立体の「投影図」とは?投影図の見方のコツと投影図一覧を紹介
中学数学で学習する「投影図」について、投影図とはどういうものか、投影図の見方のコツや、立面図や平面図とは何か、投影図ではどんな問題が出るのかをわかりやすく解説しているよ。
目次
投影図とは
投影図っていうのは、立体を平面で表現した図のことだよ。
「立体を平面で表現」だなんて、言葉だけだと全然ピンとこないよね。
だから、例を紹介していくね。
下の図のような三角柱を考えよう。
これを平面で表現するために、まず真横(正面)から見てみるよ。真横から見ると次のように見えることがわかるかな?
このように、立体を真横から見た図のことを「立面図」というよ。(正面から見えない線は点線で書いているよ。)
次に、上から見てみるよ。上から見ると次のように見えることがわかるかな?
このように、立体を上から見た図のことを「平面図」というよ。
まとめると、こんな感じ。
立体を2つの平面で表すことができたね。
2つの平面「立面図」と「平面図」を合わせて「投影図」というんだよ。
投影図とは
- 立体をある方向から見て平面に表した図のこと
- 投影図のうち、立体を真上から見た図を平面図
- 投影図のうち、立体を横から見た図を立面図
投影図では、平面図が下に、立面図が上に描かれて、セットで出されることが多いんだよ。イメージは下のような感じ。
投影図の見方のコツ
投影図とは何かがわかったところで、投影図の見方のコツを紹介するね。
テスト問題では、投影図からどんな立体かを答える問題が出たりするんだ。
投影図から、それがどんな立体化を決定するためのポイントは2つあるよ。
投影図の見方のコツ
- 平面図から底面の形をイメージする
- 立面図から、「球」か「柱」か「錐」かを決定する
順番に紹介していくね。
平面図から底面の形をイメージする
平面図っていうのは、立体を上から見た図だったよね。これを見ることで立体の底面がわかるよ。
例えば、
平面図が円だったら、立体は円柱か円錐か球だとイメージできるよね。だって3つとも上から見たら、円に見えるもんね。
平面図が三角形だったら、立体は三角柱か三角錐だとイメージできるよね。だって底面が三角形になる立体だからね。
こんな感じで、まず平面図を見て、底面の形をイメージすることが大切だよ。この段階で候補の立体はある程度決まるね。
さらに候補から立体を1つにしぼるためには、次に「立面図」」をチェックしよう。
立面図から、柱か錐か球かを決定する
さっきの平面図である程度決まったら、立面図を見て立体を1つに決定しよう。
例えば、
立面図が長方形だったら、「○○柱」になるよね。だって、横から見たときに長方形になっているんだから、「○○柱」しかありえないよね。
立面図が三角形だったら、先っぽがとがっているってことだから「○○錐」になるよね。
立面図が円だったら、「球」になるよね。
投影図一覧
投影図とは何か?ということと、投影図の見方がわかったところで、投影図の一覧を紹介するね。
三角錐の投影図
三角錐は上から見たら「三角形」、真横から見ても「三角形」だから、投影図は次のようになるよ。
四角錐の投影図
四角錐は上から見たら「四角形」、真横から見ると「三角形」だから、投影図は次のようになるよ。
正四角錐の投影図
正四角錐は上から見たら「正方形」、真横から見ると「三角形」だから、投影図は次のようになるよ。
円錐の投影図
円錐は上から見たら「円」、真横から見ると「三角形」だから、投影図は次のようになるよ。
三角柱の投影図
三角柱は上から見たら「三角形」、真横から見ると「四角形」だから、投影図は次のようになるよ。
円柱の投影図
円柱は上から見たら「円」、真横から見ると「四角形」だから、投影図は次のようになるよ。
投影図ではこんな問題が出る!
投影図ではよく次のような立体の名前を答える問題がでるよ。
問1
次の投影図で表される立体の名称を答えよ。
上から見たら「円」、横から見ても「円」になる立体は「球」だね。
じゃあ次の問題に挑戦しよう。
問2
次の投影図で表される立体の名称を答えよ。
ぱっと思いつくのは、四角柱かな?確かに上から見たら「長方形」、横から見ても「長方形」になっているよね。
ただ、この問題はちょっと注意が必要なんだ。
実はこの投影図からは、立体が「円柱」だということも考えられるよ。
普通にイメージする円柱だと、平面図が「円」になると思うのだけど、次のように、円の部分が横になるように倒れた円柱だったらどうだろう?
これだと、正面からみた立面図が長方形になるよね。
さらに、上からみた平面図も長方形だよね。
長方形の投影図=四角柱、とすぐに答えてしまうのはちょっとあぶないから注意が必要だね。
ちなみに、この「四角柱」なのか、「横に倒れた円柱」なのかは、立面図と平面図だけでは見分けられないんだ。
そこで、必要になるのが「側面図」というものだよ。
たしかに、横から見たら「円」になるので、四角柱ではなく円柱だということがわかるね。
「倒れた円柱」が問題に出ることはあまりないとは思うけれど、「立面図」と「平面図」だけでは、見分けられない場合もある、ということは覚えておいてもいいかもしれないね。
運営者情報
ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。
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分かりやすかったです
説明は概ね間違っていないですが、製図の観点から大事な点が抜けています。
①平行投影である
平行投影であるので、斜めの線は実際の長さと違った長さになります。この説明は大事です。
②立面図と平面図に分けている。
学習上簡易的に分けているのだと思いますが、どのような物でも基本的に、上面、下面、正面、背面、右側面、左側面の6方向から見た図に分けられます。そのため、平面図、正面図、右側面図、左側面図、背面図に分けた方が誤解は少ないと思います。
③第一角法と第三角法が存在します。この辺の説明もあると親切だと思います。