中1数学「自然数・素数・素因数分解」をわかりやすく解説!やり方とコツ

PDFダウンロード

自然数と素数とは?素因数分解のやり方のコツとは「整数の性質」

自然数と素数とは?素因数分解のやり方のコツとは「整数の性質」のPDF (10枚) がダウンロードできます。

PDFを印刷して手書きで勉強したい方は以下のボタンからお進み下さい。

PDF教材をよく使う方は、有料プランで広告なし・透かしなしPDFを使い放題で利用できます。

中学1年生の数学で学習する「自然数・素数・素因数分解」について、わかりやすく解説するよ。

自然数、素数、素因数、素因数分解など、この単元では似た言葉がいくつも登場するんだ。初めて見ると難しそうに感じるかもしれないけれど、一つずつ意味を整理すれば大丈夫だよ。

この記事では、自然数と整数の違い素数の見分け方1が素数ではない理由、そして素因数分解のやり方とコツを順番に学習していこう。

この記事で分かること

  • 自然数とは何か
  • 自然数と整数の違い
  • 素数とは何か
  • 1が素数ではない理由
  • 素因数と素因数分解の意味
  • 素因数分解の筆算のやり方
  • 2・3・5で割り切れる数の見分け方
  • 素因数分解を利用した問題の解き方

1. 自然数とは

自然数とは、中学校数学では、1、2、3、4、……のような正の整数のことだよ。

自然数を並べると、次のようになるんだ。

1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、……

たろう
自然数には、0や負の数、小数、分数は入らないんだね。

くまごろう
その通り。中学校数学では、「自然数=正の整数」と覚えておこう。

自然数は、身近な「数える数」

「自然数」という名前は、少し難しく聞こえるかもしれないね。

でも、自然数は、私たちが日常生活で物の個数や順番を数えるときに使っている、とても身近な数なんだ。

リンゴの個数、生徒の人数、本の冊数、順位など、自然数が日常生活で個数や順番を数えるときに使われることを示した図解

たとえば、机の上にリンゴが並んでいるところを想像してみよう。

リンゴが1個、2個、3個、4個……と増えていくときに使っている1、2、3、4、……が自然数だよ。

ほかにも、次のような場面で自然数が使われているんだ。

  • 教室にいる生徒が30人
  • 本棚に本が12冊
  • かけっこで1位、2位、3位
  • カレンダーの1日、2日、3日

たろう
自然数って、特別な数というより、いつも数えるときに使っている数なんだね。

くまごろう
そうだよ。「1、2、3、……と数えるときに使う身近な数」と考えると、イメージしやすいね。

ただし、定義は正確に覚えよう

日常生活では、「リンゴが0個」「欠席者が0人」のように、0も個数を表すために使うよね。

だから、「数えるときに使う数だから自然数」とだけ考えるのではなく、定期テストでは、中学校数学で自然数とは1、2、3、……のような正の整数であると正確に答えよう。

たとえば、次の数のうち、自然数は2と15だよ。

自然数か理由
2自然数正の整数だから
0自然数ではない中学校数学では0を含めないから
−3自然数ではない負の整数だから
1.5自然数ではない小数だから
3/4自然数ではない分数だから
15自然数正の整数だから

なお、数学では、分野や本によって自然数に0を含める定義が使われることもあるよ。ただし、中学校数学では、1以上の整数を自然数とすることが多いので、定期テストでは教科書や授業で使われている定義に従おう。

自然数に0が含まれない理由を詳しく解説したページも確認してみよう。

2. 自然数と整数の違い

自然数と整数は似ているけれど、含まれる数の範囲に違いがあるよ。

自然数に含まれるのは、1、2、3、……のような正の整数だけなんだ。

一方、整数には、正の整数だけでなく、0と負の整数も含まれるよ。

整数には負の整数・0・正の整数が含まれ、そのうち1、2、3などの正の整数が自然数であることを示した図解

つまり、自然数は整数の一部なんだね。

たろう
整数の中に、自然数が含まれているんだね。

くまごろう
そうだよ。整数には0や負の整数も入るけれど、自然数には入らないんだ。

3. 素数とは

素数とは、1より大きい自然数のうち、正の約数が1とその数自身の2つだけである数のことだよ。

約数とは、その数を割り切ることができる整数のことなんだ。

たとえば、5の正の約数を考えてみよう。

5を割り切ることができる正の整数は、1と5だけだよね。

正の約数が2つだけなので、5は素数なんだ。

一方、6の正の約数は、1、2、3、6の4つあるよ。

1と6以外に、2や3でも割り切れるので、6は素数ではないんだ。

5は正の約数が1と5の2つだけなので素数であり、6は正の約数が1・2・3・6の4つあるため素数ではないことを比較した図解
正の約数素数か
21、2素数
31、3素数
41、2、4素数ではない
51、5素数
61、2、3、6素数ではない
71、7素数

たろう
1と自分自身以外の数でも割り切れたら、素数ではないんだね。

くまごろう
その通り。正の約数がちょうど2個だけかどうかを確認しよう。

1から100までの素数

1から100までの素数は、次の25個だよ。

2、3、5、7、11、13、17、19、23、29、31、37、41、43、47、53、59、61、67、71、73、79、83、89、97

すべてを一度に暗記する必要はないけれど、2、3、5、7、11、13などの小さい素数は、素因数分解でよく使うので覚えておくと便利だよ。

最初の素数は、次の語呂合わせで覚えてもいいね。

素数の語呂合わせ

にいさん(2、3)と午後(5、5)にセブンイレブン(7、11)に行く。

※5が重なっているので、語呂合わせでは「2、3、5、7、11」を覚えるために使おう。

ただし、中学校の問題では13、17、19なども素因数として使われることがあるよ。語呂合わせだけに頼らず、その数が何で割り切れるかを確かめることが大切なんだ。

4. 1が素数ではない理由

1は自然数だけれど、素数ではないよ。

素数は、正の約数が1とその数自身の2つだけである数だったね。

でも、1の正の約数は1だけなんだ。

正の約数が1個しかないので、1は素数の条件に当てはまらないよ。

素数は正の約数が2つだけの数であるのに対し、1の正の約数は1つだけなので、1は素数ではないことを示した図解

1が素数ではない理由

  • 素数は、正の約数が2個だけの数
  • 1の正の約数は、1の1個だけ
  • したがって、1は素数ではない

1を素数に含めないことには、素因数分解とも関係する大切な理由があるよ。

たとえば、6は次のように素因数分解できるね。

6=2×3

もし1も素数に含めてしまうと、

6=1×2×3
6=1×1×2×3
6=1×1×1×2×3

のように、1を何個でもつけ加えられてしまうんだ。

1を素数に含めないことで、自然数を素数の積として表す方法を、順序を除いて一通りに決めることができるんだよ。

たろう
1が素数ではないのは、約数が1個しかないからなんだね。

くまごろう
そうだよ。素因数分解の表し方を分かりやすくするためにも、1は素数に含めないんだ。

5. 素因数と素因数分解とは

素因数とは

素因数とは、ある自然数の因数のうち、素数であるもののことだよ。

たとえば、30は次のように表せるね。

30=2×3×5

2、3、5はすべて素数で、30をつくっている因数だから、30の素因数なんだ。

素因数分解とは

素因数分解とは、自然数を素数の積で表すことだよ。

たとえば、30を6×5と表すことはできるけれど、6は素数ではないよね。

だから、6をさらに2×3に分解するよ。

30=6×5=2×3×5

2、3、5がすべて素数になったので、素因数分解が完成したんだ。

30を6×5に分け、さらに6を2×3に分解して、30=2×3×5と素因数分解する流れを示した図解
表し方素因数分解できているか理由
30=6×5できていない6が素数ではないから
30=2×3×5できている2、3、5がすべて素数だから

42でも確認してみよう。

42=6×7では、6が素数ではないので、まだ素因数分解は完成していないよ。

6を2×3に分けると、

42=2×3×7

となるね。2、3、7はすべて素数なので、これで素因数分解が完成だよ。

たろう
全部の因数が素数になるまで分ければいいんだね。

くまごろう
その通り。「まだ素数ではない数が残っていないか」を確認しよう。

素因数分解をハンバーグにたとえると?

ハンバーグをもとになる材料まで分けるイメージと、30を2×3×5の素数まで分解する流れを対応させた図解

素因数分解は、料理を材料に分けて考えることに少し似ているよ。

たとえば、目の前にハンバーグがあるとしよう。

ハンバーグを見ただけでは、どんな材料からできているかは分からないよね。でも、材料に分けて考えると、ひき肉、玉ねぎ、卵、パン粉などからできていることが分かるんだ。

ところが、「パン粉」は、それだけでいちばんもとになる材料とはいえないよ。パンからつくられていて、そのパンにも小麦粉などの材料が使われているから、まだ分けて考えることができるね。

このように、まだ分けられるものが残っていたら、さらにもとになるものへ分けていくんだ。

素因数分解も同じように、自然数をかけ算に分けて、すべてが素数になり、これ以上分ける必要がなくなるところまで分解するんだよ。

30をハンバーグの材料分けのように考えると

30=6×5

この段階では、6がまだ素数ではないので、分解の途中だよ。

6を2×3に分けると、

30=2×3×5

となるね。2、3、5はすべて素数なので、これ以上分ける必要はないんだ。

たろう
ハンバーグを材料に分けるように、数をもとになる素数まで分けるんだね。

くまごろう
その通り。途中に素数ではない数が残っていたら、まだ分解の途中だよ。全部が素数になるまで続けよう。

「因」という漢字には、「もとになるもの」という意味があるよ。素因数分解は、その自然数が、どの素数をもとにつくられているかを調べることだと考えると分かりやすいね。

6. 素因数分解のやり方

小さい数なら、かけ算を考えて素因数分解できることもあるよ。

でも、441のように大きな数になると、どの素数の積で表せるのかを一度に考えるのは大変だよね。

そこで、素数で順番に割っていく筆算を使うんだ。

441を3、3、7で順に割り、441=3²×7²と素因数分解する筆算の手順を示した図解

素因数分解の筆算のやり方

  1. 素因数分解する自然数を書く。
  2. その数を割り切ることができる素数で割る。
  3. 商を下に書く。
  4. 商が素数になるまで、素数で割ることを繰り返す。
  5. 左側に書いた素数と、最後に残った素数の積で表す。

441を素因数分解しよう

441を小さい素数から順番に割ってみよう。

441は3で割ると147、147を3で割ると49、49を7で割ると7になるよ。

したがって、

441=3×3×7×7

同じ数の積は指数を使ってまとめられるので、

441=32×72

となるんだ。

どの素数から割ればよいの?

素因数分解では、2、3、5、7、11、……のような小さい素数から順番に、割り切れるかを確かめると解きやすいよ。

偶数なら、まず2で割ろう。2で割れなければ3、3で割れなければ5というように確認していくんだ。

割る順番が違っても、最後に得られる素因数は同じになるよ。

7. 割り切れる数を見分けるコツ

素因数分解を速く解くためには、その数がどの素数で割り切れるかを見つけることが大切だよ。

2で割り切れる数は一の位が偶数、3で割り切れる数は各位の和が3の倍数、5で割り切れる数は一の位が0か5であることを示した図解

2で割り切れる数

一の位が、0、2、4、6、8の数は、2で割り切れるよ。

つまり、偶数は2で割り切れるんだ。

例:18、24、120、346

3で割り切れる数

各位の数の和が3の倍数なら、その数は3で割り切れるよ。

たとえば、1113で考えてみよう。

1+1+1+3=6

6は3の倍数なので、1113は3で割り切れるんだ。

5で割り切れる数

一の位が0または5の数は、5で割り切れるよ。

例:35、70、125、460

割る数割り切れる数の見分け方
2一の位が0、2、4、6、818、24、120
3各位の数の和が3の倍数1113、123、345
5一の位が0または535、70、125

たろう
まず2、3、5で割り切れるかを確認すると、素因数分解が速くなりそうだね。

くまごろう
そうだよ。小さい素数から順番に確かめるのが基本なんだ。

8. 素因数分解の例題と応用問題

例題1 24を素因数分解しよう

24は偶数なので、まず2で割ろう。

24÷2=12
12÷2=6
6÷2=3

最後に残った3は素数なので、ここで割り算を終えるよ。

したがって、

24=2×2×2×3=23×3

例題2 243を素因数分解しよう

243の各位の数を足すと、

2+4+3=9

9は3の倍数なので、243は3で割り切れるよ。

243÷3=81
81÷3=27
27÷3=9
9÷3=3

最後に残った3も合わせると、3が5個あるね。

243=3×3×3×3×3=35

応用問題 2乗すると1764になる自然数

問題

ある自然数を2乗すると1764になります。この自然数を求めなさい。

まず、1764を素因数分解しよう。

1764=22×32×72

同じ数を2つずつまとめると、

1764
=2×2×3×3×7×7
=(2×3×7)×(2×3×7)
=42×42

したがって、求める自然数は、

42

だよ。

問題文に注意

今回の問題は「自然数」を求める問題なので、答えは42だけだよ。

もし「2乗すると1764になる整数をすべて求めなさい」という問題なら、42だけでなく−42も答えになるんだ。

(−42)×(−42)=1764だからだよ。

9. 自然数・素数・素因数分解のまとめ

自然数とは、中学校数学では、1、2、3、……のような正の整数のことだよ。

素数とは、1より大きい自然数のうち、正の約数が1とその数自身の2つだけである数なんだ。

1は正の約数が1個しかないので、素数には含まれないよ。

素因数分解とは、自然数を素数の積で表すことなんだ。大きな数は、小さい素数から順番に割る筆算を使うと求めやすいよ。

重要語句のまとめ

重要語句意味例・ポイント
自然数中学校数学では、1以上の整数1、2、3、4、……
整数負の整数、0、正の整数を合わせた数……、−2、−1、0、1、2、……
約数その数を割り切ることができる整数6の正の約数は1、2、3、6
素数1より大きい自然数で、正の約数が2個だけの数2、3、5、7、11、……
素因数ある自然数の因数のうち、素数であるもの30の素因数は2、3、5
素因数分解自然数を素数の積で表すこと30=2×3×5

テスト対策ポイント

  • 中学校数学では、自然数は1、2、3、……のような正の整数。
  • 整数には、負の整数、0、正の整数が含まれる。
  • 素数は、1より大きい自然数で、正の約数が1とその数自身の2つだけの数。
  • 1は正の約数が1個しかないため、素数ではない。
  • 2は、唯一の偶数の素数。
  • 素因数とは、ある自然数の因数のうち、素数であるもの。
  • 素因数分解とは、自然数を素数の積で表すこと。
  • 素因数分解では、すべての因数が素数になるまで分ける。
  • 同じ素数が何個もある場合は、指数を使って表す。
  • 一の位が0、2、4、6、8なら2で割り切れる。
  • 各位の数の和が3の倍数なら3で割り切れる。
  • 一の位が0または5なら5で割り切れる。
  • 大きな数は、小さい素数から順番に割る筆算を使うとよい。

自然数、素数、素因数分解の意味を理解できたら、実際にいろいろな自然数を素因数分解してみよう。

筆算を使って、小さい素数から順番に割ることを繰り返せば、大きな数でも正確に素因数分解できるようになるよ。

ここまで学習できたら、「自然数・素数・素因数分解」のテスト対策問題やドリルにも挑戦しよう!

中1数学「自然数・素数・素因数分解」テスト対策練習問題と過去問まとめ
【中1数学】「自然数・素数・素因数分解」重要語句ドリル
【中1数学】「自然数・素数・素因数分解」内容理解ドリル
【中1数学】「素因数分解」計算ドリル
【中1数学】「割り切れる数・素因数分解の応用」ドリル

この教材をもっと活用したい方へ

PDFを印刷して復習したい方は、無料ダウンロードページから教材を確認できます。
先生としてドリルを配布したい方は、無料会員登録でクラス配布・自動採点機能を使えます。

PDFダウンロードページへ 無料会員登録する

運営者情報

青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

感想や意見を聞かせてね

  1. テスト練習問題とまとめ的なものを投稿していただきありがとうございます。
    図やイラスト的なものを添えて解説してもらったおかげですごく分かりました。
    全教科の復習の仕方詳しく載せたりしてもらえないでしょうか……。
    学力テストで意外な点数をとってしまい絶望しました。
    お願いです!!!!!!

  2. ゆみねこ先生、また教えてください。次の理解は間違っていませんか?

    1.互いに素な2と5は共通な因数を持たないので、それぞれを累乗した2のa乗と5のb乗(a、bは自然数)についても互いに素となる。またその逆も成り立つ。

    2. ある数を素因数分解して、(5のa乗)x(7のb乗)x(11のc乗)(a、b、cは自然数)の形になった時、5,7,11は素数なので互いに素であり、また5のa乗、7のb乗、11のc乗それぞれの数も互いに素である。

    宜しくお願いいたします。

    • もっちゃんさん、コメント&質問ありがとうございます。

      1. 互いに素な数とその累乗について
      「互いに素な2と5は共通な因数を持たないので、それぞれを累乗した2のa乗と5のb乗(a、bは自然数)についても互いに素となる。またその逆も成り立つ。」

      この理解は、正しいと考えます。

      「2と5は互いに素」について
      2と5は公約数(共通の約数)が1以外にありません。このように、公約数が1しかない2つの自然数を互いに素といいますね。これは正しいです。

      「2と5が互いに素なら、2のa乗と5のb乗も互いに素になる」について
      これも正しいです。
      なぜなら、2のa乗(例: 2, 4, 8, 16…)の約数は、すべて2の累乗(1, 2, 4, 8, …)になります。
      一方、5のb乗(例: 5, 25, 125, 625…)の約数は、すべて5の累乗(1, 5, 25, 125, …)になります。
      この2つの集合の約数の中で、共通して持っているのは「1」だけです。なので、2のa乗と5のb乗は、公約数が1しかないので、互いに素となります。

      「またその逆も成り立つ」について
      「逆」というのは、「2のa乗と5のb乗が互いに素ならば、2と5も互いに素である」という意味になるかと思います。
      これも正しいです。
      もし2と5が互いに素でない(つまり、2と5に1以外の公約数がある)と仮定すると、その公約数は2でもあり5でもある数ということになりますが、これはありえません。2の素因数は2のみ、5の素因数は5のみなので、共通の素因数を持つことはありません。
      したがって、2のa乗と5のb乗が互いに素であるならば、元の数である2と5も互いに素でなければなりません。
      累乗の数が互いに素であれば、その元の素数も必ず互いに素であるという理由は、「累乗している数は、元の数が共通因数を持っていなければ、それらの累乗も共通因数を持たない」という性質に基づいています。

      2. 素因数分解の形について
      「ある数を素因数分解して、(5のa乗)x(7のb乗)x(11のc乗)(a、b、cは自然数)の形になった時、5,7,11は素数なので互いに素であり、また5のa乗、7のb乗、11のc乗それぞれの数も互いに素である。」

      これも、正しいです。

      「5, 7, 11は素数なので互いに素」について
      5, 7, 11はそれぞれ素数であり、互いに素です。これは正しいです。

      「5のa乗、7のb乗、11のc乗それぞれの数も互いに素である」について
      この理解も、正しいです。
      なぜなら、
      5のa乗の素因数は「5」だけです。
      7のb乗の素因数は「7」だけです。
      11のc乗の素因数は「11」だけです。
      これらの数(5のa乗、7のb乗、11のc乗)は、それぞれ異なる素数だけを素因数に持っています。したがって、これらの数同士には1以外の公約数が存在しないため、互いに素となります。

      【補足】
      この「互いに素」という言葉を、より厳密に言うと、
      「5のa乗」と「7のb乗」は互いに素
      「5のa乗」と「11のc乗」は互いに素
      「7のb乗」と「11のc乗」は互いに素
      という3つのペアがすべて互いに素であることを指します。
      これは、1番目の質問で確認した「互いに素な数の累乗も互いに素である」という性質が、3つの数(5, 7, 11)に拡張されて適用されている、と考えることができます。

      いかがでしょうか??

      • 私が二つの質問を並べた理由もくみ取っていただいた回答を頂きありがとうございます。
        確認したいと思っていることが丁寧に返ってきてとても感激させられました。

        最後に出てきた3つの数の互いに素についてなのですが、例えば5,7,10の3つの数の場合、5と10は互いに素ではありませんが、3つの数の最大公約数という意味では1なので、すべてのペア同士が互いに素ではなくとも、この3つの数のような場合は互いに素というものだと思ってたのですが??

        • 前回の回答が役に立ったようで、私も嬉しいです。

          さて、ご質問の件ですが、私が前の返信で「3つのペアがすべて互いに素であることを指す」と書いた部分と、もっちゃんさんが例に挙げられた「5, 7, 10」のようなケースには、少し説明の仕方の違いがあります。

          【3つの数の「互いに素」について】
          もっちゃんさんが例に挙げられた 「5, 7, 10」 の場合について考えてみましょう。
          5 と 7: 公約数は1のみなので、互いに素です。
          5 と 10: 公約数は1と5なので、互いに素ではありません(最大公約数は5です)。
          7 と 10: 公約数は1のみなので、互いに素です。

          このように、3つの数(またはそれ以上の数の集まり)で、「すべてのペアが互いに素である」とは限らない というのが実情です。

          では、もっちゃんさんの「3つの数の最大公約数という意味では1なので、すべてのペア同士が互いに素ではなくとも、この3つの数のような場合は互いに素というものだと思ってた」という点ですが、これは 「互いに素」という言葉の定義に、2つのケースがあるのが原因だと考えます。

          「ペアごとに互いに素」
          これは、もっちゃんさんが最初に確認された「5のa乗、7のb乗、11のc乗」のように、集合内のどの2つの数を取っても、それらが互いに素である 状態を指します。
          この場合、集合全体の最大公約数は必ず1 になります。
          私の前の返信では、この「ペアごとに互いに素」のニュアンスで説明していました。

          「集合として互いに素」
          こちらは、集合全体の最大公約数が1である状態を指します。
          もっちゃんさんが例に挙げられた「5, 7, 10」は、まさにこのケースに当てはまります。
          5, 7, 10 の最大公約数は 1 です。
          しかし、5 と 10 は互いに素ではありません。

          では、どちらの「互いに素」を使うのか?というところですが、数学の文脈によって、どちらの「互いに素」を指しているかが変わることがあります。
          素因数分解との関連で「互いに素」という言葉が出てくる場合、多くは「ペアごとに互いに素」を意味することが多い です。なぜなら、その方が「素因数分解したときに、共通の素因数を持たない」という性質が明確になるからです。例えば、「5のa乗」「7のb乗」「11のc乗」の例では、それぞれが異なる素数(5, 7, 11)だけを素因数に持つため、どのペアを取っても共通の素因数を持たず、結果として「ペアごとに互いに素」となり、最大公約数も1になります。

          それに対して、「集合全体の最大公約数が1」 という意味で「互いに素」という言葉を使うこともあります。
          例えば、ある整数問題で「3つの数 A, B, C の最大公約数が1ならば、A, B, C は互いに素である」といった表現が使われることがあります。

          もっちゃんさんが「5, 7, 10 のような場合は互いに素というものだと思ってた」という点ですが、それは 「集合全体の最大公約数が1」という意味での「互いに素」 としては正しい理解です。
          しかし、私が前の返信で「5のa乗、7のb乗、11のc乗」について説明した文脈では、「ペアごとに互いに素」 という意味合いがより強く、その結果として最大公約数も1になる、という説明になっています。

          なので、
          「5のa乗」「7のb乗」「11のc乗」のように、元の素数がすべて異なり、それらを累乗した数も、どのペアを取っても互いに素になる場合 は、「ペアごとに互いに素」 であり、当然「集合として互いに素」でもあります。
          「5, 7, 10」のように、集合全体で見ると最大公約数が1になるけれど、一部のペアは互いに素でない場合 は、「集合として互いに素」ですが、「ペアごとに互いに素」 ではありません。
          このように、「互いに素」という言葉には、少しニュアンスの違いがあるというのがポイントですね。

          お役に立てれば幸いです!!

          • 入れ違いで回答を頂いたようで先ほどの質問の1については今回の解答で理解できましたので質問の2だけお願いいたします。それにしても用語の使い方って難しいですね。

          • 入れ違いになってしまいましたね笑。
            もっちゃんさんがネットでも調べてくださったとのこと、その熱心さに感銘を受けます。私の返信内容を基にご自身の言葉でまとめてくださったこともとても嬉しいです。

            「5のa乗」を塊としてみる時は何と呼べばいいのか?という件ですが、「中学校で学習する範囲で」どう呼べばいいかということで考えますね。
            もっちゃんさんの考え通り、中学の数学では、こうした形はふつう「因数」と呼べば問題ありません。

            ただ、少しくわしく言いたいときや、数学に興味がある人が使う言い方としては、「素因数のべき乗(べきじょう)」という言葉もあります。
            これは「素因数を何回かかけてできた形」という意味です。
            なぜそう呼び分けるかというと、数学で「素因数分解」の話をしている文脈では、「因数」とは通常、「素数そのもの」を指すことが多いからです。

            中学数学の段階では、「因数」と呼ぶ認識で大丈夫かと思います。

            本当に、数学用語の使い分けは難しいですね。

      • お世話になります。

        1,先生に疑問を投げかけてみて、色々ネットで調べてみたのですが、3つの数が互いに素であるかどうかは2つ考え方がある??みたいで、先生が書かれていた3つのペアが互いに素でなければならないとするものと、3つの数の最大公約数が1であれば互いに素でないペアがあっても互いに素となるとするものです。
        これって使い分けをしなければならないものなんですか??

        2,素因数分解したときに、例えば(5のa乗)x(7のb乗)において5のa乗の5は素因数、aは指数ですが、「5のa乗」を塊としてみる時は何と呼べばいいのですか?
        単に因数と呼んどけばいいのでしょうか?

  3. また、教えてください。

    1から100までの整数の中で、45と互いに素なものはいくつあるか?という問題です。 
    普通の集合算の解き方で、ベン図を用いて答えは53個とでました。

    ネットで互いに素な自然数の個数はオイラー関数を利用すると関係する素因数が多くなるほど早く解けるとありました。

    試しにφ(45)を計算すると、φ(45)=24となったので、よくわからないままφ(45) = 24 を使って 90 までに 48個、残り 91〜100 の中で 45 と互いに素なのは 5個としたら答えが一致しました。
    よくわからないままというのは、1~45の自然数で、45と互いに素な個数が24となった時、46から90までに45と互いに素な個数も24になることをどう示せばいいのかということです。
    何時も変な質問ですがよろしくおねがいします。

    • もっちゃんさん、自分でオイラー関数まで調べるなんて、本当に勉強熱心ですごいですね。

      「なぜ1から45までで45と互いに素な個数が24個なら、46から90までも同じ24個になるのか?」ということですね。
      これは、特定の条件下で「オイラー関数」が持つ「周期性」 という性質から来ています。

      まず根本から説明することになりますが、「45と互いに素な数」というのは、「45の約数(1以外)で割り切れない数」のことでしたね。
      45の約数(1以外)は「3」と「5」ですね。
      だから、「45と互いに素な数」というのは、「3でも割り切れないし、5でも割り切れない数」のことになりますね。
      「1から45までの数」で、45と互いに素な数が24個ある。
      これは、45という数そのものの性質(素因数が3と5しかないこと)によって決まっています。
      オイラー関数で求める時に、式がφ(45) = 45 × (1 – 1/3) × (1 – 1/5)となるように、3と5を使うことになるからですね。

      さて、ここで 「46から90まで」 の数を見てみましょう。
      この範囲の数は、前の「1から45まで」の数と、どんな関係があるかを考えてみます。

      例えば、
      46 は、45 + 1
      47 は、45 + 2
      48 は、45 + 3

      90 は、45 + 45
      というように、「45に、1から45までの数を足した数」 になっていますね。

      では、この 「45 + (1から45までの数)」 という形になった数と、「45」が互いに素かどうかを考えてみましょう。
      たとえば、
      「45 + 1」=46 と 45 は互いに素か?
      45の約数は3と5。46は3でも5でも割り切れないので、46と45は互いに素です。(1から45までの「1」が互いに素だったのと同じですね!)
      「45 + 2」=47 と 45 は互いに素か?
      47は3でも5でも割り切れません。なので、47と45は互いに素です。(1から45までの「2」が互いに素だったのと同じですね!)
      「45 + 3」=48 と 45 は互いに素か?
      48は3で割り切れますね。(1から45までの「3」は45と互いに素ではありませんでした。)
      なので、48と45は互いに素ではありません。
      「45 + 5」=50 と 45 は互いに素か?
      50は5で割り切れますね。(1から45までの「5」は45と互いに素ではありませんでした。)
      なので、50と45は互いに素ではありません。

      どうでしょうか?
      「45 + (1から45までの数)」という形にしたときに、
      「元の1から45までの数」が45と互いに素であったならば、その「45 + (その数)」という数も、必ず45と互いに素になる
      ということがわかります。

      逆に、
      「元の1から45までの数」が45と互いに素でなかった(つまり3か5で割り切れた)ならば、その「45 + (その数)」という数も、必ず45と互いに素ではなくなるのです。
      (なぜなら、45+3 は、45も3で割り切れるし、3も3で割り切れるから、3という共通の約数を持ってしまいます。)

      つまり、「1から45までの数」で45と互いに素だった24個の数 が、そのまま 「46から90までの数」で45と互いに素な24個の数 に「対応」している、と言えることになります。

      この、「ある数 N の倍数から次の N の倍数までの範囲で、N と互いに素な数の個数は一定になる」という性質使えば、計算が早くできるんですね。

      だから、
      「1から45まで」で24個
      「46から90まで」(これは45 + 1 から 45 + 45 まで)でも、同じように24個
      となるわけです。

      いかがでしょうか??

      • すごくわかりやすい説明ありがとうございました。オイラーって人すごい天才なんですね。オイラーって名前の付く難しい公式の多さにびっくりしました。盲人になっても論文を出し続けたとかちょっと信じられないです。

        • ほんとうですね!!世の中にはすごい人がいるなぁと私もいつも感動します。

目次