中学2年国語

「クマゼミ増加の原因を探る」あらすじと要点・ポイントを解説!【テスト対策】中学2年国語

クマゼミ増加の原因を探るの作者とセミのイラスト

中学2年国語で学ぶ「クマゼミ増加の原因を探る」について、あらすじとテストで必要になるポイントを解説するよ。

中学2年国語
「クマゼミ増加の原因を探る」

目次【本記事の内容】

テスト対策の練習問題のページもあるので、力試しにチャレンジしてみてね。

熊と男の子が勉強しているイラスト
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「クマゼミ増加の原因を探る」
あらすじ

1960年代の豊中市で少年時代を過ごした私にとって、クマゼミは「セミの王様」だった。
数が少なく、めったに捕ることができないからだ。

しかし2008年の大阪府内で行った抜け殻調査では、大阪市内でクマゼミが圧倒的に多くなっていることが分かった。

なぜ大阪市内で、クマゼミの占める割合が高くなったのか?

1060年代からの変化として挙げられるのは、大阪市内の都市化、気温上昇、湿度の低下だ。
クマゼミは、暑さには強いと考えられる。
ヒートアイランド現象による環境変化が有利に働いたのではないだろうか。
この点について検証していく

冬の寒さの緩和により、冬を越せる卵が増えたのだろうか。
しかし実験の結果、クマゼミの卵はもともと寒さに強いことが分かった。
寒さの緩和は増加の原因ではなかった。

孵化したセミが土に潜るには、雨が欠かせない。
気温が上昇したことにより、クマゼミの孵化の時期が梅雨と重なったことが原因だろうか。
しかし他のセミはもともと孵化が梅雨の期間に収まっている
クマゼミの増加の原因としては当てはまるが、クマゼミ「だけ」が増加した原因とはいえない。

都市化の進んだ大阪市内では、地表の大半が舗装されており、孵化したセミが潜れない。
公園の土も踏み固められ、ヒートアイランドの影響で乾燥しきっている

もしや、クマゼミの幼虫は土を掘る力が強いのではないだろうか?

セミの幼虫が土に潜る能力を比較する実験の結果では、他のセミが潜れなくなるほど硬い地面にも、クマゼミだけは潜ることができることが分かった。

これらの検証により、大阪市内でクマゼミの占める割合が高まった背景には、ヒートアイランド現象の影響により、孵化と梅雨が重なったこと、クマゼミの幼虫が硬化した都市部の土に潜る能力が他のセミより圧倒的に高かったということがあると明らかになった。

環境の変化と、生物の数や分布の変化が簡単に関連づけられることが多いが、このクマゼミについての結論を得るには何年も実験や観察を重ねる必要があった。

物事の原因を追求するには科学的な根拠を積み上げる姿勢が大切だ。

 【ザックリいうと】
大阪市内のクマゼミの割合がめっちゃ増えたから、長い時間かけて実験と観察してやっと原因と思えることが分かったよ。
物事の原因を探るのって、科学的根拠を積み上げるのが大事だよね。

「クマゼミ増加の原因を探る」
テスト対策ポイント

「クマゼミ増加の原因を探る」のテスト対策ポイント

①文章がどういう構成になっているかつかんでおこう!

②それぞれの部分の内容をつかんでおこう!

テスト対策ポイント①
文章の構成について

「クマゼミ増加の原因を探る」は、全部で6つの部分からできているよ。

6つの部分

① 「研究のきっかけ」

②「前提」

③「仮説1」

④「仮説2」

⑤「仮説3」

⑥「まとめ」

それぞれの部分が、文章全体の中でどういう役割を持っているのかつかんでおこう!

①「研究のきっかけ」

この「クマゼミ増加の原因を探る」は、タイトルどおり、どうしてクマゼミが増加したかを考える内容の文章なんだけど、

いやいや、そもそもなんでクマゼミが増加したと思ったの?
そしてなぜそれを追求することにしたの?

というギモンに答える役割がこの「研究のきっかけ」ということだね。

②「前提」

というわけで、クマゼミがどうして増加したかを探るために、筆者は色々な実験をしていて、その結果について書くことになるんだけど、
読者の中にはクマゼミについてあまり良く知らないひともいるよね。
どちらかというと、良く知っている人のほうが少ないんじゃないかな。

そうすると、実験の内容や結果を伝えても、

「なんでそんな実験が必要なの?」とか、
「その実験で何がわかるの?」とか、
「どうして、そういう結論になるの?」なんていうようにピンとこないよね。

なので、先にクマゼミの生態について詳しく説明しておくことで、この後紹介する実験の内容や結果について読者が理解しやすいようにしているんだね。

③〜⑤仮説

どうして大阪市内でクマゼミの割合が多くなったのか、クマゼミの生態をもとにして筆者が予想した「原因」が3つあるね。

仮説1〜3では、その予想をひとつひとつ検証するために行った実験の内容と、結果、そしてその結果から分かったことを書いているんだね。

⑥まとめ

3つの仮説をそれぞれ検証した結果、最終的に「どうして大阪市内でクマゼミの割合が多くなったのか」の原因と考えられることをまとめているんだね。

そしてこの研究をとおして「筆者が感じたこと(筆者の主張)」についても書かれているよ。

テスト対策ポイント②
それぞれの部分の内容について

テストでは、それぞれの部分で、筆者が何を読者に伝えようとしているか、内容をしっかりと理解しておくことが必要になるよ。

「クマゼミ増加の原因を探る」では、色々な種類の実験が行われているね。

それぞれの実験が「何のためなのか」、「どういう結果が出たのか」、「どんな結論が言えるのか」をしっかり理解しておこう

「研究のきっかけ」に書かれている内容

クマゼミ増加の原因を探るの作者とセミのイラスト

【1960年代のクマゼミの存在】
数が少なく、滅多に捕ることができない「セミの王様」

【1984年に筆者が思ったこと】
クマゼミの声が以前よりよく聞こえる
大阪市内ではクマゼミの声しか聞こえないほど。
→数が少なかったはずなのに?と筆者がギモンを持つ
→2003年から6年間に及ぶ調査をすることに

【2008年におこなった調査と結果】
調査:「抜け殻調査」
場所:大阪府内
図表:図1
結果:
大阪市内では、クマゼミが圧倒的に多い
②市外では、昔どおりアブラゼミのほうが多い
③市外のさらに山の上では、多様な種類のセミが生息

【調査から筆者が考えたこと】
大阪市内では、なぜクマゼミの占める割合が高くなったのか?(問題提起)

1960年代と2008年で、大阪市内に起こった変化は「ヒートアイランド現象」なので、ヒートアイランド現象による環境変化がクマゼミには有利に働いたのでは?
→この考えを検証していく。

「前提」に書かれている内容

ヒートアイランド現象による環境変化が原因ということは、「クマゼミが外気にさらされる」時になにか影響を与えていると考えられるよね。

くまごろう
くまごろう
クマゼミがずっと土の中にいる時は、環境変化の影響は受けないからね。

そのタイミングの中でも、特にクマゼミが小さくて未熟な「卵の時」と、「孵化した幼虫のとき」が一番危険なので、ここに原因があるのでは?と筆者は考えたんだね。

【危険なタイミングとは?】
卵のとき・・・厳しい寒さに耐える必要がある
孵化した幼虫のとき・・1時間以内に土の中に潜らないとしんでしまう

図2では、クマゼミの一生が分かりやすくなるように、絵で説明がされているね。

「仮説1」に書かれている内容

仮説:
クマゼミの卵は寒さに弱いため、昔の大阪では冬を越せなかった
ヒートアイランド現象により、気温が上昇して、冬の寒さがやわらいだ

【寒さに対する実験①】
調査:クマゼミの卵はどれくらいの低温に耐えられるのか
結果:氷点下21℃に1日置いても生き延びた
図表:図3

【寒さに対する実験②】
調査:クマゼミの卵はどのくらい長い間、低温に耐えられるのか?
結果:大阪市の平均気温より低い氷点下5℃に30日間置いても影響はなかった
図表:図4

【寒さに対する実験③】
調査:野外での低温にも耐えられるのか?
結果:大阪市と、大阪市より気温が低い枚岡山に1年間置いても孵化率は変わらなかった
図表:図5

【調査から筆者が考えたこと】
クマゼミの卵は寒さに強い。
②ヒートアイランド現象による冬の寒さの緩和は、クマゼミ増加の原因ではない

つまり、仮説1は正しくないことが分かったということだね。

「仮説2」に書かれている内容

仮説:気温上昇で孵化が早まり、梅雨の時期と重なったことで、孵化できる卵が増えた

【1960年代と2008年代のセミの孵化の時期のデータ】
読み取れること:
①1960年代のクマゼミが孵化する時期は、梅雨明け後で、雨にえないまま死んでしま
う卵が多かった
②2008年のクマゼミが孵化する時期は、1960年代よりも早くなって梅雨と重なったものの、孵化する時期の後半には梅雨が明けてしまう。
他のセミの方が孵化する時期が梅雨の時期におさまっている。
図表:図6

【データから筆者が考えたこと】
仮説どおり、クマゼミの孵化が早まったことにより梅雨と重なり、孵化できる卵が増え
ている
他のセミはもともと梅雨と重なっているので、クマゼミよりも有利なのは変わらない。
よってクマゼミ「だけ」が増えた原因ではない。

つまり、仮説は正しかったけれど、「クマゼミだけが増えた」ことの原因ではないことが分かったんだね。

「仮説3」に書かれている内容

仮説:クマゼミの幼虫は土を掘る力が強い
ヒートアイランド現象による乾燥と、地表の整備によって硬化した地面にも潜れる

【セミの幼虫が土に潜る能力の比較】
結果:
クマゼミは、土に潜る能力が高い
他のセミは潜れないほど硬い地面でも、クマゼミは潜れる
図表:図7

【結果から筆者が考えたこと】
ヒートアイランド現象による乾燥によって硬化した地面によって、他のセミは潜ることができなくなった中、クマゼミは潜ることができたため大阪市内での割合が増えた。

つまり、仮説は正しかったし、「クマゼミだけが増えた」ことの原因として考えられることがとうとう見つかった、というわけだね。

「まとめ」に書かれている内容

今までの仮説で分かったこと、それをもとにした筆者の考えがまとめられているよ。

【大阪市内でクマゼミの占める割合が高まった原因について】
冬の寒さの緩和は関係がなかった
②気温上昇によって孵化が早まり、梅雨と重なってクマゼミの孵化率が上がった
③ヒートアイランド現象による乾燥で硬化した地面に潜る能力が、他のセミと比べてクマゼミは圧倒的に高かった

②と③により、ヒートアイランド現象の影響があると分かった!

【筆者の主張】
クマゼミが大阪市内で割合が増えた原因を探るためには、何年も実験や観察を重ねる必要があった。
環境の変化と、生物の和や分布の変化は簡単に関連づけられてしまいがちだが、物事の原因を追求するには科学的な根拠を一歩一歩積み上げて臨む姿勢が大切だ。

くまごろう
くまごろう
この文章は、ヒートアイランド現象によってクマゼミが増えたのはなぜかを追求していく内容だったけれど、筆者の主張は「物事の原因を考えるのに、イメージとかでカンタンに決めつけるのは良くない、ちゃんと調査や実験をして、ひとつひとつ根拠を見つけることが大事だよ」ということなのに注意しよう

「クマゼミ増加の原因を探る」
まとめ

まとめ
  • 「研究のきっかけ」「前提」「仮説1」「仮説2」「仮説3」「まとめ」の6つの部分で構成されている。
  • 「前提」は、クマゼミの生態を理解することで、そのあとの「仮説」での調査内容や結果について深く納得と理解ができる狙いで書かれている。
  • それぞれの部分にかかれている筆者の考えや、調査の内容、結果をきちんとつかもう!
  • 新出漢字をおさえよう
  • 登場する言葉の意味を確認しよう
  • 筆者の主張は「物事の原因を追求するには科学的な根拠を一歩一歩積み上げて挑む姿勢が大切」ということ
yumineko
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ここまで学習できたら、テスト練習問題にぜひチャレンジしてみよう!
熊と男の子が勉強しているイラスト
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2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。 志望校にトップ10位内で合格を果たす。 勉強をみるにあたって感じたのは、教科書の説明には子供には分かりづらい部分が多く、子供にイメージしやすく噛み砕いて説明するのがとても有効だということ。 同じように教科書の内容が分かりづらいと感じている子供たちの ヒントになれば、との思いで「教科書を分かりやすく通訳するサイト」創設。

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