「小数のかけ算(小数×整数)」やり方と考え方・小数点の位置は?
小学校4年生の算数で学習する「小数のかけ算(小数×整数)」のやり方と考え方、筆算のやり方やポイントをわかりやすく解説するよ。
答えの小数点の位置はどこになるのか?練習問題を解きながらくわしく確認ができるので、小数のかけ算をしっかりマスターしよう!
目次
小数のかけ算のポイント
「小数のかけ算」のうち、小学4年生では「小数×整数」の計算を勉強していくよ。
小数×整数は、次のような計算だね。
・0.3×5
・0.8×7
・0.02×8
小数のかけ算なんて、どうすればいいの?とむずかしそうに感じるかもしれないね。
小数のかけ算のポイント「整数として考えよう」
小数のかけ算のポイントは、いちど「小数」ではなく、「整数」として考えること。
整数としていつも通りにかけ算をして、もとめた答えにまた小数点をつけてあげればいいんだ。
だから、整数のかけ算がわかっていれば、楽勝だよ。
たとえば「0.3×5」だったら、小数の「0.3」をいちど整数の「3」として計算してあげるんだ。
「0.3」を「3」にしたら10倍になっているよね。
そんなことしたら、答えが10倍になっちゃうよ。
そうだね。
でも、答えが10倍になっちゃうということは、求めた答えを10で割ってあげれば元通りになるということだよね。
小数のかけ算のポイント「小数点に注目しよう」
でも、この「10倍にする」とか「10で割る(10分の1にする)」計算をひとつひとつしていたら大変だよね。
そんなときに便利なのが「小数点」。
小数点は、右にひとつずれると、「10倍になる」し、「左にひとつずれると「10分の1になる」よね。
だから、小数のかけ算では、小数点がいくつずれているかに注目して、整数として計算して求めた答えに「もともとずれていた分の小数点」を打ってあげればいいんだよ。
ではじっさいに問題を解きながら考えてみよう。
0.3×5を計算しましょう。
まずは「0.3」を10倍して「3」として計算するんだったよね。
小数点に注目してみよう。
0.3は小数点が右から1つずれているね。
この「右から1つずれていた」ことをおぼえておくんだ。
そうしたら、整数として考えて「3」と「5」をいつもどおりにかけるよ。
3×5=15
こうしてもとめた答えに、「もともとずれていた分の小数点」を打ってあげるんだ。
「右から1つずれていた」のだから、「15」にも右から1つのところに小数点を打とう。
そうすると、「15」は「1.5」になったね。
これで、小数のかけ算はカンペキだよ。
答え:0.3×5=1.5
0.8×7を計算しましょう。
「0.8」を「8」として考えるよ。
0.8は小数点が右から1つずれているね。
8×7=56
だから、「56」にも右から1つのところに小数点を打とう。
答え:0.8×7=5.6
0.02×8を計算しましょう。
「0.02」を「2」として考えるよ。
0.02は小数点が右から2つずれているね。
2×8=16
だから、「16」にも右から2つのところに小数点を打とう。
答え:0.02×8=0.16
小数のかけ算のポイント
- 小数をいちど整数として考える(小数点が右からいくつずれていたかを覚えておく)
- 整数×整数でいつも通りかけ算をする
- もとめた答えに、ずれていた分の小数点を打つ
小数のかけ算の考え方
小数のかけ算を、いちど整数になおして計算する方法を学習したね。
でも、そもそも「小数のかけ算とはどういうことか」も確認しておこう。
0.3×5のかけ算を見ていこう。
「0.3×5」とは、「0.3が5こ分ある」という意味なので、図で表すと下のようになるね。
このままだと少しわかりにくいので、もうすこし細かく考えるよ。
0.3は、「0.1が3こ分」だよね。
なので、0.3をさらに0.1に細かく分けてみるよ。
つまり「0.3」は、0.1が3つなんだよね。
それが5つ分あるということは、0.1が15こ分あるということだよね。
0.1の15こ分は、1.5だね。
だから0.3×5=1.5と求めることができるよ。
そもそものかけ算としての考え方は、小数がついているだけで、整数のときとおなじだね。
キホン的な考え方は整数とおなじだけれど、やっぱり小数がついている分、計算しづらいところがあるよね。
そこで、もうひとつの考え方を紹介するよ。
小数のかけ算の考え方②
もうひとつの小数のかけ算の考え方は、10倍したり、10で割ったりする方法。今回学習した、「いちど整数として考える」ときに使った考え方だね。
どういうことをしているのか、もういちどくわしく確認してみよう。
0.3×5のかけ算を見ていこう。
0.3を10倍すると「3」になるから、3×5を計算しよう。
勝手に10倍して答えを求めたから、今度はもとにもどす必要があるよね。
10倍の反対だから10で割るよ。
15を10でわると1.5になるから、
0.3×5=1.5と求めることができるんだね。
小数のかけ算の筆算のやり方
小数のかけ算の筆算のポイントも、「いちど整数として考える」ことなんだ。
小数点をかくして、整数のかけ算としていつも通り筆算をして、もとめた答えに、もともとついていた小数点を打てばいいんだよ。
3.6×7を筆算で計算しましょう。
まずは、小数点がついたままでいいので、整数のかけ算のときのように、右にそろえてそれぞれの数を書くよ。
そうしたら、小数点をかくして、いつも通りかけ算の筆算をしてみよう。
いつもどおり筆算をして答えをもとめたら、もとどおりに小数点を打つよ。
3.6は、小数点が右から1つずれているよね。
ということは、答えの「252」にも、右から1つずれたところに小数点を打とう。
答え:3.6×7=25.2
2.13×7を筆算で計算しましょう。
小数点がついたままでいいので、右にそろえてそれぞれの数を書くよ。
小数点をかくして、いつも通りかけ算の筆算をしよう。
答えがもとまったら、もとの小数点の位置を確認するよ。
「2.13」は、小数点が右から2つずれているよね。
ということは、答えの「1491」にも、右から2つずれたところに小数点を打とう。
答え:2.13×7=14.91
小数のかけ算の筆算のポイント
- 小数点がついたまま、いつも通り右にそろえて数を書く。
- 整数のかけ算の筆算とおなじように計算する。
- もとの小数点が、右からいくつずれていたかを確認して、もとめた答えにも同じところに小数点を打つ。
小数のかけ算の練習問題
小数のかけ算になれるために、練習問題にちょうせんしよう。
0.3×2を計算しましょう。
「0.3」をいちど整数と考えて、「3」と「2」をかけて「6」になるね。
「0.3」は小数点が右から1つずれているから、
「6」にも右から1つずれたところに小数点を打とう。
そうすると、「.6」になるね。
「.6」ということは「0.6」だよ。
答え:0.3×2=0.6
57×0.9を計算しましょう。
暗算で計算するのはむずかしそうだから、筆算を使おう。
まず、「0.9」の小数点をかくして、いつも通りかけ算の筆算をしよう。
「0.9」は小数点は右から1つずれているよね。
ということは、答えの「513」にも、右から1つずれたところに小数点を打とう。
答え:57×0.9=51.3
14.5×17を計算しなさい。
暗算で計算するのはむずかしそうだから、筆算を使うよ。
小数点をかくして、いつも通りかけ算の筆算をしよう。
「14.5」の小数点は右から1つずれているよね。
ということは、答えの「2465」にも、右から1つのところに小数点をうとう。
答え:14.5×17=246.5
「小数のかけ算」まとめ
- 小数点を無視してかけ算してから、小数点を考える。
- 小数点が右からいくつずれているかを数える。
答えには、右からその数ぶんいったところに、小数点をうつ。
小学5年生になると
「2.3×4.5」のような小数×小数のかけ算を勉強するよ。
ただ、今回のやり方がわかっていれば、
同じように計算できるから、今回の内容をしっかり理解してできるようにしておこう。
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ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。
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