円柱の表面積の求め方をわかりやすく解説「立体の表面積」
中学校1年生の数学で学習する、立体の表面積の求め方について、表面積とは何か、底面積と側面積の考え方、円柱の表面積の求め方のポイントをわかりやすく解説しているよ。
例題もあるので、円中の表面積の求め方の流れがよくわかるよ。
目次
表面積・側面積・底面積とは
表面積とは「立体のすべての面の面積の和」のこと
立体の表面積っていうのは、「立体のすべての面の面積の和」のことだよ。
言葉だとイメージするのが難しいけれど、「立体の空気に触れている部分」、「立体を水の中に入れたときに、ぬれる部分」が「表面」だよね。
その「表面すべての面積を合計したもの」とイメージするとわかりやすいよ。
例えば、四角柱だったら、6つの面が空気に触れているから、6つの面の面積を足したものを表面積っていうんだよ。
底面積と側面積とは
表面積は、底面積と側面積に分けることができるよ。
さっきの四角柱でいったら、底面積は黄色、側面積は白色の部分のことをいうよ。
え?上の部分も、「底面」なの?
そう、誤解されやすいんだけれど、「底面」は底の部分だけではなくて、上の部分も「底面」というんだよ。
※でも、ここで注意が必要なことは、「底面積」といったら、「底面1つ分」の面積のことを言うよ。
だから、上の部分の面積か、底の部分の面積どちらかの分だけを答えるようにしようね。
円柱の表面積の求め方
それでは、実際に円柱と円錐の表面積を求めてみよう。
下の図のような円柱の表面積を考えてみよう。
ちなみに、表面積を求める時は、立体の体積を求める時のように、1回で求めることができるような公式はないんだ。
だから、表面積を求めるときは、「底面積」と「側面積」で分けて、それぞれを求めたものを足すことになるよ。
それでは、実際に「底面積」と「側面積」をそれぞれ分けて求めてみよう。
円柱の底面積を求めよう
上の円柱の底面は半径3cmの円だから、
(半径)×(半径)×(円周率) ←円の面積を求める公式
=3×3×π
=9π
円柱の底面積は9πcm2ってことがわかったよね。
では、次は側面積を求めるよ。
円柱の側面積を求めよう
円柱の側面積を求めるのは少し難しいんだ。円柱の展開図を考えよう。
円柱の側面は色のついた長方形なんだけど、横の長さがわからないよね。横の長ささえわかってしまえば楽勝なのにね。
実は、側面の横の長さは、底面の円周の長さと同じになるんだよ。
確かに、もしこの2つの長さが同じじゃなかったら、組み立てたときに円柱にならないもんね。
なので、まずは底面の円周の長さを求めよう。
(直径)×(円周率) ←円周の長さを求める公式
=6×π
=6π
底面の円周の長さが6πcmってことは、側面の横の長さも6πcmってことだよ。
だから側面の長方形の面積は
(たて)×(よこ) ←長方形の面積を求める公式
=5×6π
=30π
円柱の側面積が30πcm2ってわかったね。最後は、底面積と側面積を足して表面積を求めよう。
円柱の表面積
底面積が9πcm2、側面積が30πcm2になるから、表面積は次のように求めるよ。
気をつけなくてはいけないことは、
底面積は、底面1つ分の面積だったから、表面積を求めるときは底面積2つ分を足してあげなくてはいけないよね。
(円柱の表面積)
=(底面積)×2+(側面積)
=9π×2+30π
=18π+30π
=48π
円柱の表面積は48πcm2ってことがわかったね。
円柱の表面積の求めかた まとめ
- 表面積=「底面積」と「側面積」でわけて求める。
- 側面の長方形の横の長さは底面の円周の長さと同じである
- 底面積は、底面1つ分の面積なので、表面積を求めるためには「2つ分の底面積」を足す必要がある。
円柱の表面積を求める練習問題
次の円柱の表面積を求めなさい。
底面積を求めよう
上の円柱の底面は半径4cmの円だから、
(半径)×(半径)×(円周率) ←円の面積を求める公式
=4×4×π
=16π
円柱の底面積は16πcm2になるね。
側面積を求めよう
円柱の展開図を考えよう。
側面の横の長さは、底面の円周の長さと同じになるんだったよね。だから、底面の円周の長さを求めよう。
(直径)×(円周率) ←円周の長さを求める公式
=8×π
=8π
底面の円周の長さが8πcmってことは、側面の横の長さも8πcmってことだよ。
だから側面の長方形の面積は
(たて)×(よこ) ←長方形の面積を求める公式
=5×8π
=40π
円柱の側面積が40πcm2になるね。
表面積を求めよう
底面積が16πcm2、側面積が40πcm2になるから、表面積は次のように求めるよ。
(底面積)×2+(側面積)
=16π×2+40π
=32π+40π
=72π
円柱の表面積は72πcm2と求めることができたね。
運営者情報
ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。