反比例のグラフと表から式を求めよう(手順をわかりやすく解説)
中学1年生の数学で学習する「反比例の式」について、「反比例のグラフ」と「反比例の関係を表す表」から反比例の式を求める方法をわかりやすく解説するよ。
目次
表を使った反比例の式の求め方
それでは、まずは「反比例の関係を表す表」から、反比例の式を求める方法について説明していくよ。
次の表はxとyが反比例の関係であることを表しているよ。
だってxが2倍、3倍になると、yは\(\frac{1}{2}\)倍、\(\frac{1}{3}\)倍になっているからね。
では、この反比例の表から式を求めてみよう。
反比例の式はy=\(\frac{a}{x}\)で表されるんだったよね。
aは「比例定数」といって、数字が入るね。
aを求めることができたら、反比例の式で表すことができるね。
ちなみに、反比例でも比例定数っていうからね。反比例定数なんてないよ。
「反比例の比例定数ってなんだっけ?」と不安になったら、反比例についての解説ページをもういちど確認しよう。
y=\(\frac{a}{x}\)の比例定数aを求める
反比例の式y=\(\frac{a}{x}\)を割り算を使って表すと次のようになるよ。
y=a÷x
今回aを求めたいから、「a=○○」という形に変えるよ。
y=a÷x ←左辺と右辺をひっくり返すよ
a÷x=y ←左辺のxを消すために、両辺にxをかけるよ
a=y×x ←「y×x」は「x×y」と同じ
a=x×y
この「a=x×y」ということさえわかれば、こっちのもの。
反比例の比例定数「a」はxとyをかければ求めることができるということだよね!
これさえ分かれば、反比例の式を求める問題はマスターしたも同然だよ。
さっきの表に戻ろう。
反比例の比例定数aは、xとyをかけたら求まるんだったよね。
x=1のとき、y=4だから、a=x×y=1×4=4
x=2のとき、y=2だから、a=x×y=2×2=4
x=3のとき、y=\(\frac{4}{3}\)だから、a=x×y=3×\(\frac{4}{3}\)=4
x=4のとき、y=1だから、a=x×y=4×1=4
x=-1のとき、y=-4だから、a=x×y=(-1)×(-4)=4
x=-2のとき、y=-2だから、a=x×y=(-2)×(-2)=4
x=-3のとき、y=-\(\frac{4}{3}\)だから、a=x×y=(-3)×(-\(\frac{4}{3}\))=4
x=-4のとき、y=-1だから、a=x×y=(-4)×(-1)=4
それぞれ計算した結果、xがいくつのときでも反比例の比例定数a=4になっているね。
全部を計算したけれど、どこか1つだけのxとyで計算しても求めることができるよ。
y=\(\frac{a}{x}\)のaに代入する
反比例の比例定数が求まったら、y=\(\frac{a}{x}\)のaに代入しよう。さっきの問題では、比例定数はa=4なので次のような式になるよ。
y=\(\frac{a}{x}\)にa=4を代入して
y=\(\frac{4}{x}\)
これが今回求めたい反比例の式だよ。
反比例の式がy=\(\frac{a}{x}\)になることさえ覚えていれば楽勝だね。
反比例の表から簡単に式を求める方法についてまとめたよ。
反比例の表から簡単に式を求める方法
- 表を縦に見て、xとyの値をかける
- かけて求まった答えをy=\(\frac{a}{x}\)のaに代入する
反比例の表から式を求める練習
(1)下の表は反比例を表している。yをxの式で表しなさい。
表を縦に見て、xとyの値をかけたものが比例定数aになるから、
x=1のときy=3という値に注目しよう。x×y=1×3=3だから、y=\(\frac{3}{x}\)という反比例の式になるよ。
(2)yはxに反比例しているとき、x=5のとき、y=3である。yをxの式で表しなさい。
この問題は表ではないんだけど、あえて表にすると次のようになるよ。
表を縦に見て、xとyの値をかけたものが比例定数aになるから、
x=5のときy=3なので、x×y=5×3=15になる。だからy=\(\frac{15}{x}\)という反比例の式になるよ。
反比例の表から式を求める別の方法
さっきまではy=\(\frac{a}{x}\)をa=x×yという形にして、比例定数aを求めてきたけど、
y=\(\frac{a}{x}\)にxとyをそのまま代入する方法もあるよ。
さっきの問題を例にやってみよう。
x=1のときy=3という値に注目しよう。y=\(\frac{a}{x}\)にx=1、y=3を代入すると
3=\(\frac{a}{1}\)
3=a
となり、比例定数が3になることがわかるね。あとはいつもどおりy=\(\frac{a}{x}\)に比例定数a=3を代入して、y=\(\frac{3}{x}\)という式になるよ。
反比例のグラフから式を求める方法
反比例の表から式を求めることができたら、グラフから式を求めるのは楽勝だよ。違いはグラフの座標を読み取るだけ。
では実際に問題をやってみよう。
(例)次のグラフは反比例を表している。このグラフの式を求めなさい。
「キリのよい」座標を読み取ると(1,6)(2,3)(3,2)(6,1)(-1,-6)(-2,-3)(-3,-2)(-6,-1)の8つ。
反比例の式y=\(\frac{a}{x}\)の比例定数aはxとyをかけたら求まるんだったから、8つの座標のうち、1つの座標のxとyをかけたらaが求まるよ。
反比例のグラフは(1,6)を通るので、比例定数は
a=x×y=1×6=6
になるよ。
反比例の式y=\(\frac{a}{x}\)にa=6を代入して
y=\(\frac{6}{x}\)という反比例の式ができあがるね。
座標を読み取ることができて、反比例の式がy=\(\frac{a}{x}\)になることさえ覚えていれば楽勝だね。
反比例のグラフから式を求める方法についてまとめたよ。
反比例のグラフから式を求める方法
- グラフで「キリの良い点」のxとyを読み取る
- xとyの座標をかける
- かけて求まった答えをy=\(\frac{a}{x}\)のaに代入する
反比例のグラフから式を求める練習
(1)下のグラフは反比例を表している。yをxの式で表しなさい。
「キリのよい」座標を読み取ると(1,5)(5,1)(-1,-5)(-5,-1)の4つ。
反比例の式y=\(\frac{a}{x}\)の比例定数aはxとyをかけたら求まるんだったから、4つの座標のうち、1つの座標のxとyをかけて求めてみよう。
反比例のグラフは(1,5)を通るので、比例定数は
a=x×y=1×5=5
になるよ。
反比例の式y=\(\frac{a}{x}\)にa=5を代入して
y=\(\frac{5}{x}\)という反比例の式ができあがるね。
(2)下のグラフは反比例を表している。yをxの式で表しなさい。
「キリのよい」座標を読み取ると(1,-3)(3,-1)(-1,3)(-3,1)の4つ。
反比例の式y=\(\frac{a}{x}\)の比例定数aはxとyをかけたら求まるんだったから、4つの座標のうち、1つの座標のxとyをかけて求めてみよう。
反比例のグラフは(3,-1)を通るので、比例定数は
a=x×y=3×(-1)=-3
になるよ。
反比例の式y=\(\frac{a}{x}\)にa=-3を代入して
y=-\(\frac{3}{x}\)という反比例の式ができあがるね。
運営者情報
ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。