中学数学「文字の使用」で学ぶ「文字を使った式」の問題の解き方を、7つの問題パターンごとに文字式の作り方からくわしく説明。
目次【本記事の内容】
- 1.文字を使った式とは
- 2.パターン①たし算や引き算を使って表す
- 3.パターン②かけ算やわり算を使って表す
- 4.パターン③2つの文字が登場する
- 5.パターン④図形の面積を表す
- 6.パターン⑤異なる単位のものを揃える
- 7.パターン⑥割合を表す
- 8.パターン⑦速さ・時間・道のりの関係を使う
- 8.まとめ
文字を使った式とは
ザックリいうと
「文章」を、「文字と数字と記号と単位だけ」にすればいい
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文字を使った式のつくり方(基本)
例えば、80円のチョコレートを\(x\)個買ったときの金額を、「文字と数字、記号と単位」だけで表してみよう。
ポイントは、「それぞれの数字や文字が、どういう関係か」 を考えるんだ。
もし3個買った場合の値段は、\(80×3\)で求められるよね。
つまり、チョコレートひとつの値段の「80円」に買った数をかけると、金額がわかる関係。
\(x\)個買ったときもこの関係に当てはまるから、\(x\)個買った時の金額は、
\(80×x\) 円
になるね。
これで「数字(\(80\))」と、「文字(\(x\))」と、「記号(\(×\))」と「単位(円)」だけになったね。
でもここで、ルールが3つあるんだ。
文字を使った式を作るときのルール3つ
①掛け算は「\(×\)」を省略する。
例:\(80×x\)は \(80x\)
②文字と数では、数のほうを先に書く。
例:\(x80\) ではなく、\(80x\)
③割り算は、分数を使って表す。
例:\(80÷x\)ではなく、\(\frac{80}{x}\)
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「割り算=分数」がピンと来ない場合は読んでみよう
例えば、1枚のピザを2人で分けたら、半分になるよね。
半分って、\(\frac{1}{2}\)だよね。
\(\frac{1}{2}\)というのは、「1(つのもの)を、2で分ける(割る)」という意味なんだよ。
この「割り算を分数で表す」というのは、とても重要なワザなので、絶対にマスターしてね!!!
このルールを守って、\(80×x\)の「\(×\)(かける)」は省略して、数字である\(80\)は文字の\(x\)よりも前に書くから、
\(80x\) 円
になるんだ。
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いろいろな数量を文字をつかった式で表すんだけど、よく出るパターンが7つあるよ。
それぞれ例をチェックしてみよう。
パターン①たし算や引き算を使って表す
たし算の関係
例:「\(50\)ページまで読んだ本を、さらに\(x\)ページ読んだ時の読み終わったページ数」
関係は?
\(50\)ページに、\(x\)ページを加えればよい
答え:\(50+x\) ページ
引き算の関係
例:「\(600\)円から\(x\)円を使ったときの残金」
関係は?
\(600\)円から使った\(x\)円を引くと、残金が求められる。
答え:\(600−x\) 円
パターン②かけ算やわり算を使って表す
かけ算の関係
例:「\(80\)円のチョコを\(x\)個買った時の金額」
関係は?
金額は、\(80\)円\(×\)買った数
\(80×x\) 円
でも「\(×\)(かける)」は省略するので、
答え:\(80x\) 円
わり算の関係
例:「\(120\)個のチョコを、クラス\(x\)人で分けたときの1人あたりのチョコの数」
関係は?
\(120\)個を、分ける人数で割る
\(120÷x\) 個
だけど「割る」は分数で表すので、
答え:\(\frac{120}{x}\) 個
パターン③2つの文字が登場する
例:「\(80\)円のチョコ\(x\)個と、\(100\)円のジュース\(y\)本を買ったときの金額」
関係は?
\(80\)円\(×\)買った数と、\(100\)円\(×\)買った数を加える
答え:\(80x+100y\) 円
パターン④図形の面積を表す
例:「底辺が\(x㎝\)で、高さが\(y㎝\)の平行四辺形の面積」
関係は?
平行四辺形の面積の求めかたは「底辺\(×\)高さ」
答え:\(xy\) ㎠
例2:「底辺が\(x㎝\)で、高さが\(y㎝\)の三角形の面積」
関係は?
三角形の面積のもとめかたは「底辺\(×\)高さ\(÷2\)」
答え:\(\frac{xy}{2}\) ㎠
パターン⑤異なる単位のものを揃える
例:「\(x\) km進んで、さらに\(y\)m進んだ時の、進んだ距離の合計」
関係は?
それぞれの進んだ距離を足す。
だけど、\(x\)は「km」で、\(y\)は「m」だから、単位を揃えなければいけない。



1km=1000mだから、\(x\)は\(y\)の1000倍だね。
だから\(y\)をそのままにして、\(x\)だけ1000倍すればいいよ。
答え:\(1000x+y m\)
※または\(y\)は\(x\)の1000分の1と考えて\(x+0.001y\)でもよいよ。
さらに、\(0.001\)は1000分の\(1\)のことだから、\(x+\frac{y}{1000}\) ㎠でもよい。
パターン⑥割合を表す



例:「\(x\)人いるクラスで、サッカー部に入っているのはそのクラスの5%だったとき、その人数」
関係は?
\(x\)の5%が求める人数。
5%というのは、分数で表すと\(\frac{5}{100}\)。
ということは、\(x\)に\(\frac{5}{100}\) をかければいい。
だから答えは\(\frac{5}{100}\)\(x\) 人。
※または、5%は「\(0.05\)をかける」でもよいので、
\(0.05x\) 人 でもOK。
%ではなく、「○割」と聞かれた場合は?
1割は10%のこと。
1.5割なら15%で、2割なら20%だね。
あとは同じように%を分数や少数に直して計算しよう。
パターン⑦速さ・時間・道のりの関係を使う
例:「\(x\)kmを\(40\)分で歩いたときの速さ」
速さ・時間・道のりの問題は、「み・は・じ」の関係を覚えていれば大丈夫!
関係は?
道のりを時間で割ると速さが求められる。
\(x÷40\)
「\(÷\)」を分数で表すので、
答え:\(\frac{x}{40}\) km/分
例2:「時速\(5\)kmで\(x\)時間走った時の道のり」
関係は?
速さと時間をかけると道のりが求められる。
\(5×x\)
「\(×\)」を省略するので、
\(5x \)km
例3:「\(x\)kmを分速\(100\)mで走る時にかかる時間」
関係は?
道のり割る速さで、時間が求められる。
でもここで注意するのが、「単位が揃っているかどうか」。
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ということは、どちらかに揃えないといけないね。
1km=1000mなので、\(x\)を1000倍するよ。
(または100mを1000で割る)
\(1000x÷100\)
「\(÷\)」は分数で表すので、
\(\frac{1000x}{100}\)
約分して、答えは\(10x\) 分
「文字を使った式の作り方」まとめ
- いろいろな数量は、文字を使って表す
- ルール①掛け算は省略する
- ルール②割り算は分数で表す
- ルール③数字と文字では、数字が前になる
- 作り方パターン①たし算や引き算を使う
例:50ページ読んだ本を毎日5ページずつ\(x\)日読む→\(50+5x\)
例:600円から\(x\)円使う→\(600ーx\) 円 - パターン②かけ算や割り算を使う
例:80円を\(x\)個→\(80x\)円
例:120個を\(x\)人で→\(\frac{120}{x}\)個 - パターン③文字を2つ使う
例:80円のチョコ\(x\)個と、100円のジューズ\(y\)本の金額→
\(80x+100y\)円 - パターン④図形の面積を表す
例:長方形など→底辺\(x\)㎝かける高さ\(y\)㎝→\(xy\)㎠
例:三角形など→ 底辺\(x\)㎝かける高さ\(y\)㎝\(÷2\) →\(\frac{xy}{2}\)㎠ - パターン⑤単位を揃える
例:\(x\)kmと\(y\)m→
1km=1000mなので、\(x\)を1000倍する - パターン⑥割合を表す
例:\(x\)の5%→\(\frac{5}{100}x\) - パターン⑦速さ・時間・道のりを求める
「み・は・じ」に当て嵌めて考える。
※単位が揃っているか注意!(時間と分、kmとmなど)
コメント
コメント一覧 (2件)
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Thank you so much. I’m pleased about your comment.
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