「わり算の筆算」のやり方をわかりやすく解説(2けたのわり算)
小学校4年生の算数で学習する「2けたのわり算の筆算」について、わり算の筆算のやり方・書き方をていねいにわかりやすく解説するよ。
わり算の筆算のやり方を、5ステップにわけてくわしく説明するよ。商のたて方、わられる数のおろし方、わり算の筆算でミスをしやすいポイントなどかくにんしよう!
目次
2けたのわり算は、3年生で学習したね。
4年生では、2けたのわり算を「筆算」でとくやり方を学習をするよ。
わり算の筆算のやり方を知っていると、「84÷2」のような「わられる数が大きい計算」でもかんたんに求めることができるんだ。
まず、小学3年生で学習したわり算のふく習をしよう。
小学3年生のわり算のふく習
小学3年生のわり算のふく習
①24÷3
・24の中に3がいくつ入るか考えると8つだね。
・3と8をかけたら24になるってことも、かくにんしておこう。
②32÷8
・32の中に8がいくつ入るか考えると4つだね。
・8と4をかけたら32になるってことも、かくにんしておこう。
③32÷9
・32の中に9がいくつ入るか考えると3つだね。
・ただ、9が3つだと、9×3=27になって、あまりが出るよ。
・あまりは32-27=5だよ。
④38÷5
・38の中に5がいくつ入るか考えると7つだね。
・ただ、5が7つだと、5×7=35になって、あまりが出るよ。
・あまりは38-35=3だよ。
2けたのわり算の筆算のやり方
72÷3を筆算を使って計算しなさい。
まず、わり算の筆算は次のように書くよ。
家の屋根みたいな記号を使うんだ。
わられる数が家の中で、わる数が外に出ることを覚えておこう。
さっそく筆算をしていこう。
72って、十の位と一の位があるんだけれど、筆算をするときには、十の位と一の位、順番に計算をするんだ。
まずは、十の位だけをわり算するよ。
なので、一の位は「ちょっとまっていてね」と、手でかくしてしまおう。
筆算がしやすいように、マス目もつけてみたよ。
最初のうちはマス目があったほうがわかりやすいと思うよ。
一の位をかくすと、7÷3になるね。
ステップ1:十の位をわる
十の位の「7」を「3」でわるよ。
7の中に3がいくつ入るか考えると2つだね。
だから、十の位の屋根の上に「2」を書こう。
十の位の屋根のに「2」を書くことを
十の位に「2」をたてるっていうよ。
ステップ2:たてた数とわる数をかける
次に、わる数3と十の位の上にたてた2をかけた数を7の下に書くよ。
ステップ3:十の位でひき算をする
7から6をひくよ。
ステップ4:いちどチェックしよう
ここでチェックすることがあるんだ。
ひき算した数がわる数3より小さいかをかくにんしよう。
小さかったらOK。次のステップにいこう。
ステップ5:一の位をおろす
十の位のわり算はもうできることがないね。
だから、ここで「かくしていた一の位」の出番だよ。
かくしていた一の位の「2」を下におろそう。
一の位の数字を、今計算している場所にもってこないと計算しづらいよね。
この数字を計算している場所までもってくることを「おろす」と言うんだよ。
ここまでのステップをふりかえると、次のようになるよ。
下のステップ1~5をひたすらくりかえすのが、わり算の筆算なんだ。
わり算なのに、かけ算やひき算もでてくるね。
わり算の筆算のステップ
- ステップ1 わる
- ステップ2 かける
- ステップ3 ひく
- ステップ4 チェック
- ステップ5 おろす
それでは、このステップを今度は「一の位とわる数」でくりかえすよ。
ステップ1:一の位をわる
ここからは、おろしてきた一の位の数字の出番だね。
ただ、十の位をわったときに、あまりが出ていた場合(今回なら「1」があまったね)は、そのあまりと一の位の数字が合体するのでちゅういしてね。
今回は、十の位で1があまっていたよね。
十の位の1ということは、これは「10」のことなんだ。
あまっていた「10」と、おろしてきた一の位の「2」を合体させて、「12」をわることになるよ。
12の中に3がいくつ入るか考えると4つだね。
だから、一の位に「4」を書こう。
ステップ2:たてた数とわる数をかける
次に、わる数3と一の位の上にたてた4をかけた数を12の下に書くよ。
ステップ3:ひき算をする
12から12をひくよ。
ステップ4:チェック
ここでチェックすることがあったね。
ひき算した数がわる数3より小さいかをかくにんしよう。
0は3より小さいからOKだね。
ステップ5は「おろす」なんだけれど、2けたのわり算なので、これ以上おろせるものは残っていないよね。
だから、これで72÷3の筆算は終わりになるよ。
屋根の上に乗っている24がわり算の答え
ここまでできたら、屋根の上に乗っている数字をみてみよう。
これが、わり算の答えになっているよ。
わり算の答えのことを「商」というから、「72÷3の商は24」と求めることができたね。
わり算の筆算のやり方の流れ
72÷3の筆算の流れをまとめると、次のようになるよ。
わり算のけん算
わり算の筆算は、すこしややこしいよね。
だから、とちゅうでミスをしてしまうことも多いんだ。
だから、できるだけ「けん算」をしてチェックするくせをつけよう。
けん算っていうのは、本当に計算があっているのかをたしかめる方法だったね。
たとえば、今回の「72÷3」のわり算の答えは次のようになったね。
じゃあ、本当に答えが24であっているのかたしかめるために、わる数の「3」と商の「24」をかけ算してみよう。
計算すると72になるから、
答えはあっているということになるね。
テストなどでは、とくにこの「けん算」をすることが大切になってくるよ。
せっかく一生けんめい筆算をしたのに、ちょっとのミスで答えがまちがえていたら大なしだよね。
わり算のけん算
- わる数と商をかけて、わられる数になっているか確認をしよう。
わり算の筆算の練習問題
81÷3を筆算を使って計算しなさい。
ステップ1:十の位をわる
8の中に3がいくつ入るか考えると2つだね。
だから、十の位に「2」を書こう。
十の位に「2」を書くことを
十の位に「2」をたてるっていうんだったよね。
ステップ2:たてた数とわる数をかける
次に、わる数3と十の位の2をかけた数を8の下に書くよ。
ステップ3:十の位でひき算をする
8から6をひくよ。
ステップ4:いちどチェックしよう
ひき算した数がわる数3より小さいかをかくにんしよう。
小さかったらOK。次のステップにいこう。
ステップ5:一の位をおろす
かくしていた一の位の「1」を下におろそう。
ここまでのステップをくりかえそう。
ステップ1:一の位をわる
十の位で余った「2(20)」と、おろしてきた「1」を合体させて、「21」をわるよ。
21の中に3がいくつ入るか考えると7つだね。
だから、一の位に「7」を書こう。
ステップ2:たてた数とわる数をかける
次に、わる数3と一の位の7をかけた数を21の下に書くよ。
ステップ3:ひき算をする
21から21をひくよ。
ステップ4:チェック
ひき算した数がわる数3より小さいかをかくにんしよう。
0は3より小さいからOKだね。
ステップ5は「おろす」だけれど、これ以上おろせるものは残っていないよね。
だから、これで81÷3のひっ算は終わりになるよ。
屋根の上に乗っている27がわり算の答え
81÷3=27と求めることができたね。
わり算の筆算で「ひき算をしたらチェックすること」
わり算の筆算でチェックすることは、
ひき算をした答えが、わる数より小さくなっているか。
わり算の筆算で間違えるパターン
もし、8の中に3がいくつ入っているかを考えるときに、「1つ入る」としてしまったらどうなるか見てみよう。
わる数3と十の位の1をかけた数を8の下に書くよ。
8から3をひくよ。
ひき算した数がわる数3より小さいかをかくにんしよう。
ひき算した数は5だから、わる数より小さくないよね。
ということは、十の位に書いた「1」がまちがっていることになるんだ。
チェックしないまま筆算を進めていくと、ぜんぜんちがう答えになってしまうから、ひき算をした答えが、わる数より小さくなっているかを必ずチェックしよう。
「わり算の筆算のやり方(2けた)」まとめ
わり算の筆算はくりかえし練習していくと、速く計算できるようになるから、教科書や問題集などにのっている筆算をたくさんやっていくといいよ。
「わり算の筆算(2けた)」まとめ
- わり算の筆算を使うことで、
大きな数のわり算かんたんに求めることができる。 - わり算の筆算は
わる、かける、ひく、チェック、おろすをくりかえす。 - ひいた数がわる数より小さくなっているかチェックする。
- わり算の筆算の形は次の通り
十の位でわりきれる場合
- 十の位でわりきれても、一の位の計算を忘れないようにする
- 十の位のひき算が0になっても、一の位の計算を忘れないようにする。
答えがあっているかたしかめる
- けん算をする
わる数と商をかけて、あまりをたして、「わられる数」になっているかをかくにんしよう。
今回は2けた÷1けたの筆算だったけど、
次は3けた÷1けたの筆算にバージョンアップするよ。
ただ、2けた÷1けたの筆算ができていれば、3けたでもやることは同じだから、2けた÷1けたの筆算をマスターしておこう。
運営者情報
ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。