【中学公民】社会集団とは?社会的存在としての人間・対立と合意をわかりやすく解説
中学3年生の公民では、「社会集団の中で生きる私たち」について学習するよ。
私たちは、ひとりだけで生活しているわけではないよね。家族、学校、地域社会、部活動、職場など、さまざまな社会集団の中で生活しているんだ。
社会集団の中では、助け合ったり、役割を分担したりしながら生活しているよ。一方で、考え方や希望、利害が違うために、対立が起こることもあるんだ。
対立が起きたときには、話し合いによって合意を目指すことが大切だよ。そのときに考える大切な見方が、効率と公正なんだ。
また、社会の中でともに生活するためには、きまりや契約を守ること、そして自分の行動に責任をもつことも大切だよ。
この記事では、社会集団、社会的存在としての人間、対立と合意、効率と公正、きまり・契約・個人の責任について、わかりやすく解説していくよ。
この記事で分かること
- 社会集団とは何か
- 人間が社会的存在であるとはどういうことか
- 対立と合意とは何か
- 効率と公正とは何か
- きまり・契約・個人の責任が大切な理由
- 家族と個人の尊厳・両性の本質的平等の関係
目次
1. 社会集団とは
社会集団とは、人々が共通の目的やつながりをもち、互いに関わりながら生活している集まりのことだよ。
たとえば、家族、学校、学級、部活動、地域社会、職場などは、社会集団の例だよ。
私たちは、生まれてから成長するまでの間に、いろいろな社会集団に加わりながら生活しているんだ。
| 社会集団の例 | そこでの関わり |
|---|---|
| 家族 | 生活をともにし、支え合いながら暮らす。 |
| 学校・学級 | 学習や行事を通して、友人や先生と関わる。 |
| 部活動 | 共通の目標に向かって協力する。 |
| 地域社会 | 近所の人々や地域の活動と関わりながら暮らす。 |
| 職場 | 仕事を分担し、協力しながら活動する。 |
たろう
くまごろう社会集団の中では、互いに協力することが必要だよ。自分のことだけを考えて行動すると、ほかの人の生活や考え方とぶつかることがあるからなんだ。
2. 人間は社会的存在である
人間は、ひとりだけで生きているわけではないよ。家族や地域、学校、社会の中で、ほかの人と関わりながら生活しているんだ。
このように、人間は社会の中で生きる存在であるため、社会的存在といわれるよ。
私たちは、社会集団の中で、言葉を覚えたり、生活のしかたを学んだり、ルールやマナーを身に付けたりして成長していくんだ。
また、困ったときには助け合ったり、役割を分担したりすることで、生活を成り立たせているよ。
たとえば、学校では、授業を受けるだけでなく、係活動、清掃活動、行事、部活動などを通して、集団の中で協力する力を身に付けているんだ。
たろう
くまごろう社会集団の一員として生活するということは、自分の自由だけでなく、ほかの人の自由や立場も考えるということでもあるんだ。

3. 社会集団の中で起こる対立
社会集団の中では、すべての人がいつも同じ意見をもっているわけではないよ。
人によって、考え方、立場、希望、大切にしたいこと、利害が違うから、意見がぶつかることがあるんだ。
このように、意見や利害がぶつかることを対立というよ。
たとえば、家族で休日にどこへ遊びに行くかについて意見が分かれることがあるよね。学校で、体育館をどの部活動が使うかについて意見が分かれることもあるかもしれないね。
また、地域社会では、ごみ処理施設や福祉施設をどこにつくるかについて、さまざまな意見が出ることがあるよ。会社どうしの取引や、政治の方針をめぐっても、立場の違いから対立が起こることがあるんだ。
| 場面 | 対立が起こる例 |
|---|---|
| 家族 | 休日の過ごし方や、家の中の役割分担について意見が分かれる。 |
| 学校 | 施設の使い方や行事の進め方について意見が分かれる。 |
| 地域社会 | 施設をつくる場所や地域活動の進め方について意見が分かれる。 |
| 会社 | 取引の条件や仕事の進め方について意見が分かれる。 |
| 政治 | 社会の問題をどう解決するかについて主張が分かれる。 |
たろう
くまごろう社会集団では、一人ひとりが自由で平等な人間として尊重される必要があるよ。しかし、みんなが自分の希望だけを通そうとすると、問題が解決しにくくなるんだ。
だから、対立が起きたときには、相手の意見を聞き、自分の考えも伝えながら、解決の方法を考えることが大切なんだよ。
4. 合意とは
対立が起きたとき、話し合いによって、関係する人々が受け入れられる結論を目指すことが大切だよ。
合意とは、話し合いなどを通して、人々が納得できる結論や取り決めにいたることだよ。
合意は、必ずしも「全員の希望が完全にそのまま通ること」ではないんだ。互いの立場を理解し、ゆずれるところや工夫できるところを考えながら、理由や手続きをふまえて受け入れられる解決を目指すことが大切なんだよ。
たとえば、体育館の使い方で部活動どうしの希望が重なった場合、時間を分けたり、曜日ごとに使う場所を決めたりすることで、合意を目指すことができるね。
地域で施設をつくる場合も、住民の不安や希望を聞きながら、場所や使い方、安全対策などについて話し合うことが必要になるよ。
合意を目指すことは、社会集団の中でともに生活するために欠かせない考え方なんだ。

5. 効率と公正
対立を解決し、合意を目指すときには、ただ多数の意見に合わせればよいわけではないよ。
その決め方や内容が、効率と公正の面から見てよいものかを考えることが大切なんだ。
効率とは
効率とは、限られた時間・お金・場所・人手などを、できるだけ無駄なく使い、社会全体でより大きな成果を得ようとする考え方だよ。
たとえば、体育館を複数の部活動で使う場合、使っていない時間が多すぎたり、同じ時間に場所が重なってしまったりすると、効率がよいとはいえないね。
時間帯を分けたり、使う場所を分けたりして、限られた体育館を無駄なく使えるようにすることは、効率の考え方に関わるよ。
公正とは
公正とは、一部の人だけが不当に有利・不利になっていないか、決め方や結果が公平かを考えることだよ。
公正には、いくつかの見方があるよ。たとえば、関係する人々が話し合いに参加できているか、意見を聞かれているか、特定の人や集団だけが不利益を受けていないか、結果が公平かを考えるんだ。
体育館の使い方なら、ある部活動だけがいつもよい時間に使い続けていないか、ほかの部活動の意見も聞いて決めているかを考えることが、公正につながるよ。
| 見方 | 考えること | 体育館の例 |
|---|---|---|
| 効率 | 時間・場所・人手などを無駄なく使えているか。 | 体育館の空き時間を減らし、複数の部活動が計画的に使えるようにする。 |
| 公正 | 一部の人だけが不当に有利・不利になっていないか。 | 特定の部だけでなく、関係する部活動の意見を聞いて決める。 |
たろう
くまごろう社会の問題を考えるときには、効率と公正の両方から判断することが大切なんだ。

6. きまり・契約・個人の責任
社会集団の中で対立を調整し、安心して生活するためには、きまりが必要だよ。
きまりは、人々の行動をしばるためだけにあるのではないんだ。対立を調整し、みんなが安心して生活できるようにする役割があるよ。
たとえば、学校で体育館を使う時間を決めるきまりがあれば、どの部活動がいつ使うのかが分かりやすくなり、無用な対立を防ぐことができるね。
ただし、きまりは一部の人だけに不利にならないように、効率と公正を考えてつくることが大切だよ。
契約とは
契約とは、当事者どうしが合意して取り決めをすることだよ。
たとえば、物を買う、サービスを利用する、部屋を借りる、仕事を引き受けるなど、私たちの生活の中には多くの契約があるんだ。
契約を守ることで、互いの権利や利益が守られ、社会生活が成り立っているよ。もし契約を守らなければ、相手に迷惑をかけたり、社会の信頼が失われたりすることがあるんだ。
個人の責任とは
社会の中で自由に行動することには、個人の責任がともなうよ。
自分で合意して決めたことや、自分の行動によって起こる結果については、責任をもって考える必要があるんだ。
たとえば、契約を結んだら、その内容を守る責任があるよ。学校や地域のきまりも、みんなで決めたものなら、その意味を理解して守ることが大切なんだ。
たろう
くまごろう
7. 家族と個人の尊厳・両性の本質的平等
私たちにとって、家族はとても身近な社会集団の一つだよ。
家族の中では、生活をともにし、支え合ったり、役割を分担したりしながら暮らしているね。
教科書では、明治時代の民法(明治民法)と、戦後の民法改正による家族の考え方の変化も紹介されているよ。
明治民法では、戸主を中心とする家制度があり、家族関係にも強い上下関係があったんだ。
一方、戦後の日本国憲法では、個人の尊厳と両性の本質的平等が大切にされ、家族についても夫婦の協力や、両性の合意のみに基づく婚姻が重視されるようになったよ。
| 考え方 | 特徴 |
|---|---|
| 明治民法の家制度 | 戸主を中心とし、家族関係にも上下関係が強く見られた。 |
| 戦後の家族の考え方 | 個人の尊厳、両性の本質的平等、夫婦の協力などが大切にされる。 |
家族は身近な集団だけれど、家族の中でも、一人ひとりが尊重されることが大切なんだ。
また、家族の形や暮らし方は時代とともに変化しているよ。だから、家族について考えるときにも、互いの人格や意思を尊重することが大切なんだね。
8. 重要語句のまとめ
この単元で特に大切な語句を整理しておこう。
| 重要語句 | 意味 |
|---|---|
| 社会集団 | 人々が共通の目的やつながりをもち、互いに関わりながら生活している集まり。 |
| 社会的存在 | 人間が、ほかの人と関わり、社会の中で生活しながら成長していく存在であること。 |
| 対立 | 人々の意見や利害がぶつかること。 |
| 合意 | 話し合いなどを通して、人々が納得できる結論や取り決めにいたること。 |
| 効率 | 限られた時間・お金・場所・人手などを、できるだけ無駄なく使い、社会全体でより大きな成果を得ようとする考え方。 |
| 公正 | 一部の人だけが不当に有利・不利になっていないか、決め方や結果が公平かを考えること。 |
| きまり | 社会生活の中で対立を調整し、人々が安心して生活するためのルール。 |
| 契約 | 当事者どうしが合意して取り決めをすること。 |
| 個人の責任 | 自分で決めたことや自分の行動の結果について、責任をもって考えること。 |
| 個人の尊厳 | 一人ひとりの人間が、かけがえのない存在として尊重されること。 |
| 両性の本質的平等 | 性別によって差別されず、対等な個人として尊重されること。 |
| 両性の合意 | 婚姻が両性の合意のみに基づいて成立するという考え方。 |
私たちは、家族、学校、地域社会、職場など、さまざまな社会集団の中で生活しているよ。
人間は、社会の中でほかの人と関わりながら成長し、生活していくため、社会的存在といわれるんだ。
社会集団の中では、考え方や立場、利害の違いから対立が起こることがあるよ。
対立が起きたときには、相手の意見を聞き、自分の意見も伝えながら、話し合いを通して合意を目指すことが大切なんだ。
そのときには、限られた資源を無駄なく使う効率と、一部の人だけが不当に有利・不利にならないようにする公正の両方から考える必要があるよ。
また、社会生活では、きまりや契約を守り、自分の行動に責任をもつことも大切なんだ。
この単元のポイント
- 私たちは、家族・学校・地域社会・職場など、さまざまな社会集団の中で生活している。
- 人間は、ほかの人と関わりながら社会の中で生きる社会的存在である。
- 社会集団の中で、人は言葉、生活のしかた、ルールやマナーなどを身に付けて成長する。
- 社会集団の中では、考え方や立場、利害の違いから対立が起こることがある。
- 対立とは、人々の意見や利害がぶつかることである。
- 合意とは、話し合いなどを通して、人々が納得できる結論や取り決めにいたることである。
- 効率とは、限られた時間・お金・場所・人手などをできるだけ無駄なく使い、より大きな成果を得ようとする考え方である。
- 公正とは、一部の人だけが不当に有利・不利になっていないか、決め方や結果が公平かを考えることである。
- きまりには、対立を調整し、社会生活を円滑にする役割がある。
- 契約とは、当事者どうしが合意して取り決めをすることである。
- 契約を守ることで、互いの権利や利益が守られ、社会生活が成り立つ。
- 自由に行動することには、個人の責任がともなう。
- 家族も身近な社会集団の一つであり、現在は個人の尊厳や両性の本質的平等が大切にされる。
9. 参考文献
- 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 社会編』
- 日本国憲法 第24条
- 法務省「民法(相続関係)部会 参考資料」
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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

