石井睦美『銀色の裏地』ポイント解説!あらすじ・心情の変化・人物像まとめ
小学校5年生の国語(光村図書)で最初に学習する、石井睦美(いしいむつみ)『銀色の裏地』のテスト対策ポイントをわかりやすく解説するよ。
クラスがえで仲良しグループから一人だけ離れてしまった主人公・理緒(りお)の心のもやもやが、新しい友達である高橋さんとの出会いや「空」の様子を通してどのように変わっていくのか、大切なポイントを一緒に確認しよう。
『銀色の裏地』テスト対策ポイントまとめ
- 登場人物の性格や特徴を表す「人物像(じんぶつぞう)」を読み取ろう
- 「理緒」の心情の変化や行動の理由を、関わった人物ごとに整理しよう
- 「空」の描写(もり空と、その向こうにある銀色の裏地)と、理緒の気持ちの重なりを理解しよう
- 題名『銀色の裏地』に込められた本当の意味をおさえよう
目次
1. 『銀色の裏地』の基本情報:【登場人物とあらすじ】
物語を読むときは、まず「誰が、どんな状況にいるのか」をしっかりつかむことが大切だよ。
登場人物の紹介
・理緒(りお)
この物語の主人公。クラスがえで仲良しのあかね・希恵と別のクラスになり、一人ぼっちになったようなさみしさや不満を感じている。
・高橋さん
理緒の新しいクラスの隣の席の女の子。作文で賞を取ったことがあり、最初は「つんとすましている」ように見えたけれど、実は想像力が豊かで前向きなおもしろい人。
・あかね / 希恵(きえ)
理緒の元クラスメートで、仲良し三人グループ。新しいクラスでも二人は一緒になった。理緒をはげまそうとするが、少し距離ができてしまったように感じる。
・お母さん
理緒のお母さん。くもり空なのに「今日もいい天気」と言って、理緒を学校へ送り出す。
・土田君
理緒の近所に住んでいて、小さいころからの幼なじみ。理緒の複雑な顔を見て「なんて顔してんの」とずばりと言ってくる。
『銀色の裏地』あらすじ
「銀色の裏地」
作:石井睦美(いしいむつみ)
クラスがえで、仲良し三人グループのうち、理緒だけが別のクラスになってしまった。あかねと希恵は理緒をはげましてくれるが、理緒の心のもやもやは晴れない。
新しいクラスで隣の席になった高橋さんは、作文で賞を取ったことがあり、近寄りがたいと思っていた。しかし給食の時間、嫌いなしいたけを「世界一おいしいもの」と想像して食べる高橋さんを見て、理緒は彼女がおもしろい人だと気づく。
放課後、高橋さんに誘われてプレーパークへ行った理緒は、くもり空を見上げながら「銀色の裏地」という言葉を教えてもらう。
厚い雲の裏側は、太陽の光で銀色に輝いている。だから、いやなことがあっても、いいことはちゃんとある。その言葉を聞いた理緒の心は晴れやかになり、はずむような声を取り戻すのだった。
2. 新しい言葉「人物像(じんぶつぞう)」と、理緒との関係性
5年生の国語では、「人物像(じんぶつぞう)」という新しい言葉を学習するよ。
たろう
くまごろう高橋さんの「人物像」とギャップ
高橋さんは、理緒にとって人物像が大きく変わった人だね。
最初は、作文コンクールで賞を取って「つんとすまして」いるように見えたから、「話しかけにくくて、近寄りがたい人」という人物像だったよ。
でも、給食の時間におしゃべりをして、嫌いなしいたけを想像力で乗り越えようとする姿を見て、「全然つんつんしていない、おもしろくて前向きな人」という人物像に変わったんだ。
3. 【テスト頻出】理緒の心情の変化と行動の理由を読み解く
この物語の最大のポイントは、周りの人との関わりを通して、理緒の心がどう変化していったかを深く読み取ることだよ。
くまごろうあかね・希恵との関係(二人の世界との距離感)
理緒は、理屈では「どの学年も2クラスだから、絶対に1人ずつになることはない」と百も承知(よく分かっていること)だった。でも、心がそれを受け入れられず、「公平に一人ずつにしてほしかった」と不満を感じていたね。
【Q】どうして理緒は「三人でいても、なんだかもう、二人と一人みたいだった」と感じたの?
二人が「これからだって遊べるよ」「そうだよ」とはげましてくれたよね。でも、そのやりとり自体が、すでに「同じクラスの2人」が「別のクラスの1人(理緒)」をなぐさめているような空気になっていたんだ。同じ目線ではなく、壁や距離ができてしまったと感じたから、「二人と一人」みたいに思えたんだね。
【Q】下校時、あかねと希恵が帰るのを見たのに、追いかけなかったのはなぜ?
これまでは自然に合流して一緒に帰っていたはずだよ。でも、理緒の中で「二人と一人」の壁を感じてしまっていたから、二人の世界に入っていくのがためらわれたり、声をかける勇気が出なかったりしたからだと考えられるよ。
高橋さんとの関係(もやもやからの解放)
【Q】どうして理緒は、最初は高橋さんに「話しかけにくい」と感じたの?
高橋さんが賞をとったとき「つんとすまして」見えたよね。それに加えて、理緒自身が「文章を書くのが苦手」だったから、「すごい賞を取るような人と自分は違う」というような劣等感(れっとうかん)や壁を感じていたからだと読み取れるよ。
【Q】高橋さんがおもしろい人だと発見しても「すなおに喜べなかった」理由と、さらにそれに「もやもやした」理由は?
親友と離れてしまってさみしくて落ち込んでいる「かわいそうな自分」でいるはずなのに、高橋さんのおもしろさに惹(ひ)かれ、新しいクラスを楽しもうとしている自分に気づいたんだ。その自分の心の変化に戸惑(とまど)い、罪悪感を感じたから「喜べない」「もやもやする」という複雑な気持ちになったんだね。
【Q】高橋さんは理緒の気もちに気づいていたの? どうしてプレーパークにさそったの?
高橋さんは、理緒が給食の時に「なんて顔(落ち込んだりもやもやした顔)」をしていたことや、下校時に一人でポツンとしていたことから、理緒が何か悩んで落ち込んでいることに気づいていたと考えられるよ。
だから、理緒をはげますために、空が広く見えるプレーパークに誘って「銀色の裏地」の話をしてくれたのかもしれないね。
【Q】「もしかして、わたしの気もちに気づいていたの。」と思ったのに、聞かなかったのはなぜ?
高橋さんは「悩んでるの?」と直接聞かずに、ことわざを通してそっと励ましてくれたよね。
理緒は、その高橋さんのさりげない優しさや心づかいが心に染みたから、わざわざ言葉にして確かめなくても、もう心が通じ合っていると感じたんだ。
お母さんとの関係(おかしさと愛情の発見)
【Q】くもり空なのに、お母さんが「いい天気」と言ったのはなぜ?
クラスがえで落ち込んでいる理緒の暗い気分を吹き飛ばすように、あえて明るい言葉で「はっぱをかけた(元気づけた)」んだね。お母さんなりの愛情表現だよ。
【Q】急に今朝のお母さんのことを話したくなったのはなぜ? 高橋さんが「いいお母さん」と言った理由は?
高橋さんの「銀色の裏地(くもり空の上には太陽がある)」という話を聞いて、今朝のお母さんの「くもり空だけど、いい天気」という言葉が、全く同じ前向きな意味だったことに気づいたんだ。お母さんの愛情に気づいて嬉しくなり、高橋さんに共感してもらいたくなったんだね。
高橋さんも、お母さんが「銀色の裏地」と同じように見方を変えて物事の明るい面を見ようとする、前向きで素敵な考えの持ち主だとわかったから「おもしろい、いいお母さんだね」と言ったんだ。
【Q】物語の最後、理緒の声が「はずんだ」のはなぜ?
「銀色の裏地」という前向きな言葉を知り、お母さんの愛情にも気づき、そして何より高橋さんという素敵な友達と心が通じ合ったことで、心が少し軽くなり、希望を持てるようになったからだね。
4. 「空」の情景描写と理緒の心の重なり
物語の中で、景色や天気の様子を描くことを情景描写(じょうけいびょうしゃ)というよ。情景描写は、登場人物の心を映し出していることが多いんだ。
たろう
くまごろうでも、高橋さんは同じくもり空を見て「空を見るのに絶好の天気」と言ったんだ。なぜなら、雲があるからこそ、その裏側にある「銀色の光」を想像できるからだね。
5. 題名『銀色の裏地』の意味と作者の伝えたいこと(主題)
題名の『銀色の裏地』とは、外国(イギリス)の古いことわざなんだ。
「全ての雲には銀色の裏地がある」というのは、どんなに厚く暗い雲(悪いことや悲しいこと)であっても、その上には太陽があり、雲の裏側は銀色に光り輝いている、という意味だよ。
たろう『銀色の裏地』で作者が伝えたいこと(主題)
どんなに辛いことや嫌なことがあっても、見方や考え方を変えれば、その裏によい面や希望があるかもしれない。だから希望を持って前向きに生きていこう、というメッセージ。
理緒はクラスがえで一人になり、まさに「くもり空」のような気持ちだった。でも、高橋さんという新しい友達(銀色の光)と出会えた。作者は、読者である5年生のみんなにも、この「銀色の裏地」を見つける想像力を持ってほしいと願っているのかもしれないね。
6. 『銀色の裏地』言葉の意味
テストに出やすい言葉の意味をまとめたよ。しっかり覚えよう!
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 百も承知(ひゃくもしょうち) | そのことについて、十分すぎるほどよく分かっていること。 |
| 心がみとめる | 頭(理屈)ではなく、自分の素直な気持ちとして受け入れること。 |
| 相づちを打つ(あいづちをうつ) | 相手の話にうなずいたりして、調子を合わせること。 |
| はっぱをかける | 強い言葉をかけて、元気づけたりはげましたりすること。 |
| こみ上げる | 感情や笑いなどが、心の奥から自然とわきあがってくること。 |
| 意気込む(いきごむ) | 「よし、やるぞ!」と気合を入れること。はりきること。 |
| つんとすまして | 気どって、人に冷たい態度をとっている様子。 |
| まぎれもなく | まちがいなく。どう見てもはっきりと。 |
| 苦しまぎれ(くるしまぎれ) | 困りきったあげく、無理やり何かをすること。 |
| 絶好(ぜっこう) | これ以上ないほど、ちょうどよいこと。 |
| ためらいもなく | 迷うことなく。すぐに思い切って。 |
| はずむような声 | うれしさや期待で、明るく元気いっぱいに響く声のこと。 |
7. 『銀色の裏地』5年生の新出漢字と読み方
本文に出てくる、5年生で新しく習う漢字をピックアップしたよ。漢字テストで間違えないように練習しておこう!
| 漢字 | 音読み | 訓読み |
|---|---|---|
| 承 | ショウ | うけたまわ(る) |
| 厚 | コウ | あつ(い) |
| 状 | ジョウ | |
| 絶 | ゼツ | た(つ)・た(える) |
| 像 | ゾウ |
8. 『銀色の裏地』テスト対策ポイントまとめ
『銀色の裏地』は、新しい学年やクラスになったときの不安な気持ちに、とても優しく寄り添ってくれる物語だね。
テストでは、理緒の気持ちが場面ごとにどう変化したか、なぜそんな行動をしたのかと、「銀色の裏地」という言葉が持つ意味がよく聞かれるよ。
『銀色の裏地』テスト対策ポイントまとめ
- 「人物像」とは、性格や特徴を総合的にとらえたもののこと。
- 理緒は、頭で分かっていても心が受け入れられず、さみしさや不満を感じていた。
- 高橋さんは、実は「想像力が豊かでおもしろい人」だった。
- くもり空の描写は、理緒の沈んだ心を映し出している。
- 「銀色の裏地」には、「いやなことがあっても、いいことはちゃんとある」という意味が込められている。
ここまで学習できたら、ぜひ『銀色の裏地』のテスト対策練習問題とドリルに挑戦しよう!
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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

