「食品の保存と食中毒の防止」を解説!保存温度と予防の3原則
食品を安全に食べるためには、食品に合った方法で保存し、食中毒を防ぐことが大切だよ。
食品は、時間がたつにつれて品質が低下するんだ。冷蔵庫に入れていても、品質の低下や腐敗を完全に止めることはできないよ。
また、食中毒は、食品に付いた細菌やウイルスなどを体内に取り込むことで起こることがあるんだ。
この記事では、食品の保存方法、冷蔵庫の各室の使い分け、食中毒の原因、細菌が増える条件、食中毒を防ぐ3つの原則について解説するよ。

この記事で分かること
- 食品を保存する目的
- 常温・冷蔵・冷凍保存の違い
- 冷蔵庫の各室の温度と適した食品
- ホームフリージングの方法
- 食中毒の意味と主な原因
- 細菌が増える3つの条件
- 食中毒予防の3原則
- 加熱するときの温度の目安
目次
1. 食品を保存する目的
食品を保存する目的は、食品の品質の低下を抑え、衛生的な状態で安全に食べられるようにすることだよ。
食品は、時間がたつと、色、味、香り、食感、栄養成分などが変化するんだ。
また、細菌やかびなどの微生物が増えると、食品が腐敗したり、食中毒の原因になったりすることもあるよ。
食品に合った方法で保存すると、品質の低下や微生物の増殖を遅らせることができるんだ。
食品を保存する主な目的
- 品質の低下を遅らせる
- 腐敗やかびを防ぎやすくする
- 食中毒の原因となる微生物が増えるのを抑える
- 食品を無駄なく利用する
ただし、冷蔵や冷凍をすれば、いつまでも安全に食べられるわけではないよ。
食品の種類や状態に合わせて保存し、品質が低下する前に食べることが大切なんだ。
2. 常温で保存する食品
常温保存とは、冷蔵庫や冷凍庫に入れず、室内などで保存することだよ。
ただし、「常温」は、室内のどのような場所に置いてもよいという意味ではないんだ。
常温保存で特に避けたい場所
- 直射日光が当たる場所
- 温度が高くなる場所
- 湿気が多い場所
- 風通しが悪い場所
常温で保存するときは、直射日光と高温多湿を避け、涼しく風通しのよい場所を選ぼう。
乾燥した食品
乾物、乾麺、昆布、かつお節などは、湿気を避けて保存するよ。
密封できる袋や保存容器に入れ、直射日光が当たらない冷暗所で保存するとよいんだ。
いも・かぼちゃなど
いも類やかぼちゃなどは、新聞紙などで包み、涼しく風通しのよい場所で保存するよ。
湿気が多い場所や直射日光の当たる場所は避けよう。
たまねぎ
たまねぎは、ネットなどに入れ、風通しのよい場所につるして保存できるよ。
ただし、切った後や傷んでいるものは、包んで冷蔵庫に入れよう。
3. 冷蔵庫で保存する食品
冷蔵保存とは、食品を低い温度で保存し、微生物の増殖や食品の変化を遅らせる方法だよ。
肉、魚、卵、牛乳、生クリーム、ヨーグルトなどは、冷蔵庫で保存する食品なんだ。
ただし、冷蔵庫の中でも細菌がまったく増えないわけではないよ。
冷蔵庫に入れたから安心と思わず、消費期限や食品の状態を確認し、早めに食べよう。
たろう
くまごろう4. 冷蔵庫の各室と適した食品
冷蔵庫には、冷蔵室、チルド室、パーシャル室、冷凍室、野菜室などがあるよ。
それぞれ温度が異なるため、食品に合った場所を選んで保存することが大切なんだ。

| 保存場所 | 温度の目安 | 適している食品 |
|---|---|---|
| 野菜室 | 約6〜8℃ | 野菜、果物、飲料など |
| 冷蔵室 | 約2〜5℃ | 卵、牛乳、生クリーム、ヨーグルト、残った食品など |
| チルド室 | 約0℃ | 肉、魚など、凍る直前の温度で保存したい食品 |
| パーシャル室 | 約-3℃ | 肉、魚、ハムなど、凍る直前より少し低い温度で、わずかに凍った状態にして保存する食品 |
| 冷凍室 | 約-18℃ | 冷凍食品、冷凍した肉や魚、ホームフリージングした食品 |
表の温度は、あくまで一般的な目安だよ。
冷蔵庫の温度、各室の名称、保存に適した食品は、機種や設定によって異なる場合があるんだ。
家庭の冷蔵庫では、庫内の表示や取扱説明書も確認しよう。
5. 冷凍保存とホームフリージング
冷凍保存は、食品を低い温度で凍らせ、微生物の増殖や食品の変化を抑える方法だよ。
家庭の冷凍庫で食品を冷凍することを、ホームフリージングというんだ。
ホームフリージングでは、食品を新鮮なうちに冷凍することが大切だよ。
- 1回に使う量に分ける
- 薄く平らな形にする
- 空気に触れないように包む
- できるだけ早く凍らせる
- 冷凍した日付を書いておく
食品を薄く平らにすると、早く凍り、必要な分だけ使いやすくなるよ。
ラップや冷凍用保存袋などを使い、空気をできるだけ抜いて保存しよう。
冷凍しても品質の変化は止まらない
- 食品が乾燥する
- 油脂が酸化する
- 解凍したときにドリップが出る
- 食感や口当たりが変わる
ドリップとは、冷凍した肉や魚を解凍したときに出る液体のことだよ。
ドリップが出ると、食品のうま味や水分が失われ、食感や品質が低下することがあるんだ。
冷凍と解凍を繰り返すと、さらに品質が低下しやすくなるため避けよう。
6. 食品を保存するときの注意
食品を保存するときは、食品の性質だけでなく、表示された保存方法も確認しよう。
- 「要冷蔵」「10℃以下」などの表示を守る
- 冷蔵品や冷凍品は、購入後すぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れる
- 食品を清潔な容器や袋に入れる
- 生の肉や魚の汁が、ほかの食品に付かないようにする
- 開封後は早めに食べる
- 古い食品から先に使う
生の肉や魚から出た汁には、食中毒の原因となる細菌が含まれている場合があるよ。
肉や魚は、汁が漏れないように袋や容器に入れ、そのまま食べる食品や調理済みの食品とは分けて保存しよう。
冷蔵庫に食品を詰め込みすぎると、冷気が十分に行き渡りにくくなるよ。
食品の場所を決め、整理して保存すると、使い忘れや食品ロスも防ぎやすくなるんだ。
7. 食中毒とは?
食中毒とは、食べた食品などが原因で、腹痛、下痢、吐き気、嘔吐、発熱などの症状が起こることだよ。
食中毒の原因には、細菌、ウイルス、寄生虫、自然毒などがあるんだ。
食品が腐っているように見えなくても、食中毒の原因となる細菌やウイルスが付いている場合があるよ。
食中毒は見た目だけでは分からない
食中毒の原因となる細菌やウイルスが付いていても、食品の色、味、においがほとんど変わらないことがあるよ。
見た目やにおいに異常がないから安全、とは限らないんだ。
8. 食中毒の主な原因
食中毒の原因は、大きく分けると次のようになるよ。
| 原因 | 例 | 関係する食品の例 |
|---|---|---|
| 細菌 | カンピロバクター、サルモネラ属菌、腸管出血性大腸菌、黄色ブドウ球菌など | 肉、卵、加熱不足の料理、人の手を介した食品など |
| ウイルス | ノロウイルスなど | 二枚貝、人の手を介した食品など |
| 寄生虫 | アニサキスなど | さば、いかなどの魚介類 |
| 動物性自然毒 | ふぐ毒、貝毒など | ふぐ、二枚貝など |
| 植物性自然毒 | 毒きのこ、芽が出たじゃがいもなど | きのこ、じゃがいもなど |
このほかに、ヒスタミンなどの化学物質が原因となる食中毒もあるよ。
ただし、中学家庭科では、まず細菌・ウイルス・寄生虫・自然毒を中心に覚えよう。
原因によって予防方法は少しずつ異なるけれど、食品を清潔に扱い、適切な温度で保存し、必要な食品を十分に加熱することが基本なんだ。
9. 細菌が増える3つの条件
食中毒の原因となる細菌は、食品に付いただけですぐに大量に増えるとは限らないよ。
細菌が増えるには、主に次の3つの条件が必要なんだ。
細菌が増える3つの条件
- 温度
- 水分
- 栄養分
温度
細菌には、増えやすい温度の範囲があるよ。
食品を室温に長時間置くと、細菌が増えやすくなる場合があるんだ。
水分
細菌が増えるためには、水分が必要だよ。
肉、魚、卵を使った料理など、水分を多く含む食品では、特に注意が必要なんだ。
栄養分
食品には、細菌が増えるために利用できる栄養分が含まれているよ。
温度・水分・栄養分の3つの条件がそろうと、細菌は食品の中で増えやすくなるんだ。
10. 食中毒予防の3原則
細菌による食中毒を防ぐための基本は、次の3つだよ。
食中毒予防の3原則
- つけない
- 増やさない
- やっつける

つけない
手や調理器具に付いた細菌を、食品に付けないことだよ。
- 調理前や食事前に手を洗う
- 生の肉や魚を扱った後にも手を洗う
- 包丁やまな板を清潔にする
- 生の肉や魚と、そのまま食べる食品を分ける
増やさない
食品に付いた細菌が増えないように、低い温度で保存し、早めに食べることだよ。
- 冷蔵品や冷凍品は早く持ち帰る
- 購入後はすぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れる
- 調理した料理を室温に長く置かない
- 残った料理は早く冷まし、冷蔵庫で保存する
やっつける
食品や調理器具に付いた細菌を、加熱や消毒によって減らすことだよ。
- 食品の中心部まで十分に加熱する
- 肉や魚は内部の色も確認する
- 使用した包丁やまな板を洗い、必要に応じて消毒する
一般的な加熱の目安は、食品の中心部を75℃で1分以上だよ。
ノロウイルスによる食中毒のおそれがある二枚貝などは、中心部を85〜90℃で90秒以上加熱することが目安とされているよ。
11. 家庭でできる食中毒予防
食中毒は、食品を購入するときから、保存、調理、食事、残った食品の扱いまで、すべての段階で注意することが大切だよ。
食品を購入するとき
- 消費期限や保存方法を確認する
- 肉や魚の汁が漏れないように袋を分ける
- 冷蔵品や冷凍品は買い物の最後に選ぶ
- 購入後は寄り道を減らし、早く帰る
保存するとき
- 冷蔵品や冷凍品は、すぐに冷蔵庫や冷凍庫へ入れる
- 肉や魚は、汁が漏れないように包む
- 生の食品と、そのまま食べる食品を分ける
- 冷蔵庫に食品を詰め込みすぎない
調理するとき
- 調理前に手を洗う
- 生の肉や魚を扱った器具を、そのままほかの食品に使わない
- 冷凍食品は、表示された方法などに従って解凍する
- 食品の中心部まで十分に加熱する
食事をするとき
- 食事の前に手を洗う
- 清潔な食器や器具を使う
- 作った料理は、できるだけ早く食べる
残った食品
残った食品は、浅い容器に小分けして早く冷ます
大きな鍋や深い容器に入れたままだと、食品の中心部まで冷えるのに時間がかかり、その間に細菌が増えやすくなることがあるよ。
- 清潔な容器に入れる
- 浅い容器に小分けし、できるだけ早く冷ます
- 冷めたら冷蔵庫で保存する
- 温め直すときは十分に加熱する
- 時間がたちすぎたものや、異常を感じたものは食べない
12. 食中毒が起こりやすい季節
食中毒は、一年中起こる可能性があるよ。
細菌による食中毒は、気温や湿度が高くなる時期に増えやすいんだ。
一方、ノロウイルスなどによる食中毒は、冬にも多く発生するよ。
そのため、「夏だけ注意すればよい」というわけではないんだ。
季節にかかわらず、手洗い、低温保存、十分な加熱を続けることが大切だよ。
13. まとめ

重要語句まとめ
| 重要語句 | 意味 |
|---|---|
| 食品の保存 | 食品の品質の低下を抑え、安全に食べられるように保つこと。 |
| 常温保存 | 直射日光や高温多湿を避け、食品に適した室内の場所で保存すること。 |
| 冷蔵保存 | 食品を低い温度で保存し、微生物の増殖や品質の低下を遅らせること。 |
| 冷凍保存 | 食品を凍らせ、微生物の増殖や食品の変化を抑えること。 |
| ホームフリージング | 家庭の冷凍庫で食品を冷凍して保存すること。 |
| ドリップ | 冷凍した肉や魚を解凍したときに出る液体。 |
| 食中毒 | 食品などを原因として、腹痛、下痢、嘔吐、発熱などが起こること。 |
| 食中毒予防の3原則 | 細菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」こと。 |
覚えておきたいポイント
- 食品は、それぞれの性質に合った方法で保存する。
- 常温保存では、直射日光と高温多湿を避ける。
- 冷蔵庫に入れても、腐敗や品質の低下を完全に止めることはできない。
- 冷蔵庫の各室の温度は目安で、機種によって異なる。
- ホームフリージングでは、食品を小分けにし、薄く包んで早く凍らせる。
- 冷凍しても、乾燥、酸化、ドリップなどによって品質が低下する。
- 生の肉や魚の汁を、ほかの食品に付けない。
- 食中毒は、食品の見た目やにおいだけでは判断できないことがある。
- 細菌が増える主な条件は、温度、水分、栄養分である。
- 食中毒予防の3原則は、「つけない」「増やさない」「やっつける」である。
- 残った食品は、浅い容器に小分けして早く冷ます。
- 食中毒は一年中起こるため、季節にかかわらず予防する。
食品を保存するときは、食品の種類や表示を確認し、常温、冷蔵、冷凍を正しく使い分けよう。
また、冷蔵庫や冷凍庫を使っていても、食品の品質が少しずつ低下することを忘れないようにしよう。
食中毒を防ぐためには、細菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」という3原則を、購入、保存、調理、食事のすべての段階で実践することが大切だよ。
ここまで学習できたら、「食品の保存と食中毒の防止」のテスト対策問題とドリルにも挑戦して、理解を定着させよう!
『食品の保存と食中毒の防止』テスト対策練習問題と過去問まとめ
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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

