「分度器の使い方」角の大きさを調べよう(求め方と練習問題) 

小学校4年生の算数「角の大きさ」と「分度器の使い方」について、「角の大きさ」とはなにか、角の大きさをあらわす単位と記号の書き方、分度器を使って角の大きさをはかる方法をくわしく解説しているよ。

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「分度器の使い方」角の大きさを調べよう (求め方と練習問題)

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目次

「角の大きさ」とは

たとえば、次のアニメーションを見てみよう。
円の中にある、点線が矢印の方向に回転していくとするよ。

角度が大きくなることを説明するGIF

点線が回転していくと、直線と点線のあいだにできている角が大きくなっていることがわかるね。

では、「点線はどのくらい回ったかな?」と聞かれたとするよ。

これまでだと、
「少し回った」とか、
「めっちゃ回ったよ。」という言い方しかできないよね。

そこで登場するのが「角度かくど」っていうものなんだ。
角度っていうのは、「角の大きさ」のことで、
さっきのような、円の中の点線がどのくらい回転したかを数字で表すことができるんだ。

円の中になくても、片方がくっついた2つの線があれば、その間に「角」ができるよね。
この角も、線がどのくらい回転するか(片方からはなれていくか)によって、間にできる角が小さくなったり大きくなったりするよね。

角度とは何か

例えば、次のようになるよ。

角度の例

線が回転すればするほど、(はなれれば、はなれるほど)角は大きくなるね。

角は、数字が大きくなればなるほど、たくさん回転した(はなれた)ということだよ。

角の単位「度」とは

「単位」とは、重さや長さなどをはかったりするときに、基準になる量のことだったね。

たとえば、「長さ」には「cm(センチ)」や「m(メートル)」という単位があったね。

角にも、単位があるんだ。

角の単位は「°」という記号を書いて、「」と読むんだよ。
数字の右上に小さい〇をつけるんだ。

角の単位の記号の書き方を説明しているイラスト

温度を表すときに使う単位の記号「℃」と、まちがえないようにしよう。

角度とは

  • 角の大きさのことを角度という
  • 単位は「°」を使って、「度」と読む
  • 線がどのくらい回転したかを数字で表せる

「直角」とは

角の大きさを表すときに重要な言葉が「直角ちょっかく」なんだ。
直角っていうのは、下のような角のことだよ。

直角

直角っていう漢字の「直」の下の部分を見ると、
直角とはどういう角度かがわかりやすいね。

直角

じつは直角の角の大きさは、「90°」と決まっているんだ。

直角

直角が「90°」であることは、これから先の中学校や高校の学習でもずっと出てくるので、必ず覚えておこう。

「1直角」「2直角」「3直角」「4直角」とは

あと、「1直角」「2直角」「3直角」「4直角」という言葉の説明をするね。

  • 1直角というのは、直角が1つ分で「90°」
  • 2直角というのは、直角が2つ分で90×2=「180°」
  • 3直角というのは、直角が3つ分で90×3=「270°」
  • 4直角というのは、直角が4つ分で90×4=「360°」

になるんだ。

まとめると次のようになるよ。

  • 1直角(90°)
1直角、2直角、3直角、4直角
  • 2直角(180°)
1直角、2直角、3直角、4直角
  • 3直角(270°)
1直角、2直角、3直角、4直角
  • 4直角(360°)
1直角、2直角、3直角、4直角

「5直角ってないの?」って思った人もいるよね。
よいしつもんだね。

4直角って、ちょうど「1周分」になることがわかるかな。

4直角のイラスト

つまり、「5直角」ということは、1回転をすぎてしまって、また1直角と同じになってしまうんだ。
だから、5直角という言葉は使わないよ。

  • 4直角(360°)は1回転
4直角l
  • 2直角(180°)は半回転
2直角

分度器の使い方

長さをはかるときは「定ぎ」という道具があったように、
角度をはかるときは下のイラストのような、「分度器(ぶんどき)」という道具を使うんだ。

分度器のイラスト

どのように使うかは、問題をやりながらかくにんしていこう。

次の角度を分度器ではかりなさい。

角度のはかり方

分度器の使い方を紹介するよ。

分度器

分度器には、「外側の目もり」と、「内側の目もり」があるね。
どちらとも「0から180まで」あることをかくにんしよう。

2つの目もりの違いは、数字の「0から180までの並び方」が逆になっていることだけなんだ。

なぜ向きが逆になっているかというと、角が「∠」のように「右開き」か、それとも「左開き」なのかによって、「0から180までの数字の向き」が逆になるからなんだ。

角の開いている方向や問題によって、外側を使ったり、内側を使ったりすんだよ。
このあとの練習問題で、くわしく説明するので安心してね。

角の大きさのはかり方

ではじっさいに分度器を使って角の大きさをはかってみよう。

角の大きさをはかるときに、注目しなくちゃいけないのが、「赤丸で表した分度器の中心」と「青線」。

分度器

赤丸で表した分度器の中心を、はかりたい角の「ちょう点」に合わせることからスタートするんだ。

①分度器の中心(赤丸)をはかりたい角のちょう点にあわせよう

はかりたい角の「ちょう点」の部分が、分度器の中心(赤丸でしめした部分)にかさなるように、分度器を置く。

角度のはかり方

②青線をどちらかの線にあわせよう

つぎに青線の部分を線に合わせなくてはいけないんだけれど、このとき、➀で合わせた分度器の中心(赤丸)の位置は変えないように注意しよう。

中心の位置は変えないようにしながら分度器を回転させて、青線をどちらかの線にあわせよう。(今回は下の線にあわせたよ。)

角度のはかり方

上の図から、あわせた角度を見ると、
外側の目もりが0、内側の目もりが180になっているよね。

角度のはかり方

180から はかるより
0から はかった方がわかりやすいよね。
定ぎでも0から はかるもんね。

だから
外側の目もりを見ていけばいいんだよ。

③もう一つの線に重なっている目もりを読もう。

もう一つの線に重なっている外側の目もりを見ると「60」になっているね。

角度のはかり方

だから、この角の大きさは60°(60度)だよ。

今回の角は、左がわに開いている角だったね。
では、今度は右がわに開いている角の大きさをはかってみるよ。

次の角度を分度器ではかってみよう。

角度のはかり方

①分度器の中心(赤丸)をはかりたい角のちょう点にあわせよう

角度のはかり方

②青線をどちらかの線にあわせよう

分度器の中心(赤丸)の位置は変えないで、分度器を回転させて、
青線をどちらかの線にあわせよう。今回は下の線にあわせたよ。

角度のはかり方

上の図から、あわせた角度を見ると、
外側の目もりが180、内側の目もりが0になっているよね。

角度のはかり方

180から はかるより
0から はかった方がわかりやすいから
内側の目もりを見ていけばいいんだよ。

③もう一つの線に重なっている目もりを読もう。

もう一つの線に重なっている内側の目もりを見ると70になっているね。

角度のはかり方

だから、この角の大きさは「70°」(70度)だよ。

では、線がみじかい場合の角の大きさのはかり方を紹介するよ。

次の角度を分度器ではかりなさい。

角度のはかり方

さっきと同じように分度器をあわせてみると次のようになるよ。

角度のはかり方

線は「50」と「60」の間ということはなんとなく分かるんだけれど、こまかい目もりがないからハッキリしないね。。

そういうときは、定ぎなどを使って、こまかい目もりがあるところまで線をまっすぐのばしてみよう。

角度のはかり方

こうすると、こまかい目もりが読みやすくなるね。

角度のはかり方

上の図を見て、「角度は125°だ!」と思ってしまった人はいないかな?

今回は、内側の目もりを使っていたよね。
外側の目もりの数字のほうが近いから、間違えそうになってしまうけれど、今回は内側の目もりの「50」と「60」の間なんだから、答えは55°ということになるんだ。

分度器の使い方を説明するイラスト

短くて目もりを読むことができないときは、あわてずに線を定ぎを使ってのばすといいんだね。

180°より大きい角度のはかり方

ふつうの分度器は180°までしかないから、下のような「180°」より大きい角度をはかるときは少し大変なんだ。

180°より大きい角度のはかり方

180°より大きい角度のはかり方を2つしょうかいするね。

2直角(180°)にたす

線を下の図のようにのばすと、青で表した角度は180°になるよね。
あとは、赤の角度「?」を求めて、2つの角度をたしたらよいね。

?の部分だけの角度だったら、分度器ではかることができるよね。

180°より大きい角度のはかり方

180°?の角度をたしたら求めることができるね。

4直角(360°)からひく

今度は、1回転をもとにして考えてみよう。
1回転は360°だったから、求めたい角度は360°から?の角度をひいたものだよね。

?の部分の角度だったら、分度器ではかることができるよね。

180°より大きい角度のはかり方

「角の大きさ」「分度器の使い方」まとめ

「角の大きさ」「分度器の使い方」まとめ

角度とは

  • 角の大きさのことを角度という
  • 単位は「°」を使って、「度」と読む
  • 線がどのくらい回転したかを数字で表せる

直角について

「直角」とは、角度が90°の角のこと

  • 1直角(90°)
1直角、2直角、3直角、4直角
  • 2直角(180°)
1直角、2直角、3直角、4直角
  • 3直角(270°)
1直角、2直角、3直角、4直角
  • 4直角(360°)
1直角、2直角、3直角、4直角

分度器の使い方

  • 分度器とは、角度をはかるための道具
  • 分度器の中心と角のちょう点をあわせて使う。
  • 内側の目もりと外側の目もりがあって、どちらを使うか毎回考える。

180°より大きい角度のはかり方

  • 180°とあと何度かを考えたり、360°からある角度をひいたりして考える

運営者情報

青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。

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