わり算の性質を使って工夫して計算するやり方をわかりやすく解説
小学校4年生の算数で学習する「わり算の性質」について、わり算の性質にはどんなものがあるか、わり算の性質を使ってわり算をかんたんにする工夫のやり方についてわかりやすく解説するよ。
目次
わり算の性質
わり算には次の2つの性質があるんだ。
わり算の性質
- わられる数とわる数に同じ数をかけても、商は変わらない。
- わられる数とわる数を同じ数でわっても、商は変わらない。
どういうことか順番にしょうかいしていくね。
同じ数をかけても商は変わらない
次のわり算を考えよう。
わられる数とわる数に、同じ数「2」をかけてみよう。
12÷6の商を求めると
わられる数とわる数に「2」をかけても、商は変わらないことがわかったね。
次に、わられる数とわる数に、同じ数「3」をかけてみよう。
18÷9の商を求めると
わられる数とわる数に「3」をかけても、商は変わらないことがわかったね。
わられる数とわる数に同じ数をかけても、商は変わらないんだ。
同じ数でわっても商は変わらない
次のわり算を考えよう。
わられる数とわる数を、同じ数「2」でわってみよう。
18÷6の商を求めると
わられる数とわる数を「2」でわっても、商は変わらないことがわかったね。
次に、わられる数とわる数を、同じ数「3」でわってみよう。
12÷4の商を求めると
わられる数とわる数を「3」でわっても、商は変わらないことがわかったね。
わられる数とわる数を同じ数でわっても、商は変わらないんだ。
わり算の性質まとめ
もう一度わり算の性質をかくにんしよう。
わり算の性質
- わられる数とわる数に同じ数をかけても、商は変わらない。
- わられる数とわる数を同じ数でわっても、商は変わらない。
わり算の性質とわり算の工夫
わり算の性質を使うと、わり算をかんたんに計算することができるんだ。
たとえば、次の問題を考えよう。
90÷15を工夫して計算しなさい。
90÷15は、ほんとうなら筆算を使わないと計算できなさそうだよね。
でも、わり算の性質を使うとかんたんに答えを求めることができるんだ。
わられる数とわる数に同じ数をかけても、商は変わらないんだったよね。
なので、「90」と「15」の両方ともを「2倍」してみよう。
「180÷30」だったら、かんたんに計算することができるよね。
180÷30=6だから、
90÷15=6になることがわかったね。
240÷30を工夫して計算しなさい。
「240」と「30」は、両方とも同じ数「10」でわりきれるとピンとくるかな?
わられる数とわる数を同じ数でわっても、商は変わらないんだったよね。
なので、両方とも「10」でわってみよう。
24÷3だったら、かんたんに計算することができるよね。
24÷3=8だから、
240÷30=8になることがわかったね。
6400÷800を工夫して計算しなさい。
「6400」と「800」は、両方とも同じ数「100」でわりきれるとピンとくるかな?
わられる数とわる数を同じ数でわっても、商は変わらないんだったよね。
なので、両方とも「100」でわってみよう。
64÷8だったら、かんたんに計算することができるよね。
64÷8=8だから、
6400÷800=8になることがわかったね。
終わりに0がつくわり算の工夫
さっきの「240÷30」と「6400÷800」のように、
終わりに「0」がつくわり算は次のように工夫するとかんたんに答えを求めることができるんだ。
「240÷30」だったら、
両方から「0」を1つ消して
「24÷3」を計算したらOK。
「6400÷800」だったら、
両方から「0」を2つ消して
「64÷8」を計算したらOK。
終わりに「0」がつくわり算は「0」を同じ数だけ消して計算すればOK
わり算の筆算の工夫
わり算の性質を使って、筆算を工夫して計算してみよう。
わられる数もわる数も終わりに「0」が1つついているから、
1つずつ消してから筆算しよう。
ここまでできたら、あとは今までのわり算の筆算と同じ。
十の位をかくすと、6÷8になるね。
ただ、わりきれないから、商に「0」をたてよう。
ここで「かくしていた十の位」の出番だよ。
64の中に8は8つ入るから、8をたてよう。
次に、わる数8と十の位の上にたてた8をかけた数を64の下に書いて、
64からひくよ。
ここでチェックすることがあったね。
ひき算した数がわる数8より小さいかをかくにんしよう。
0は8より小さいからOKだね。
これで筆算は終わり。
640÷80=8と求めることができたね。
わり算の筆算でも、終わりに「0」がつくときは「0」を同じ数だけ消して筆算しよう
「0」を消す練習をしていこう。
(1)8400÷500
どちらとも、終わりに「0」が2つあるから、両方から「0」を2つずつ消すよ
(2)8400÷550
8400には「0」が2つあるけど、
550には「0」が1つしかないね。
同じ数しか「0」を消すことができないから、両方から「0」を1つだけ消すよ。
あまりのあるわり算の筆算の工夫
あまりのあるわり算のときは気をつけなくてはいけないことがあるんだ。
次のわり算を計算してみよう。
わられる数もわる数も終わりに「0」が1つついているから、1つずつ消してから筆算しよう。
ここまでできたら、あとは今までのわり算の筆算と同じ。
十の位をかくすと、8÷6になるね。
8の中に6は1つ入るから、商に「1」をたてよう。
次に、わる数6と百の位の上にたてた1をかけた数を8の下に書いて、
8からひくよ。
ここで「かくしていた十の位」の出番だよ。
5をおろそう。
25の中に6は4つ入るから、十の位の上に「4」をたてよう。
次に、わる数6と十の位の上にたてた4をかけた数を25の下に書いて、
25からひくよ。
850÷60=14あまり1と求めることができたと思うけど、
じつは、これではまちがっているんだ。
0を消したわり算で、あまりがある場合は、消した「0」の数だけ、あまりに「0」をつけるんだ。
だから、答えは
850÷60=14あまり10と求めることができるよ。
検算してみよう
わる数に商をかけて、あまりをたすと、わられる数になっているから、答えは
850÷60=14あまり10
になることがかくにんできたね。
商とあまりを求める練習
下の筆算の商とあまりを求めなさい。
0を消したわり算で、あまりがある場合は消した「0」の数だけ、あまりに「0」をつけるんだったから、あまりは「1」ではなく、「100」になるよ。
上の筆算から、商は42、あまりは100になることがわかるね。
あまりのあるわり算の筆算で気をつけること
0を消したわり算の筆算で、あまりがでる場合は気をつけることがあるんだ。
あまりのあるわり算の筆算で気をつけること
- 0を消したわり算で、あまりがある場合は
消した「0」の数だけ、あまりに「0」をつける。
「わり算の性質と工夫」まとめ
「わり算の性質と工夫」まとめ
- わられる数とわる数に同じ数をかけても、商は変わらない。
- わられる数とわる数を同じ数でわっても、商は変わらない。
- 終わりに「0」がつくときは「0」を同じ数だけ消すことができる。
- 0を消したわり算で、あまりがある場合は
消した「0」の数だけ、あまりに「0」をつける。
運営者情報
ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。