平均値・最頻値・ドットプロットとは?求め方と表し方を簡単に解説
小学校6年生の算数で学習する「平均値」「最頻値(モード)」「ドットプロット」について、平均値と最頻値とはどういう意味か、ドットプロットはどんな意味かを簡単に紹介するよ。
平均値・最頻値の求め方、ドットプロットを使ってデータのちらばりを表す方法を練習問題も使って解説するよ。
目次
平均値とは?平均値の求め方
小学5年生でも「平均」について勉強したね。
かんたんに復習をしてみよう。
平均とは
- いくつかの量を等しい大きさになるようにならしたもの
- 平均の求め方は、合計を求めて個数で等分する
平均=合計÷個数
小学6年生の算数では「平均値」という言葉になって出てくるんだけれど、内容は5年生で学習した「平均」と同じことだと思って大丈夫だよ。
平均値を求めてみよう
平均の求め方は、「平均=合計÷個数」の計算で求めることができるよね。
では、実際に例題をときながら平均値の求め方を確認してみよう。
次の結果は、1組と2組のハンドボール投げの結果です。
平均値を求めましょう。
※左に書いてある1~11は出席番号だよ。
1組の5番の人は14m、2組の7番の人は18m投げたということだね。
平均値の求め方は、平均と同じで「合計÷個数」をすればよかったね。
ただ、この問題は「11人」の生徒だから、「個数」ではなくて「人数」になるので「合計÷人数」になるね。
まず、1組と2組それぞれの、11人全員の「投げた距離」の合計を求めよう。
1組の結果をすべて足すと165m、
2組の結果をすべて足すと165m。
だから1組の平均値は「合計÷人数」で、
165÷11=15m
と求めることができるね。
2組の平均値も「合計÷人数」で、
165÷11=15m
と求めることができるね。
データを平均値で比べよう
「平均値」がわかると、データを比べたりするときに便利なんだ。
たとえば、ハンドボール投げの結果をもう一度見てみよう。
ぱっと見て、1組と2組のどちらが遠くまで投げているかを判断するのは難しいよね。
「1組だな。だって22mも投げた人がいるもん」
「2組でしょ。だって、2組はみんな11m以上だよ。1組は9mの人もいるじゃん」
なんて、いろんな声が出てきそうだよね。
このように、データは「何に注目するか」によって「どっちが遠くまで投げているか」の判断が変わってくるんだ。
「一番遠くまで投げた」ことに注目すれば1組だし、
「みんなが11m以上だった」ことに注目すれば2組になるということだね。
でもこれって、たまたますごく遠くまで投げられた人がいたり、逆にすごく遠くまで投げられた人がいたのに、何人かが11m未満だったら負けてしまったり、少し不公平にも感じるね。
それに対して、「平均値」は、生徒ごとにバラバラな記録をならして、公平に比べることができるんだ。
平均値に注目すると、どちらも「15m」で同じだったから、1組も2組は同じくらい遠くに投げたというのが答えになるね。
データをドットプロットで表してみよう
「ドットプロット」というのは、数直線上に点(ドット)を打つ(プロット)データの表し方のことだよ。
さっきのハンドボール投げの1組の結果をドットプロットで表すと下のようになるよ。
「9m投げた人」を表すには、数直線の「9」のところにひとつ点を打てばいいんだね。
「15m投げた人が3人」だったら、「15」のところに3つ点を打てばいいね。
ドットプロットに表すと、次のようなことがひと目でわかるよ。
ドットプロットから読み取れること
- 1組で一番遠くまで投げた人の結果は22m
- 1組であまり遠くまで投げれなかった人の結果は9m
- 1組では15m投げた人が3人いる
- 9~22mの間に結果が散らばっている
同じように2組の結果もドットプロットで表してみよう。
ドットプロットに表すと、次のようなことがひと目でわかるよ。
ドットプロットから読み取れること
- 2組で一番遠くまで投げた人の結果は18m
- 2組であまり遠くまで投げれなかった人の結果は11m
- 2組では18m投げた人が3人いる
- 11~18mの間に結果が散らばっている
ドットプロットで比較する
ドットプロットで表すと、ひと目でデータとデータの違いを比べやすくなるよ。
さっそく、1組と2組のドットプロットを並べてみよう。
ドットプロットで表すと、データの散らばりぐあいがわかりやすくなるんだ。
ドットプロットで比べると、次のような違いがひと目でわかるね。
ドットプロットから読み取れる違い
- 1組の方が2組より、プロットが散らばっている。
- 2組の方が密集している。
最頻値(モード)とは
最頻値という言葉だけだと、なんだか難しそうだよね。
でも、漢字を見ると
「最」・・・最も
「頻」・・・頻度が高い=多く出る
「値」・・・あたい
つまり、「最も多く出る値」のことなんだ。
最頻値のことは英語で「モード」というよ。
みんなはあまり聞いたことがないかもしれないけど、流行している用服のことを「モード」と言ったりするんだ。
流行しているということは、「多くの人が着ている」ということだよね。
そこからも、「モード」=「最頻値」とつなげて覚えられるよ。
話は戻って、最頻値は「最も多く出る値」のことだったね。
例えば、さっきのハンドボール投げの1組の結果だったら、「最も多く出ている値」は3回登場する「15」だね。
なので、1組の最頻値は15mだとわかるね。
ドットプロットからも最頻値を求めることができるよ。
プロットが3つ打たれている「15」が最頻値だとすぐにわかるね。
表よりもドットプロットの方が最頻値はわかりやすいかもしれないね。
ただ、ドットプロットを見ると、次のように間違えてしまう可能性があるから気をつけよう。
ドットプロットから最頻値を読み取るときによくある間違い
- 15mのところにプロットが「3つ」あるから、最頻値は「3」だと早とちりしてしまう
2組の最頻値も求めてみよう。
表を見ると、3回登場している「18」が最頻値だね。
ドットプロットを見ても、ドットが3つ打たれている「18」が最頻値で間違いないね。
2組の最頻値は、18mだとわかるね。
データを最頻値で比べよう
1組の最頻値は15m、2組の最頻値は18mだから、
最頻値で比べると2組の方が遠くまで投げていることがわかるね。
平均値で比べたときは1組と2組は同じだったけれど、最頻値で比べると変わってくるね。
このように、データは「何に注目するか」で判断が変わってくるんだね。
平均値と最頻値を求める問題
クラスで大縄跳びを10回挑戦しました。
このときの記録の、平均値と最頻値を求めなさい。
平均値を求めよう
平均値は
「合計÷個数(回数)」で求まるから、
1~10回目までの跳んだ回数を合計しよう。
31+14+24+52+24+55+43+21+34+22=320
と計算できるよ。
飛んだ回数の合計320を、挑戦した回数10で割ると
320÷10=32回
と求めることができるね。
平均値は、32回だね。
最頻値を求めよう
最頻値は最も多く出ている値のことだから、2回登場している「24」だと求めることができるね。
最頻値は、24回だね。
平均値・最頻値・ドットプロット まとめ
平均値・最頻値・ドットプロット まとめ
- 平均値は合計÷個数(人数)で求められる
- ドットプロットで表すことでデータの散らばりがわかりやすくなる
- 最頻値は、最も多く出た値のこと
- 平均値や散らばりや最頻値の何に注目するかによって、どちらがいいかの判断が変わってくる
6年生ではこの後、「中央値」というのも勉強するから、まずは平均値や最頻値をマスターしておこうね。
運営者情報
ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。