比例のグラフと表から比例の式を求めよう「比例式の求め方」を解説
中学1年生の数学で学習する「比例の式の求め方」について、比例のグラフやxとyが比例の関係を表す表から、比例の式を求める方法をわかりやすく解説しているよ。
目次
表を使った比例の式の求め方
比例の関係を表す表を使って、比例の式を求める方法の解説に入る前に、「比例」とはどういうものだったか、「比例の性質」の復習をしよう。
比例とは
- xが2倍、3倍、・・・になると、yも2倍、3倍、・・・になる。
- y=axという式に表すことができる。
- y=axの「a」のことを「比例定数」という。
- 比例のグラフは必ず原点を通る。
- 比例定数が正の数なら比例のグラフは右上がりになる
- 比例定数が負の数なら比例のグラフは右下がりになる
今回学習する「比例の関係を表す表から、比例の式を求める」ために使う比例の性質は、「y=ax」という形で書くことができること。
では、実際に例題を見てみよう。
(例題)
次の表は比例の関係を表したものです。yをxの式で表しなさい。
【求め方】
STEP1
問題文には「yをxの式で表しなさい」と書かれているけれど、つまり簡単に言いかえると「y=○x」になるか教えてね。という意味になるんだよ。
「y=○x」の「○」に入る数がわかればOKなんだ。
STEP2
ではどうやって○の数を求めるかを考えよう。
「y=○x」という言葉を直すと、
「y」は「x」を○倍した値という意味になるから、「x」を何倍したら「y」になっているかを確認しよう。
※y÷xをすればいいね。
STEP3
表のxとyの値を確認すると、「x」を2倍すると「y」になっているね。
なので、〇には「2」が入って、y=2xがこの表の比例の式だと求まるよ。
比例の式y=axを覚えていれば楽勝だね。
(例題)
次の表は比例の関係を表したものです。yをxの式で表しなさい。
さっきと同じように考えていこう。
STEP1
比例だから「y=○x」という形になるんだったよね。これは覚えておかないとね。
「y=○x」の「○」に入る数がわかればOK。
STEP2
「y=○x」という言葉を直すと、「y」は「x」を○倍した値という意味になるから、「x」を何倍したら「y」になるのかを確認しよう。
STEP3
表を見ると「x」を-3倍したら「y」になっているから、y=-3xが比例の式と求まるよ。
表がすべて埋まっていなくても、比例の式って求まりそう。
1つのxの値とyの値がわかれば、実は比例の式って求まるんだよ。例えば次の問題を考えよう。
(例題)
xはyに比例している。x=2のとき、y=10である。yをxの式で表しなさい。
表がなくても、無理やり表にしたら次のようになるよ。
表にするまでもないけどね・・・。
STEP1
比例だから「y=○x」という形になるんだったよね。
STEP2
「y=○x」という言葉を直すと、「y」は「x」を○倍した値という意味になるね。
STEP3
表を見ると「x」を5倍したら「y」になっているから、y=5xが比例の式と求まるよ。
1つのxの値とyの値がわかれば、比例の式が求まるんだね。
実はこの問題ってよく入試問題に出るんだ!だからもう少し練習してみよう。
(例題)xはyに比例している。次のとき、yをxの式で表しなさい。
(1)x=3のとき、y=9
(2)x=5のとき、y=20
(3)x=-2のとき、y=-6
「比例」といったらy=axになることは絶対に覚えておこう。では実際に問題を考えよう。
(1)「x」を3倍したら、「y」になるから、y=3x
(2)「x」を5倍したら、「y」になるから、y=5x
(3)「x」を3倍したら、「y」になるから、y=3x
「なんだ、簡単だよ」と思ったかもしれないけれど、このあと学習する「反比例」や2年生で学習する「一次関数」、3年生で学習する「二乗に比例する関数」とごちゃごちゃになって間違えやすい問題なんだ。
なので、ここでしっかりと押さえておこうね。
比例のグラフから式を求める方法
次に「比例のグラフから比例の式を求める」方法について考えていこう。
この方法でも、「比例の式はy=axで表される」という性質が重要になるよ。
さっそく問題を見てみよう。
(例題)
次のグラフはyはxに比例することを表している。
yをxの式で表しなさい。
さっきの表から比例の式を求める方法とSTEP1までは一緒だよ。
STEP1
「yをxの式で表しなさい」と書かれているけど、簡単に言い換えると「y=○x」になるか教えてね。という意味になるんだよ。
「y=○x」の「○」に入る数がわかればOK。
STEP2
じゃあどうやって○の数を求めるかを考えよう。
グラフを見て、「キリのよい点」の座標を読み取ろう。
今回は(2、4)として考えてみたよ。
STEP3
(2、4)って、x座標が「2」で、y座標が「4」ということだよね。じゃあ、「2」と「4」をどうしたらいいかわかる?
ここがこの問題の一番のポイント!!
答えは「y=○x」に代入する!!
「y=○x」にx=2とy=4を代入してみよう。
○ではなくて「a」を使って考えるよ。
y=ax ←xに2、yに4を代入する。
4=a×2
4=2a ←左辺と右辺を入れ替える
2a=4 ←両辺を2で割る
a=2
○に入る数が「2」とわかったらから、答えは「y=2x」になるよ。
比例の式「y=ax」と「代入のやりかた」がわかっていればできるね。
(例題)
次のグラフはyはxに比例している。yをxの式で表しなさい。
STEP1
「y=○x」の「○」に入る数がわかればOK。
STEP2
グラフを見て、「キリのよい点」の座標を読み取ろう。
今回は(-3、1)として考えてみたよ。
STEP3
(-3、1)って、x座標が「-3」で、y座標が「1」ということだよね。
「y=○x」にx=-3とy=1を代入してみよう。
○ではなくて「a」を使って考えるよ。
y=ax ←xに-3、yに1を代入する。
1=a×(-3)
1=-3a ←左辺と右辺を入れ替える
-3a=1 ←両辺3で割る
-a=\(\frac{1}{3}\) ←「-」が残っているから、両辺「-1」をかける
a=-\(\frac{1}{3}\)
○に入る数が「-\(\frac{1}{3}\)」ってわかったらから、答えは「y=-\(\frac{1}{3}\)x」になるよ。
こうやって、比例のグラフから比例の式を求めるよ。
グラフから比例の式を求める問題は入試問題にもよく出るし、2年生、3年生でもかなり重要な知識だからしっかり覚えておこう。
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ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。