三好達治『大阿蘇』テスト対策練習問題と過去問まとめ

中学1年国語『大阿蘇』の定期テストでよく出る問題や過去問をまとめているよ。
作者や詩の形式(口語自由詩・叙景詩)、使われている表現技法(反復法)、難しい語句の意味や視点の移動(カメラワーク)など、テストで重要なポイントを問題を解きながら確認しよう。

まずは学習してからチャレンジしたい場合は、『大阿蘇』解説ページをチェックしよう!

目次

三好達治『大阿蘇』テスト対策練習問題

※三好達治さんの作品は著作権保護期間が満了しているため、このページでは詩の全文を掲載して解説しています。

『大阿蘇(おおあそ)』 三好達治みよしたつじ

雨の中に 馬がたっている
一頭二頭子馬をまじえた馬の群れが 雨の中にたっている
雨は蕭々しょうしょうと降っている
馬は草をたべている
尻尾も背中もたてがみも ぐっしょりと濡れそぼって
彼らは草をたべている
草をたべている
あるものはまた草もたべずに きょとんとしてうなじを垂れてたっている
雨は降っている 蕭々と降っている
山は煙をあげている
中岳なかだけの頂きから うすら黄いろい 重っ苦しい噴煙が濛々もうもうとあがっている
空いちめんの雨雲と
やがてそれはけじめもなしにつづいている
馬は草をたべている
草千里浜くさせんりはまのとある丘の
雨に洗われた青草を 彼らはいっしんにたべている
たべている
彼らはそこにみんな静かにたっている
ぐっしょりと雨に濡れて いつまでもひとつところに 彼らは静かに集まっている
もしも百年が この一瞬の間にたったとしても 何の不思議もないだろう
雨が降っている 雨が降っている
雨は蕭々と降っている

※上の本文や、お手元の教科書を開いて、詩の本文を読みながら問題に取り組んでね。

問1

この詩の作者を漢字で答えなさい。

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三好達治
【解説】昭和時代に活躍した代表的な詩人の一人だよ。(みよしたつじ)と読むので書き間違いに注意しよう!

問2

この詩の形式(種類)を、漢字五字で書きなさい。

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口語自由詩
【解説】現代の言葉(口語)で書かれ、五・七・五のような文字数の決まりを持たない(自由詩)形式だよ。テストの基本問題なので確実に書けるようにしておこう。

問3

この詩のように、風景や自然の景色(情景)を描くことで、作者の感動を伝える詩のことを何というか。漢字三字で書きなさい。

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叙景詩(じょけいし)
【解説】「叙」は「述べる」「描く」という意味があるよ。景色を中心にありのままに描く詩のことだね。

問4

この詩の中で何度も使われている、同じ言葉や言い回しを繰り返してリズムを作ったり印象を強くする表現技法を漢字三字で書きなさい。

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反復法
【解説】「草をたべている」「雨は降っている」など、同じ言葉を繰り返すことで読者に静かな時間の流れを強く印象づけているね。

問5

「雨の中に 馬がたっている」などの文末にある「〜ている」の反復は、この詩にどのような効果(印象)をもたらしているか。最も適切なものを次の中から選びなさい。

ア:目の前の光景が次々と新しく変わっていく様子を表す効果。
イ:今の静かな状態が、いつまでも変わらずに永遠に続くような印象(永続性)を表す効果。
ウ:雷などの激しい天候がいつやってくるかわからない緊張感を与える効果。
エ:馬たちがいつでも走り出せる躍動感を与える効果。

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【解説】「〜ている(動作の継続)」が20回以上も繰り返されることで、時間がゆったりと永遠に止まっているような不思議なスケール感を生み出しているんだ。

問6

「雨は蕭々(しょうしょう)と降っている」とあるが、「蕭々と」とはどのような雨の様子か。最も適切なものを次の中から選びなさい。

ア:激しい嵐で横なぐりに降る様子。
イ:ぽつりぽつりと時々降る様子。
ウ:ものさびしく、静かにしとしとと降り続く様子。
エ:今にもやみそうで、晴れ間が見える様子。

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【解説】大自然の中で、荒れ狂う「ざあざあ」という雨ではなく、どこまでも静かに降り続くもの悲しい雨の音や雰囲気が表現されているね。

問7

詩の最初の部分で、馬の群れの多くは雨に濡れながらどのようなことをしているか。詩の中の言葉を使い、十五字以内で書きなさい。

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草をたべている。(8字)
【解説】群れの中でただ静かに黙々と草を食べている、大自然に溶け込んだ馬の姿が中心に描かれているよ。

問8

「それ(噴煙)はけじめもなしにつづいている」とあるが、「けじめもなしに」とはどういうことか。十五字以内で書きなさい。

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区別や境目がないということ。(14字)
【解説】遠くの中岳の噴煙と、空の雨雲が一つに溶け合って見えている様子を描写しているよ。

問9

叙景詩の読解では作者の「視点の移動」が重要である。この詩の視点の移動(カメラワーク)の順序として正しいものを、次の中から選びなさい。

ア:近景(手前の馬)→ 遠景(遠くの雨雲と山)→ 近景(草千里浜の馬)
イ:遠景(遠くの雨雲と山)→ 近景(手前の馬)→ 遠景(草千里浜の山)
ウ:近景(手前の馬)のみに焦点が当たっている
エ:遠景(遠くの雨雲と山)のみに焦点が当たっている

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【解説】目の前の馬(手前)から、噴煙を上げる中岳(遠く)を見上げ、ふたたび広い草千里浜の馬たち(手前)に戻ってくる。遠くと手前を行き来させることで、阿蘇の大自然の途方もない広大さが強く感じられるような工夫がされているんだね。

問10

結び近くにある「もしも百年が〜何の不思議もないだろう」という表現から、作者のどのような思いが読み取れるか。最も適切なものを次の中から選びなさい。

ア:百年もの長い時間がたつのはあっという間で、人生が短いことへの悲しさ。
イ:自分の小さな力では大自然に決して勝てないという後悔。
ウ:阿蘇の大自然の前では、百年も一瞬のことのように、悠久の時間がゆったりと流れているという深い感動。
エ:大自然の変化があまりにも激しく、自分が百年前から生きているかのような錯覚。

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【解説】人間からすれば長い「百年」という時間でも、大自然の中ではただの「一瞬」のことのように思えるほど、永遠の時間が悠然(ゆうぜん)と流れていることに対する感動と畏敬の念(大自然をおそれるような尊い思い)が主題になっているよ。

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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

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