【中学公民】決まりを作る目的と方法とは?権利・責任・義務、全会一致・多数決をわかりやすく解説
中学3年生の公民では、「決まりを作る目的と方法」について学習するよ。
私たちは、家族、学校、地域社会など、さまざまな社会集団の中で生活しているよね。
社会集団の中では、一人ひとりの考え方や希望、利害が違うため、対立が起こることがあるよ。その対立を調整し、みんなが安心して生活できるようにするために、決まりが必要になるんだ。
ただし、決まりは内容だけでなく、どのような方法で決めるかも大切だよ。全員で話し合って決めるのか、多数決で決めるのか、少数意見をどう尊重するのかによって、決定の受け入れやすさが変わるからなんだ。
この記事では、決まりを作る目的、権利と責任・義務、決まりを作る方法、全会一致、多数決、少数意見の尊重について、わかりやすく解説していくよ。
この記事で分かること
- なぜ決まりが必要なのか
- 権利と責任・義務の関係
- 決まりを作るときに大切なこと
- 全会一致と多数決の違い
- 少数意見を尊重することが大切な理由
- Win-Winの解決とは何か
目次
1. なぜ決まりが必要なのか
社会集団の中で生活していると、いろいろな場面で意見や希望が分かれることがあるよ。
たとえば、学校で新しくできた体育館を、バスケットボール部、バレーボール部、バドミントン部が使いたいとするね。
でも、体育館の広さや使える時間には限りがあるよ。すべての部活動が、自分たちの希望だけを通そうとすると、うまく使うことができなくなってしまうんだ。

このようなときに必要になるのが、決まりだよ。
決まりは、ただ人の行動をしばるためだけにあるのではないよ。社会集団の中で起こる対立を調整し、みんなが安心して生活できるようにするためにあるんだ。
| 決まりがない場合 | 決まりがある場合 |
|---|---|
| 使いたい人どうしで対立が起こりやすい。 | 使う順番や時間が分かり、対立を防ぎやすい。 |
| 一部の人だけが有利になることがある。 | 決め方を工夫すれば、公正に使いやすくなる。 |
| 毎回話し合いが必要になり、混乱しやすい。 | 共通のルールにしたがって行動しやすくなる。 |
たろう
くまごろう2. 権利と責任・義務
社会集団の中では、一人ひとりに大切にされるべき権利があるよ。
権利とは、人が自由で平等な人間として尊重され、自分らしく生活するために保障されるものだよ。
たとえば、自分の意見を表明すること、学習する機会が保障されること、決められたルールのもとで施設を利用できることなどが考えられるね。
ただし、社会の中では、ほかの人にも同じように権利があるよ。そのため、互いの権利を尊重し、自分の行動に責任をもつことが大切なんだ。
また、法律や決まり、話し合いによる合意などによって、しなければならないことが定められている場合には、それを守る必要があるよ。これを義務というんだ。
つまり、権利は「責任や義務を果たした人だけに与えられるもの」ではないよ。大切なのは、一人ひとりの権利を尊重しながら、社会の一員として責任ある行動をし、定められた義務を果たすことなんだ。
| 考え方 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 権利 | 自由で平等な人間として尊重され、自分らしく生活するために保障されるもの。 | 意見を表明すること、学習する機会が保障されること、決められたルールのもとで施設を利用できること。 |
| 責任 | 自分の行動や決定について、その結果を引き受け、必要な対応をすること。 | 自分たちの利用によって、ほかの人に迷惑がかからないように行動する。 |
| 義務 | 法律・きまり・合意などによって、しなければならないこと。 | 定められた利用ルールや使用時間を守る。 |

たとえば、決められたルールのもとで体育館を利用できる場合でも、自分たちだけが使いやすければよいわけではないよね。
使用時間を守ったり、使った場所を片付けたり、次に使う人のことを考えたりすることが、責任ある行動につながるんだ。
このように、社会の中では、一人ひとりの権利を尊重するとともに、自分の行動に責任をもち、法律や決まりなどで定められた義務を果たすことが大切なんだ。
3. 決まりを作る目的
決まりを作る目的は、社会集団の中で起こる問題を解決しやすくし、みんなが生活しやすくすることだよ。
決まりがあることで、何をしてよいのか、何をしてはいけないのか、どのように行動すればよいのかが分かりやすくなるんだ。
たとえば、体育館の使用ルールなら、どの部活動が、どの日の、どの時間に使えるのかを決めることで、部活動どうしの対立を防ぐことができるよ。
また、掃除や片付けのルールを決めることで、使った人だけでなく、次に使う人も気持ちよく利用できるようになるね。
決まりを作るときには、次のような目的を考えることが大切だよ。
| 目的 | 内容 |
|---|---|
| 対立を調整する | 意見や利害がぶつかったときに、解決しやすくする。 |
| 権利や利益に配慮する | 一部の人だけでなく、関係する人々の権利や利益を大切にする。 |
| 責任や義務を明確にする | 何を守る必要があるのか、どのような役割があるのかを分かりやすくする。 |
| 社会生活を円滑にする | みんなが安心して生活したり活動したりできるようにする。 |

たろう
くまごろう4. 決まりを作る方法
決まりを作るときには、内容だけでなく、決めるための方法も重要だよ。
どんなに便利そうな決まりでも、一部の人だけで勝手に決めたり、関係する人の意見をまったく聞かなかったりすると、不満が残りやすくなるよね。
だから、決まりを作るときには、関係する人々が話し合い、意見を出し合いながら、よりよい方法を探すことが大切なんだ。
話し合いでは、次のようなことを意識するとよいよ。
| 大切なこと | 内容 |
|---|---|
| 意見を出し合う | 関係する人々が、自分の考えや希望を伝える。 |
| 理由を説明する | なぜその案がよいのか、根拠を分かりやすくする。 |
| 長所と短所を比べる | それぞれの案のよい点と問題点を考える。 |
| 効率と公正を考える | 無駄が少ないか、一部の人だけが不利にならないかを考える。 |
| 決め方を確認する | 全会一致にするのか、多数決にするのかなどを考える。 |

決まりは、ただ早く決めればよいというものではないよ。
関係する人々が、理由や手続きをふまえて受け入れやすい方法を選ぶことが大切なんだ。
5. 全会一致と多数決
決まりを作るときには、いくつかの決定方法があるよ。代表的なものが、全会一致と多数決だよ。
全会一致とは
全会一致とは、ある案について、参加者全員が賛成・同意した場合に決定する方法だよ。
最初から全員がまったく同じ意見だったという意味ではないよ。話し合いを通して案を調整し、最終的な案について全員が同意する場合もあるんだ。
全会一致には、参加者全員の同意を得て決定するため、決定を受け入れやすいという長所があるよ。
一方で、全員の同意が必要なため、決まるまでに時間がかかったり、なかなか決定できなかったりする短所もあるんだ。
多数決とは
多数決とは、あらかじめ定めたルールにしたがって、多くの人が支持する意見を採用する決定方法だよ。
限られた時間の中で決めやすく、一定の方向を選びやすいという長所があるよ。
一方で、多数派の意見だけで決めてしまうと、少数派の意見が十分に反映されないことがあるんだ。

| 決定方法 | 意味 | 長所 | 短所 |
|---|---|---|---|
| 全会一致 | ある案について、参加者全員が賛成・同意した場合に決める方法。 | 参加者全員の同意を得るため、決定を受け入れやすい。 | 決まるまでに時間がかかることがある。 |
| 多数決 | あらかじめ定めたルールにしたがって、多くの人が支持する意見を採用する方法。 | 一定の時間で決めやすい。 | 少数派の意見が反映されにくいことがある。 |
たろう
くまごろう6. 多数決で気をつけること

多数決は、限られた時間で決めるために役立つ方法だよ。
でも、多数決をすれば、どんな決定でも正しいというわけではないんだ。
多数決を使うときには、少数意見の尊重が大切だよ。
少数意見の尊重とは、多数派ではない意見にも理由や大切な視点があるかもしれないと考え、決定の前に十分に聞くことだよ。
たとえば、体育館の使用方法を多数決で決める場合でも、少数派の部活動がなぜ困っているのか、どのような配慮が必要なのかを聞くことが大切なんだ。
少数意見を聞かずに決めてしまうと、一部の人だけが不当に不利になり、公正とはいえない場合があるよ。
また、多数決で決めてよいことかどうかを考えることも大切だよ。人の権利を不当に侵害するような内容は、多数決で賛成が多かったとしても、正しい決定とはいえないんだ。
多数決を行うときには、次のような点に注意しよう。
| 注意すること | 内容 |
|---|---|
| 十分に話し合う | 投票の前に、それぞれの意見や理由を聞く。 |
| 少数意見を尊重する | 少数派の立場や困りごとにも目を向ける。 |
| 公正な手続きをとる | 関係する人が参加できる機会を大切にする。 |
| 結果の影響を考える | 決定によって、特定の人だけが不利にならないかを考える。 |
| 多数決で決めてよい内容か考える | 人の権利を不当に侵害する内容になっていないかを考える。 |
つまり、多数決は「多数派が勝つための方法」ではなく、話し合いをしたうえで、社会集団として決定を行うための方法なんだ。
7. Win-Winの考え方
対立を解決するときには、どちらか一方だけが得をして、もう一方が大きく損をする方法では、不満が残りやすいよね。
そこで、話し合いの中では、互いの立場をふまえた解決を探すことが大切になるよ。その考え方の一つが、Win-Winだよ。
Win-Winとは、対立する双方の利益や立場をできるだけ生かし、双方が受け入れやすい解決を目指す考え方だよ。
たとえば、体育館の使用について、ある部活動だけがすべての時間を使うのではなく、時間帯や曜日を分けたり、共有できる場所を工夫したりすれば、複数の部活動が活動しやすくなるかもしれないね。
Win-Winの解決を目指すには、相手の希望や困っていることを知り、自分たちの希望だけでなく、相手の立場も考えることが大切だよ。
ただし、社会の中の合意形成では、双方が少しずつ譲り合う妥協も大切な解決方法の一つだよ。Win-Winは、妥協を否定するものではなく、できるだけ双方の利益や立場を生かせる方法を探す考え方なんだ。

| 解決のしかた | 特徴 |
|---|---|
| 一方だけが得をする解決 | もう一方に不満が残りやすい。 |
| 互いに譲歩する解決 | 双方が一部の希望を調整し、受け入れられる合意を探す。 |
| Win-Winの解決 | 双方の利益や立場をできるだけ生かし、双方が受け入れやすい方法を探す。 |
たろう
くまごろう社会集団の中では、対立を避けることだけでなく、対立が起きたときに、どのように話し合い、どのように決定するかが大切なんだね。
8. 決まりを見直すこと
決まりは、一度作ったらそれで終わりではないよ。
社会の状況や人々の生活が変化したときには、その決まりが今も目的に合っているか、効率的か、公正かを考えて見直すことも大切なんだ。
たとえば、部活動の人数が変わったり、新しい部活動ができたりした場合、以前の体育館の使用ルールでは、一部の部活動が使いにくくなることがあるかもしれないね。
そのようなときには、決まりを守るだけでなく、なぜその決まりがあるのかを考え、必要に応じて話し合い、よりよい形に見直すことが大切だよ。

たろう
くまごろう9. 重要語句のまとめ
この単元で特に大切な語句を整理しておこう。
| 重要語句 | 意味 |
|---|---|
| 決まり | 社会集団の中で起こる対立を調整し、人々が安心して生活できるようにするためのルール。 |
| 権利 | 自由で平等な人間として尊重され、自分らしく生活するために保障されるもの。 |
| 責任 | 自分の行動や決定について、その結果を引き受け、必要な対応をすること。 |
| 義務 | 法律・きまり・合意などによって、しなければならないこと。 |
| 全会一致 | ある案について、参加者全員が賛成・同意した場合に決定する方法。 |
| 多数決 | あらかじめ定めたルールにしたがって、多くの人が支持する意見を採用する決定方法。 |
| 少数意見の尊重 | 多数派ではない意見にも理由や大切な視点があると考え、十分に聞くこと。 |
| Win-Win | 対立する双方の利益や立場をできるだけ生かし、双方が受け入れやすい解決を目指す考え方。 |
| 妥協 | 双方が一部の希望を調整し、受け入れられる合意を探すこと。 |
社会集団の中では、一人ひとりの希望や利害が違うため、対立が起こることがあるよ。
その対立を調整し、関係する人々の権利や利益に配慮し、責任や義務をはっきりさせるために、決まりが必要なんだ。
決まりを作るときには、関係する人々が意見を出し合い、効率と公正を考えながら、よりよい方法を選ぶことが大切だよ。
決定方法には、全会一致や多数決があるよ。多数決を使う場合でも、少数意見を尊重し、公正な手続きをとることが大切なんだ。
また、決まりは一度作ったら終わりではなく、社会の状況や人々の生活の変化に合わせて、必要に応じて見直すことも大切だよ。
この単元のポイント
- 社会集団の中では、意見や利害の違いから対立が起こることがある。
- 決まりには、対立を調整し、人々が安心して生活できるようにする役割がある。
- 社会の中では、一人ひとりの権利を尊重するとともに、自分の行動に責任をもち、法律や決まりなどで定められた義務を果たすことが大切である。
- 決まりを作るときには、内容だけでなく、決める方法も重要である。
- 全会一致とは、ある案について参加者全員が賛成・同意した場合に決定する方法である。
- 多数決とは、あらかじめ定めたルールにしたがって、多くの人が支持する意見を採用する決定方法である。
- 多数決では、少数意見を尊重し、公正な手続きをとることが大切である。
- Win-Winとは、双方の利益や立場をできるだけ生かし、双方が受け入れやすい解決を目指す考え方である。
- 決まりは、社会の状況や人々の生活の変化に合わせて、必要に応じて見直すことも大切である。
ここまで学習できたら、ぜひ「決まりを作る目的と方法」のテスト対策練習問題とドリルに挑戦しよう!
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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

