「加法・減法(正負の数)」計算のコツをわかりやすく解説

中学数学で学ぶ正負の数「加法・減法」をイラストと例えを使ってわかりやすく解説。加法・減法とは?同符号・異符号では何が違うのか?計算するときのコツを紹介。

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「加法・減法(正負の数)」 計算のコツをわかりやすく解説

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目次【本記事の内容】

加法・減法とは

ザックリいうと

加法かほうとは…「たし算」のこと

減法げんぽうとは…「ひき算」のこと

たろうたろう

なんだ、ただの「たし算」と「ひき算」のことだったのか。

くまごろうくまごろう

そう。
小学校までは「たし算」「ひき算」と呼んでいたものを、中学数学からは「加法」「減法」と呼ぶだけというイメージでいいよ。

「答え」の呼び方も変わる

答えも、小学校までは「たし算の答え」「ひき算の答え」と表していたけれど、中学数学からは

加法の結果(答えのこと)…「

減法の結果…「

と呼ぶよ。

なぜ( )を使うの?

ザックリいうと

中学数学では正負の数(+と−)が登場するので、たすマークやひくマークとごっちゃになっちゃうから!

加法と減法の学習では、次のような式の書き方が出てくるね。

(+3)+(+2)=

たろうたろう

そうなんだよね。
いままでは「3+2」で良かったのに、どうして( )でくくったり、プラスマークを書いたりするんだろう?

太郎くんがいうとおり、「(+3)+(+2)」は、「3+2」と同じことをあらわしているよ。

では、なぜ( )や「+」マークを数字の前につけるのかというと、中学では正(+)と負(−)の世界が登場しているから。

数字の前に「+」や「−」マーク(符号マーク)をつけるのは、その数が「正の数」なのか、「負の数」なのかをハッキリさせるためだね。

( )はなんのためかというと、たとえば(+3)+(+2)はたまたま正の数だけだから、( )や符号マークをなくしてしまっても「3+2」で意味が通じるよね。

でも、もし負の数が含まれる式だったらどうなるかな?

くまごろうくまごろう

たとえば+3に、−2を足すという場合を考えてみよう。
これを( )と符号マークを使わないで式にすると…

3+−2

これじゃあ、正負を表すためのマークなのか、それとも「加法」であることを表すたすマークなのか区別がつけづらいよね。

たろうたろう

なるほど。
だから( )で区切って、ハッキリさせているんだね。

同符号の2数の和

さて、ではいよいよ中学数学の「加法・減法」についてくわしく解説していくよ。

「加法・減法」はかんたんに言うと「たし算・ひき算」のことだったね。

中学数学では何が変わってくるかというと、足したり引かれたりする数が

「正(+)の数同士」だったり
「負(−)の数同士」だったり

さらには「正と負の数の組み合わせ」だったりしてしまうということなんだ。

どのパターンかによって、計算の方法が変わるんだよ。

くまごろうくまごろう

「同符号どうふごうというのは、「符号が同じ」ということだよね。
つまり、「正の数同士」とか「負の数同士」のこと。
それに対して異符号いふごうは、「符号が異なる」ということだから、「正と負の数の組み合わせ」ということだね。

まずは、符号が同じである数の加法について解説するよ。

教科書の説明

同符号の2数の和の結果は

符号は「共通の符号」になり、
絶対値は「2数の絶対値の和」になる

ここで、これから先の学習をわかりやすくするために

「正(+)」を「天使チーム」
「負(−)」を「悪魔チーム」

とイメージしてみよう。

数字(絶対値)は強さを表すとイメージしてね。

天使と悪魔のイラスト

つまり、「+3」は、強さが「3」の天使のこと。「+6」は強さが「6」の天使ということになるね。

「−4」は強さが「4」の悪魔。「−6」は強さが「6」の悪魔。

「符号が同じ数の加法」とは、つまり「同じ天使同士が協力しあう」「同じ悪魔同士が協力しあう」ということになるんだ。

同じ仲間同士なんだから、強さは合計されるよね。

たとえば、

(+3)+(+6)

だったら、2人の天使の強さが合計されて、天使チームの強さは「+9」になるよ。

天使が協力しているイラスト

(−4)+(−6)

だったら、2人の悪魔の強さが合計されて、悪魔チームの強さは「−10」になるね。

悪魔のイラスト

つまり教科書が説明している計算の方法は、

教科書教科書

符号は「共通の符号」になり、


↑同じ仲間同士が協力するんだから、「結果もそのチームのままだよ」ということ

教科書教科書

絶対値は「2数の絶対値の和」になる


↑仲間同士が協力するんだから、「強さは2人の強さの合計になる」

ということを言っているんだね。

異符号の2数の和

では、こんどは「異符号」の2数の和の場合はどうなるのかを解説するよ。

教科書の説明

異符号の2数の和の結果は

符号は「絶対値の大きい数の符号」になり、
絶対値は「絶対値の大きいほうから小さいほうを引いた差」になる

異符号の2数とは、「正と負の数」つまり、「天使と悪魔の組み合わせ」ということ。

敵同士なんだから、協力するのではなくて戦うことになるよ。

例えば「強さ3の天使(+3)」と「強さ6の悪魔(−6)」が戦ったらどうなるかな?

そう、悪魔が勝つよね。そして強さは打ち消し合って、悪魔の強さが3になる。

天使と悪魔が戦って悪魔が生き残ったイラスト

これを式で表すと

(+3)+(−6)=(−3)

になるということだね!

異符号の2数の和の計算のコツ

戦いの結果が「正(天使)」の勝ちになるか「負(悪魔)」の勝ちになるかは、どっちの強さ(絶対値)が大きいか?ですぐわかるよね。

そして戦ったあとに残ったチームの強さ(答え)は、絶対値が大きいほうから小さいほうを引いた差になるよね。

天使と悪魔が戦うイラスト
異符号の2数の和の計算の考え方
  1. どっちが勝つかを考える(絶対値が大きいほうが勝つ)
    →結果は絶対値の大きい方の符号になる(符号が決まる)
  2. 戦いの後、勝った方はどのくらい強さが残るか?(絶対値大きい方から小さい方をひく)
    →結果は絶対値のおおきいほうから小さい方を引いた差になる

正負の数「加法・減法」まとめ

まとめ
  • 加法とは「たし算」のこと
  • 加法の結果は「和」である
  • 減法とは「引き算」のこと
  • 減法の結果は「差」である
  • 【同符号の2数の和】
    符号:共通の符号
    絶対値:2数の絶対値の和
  • 【異符号の2数の和】
    符号:絶対値の大きい数の符号
    絶対値:絶対値の大きいほうから小さいほうをひいた差
yuminekoyumineko

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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。

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  1. より:

    分かりやすくて助かりました

  2. より:

    分かりやすくて助かりました

  3. よくわかりません より:

    よくわかl

  4. 匿名 より:

    すごく上手だと思いました

  5. k より:

    今年から中学になる者です。
    予習のため、このサイトを開かせていただきました。
    わかりやすくて、勉強になりました。ありがとうございます。