「確率」とは?事柄の起こりやすさを相対度数で表す方法を解説
中学1年生の「ことがらの起こりやすさ」で学習する「確率」について紹介するよ。
ことがらの起こりやすさを数で表すにはどうすればいいのか?ことがらが起こった回数から、相対度数を計算して確率を求める方法、確率とはどういう意味なのかをかんたんに説明するよ。
目次
ことがらの起こりやすさを数で表そう
「ことがらの起こりやすさ」とは、「あることが起こりやすいかどうか」という意味だね。
ことがらの起こりやすさを考えるために、ペットボトルのキャップを投げた時を例に調べてみよう。
ペットボトルのキャップを投げたことってあるかな?
キャップの出方は「表」「横」「裏」の3パターンあるんだけど、どのパターンが一番起こりやすいかわかるかな?
答えは、「裏」になることが一番多いよ。
(重いほうが地面側になりやすいことや、バランスがいいのが原因だね)
といっても、「表」や「横」と比べてどのくらい起こりやすいかなんて、投げただけではわからないよね。
そこで、「起こりやすさ」を数で表す必要があるんだ。
ことがらの起こりやすさを実験で求めてみよう。
「裏」になることが一番多いことを確かめるために実際に投げて確かめてみたよ。
1回投げただけでは正確ではないよね。10回でもあやしいよね。
だから1000回投げてみたよ。
数が多ければ多いほど、正確な値になりそうだね。
投げた回数(回) | 裏になった回数(回) |
---|---|
100 | 47 |
200 | 123 |
300 | 198 |
400 | 280 |
500 | 326 |
600 | 382 |
700 | 461 |
800 | 531 |
900 | 604 |
1000 | 674 |
投げた回数が多くなると、それにともなって「裏」の回数も多くなっていることはわかるけど、このままでは結局どのくらいの割合で「裏」がでるかが分かりづらいよね。
だから、以前学習した「相対度数」を求めてみるよ。
「相対度数」は、その度数が、全体の中でどれだけの割合にあたるのかを表す数値だったよね。
投げた回数(回) | 裏になった回数(回) | 相対度数 (裏がでる割合) |
---|---|---|
100 | 47 | 0.47 |
200 | 123 | 0.62 |
300 | 198 | 0.66 |
400 | 280 | 0.70 |
500 | 326 | 0.65 |
600 | 382 | 0.64 |
700 | 461 | 0.66 |
800 | 531 | 0.66 |
900 | 604 | 0.67 |
1000 | 674 | 0.67 |
相対度数(裏が出る割合)を求めれば、「ことがらの起こりやすさ」を数字で表すことができるね。
1000回のときの相対度数が0.67ってことは、67%の割合でペットボトルのキャップが「裏」になるんだね。
だいたい3回に2回は「裏」になるって考えると、かなり多いことがわかるね。
確率とは
「確率」って普段生活しているとよく聞くよね。「降水確率」とか「宝くじの当選確率」とか・・・。
なんとなくはわかっていると思うけど、数学的にきちんと説明すると、「確率」は次のような意味なんだよ。
確率とは
結果が偶然に左右される実験を行うとき、あることがらが起こると期待される程度を数で表したもの
なんか難しそうな言葉が使われているけど、さっきのペットボトルのキャップの実験で考えたらわかりやすいよ。
「ペットボトルのキャップを投げたとき、表が出るか、横向きになるか、裏が出るか」は偶然に左右されることだよね。
「あることがら」は、たとえば今回だったら「裏が出る」ということだったね。
「裏が出る」ことが、「どのくらい期待できるか」、つまり「どのくらい起こりやすいか」を数で表したものが「確率」なんだね。
「どのくらい起こりやすいか」は相対度数を使うことで「数で表す」ことができたよね。
回数が多くなると、ばらつきは小さくなる
さっきの相対度数をグラフに表すと、回数が多くなると、ばらつきが小さくなって、裏の出る割合は「0.67」の線に近づいていることがわかるね。
だから、ペットボトルのキャップを投げて、「裏」が出ると期待される確率は0.67と考えることができるんだ。
確率のポイント
確率って言葉は1年生で出てくるけど、メインは中学2年生なんだ。中学2年生では、実験ではなく、計算で確率を求めることをやるんだよ。
毎回実験していたら大変だからね。
ことがらの起こりやすさ(確率)まとめ
「ことがらの起こりやすさ(確率)」 まとめ
- 「ことがらの起こりやすさ」とは、「あることが起こりやすいかどうか」ということ。
- 相対度数(裏が出る割合)を求めれば、「ことがらの起こりやすさ」を数字で表すことができる。
- 相対度数は、回数が多くなればなるほど、バラつきが小さくなる。
- 確率とは、結果が偶然に左右される実験を行うとき、あることがらが起こると期待される程度を数で表したもの。
- 数字が大きいほど起こりやすくて、小さいほど起こりにくい。
- 必ず起こる場合は1、絶対に起こらない場合は0になる。
運営者情報
ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。
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すご~わかりやすかったです!
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