなと思ったら、実際に行ってみよう」と椎名誠さんは考えていて、そうすることでたくさんの可能性が生まれて、いろんな事が実現したと語っているよ。
「世の中の型にはまらなくては、と諦めるのではなく、自分の気持ちに自由に行動することで、いろいろな可能性が生まれる」と椎名誠さんは伝えたいのではないかな。
そして、そうやって「自由に、可能性を追い求めている」人が、アイスプラネットの「ぐうちゃん」なのかもしれないね。
「アイスプラネット」ぐうちゃんに対する僕や家族の気持ち
「僕」の気持ち
「僕」はぐうちゃんのことが大好きだよ。だって「ぐうちゃんの話が文句なしにおもしろい」から。
お母さんは、ぐうちゃんの話は「みんなほら話」だから、話を聞くより勉強をしなさいと言うけれど、「僕」にとっては宿題よりも「ぐうちゃんの話を聞く」ほうがよっぽど面白いので、話を聞きにぐうちゃんの部屋へ行くんだね。
「僕」のぐうちゃんへの気持ち
面白い話をしてくれる大好きなおじさん
「母」の気持ち
私はお姉さんだから、ぐうちゃんのことが心配でいつも怒ってしまうけれど、放っておけないと思っているわ。
38歳になっても、「落ち着かない仕事のしかた」をして、「いそうろう」をして、「ぐうちゃん」と呼ばれることさえ「よろこんでいる」ぐうちゃんのことを情けないと思っているんだね。
でも、「これ、ぐうちゃんの好物」と、ぐうちゃんの好きなご飯を作ってあげているところに、お姉さんとしての弟への優しさや、「放っておけない」という気持ちがあらわれているね。
さらにお父さんと話しているときには、「悠太(僕のこと)に悪い影響が出るのではないか」と心配しているようすも描かれているよ。
お母さんの「ぐうちゃん」への気持ち
- ①お姉さんとして、優しくしてあげたい気持ち
- ②いい大人なのに、しっかりしていなくて情けない気持ち
- ③「僕」に悪い影響が出るのではないか、と心配する気持ち
色々な気持ちが絡み合っているよ。
「父」の気持ち
お父さんは、単身赴任で仙台に行っていて、週末にしか帰ることができない。
そうすると、ふだんは「お母さん」と「僕」だけになってしまうよね。
だから「ぐうちゃん」という大人の男性が家にいてくれると安心だと思っているよ。
また、ぐうちゃんは学生時代に外国のいろんな所を旅していたので、日本の中で、都市のビルの中にばかりいる自分では気がつかないようなことがいっぱい見えているんだろうな、と ぐうちゃんのことを羨ましく思っていたりもするよ。
お父さんの「ぐうちゃん」への気持ち
- ①自分の代わりに家にいてくれると安心
- ②いろんな経験をしていて羨ましいと思う気持ち
お父さんは、ぐうちゃんが「いそうろう」することを歓迎しているし、ぐうちゃんに対して好意的(プラスの気持ち)に思っているよ。
「アイスプラネット」僕のぐうちゃんに対する気持ちの変化
「僕」は、ぐうちゃんの話を聞くのが大好きだったね。
だから、よく部屋に遊びに行っていた。
でも、物語が進むにつれて、「僕」のぐうちゃんに対する気持ちはいろいろ変化していくよ。
①ぐうちゃんの部屋にあまり行かなくなる
あるとき、いつものようにぐうちゃんの話を聞いていた「僕」だけれど、「馬を飲み込んでしまうアナコンダ」や「3メートルあるナマズ」や「アイスプラネット(氷の惑星)」の話を聞いたときは、さすがに「ありえない」と感じて、中学生である自分をなめてからかっているのではないかと思ったね。
そしてついその話を学校の友人にしてみたところ、やっぱり友人からも「ありえない」「証拠を見せろ」と言われてしまって、ぐうちゃんに「写真を見せて」と詰め寄ったね。
でも、ぐうちゃんは「紙焼きしたら見せてあげる」としか言ってくれなかったので、「言い逃れをされた」と受け取った「僕」は、とうとう「僕の人生が全面的にからかわれた」とまで感じてしまった。
さらに、友人に「僕」まで「ほら吹き」にされてしまったことにショックを受けているね。
ありえない「ほら話」をされたことで、「僕」はぐうちゃんに「なめられている」「からかわれている」と感じて、もう話を聞きに行くのが嫌になってしまったんだね。
②電気の消えた部屋に寂しさを感じた
ぐうちゃんが少し長い仕事に出て留守にしているとき、お父さんとお母さんがぐうちゃんについて話しているのを「僕」は聞いたね。
お母さんが「ぐうちゃんのせいで「僕」に悪い影響が出るのではないか」と心配していることを知った僕は、「自分のことでぐうちゃんが責められる」ことに違和感(何か違うと感じること)を感じているよ。
お母さんがぐうちゃんを怒るのは、「しっかりしてほしいから」だけだと思っていたけれど、実は「僕」のことを心配していたから、というのも理由のひとつだと知って、ぐうちゃんになんだか申し訳ない気持ちや、ぐうちゃんが可哀想という気持ちが出てきたんだね。
もともとはぐうちゃんの話が大好きだった「僕」は、たとえ「からかわれた」と思って嫌になったとしても、ぐうちゃんのことを嫌いになったりなんかはできなかったんだね。
いつも話を聞きにいっていたぐうちゃんの部屋が、電気も消えて暗い様子なのを見て、「またぐうちゃんの話を聞きたいな」「ぐうちゃんに会いたいな」という気持ちが出てきたんだね。
③「勝手に行けばいいじゃないか」と言ってしまう
ぐうちゃんがいない部屋を「寂しい」と感じていた「僕」は、久しぶりにぐうちゃんが帰ってくると、ぐうちゃんの「ほら話」を聞きたいと思ったね。
「またからかわれてもいい」とさえ思っているよ。
でも、ぐうちゃんの話はいつものような「ほら話」ではなくて、「旅費が貯まったから、また外国をふらふらしてくる」という内容だった。
つまり、もうしばらくは「僕」の家に帰ってこないということ。
もしかしたら、何年も帰ってこないかもしれないし、ずっと帰ってこないかもしれない。
お母さんに怒られたとき、ぐうちゃんは「でもまあもう少し」と言っていたけれど、それはとりあえずお母さんの怒りをしずめるために適当に言っているのだろう、と「僕」は思っていたんだ。
でも、実は「旅費を貯めていて、それが貯まるまでもう少し」という意味だったと気づいたんだ。
ぐうちゃんはずっと、「旅費が貯まれば出ていく」つもりだったということを知って、なんだか「裏切られた」とか、「取り残された」というような気持ちになってしまったんだね。
だから、ショックを受けている「僕」は、ぐうちゃんの話に集中できなくなってしまって、声が「どんどん遠くなっていく」ように感じたんだね。
またぐうちゃんの話が聞けると、楽しみにしていた「僕」の気持ちも知らずに、外国へ行くと勝手に決めてしまったぐうちゃんに対して腹を立てた僕は、つい「勝手に行けばいいじゃないか」と言ってしまったんだね。
そして、それから「僕」はぐうちゃんの部屋へ行くことは2度となかったんだね。
④「ほらばっかりだったじゃないか」と言った僕
「勝手に行けばいいじゃないか」と言ってしまったあと、ぐうちゃんの部屋にも行かなくなってしまった「僕」は、ぐうちゃんとろくに話すこともないまま、ぐうちゃんが「旅に出る」に日なってしまった。
だから、「僕」は「何て言っていいのかわからないまま」ぐうちゃんの前に立っていたんだね。
そんな「僕」に、ぐうちゃんはほら話をしていた時のような笑顔で笑って、強い握手をしてくれた。
そして、大股で僕の家を出ていった。
これで、とうとうぐうちゃんの「ほら話」をもう聞けなくなってしまったんだ。
寂しい気持ちでいっぱいで、「(ぐうちゃんの話なんか)ほらばかりだったじゃないか」と少し強がるようなことを言ったんだね。
僕の気持ちを考えずに旅に出て行ってしまったぐうちゃんへの抗議のような複雑な気持ちも伝わってくるね。
⑤ぐうちゃんからの手紙を受け取った僕の気持ち
ぐうちゃんが旅立って4ヶ月がすぎ、ぐうちゃんから手紙が届いた。
そこには、なんと「ほら話」だと思っていた「巨大なナマズ」と「アイスプラネット」の写真が同封されていた。
ぐうちゃんの話は本当だったことが分かって、「僕」は衝撃を受けたね。
そして、ぐうちゃんのことを尊敬して、ぐうちゃんが手紙に書いたように、世界には自分が知らないような事がたくさんあるということに感動したんだ。
「ぐうちゃんへの返事を考えましょう」という宿題が出る学校も多いみたいだね。
リクエストがあったので、考えてみたよ!
正解はないので、あくまで参考にしてみてね。
ポイントは、ぐうちゃんからの手紙をもらった僕の気持ちを想像することだよ。
ぐうちゃんへ返事の手紙を書くなら?
ぐうちゃんへ
ぐうちゃんがいなくなってしまってからもう4ヶ月もたってしまったんだね。
ぐうちゃんがいなくなってしまうことにビックリしてしまって、さみしくて、ちゃんとあいさつができなくてごめん。
ナマズとアイスプラネットの写真、ありがとう。
本当に三メートルもあるナマズはいたし、氷の惑星はあったんだね。
ありえないなんて決めつけてしまったけれど、世界には僕の知らないことがまだまだたくさんあるんだということがわかった。
そして、ぐうちゃんがそんな世界の楽しいこと、悲しいこと、美しいことを自分の目で確かめるために旅をしているんだということも。
僕も、たくさん勉強して、本を読んで、ぐうちゃんみたいな『不思議アタマ』になりたいと今は強く思うよ。
まずは、学校の友達にこの写真を見せて驚かせてやらなきゃね。
「アイスプラネット」ぐうちゃんが伝えたかったこと
ぐうちゃんが「僕」に伝えたかったことはなんだろう。
これは、本文の「ぐうちゃんの手紙」に書かれていることがヒントになるよ。
ぐうちゃんからの手紙から
”…厳しい自然に生きている人だけが目にできる、もう一つの宇宙なんだな、と思ったよ。地上十階建てのビルぐらいの高さなんだ。そして、海の中の氷は、もっともっとでっかい。悠君にもいつか見てほしい。若いうちに勉強をたくさんして、いっぱい本を読んで、いっぱいの『不思議アタマ』になって世界に出かけていくとおもしろいぞ。世界は、楽しいこと、悲しいこと、美しいことで満ち満ちている。誰もが一生懸命生きている。それこそありえないほどだ。それを自分の目で確かめてほしいんだ。”
ぐうちゃんは、「僕」に手紙をかくことで、伝えたかったことを伝えているね。
ぐうちゃんの話は、「ありえない」とか「ほら話」だと思ってしまったら、それまでだよね。でも、たくさん勉強して『不思議アタマ』になって、一歩踏み出してみると今まで見えなかったものが見えてくる。世界にはそんなものがたくさんあるので、それを自分の目で確かめてほしいと伝えようとしているんだね。
そしてこれは「アイスプラネット」の作者の椎名誠さんが、読者に伝えたいことでもあるんだ。
アイスプラネットは、「僕」の視点で書かれたものがたりで、「作者の意見」がハッキリ書かれているわけではないね。
でも、「作者は何を伝えたかったのか」という問題や課題が出る学校もあるので、整理しておこう。
「アイスプラネット」を通して作者が伝えたいこと
- 「厳しい自然に生きている人だけが目にできる」
⇒一歩踏み出したり、勇気を出したり、努力することで見えてくるものがある。 - 「海の中の氷は、もっともっとでっかい」
「世界は,楽しいこと、悲しいこと、美しいことで満ち満ちている」
⇒見えない部分には、もっと大きな何かがかくれていることもある。見えているものだけが全てではない。 - 「若いうちに勉強をたくさんして、いっぱい本を読んで」
「それを自分の目で確かめてほしい」
⇒何かに気がついたり、発見するために、たくさん勉強して本を読んで、知識を増やして、「与えられたもの」だけではなく「自分で考えられる」ようになってほしい。
「アイスプラネット」新出漢字と語句の意味
テストでは、難しい言葉の意味を聞かれることもあるので、しっかりと確認しておこう!
新出の漢字は、テストで出される可能性が高いので、全て覚えよう!
新出漢字
※2021年改定される前の教科書に載っていた新出漢字も含めています。
怒 | 怒る・怒号. |
郊 | 郊外・近郊 |
畳 | 畳む・六畳間 |
赴 | 単身赴任・赴く |
歓 | 歓迎 |
唯 | 唯一 |
稚 | 幼稚 |
嫌 | 嫌・機嫌 |
怪 | 怪しい・怪談 |
脚 | 脚・脚本 |
扱 | 子供扱い・取り扱う |
勘 | 勘違い・勘当 |
惑 | 惑星 |
逃 | 逃げる・逃走 |
撮 | 撮る・撮影 |
吹 | ほら吹き・吹奏楽 |
雄 | 雄弁・雄花 |
端 | 極端 |
寂 | 寂しい |
突 | 突然・手を突く |
慌 | 慌てる・大慌て |
股 | 大股・股関節 |
封 | 封筒・開封 |
貼 | 切手を貼る |
詰 | 詰まる・荷物を詰める |
語句の意味
※「アイスプラネット」で使われている場合の意味について紹介しています。
測量 | 工事や地図を作るために、専用の機械で土地の形や面積などを測ること |
精密 | 非常に細かいこと。 【本文】すごく精密な望遠鏡という感じだった。 |
いかにも | まさにそうだ。見るからにそうだ。 【本文】いかにもプロの人の道具みたいで格好いい。 |
アナコンダ | 南アメリカ大陸に生息してい大蛇。 |
アマゾン | 南アメリカ大陸北部にある川の名前。 |
蛇行 | 蛇がくねくねと身体を曲げて進むこと。 【本文】蛇行するには地球の重力が負担になって・・ |
はるかに | とても隔たっていること。(レベル違いに、というイメージ) 【本文】馬の背は人間よりはるかに高いし・・ |
イヌイット | アラスカ北部・カナダ北部・グリーンランドに住む民族の名前 |
めったに・・ない | 発生するのがとても稀であるということ。 【本文】めったに現れないので・・ |
口実 | 言い訳のこと。 【本文】それを口実に逃げることにした。 |
紙焼き | カメラのフィルムにおさめられた写真や、デジタルカメラなどのデータに保存された写真を、専用の紙に焼き付けること。 |
極端 | 普通の程度から、大きく外れていること。 【本文】極端な話、大人になっても毎日働かなくても・・ |
「アイスプラネット」テスト対策ポイントまとめ
アイスプラネット まとめ
- ぐうちゃんの人物像と、「僕」との関係を理解しよう。
- ぐうちゃんのことを「僕」や「僕」の家族がどう思っているか理解しよう。
- ぐうちゃんに対する、「僕」の気持ちの変化を理解しよう。
- 新出漢字を覚えよう。
- 使われている語句について、意味を理解しよう。
「アイスプラネット」のテスト対策の練習問題を用意したので、ぜひチャレンジしてみてね!
運営者情報
ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。
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とてもわかりやすい解説ありがとうございます(*^^*)いつもテスト前の勉強などに役立たせてもらってます。
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すみません。アクた名と匿名希望、どちらも同一人物です。アクた名は誤送信、匿名希望が正しい方です。
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あらすじがわかりやすく授業のとき役に立ちました
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勝手に行けばいいじゃないかを描写読みしたら、どうなりますか?
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このサイトのおかげでテストで90点以上を取ることができました。
参考になる考え方がとても多かったと感じます。
これからも頑張りまーす -
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これからも頑張りまーす -
定期考査の勉強とか宿題に参考にさせていただいています!
テスト対策にめっちゃ良くて、ほんと嬉しいです。
ありがとうございます♪ -
これでテストバッチリですね!
-
授業の予習やテスト前に見ています!!
本当にわかりやすくてありがたいです!!
これからもよろしくお願いします(^-^) -
「アイスプラネット」は読んでいてわからないところがよくあったので
解説を聞いてスッキリしました。
質問なんですが、この話のクライマックスはどこからでしょうか?
文でお願いします。-
これは、アイスプラネットという本から、一部とったものなので、終わりではないと思います。
ぜひアイスプラネットチェックしてみてください
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-
良かったです
-
手紙と写真を受け取った時の「僕」の気持ちを、「ぐうちゃん」の考えや思いを踏まえて想像し、書こう。というのがしりたかったです
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意味調べで困っていたので、助かりました。
ありがとうございます! -
内容わかってなかったので助かりました!
-
とてもわかりやすく
進出漢字を載せてくれているのでよかった -
僕がぐうちゃんの話から「逃げることにした」のは、どのように思ったからですか?
返答をお待ちしてます-
僕は「ぐうちゃんはほら話ばかりして僕のことを子供扱いしている、からかっている」と思い、頭にきて、ばかばかしくなって、「もういい!」ってなったんじゃないですかね?
-
-
分かりやすかったです。
-
手紙の返事✉️ とても分かりやすかったです!参考にさせていただきます(*˙︶˙*)
あとは作者が伝えたいことがすごく分かりやすかったです!!
ありがとうございます⸜(*ˊᵕˋ*)⸝ -
人物相関図も手紙も授業でやり、
予習でこれを見てたのでとても役に立ちました
有難うございます。
とても丁寧でわかりやすいです!!
これからもよろしくお願いします -
分かりやすかったです❗
テスト頑張ろうと思いました
(๑•̀ㅂ•́)و -
よかった
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とても参考になりました。ありがとうございます!
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これでテストはばっちりだお★
ありがとうございます(o^―^o)ニコ -
助かりましたwwwwwwwwwwwww
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めっちゃわかりやすくまとめてくださって、
私が疑問に思っていたことも解決しました♪
本当にありがとうございます -
定期テストでどういうときに句点をつけるんですか?
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教科書を一から読み直すだけで偏差値が20以上も上がるもんなんですね。
一緒に読むからこそ偏差値が上がったんですかね? -
一緒に読むからこそ偏差値が上がったんですかね?
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とてもわかりやすかった
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最後の場面で教科書では手紙に津田由紀夫、はらしま悠太と書かれているので父親の家の名字がはらしまで、母親の家の名字が津田なんですよね
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すごくやくにった
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国語の参考になりました。ありがとうございます
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定期テストまでもう少しですが、とてもわかりやすく、参考になりました!定期テストの国語はあまり得意ではなく不安でしたが、参考があってとても助かりました!
とても解説が分かりやすかったです。いつもテスト前の勉強などに役立たせてもらってます!