中学2年国語

「平家物語」現代語訳と要点・ポイントを解説!【テスト対策】中学2年国語

平家物語を語っている琵琶法師のイラスト

中学2年国語で学ぶ「平家物語」について、テストに必要になる要点とポイントを解説するよ。

中学2年国語
「平家物語」

目次【本記事の内容】

「平家物語」とは?
基本情報を確認しよう!

平家物語序文のイラスト

軍記物語って?

「平家物語」は、鎌倉時代に成立した軍記物語ぐんきものがたり
色がついている言葉は、タップ(クリック)すると意味が出てくるよ。

軍記物語というのは、歴史上の合戦を題材にした文学作品のこと だよ。

「平家物語」は、平安時代から栄えていた平氏一族の平家」が、源頼朝を中心にした源氏に敗れて衰えてしまうまでを描いているよ。

誰が作ったの?

「平家物語」の作者はわからないんだ。

昔のほかの作品に、「平家物語は信濃前司行長が作った」と書かれていたりするので、「平家物語の作者は信濃前司行長だ」という説もあるけれど、ハッキリわかっていないよ。

「平家物語」といえば、琵琶法師という言葉を聞いたことがあるけれど・・

琵琶法師びわほうしって??

琵琶法師びわほうしというのは、人の名前とかではないよ。

「琵琶法師」は、平安時代にいた「琵琶を演奏しながら、語り物をする盲目の僧」という職業のことなんだ。
※最初に琵琶法師になった人が盲目だったのと、盲目の人が琵琶法師になることが多かったんだけど、琵琶法師の中にも目が見える人はいたよ。

平家物語を語っている琵琶法師のイラスト

「平家物語」は、その琵琶法師たちに語り継がれて人々の間に広まった んだ。
※語りつがれただけではなく、書き写された本(読本よみほんというよ)もあったよ。

「平家物語」
テスト対策ポイント①
現代語訳と言葉の意味を確認しよう!

「平家物語」現代語訳

祇園精舎の鐘の響きは、万物はいつも流転し、常ならない世のさまを伝える。

白々と散る沙羅双樹の花の姿は、いきおいのさかんな者でも必ずほろびるという道理を伝え示す。

権力をふりかざして威張いばる者の運命は長くたもつことはできず、まるで春の夜の夢のようにはかないものだ。

に強い者も、結局は滅びてしまう。
ただただ、風に吹き飛んんでしまうちりのようなものだ。

歴史的仮名遣れきしてきかなづかいと現代仮名遣いについて

「歴史的仮名遣い」は、今の日本で普通に使われている「現代仮名遣い」に比べて「古い」仮名遣いのことで、明治から第二次世界大戦まで使われていたものなんだ。

くまごろう
くまごろう
カンタンに言うと、現代とは違う「かな文字」の使い方ということだよ。

平家物語も、昔の作品なので、歴史的仮名遣いが使われているんだ。

テストでは、この歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直さなくていけない問題が出たりする ので、よくチェックしておこう。

「平家物語」
赤字のところに歴史的仮名遣いが使われているよ

祇園精舎ぎおんしやうじやの鐘の声
諸行しよぎやう無常の響きあり
沙羅双樹しやらさうじゆの花の色
盛者必衰じやうしやひつすいの理をあら
おごれる人も久しからず
ただ春の夜の夢のごとし
たけき者もつには滅びぬ
ひとに風の前の塵に同じ

※歴史的仮名遣いの部分を現代仮名遣いに直したもの

祇園精舎ぎおんしょうじゃの鐘の声
諸行無常しょぎょうむじょうの響きあり
沙羅双樹しゃらそうじゅの花の色
盛者必衰じょうしゃひっすいの理をあら
おごれる人も久しからず
ただ春の夜の夢のごとし
たけき者もつには滅びぬ
ひとに風の前の塵に同じ

言葉の意味を確認しよう

「平家物語」は、とても古い作品なので、今ではあまり使わない言葉や、難しい言葉が使われているよ。

テストでは、言葉の意味を答えなくてはいけない問題も出るので、ひとつひとつ確認しよう!

祇園精舎ぎおんしょうじゃとは?

祇園精舎とは、インドにあるお釈迦様しゃかさまのために建てられた寺院じいんの名前だよ。

鐘の声とは?

「声」というのは、ここでは「音がする」とか、「響きがある」という意味で使われているよ。

「鐘の声」で、「〇〇な鐘の響き」ということ。

諸行無常しょぎょうむじょうとは?

「諸行無常」は、ありとあらゆるものは、いつも変化して、「変わらない」ということはないという意味だよ。

「諸」は、「たくさんの」という意味があるよ。
「諸行」ということは、「この世の中にあるたくさんの現象」となるんだ。

「無常」とは、「常では無い」ということ。
つまり、「ずっと変わらないものではない」ということだね。

「この世の中のありとあらゆる現象は、ずっと変わらないものではない」ということか。

綺麗きれいに咲いている花も、ずっと咲いたままではなくていつか枯れてしまうし、
人間も年をとって、誰でもいつかは亡くなるし・・・。

確かに、この世の中に「永久に変わらないもの」なんて無いよね。

沙羅双樹しゃらそうじゅの花とは?

「沙羅双樹」は、インド原産の木の名前。白い花を咲かせるんだ。

沙羅双樹は、インドのお釈迦様が亡くなったときに、二本ずつ植えられていた木が結びついて一本になって、白い花を咲かせるようになったといわれているよ。

祇園精舎がお釈迦様の寺院なので、それに合わせて沙羅双樹の花という言葉が使われているんだね。

盛者必衰じょうしゃひっすいとは?

「盛者必衰」は、「どんなに栄えている者でも、必ず滅びる」という意味なんだ。

「盛者」とは、「さかえている者」ということ。「盛」は「りあがる」と使われているように、勢いがあるという意味を持っているんだ。

「必衰」は、「必ずおとろえる」ということ。

ことわりをあらわすとは?

「理」とは、ものごとのあるべき道すじのこと。

ガラスのコップをコンクリートの地面に落とせば割れてしまうし、月日が経てば、人は歳を取ったり・・・。この世の中で起こる、当たり前のことだね。

「あらわす」は「表す」で分かるように、「表現する」というイメージ。

おごれる人とは?

「おごる」は、今でも「おごり高ぶる」なんて言葉で使われているね。自分の才能とか力があることに得意になって、勝手な行動をすることだよ。

「おごれる人」は、「おごる人」ということだね。

久しからずとは?

「久」は「永久」とかで使われるように、「長い間」とかいう意味をもっているね。

なので、「久しからず」とは、「永久ではない」という意味になるよ。

春の夜の夢とは?

春の夜に見る夢は、「短い」ので、「はかない」という意味につながっているんだ。

くまごろう
くまごろう
時間的なことで考えると、実際には夏の方が夜は短いよね。
でも、百人一首などでも「春の夜の夢」=はかないものというイメージで使われているよ

たけき者とは?

「たけき者」は、漢字で書くと「猛き者」。

「猛き」は、武力の強いという意味だね。
なので、「武力のある強い人」ということになるよ。

「ついには」とは?

「ついに〇〇した!」と今でも使うように、「ついに」とは「最終的に」という意味だね。

「ひとえに」とは?

「ひとえ」は、漢字で書くと「一重」。

つまり、重なっていないということで、「それだけ」という意味を持っているんだ。

なので、「ひとえに〇〇」は「ただ、〇〇それだけである」ということになるよ。

風の前のちりとは?

「塵」は、小さなゴミとかのことだよね。

「風の前の塵」とは、「風が吹く中」にある「小さなゴミ」ということ。

小さなゴミなんて、風が吹いてしまったら飛ばされてしまうよね。
それぐらい、あっけなく無くなってしまうような存在、というイメージだよ。

「平家物語」
テスト対策ポイント②
書かれている内容を理解しよう!

「平家物語」は、平安時代から栄えていた平家が、最終的には源氏との戦いに敗れて衰えてしまうまでを描いた作品だったよね。

この「祇園精舎の鐘の声・・・・」ではじまる序文では、そんな「栄える者でも、いつかは滅びてしまう世の中の無常さ」 が書かれているんだ。

平家物語の作者
平家物語の作者

「祇園精舎の鐘の声」は世の中のありとあらゆるものは常ではないこと、
「沙羅双樹の花の色」は勢いのある者も必ず衰えるということを表している。

才能に得意になって勝手な振るまいをする人は、まるで春の夜の夢のようにはかない存在でながくはもたないし、
武力のある人だって、まるでただ風に飛ばされてしまうような塵のような存在で、結局は滅びてしまうのだ

yumineko
yumineko
テストでは、平家物語の「主題」が出ることもあるよ。
主題は、「人間のはかなさ・永久で不変のものはないという無常観むじょうかんだよ。

「平家物語」
テスト対策ポイント③
表現技法や特徴を確認しよう!

「平家物語」の特徴について

和漢混交文わかんこんこうぶんとは

平家物語の特徴のひとつは、「和漢混交文」であるということ。

和漢混交文とは、「和文」と「漢文」をどちらも混ぜて使っている文のこと。

「和文」とは、日本語を使って、ひらがなで書かれた文のこと。
「漢文」は、中国の言葉で、漢字を使って書かれた文のこと。

和文は「やわらかさ」をもっていて、漢文は「力強さ」をもっているよ。
なので、和漢混交文は「やわらかさ」と「力強さ」を合わせもつ「メリハリのある」作品になるんだ。

「平家物語」の調子ちょうしについて

調子とは、リズムのようなもの

平家物語の序文の初めの方を見てみよう。

「ぎおんしょうじゃの(7音)」「かねのおと(5音)」
「しょぎょうむじょうの(7音)」「ひびきあり(5音)」

このように、「7音」と「5音」の繰り返しが使われているんだ。

これを、七五調しちごちょうというよ。

くまごろう
くまごろう
こういうふうに同じ数の音の組み合わせで繰り返すと、文にリズム感が生まれるよね。

独特なリズムをもつ語り物

平家物語は、琵琶法師によって語りつがれながら、人々に広まった作品だったよね。

語りつぐといっても、「朗読ろうどく」するみたいにシンプルに喋るというのではなくて、ところどころ節をつけて歌のように語るんだ。

くまごろう
くまごろう
実際に映像で見てみるととても良くわかるよ。

これを、かたものというよ。
まるで、演劇を見ているように、物語の情景が伝わってくるよね。

「平家物語」の表現技法について

平家物語では、対句法ついくほうが使われているよ。

対句法とは、似たような表現で、同じ内容や対立する内容を並べことでリズムを良くしたり、印象に残るようにする表現技法のひとつ。

イメージでいうと、双子コーデという感じかな。

平家物語の対句についてのイラスト

大きく、2つの対句になっているのが分かるね。

対句同士の、お互いに対応している言葉を色分けで示しているよ。
例えば、「祇園精舎」に対応するのが「沙羅双樹」だし、
「おごれる人」に対応するのが「たけき物」ということだね。

これもテストでは良く出るので、よく確認しておこう!

「平家物語」
テスト対策ポイントまとめ

まとめ
  • 平家物語は、鎌倉時代に成立した軍記物語
  • テーマは、平家の興亡こうぼう(栄えていたときから衰えるまで)のありさま
  • 作者は不明で、琵琶法師によって語り継がれて人々に広まった
  • 歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直せるようにしよう
  • 使われている言葉の意味を確認しよう
  • 主題は「人間のはかなさ・永久不変のものはないという無常観」
  • 和漢混交文である
  • 調子は七五調
  • 独特なリズムをもつ語り物
  • 対句の対応する言葉を確認しよう
yumineko
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ここまで学習できたら、ぜひテスト対策練習問題にもチャレンジしてね!
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yumineko
2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。 志望校にトップ10位内で合格を果たす。 勉強をみるにあたって感じたのは、教科書の説明には子供には分かりづらい部分が多く、子供にイメージしやすく噛み砕いて説明するのがとても有効だということ。 同じように教科書の内容が分かりづらいと感じている子供たちの ヒントになれば、との思いで「教科書を分かりやすく通訳するサイト」創設。

POSTED COMMENT

  1. パッパッパパワー より:

    分かりやすくて、参考になります

    • yumineko より:

      コメントありがとうございます。
      お役に立てて良かったです!

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