基礎から大学受験対策まで!おすすめの漢文問題集まとめ
「漢文」という言葉だけで「難しい」というイメージをもたれることがありますが、実は漢文は学習しなければならない内容はそれほど多くはなく、勉強法さえ間違えなければ比較的点数を取りやすい単元でもあるのです。
そこでここでは漢文について基礎から大学受験対策まで通用する勉強方法と、おすすめの漢文問題集について紹介していきたいと思います。
共通テスト対策におすすめの漢文問題集・参考書は?
共通テストでは国語という教科の中に「現代文」「古文」「漢文」が含まれています。
そのため漢文で確実に点数を取るということが重要となります。
ここでは共通テストに向けての勉強法やおすすめの問題集を紹介していきます。
漢文の勉強法
漢文は普段あまり目にすることがないものであるため正しい勉強法で学ぶことが重要です。
ここでは基礎から共通テストまで通用する勉強法を紹介していきます。
句法を押さえていく
漢文で注意しなければならないのは日本語と同様に漢字を使った文章でありながら文法が日本と違うために句法を身につけなければ文が読めないという点です。
例えば、
「私は 先生 です」
という日本語では「主語 補語 動詞」という語順ですが、中国語では
「我 是 老師」
となり、「主語 動詞 補語」という語順になっています。
ちなみにこれは英語では
「I am a teacher」
となり、「主語 動詞 補語」という語順であることがわかります。
つまり英語や中国語と、日本語は文法が違うのです。
そのため漢字を日本語として読むために訓点などを利用した句法を使う必要があるのです。
ただ、大学受験までに必要な句法は20個程度と少ないため、それほど苦労することはありません。
まずは確実に句法を身につけていきましょう。
句法をある程度暗記したら、実際に声に出して漢文を読んでいくと効率的に学習できます。
重要単語を押さえていく
漢文でよく出てくる単語、頻出の単語をしっかりと覚えていることで漢文の理解力がかなり向上します。
これは英語などの他の言語の勉強でも同様ですが、英語の受験の際には3000語以上は確実に必要とされるのですが漢文はそれほどの数を覚える必要はありません。
漢文で覚えなければならない単語は150語程度と少ないものですので、覚えることにそれほど苦労はないでしょう。
長文はしっかりと音読して慣れておくこと
漢文は見ているだけでは身につきにくいものです。
漢文の基本的な句法を学び、単語を覚えたらどんどん音読する練習をしていきましょう。
音読することで自然と漢文が読めるようになっていきます。 何度も声に出して読んでいるうちに訓点の使われ方などがなんとなくわかるようになるでしょう。
「返り点」と「再読文字」には特に注意する
漢文の問題において「返り点」と「再読文字」は特に頻出です。
「レ点・一二三点・上中下点・甲乙丙点」を使っての語順の問題は私立の入試、共通テストどちらでも頻出問題です。
返り点の読み方、語順については確実に押さえておきましょう。
また、国公立大学の入試では漢文は記述式で出されています。
ここでは再読文字が使われている文章を和訳する問題、意味を答えさせる問題は特に多く出ています。
再読文字は「当、未、将」のような訳す時に2回読むような文字で、この部分を適切に訳せているかどうかが重視されるのです。
多く使われている再読文字はしっかりと覚えておきましょう。
次からはこういった漢文の勉強を進める上で使いやすい問題集、参考書について順に紹介していきます。
漢文早見覚え速答法
著者:田中雄二
価格:(税込)1210円
ページ数:本体 310ページ
発行年月:2020年3月10日
ISBN:978-4-05-305102-8
こちらは漢文を無理に暗記させるのではなく、「慣れること」を重視してきたことで20年以上にわたって漢文問題集としてトップセラーとなっている問題集です。
漢文を読むポイントがわかりやすくまとめられており、
・漢字以外の読み」を覚えれば入試漢文は解けるという「10のいがよみ公式」
・漢文特有の「コレだけ漢字91」
・出題者の意図を見抜く「受験のウラわざ」
などが人気となっています。
また、この最新版では共通テスト対策用の「共通テスト漢文攻略マニュアル+私大&記述対策」が別冊として付いているのも人気の秘訣となっています。 漢文を勉強する上でまず間違いない問題集と言えるでしょう。
漢文ヤマのヤマ
著者:三羽邦美
価格:(税込)1210円
ページ数:本体 194ページ
発行年月:2020年3月10日
ISBN:978-4-05-305134-9
こちらも20年以上にわたって愛用されている漢文問題集です。
漢文をする上で重要なる句法66個についてわかりやすく解説がされています。
それぞれの句法が2ページごとにまとめられていて見やすくなっており、基本的な事項についても詳細に説明があるので基礎から学ぶ問題集としてもうってつけです。
また、演習ドリルが多く、過去問演習についても丁寧に解説がついているので勉強しやすい心配りがされています。
共通テストを受ける場合でも十分に対応できる内容となっています。
基礎から解釈へ 漢文必携 五訂版
著者:菊地隆雄/村山敬三/六谷明美
価格:(税込)627円
ページ数:本体 216ページ
発行年月:2021年10月10日
ISBN:978-4-342-35352-9
こちらも漢文教材として長く使用されている問題集です。
時代に合わせて効果的に改編されているのもポイントとなっている問題集です。
この最新版では、
・文化の広がりを実感する「日本漢文」のコーナーが新設
・複数の本文で読解を深める「資料を使って読むⅠ・Ⅱ」のコーナーが新設
・参考句法のデザインが見やすく一新
といった改訂が行われています。
また、付録となっている「句形マスターシート」にはQRコードがついてます。
これを読み取ることで例文の音読を動画で視聴することができます。
スマートフォンなどでも見ることができるので、とにかく使いやすいものとなっています。
まとめ
漢文の勉強というと難しいイメージがありますが、正しい勉強法を知っていれば覚えなければならない句法や単語が少ない単元であることに気づきます。
しっかりと基礎を固めて、ここで紹介したような問題集を使って勉強を進めていくことで共通テストまで通用するような力を身につけることができるでしょう。
運営者情報
ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。