「分母がちがう分数の大きさ」分数の大きさ比べをわかりやすく解説
分数の大きさの比べ方は?分母がちがう分数の大きさはどうやって比べるのか?「分母がちがう分数の大きさ」の比べかたや、分母がちがっても同じ大きさの分数とはどんなものかなどをわかりやすく解説するよ。
目次
分数の大きさをくらべてみよう
前回、分数の表し方について勉強したよね。
分数の表し方では、「真分数」や「仮分数」や「帯分数」という言葉が登場したと思うけれど、今回の「分数の大きさくらべ」では、真分数で考えていくよ。
真分数というのは、\(\frac{1}{4}\)、\(\frac{4}{5}\)、\(\frac{1}{7}\)、\(\frac{9}{10}\)のような、分子が分母より小さい分数のことだったよね。
4年生の算数では、分数の大小をくらべることができるパターンは2つあるよ。
分数の大きさをくらべられる2パターン
- 分母が同じ分数
- 分子が同じ分数
じゅんばんにしょうかいしていくね。
分母が同じ分数の大きさをくらべよう
分数の大きさをくらべられるパターン1つ目の
「分母が同じ分数」をみていこう。
れいだい①
\(\frac{1}{3}\)と\(\frac{2}{3}\)って、
どちらとも分母が「3」で同じだよね。
じゃあ、\(\frac{1}{3}\)と\(\frac{2}{3}\)ってどっちが大きいかな?
\(\frac{1}{3}\)と\(\frac{2}{3}\)を図で表してみよう。
- \(\frac{1}{3}\)は、3等分した1つ分
- \(\frac{2}{3}\)は、3等分した2つ分
上の図からもわかると思うけれど、
\(\frac{2}{3}\)の方が\(\frac{1}{3}\)より大きいよね。
れいだい②
\(\frac{1}{6}\)と\(\frac{5}{6}\)って
どちらも分母が「6」で同じだよね。
じゃあ、\(\frac{1}{6}\)と\(\frac{5}{6}\)ってどっちが大きいかな?
\(\frac{1}{6}\)と\(\frac{5}{6}\)を図で表してみよう。
- \(\frac{1}{6}\)は、6等分した1つ分
- \(\frac{5}{6}\)は、6等分した5つ分
上の図からもわかると思うけど、
\(\frac{5}{6}\)の方が\(\frac{1}{6}\)より大きいよね。
分母が同じ分数のくらべかた
図であらわしてみると、とても簡単だね。
「分母が同じ分数の場合は、分子が大きい分数の方が大きくなる」んだ。
でもこれって当たり前だよね。
分母が同じ分数は、全体を同じ数字で等分(分けた)したもので、分子の数は「それがいくつあるか」をあらわすものだよね。
分子の数が大きくなればなるほど、等分したものがたくさんあることになるから、その分数の方が大きくなるよね。
分母が同じ分数の大きさのくらべかた
- \(\frac{1}{6}\)と\(\frac{5}{6}\)のような分母が同じ数字の分数の大小は、分子の数が大きい方が「大きい」
分子が同じ分数の大きさを比べよう
分数の大きさをくらべられるパターン2つ目の
「分子が同じ分数」をみていこう。
分子が同じであればいいので、「分母がちがう分数の大きさ」でもくらべられるということだね。
れいだい①
たとえば、\(\frac{1}{3}\)と\(\frac{1}{6}\)ってどっちが大きいかな?
分母はちがうけれど、どちらとも分子が「1」で同じになっているね。
- \(\frac{1}{3}\)は、3等分した1つ分
- \(\frac{1}{6}\)は、6等分した1つ分
どちらも「1つ分」なんだけれど、
\(\frac{1}{6}\)の方が、「6等分」されているから
「1つ分」は小さくなっているよね。
れいだい②
じゃあ、\(\frac{2}{5}\)と\(\frac{2}{9}\)ってどっちが大きいかな?
どちらとも分子が「2」で同じになっているね。
- \(\frac{2}{5}\)は、5等分した2つ分
- \(\frac{2}{9}\)は、9等分した2つ分
どちらも「2つ分」なんだけれど、
\(\frac{2}{9}\)の方が、「9等分」されているから
「2つ分」は小さくなっているよね。
分子が同じ分数のくらべかた
「分子が同じ分数の場合は、分母が大きい分数の方が小さくなる」んだ。
だって、分母が大きいということは、それだけ「小さく等分している」ということになるからね。
同じものをわけるとき、たくさんにわけたほうが1つあたりの大きさは小さくなるよね。
分子は、「〇つ分」をあらわすものだよね。そして分母は、「いくつにわけているか」だよね。
「〇つ分」が同じなのであれば、たくさんにわけられているもののほうが、その大きさは小さくなるね。
分子が同じ分数の大きさのくらべかた
- \(\frac{2}{5}\)と\(\frac{2}{9}\)のような分子が同じ数字の分数の大小は、分母の数が大きい方が「小さい」
分母がちがっても大きさが等しい分数
これまで、「どちらの分数の方が大きいか」の考え方を勉強してきたよね。
今度は、\(\frac{3}{6}\)と\(\frac{1}{2}\)のように、「分母も分子も数字がちがうのに大きさが等しくなる分数」について説明していくよ。
\(\frac{3}{6}\)と\(\frac{1}{2}\)を図であらわしてみよう。2つの大きさは同じだということがわかるかな?
\(\frac{1}{2}\)とは、2等分した「1つ分」
\(\frac{3}{6}\)とは、6等分した「3つ分」
2等分した「1つ分」って、分数にすると\(\frac{1}{2}\)になるよね。
6等分した「3つ分」って、分数にすると\(\frac{3}{6}\)になるよね。
図であらわすと、どちらも「ちょうど半分」で同じ大きさを表しているから、\(\frac{1}{2}\)と\(\frac{3}{6}\)は同じ大きさなんだ。
ほかにも、下の分数も同じ大きさを表しているよ。
\(\frac{1}{2}\)と同じ大きさの分数
- \(\frac{2}{4}\)
- \(\frac{3}{6}\)
- \(\frac{4}{8}\)
「分数の大きさくらべ」の練習問題
\(\frac{1}{4}\)と\(\frac{3}{4}\)の大小を不等号で表しなさい。
どちらとも分母が「4」で同じだよね。
分母が同じときは、分子が大きい方が、分数も大きくなるから、
\(\frac{3}{4}\)の方が大きいよ。
不等号で表すと\(\frac{1}{4}\)<\(\frac{3}{4}\)になるね。
不等号のふくしゅう
不等号とは、2つの数の大きさをあらわす記号。
「<」と「>」という記号をつかうよ。
不等号の記号は、数が大きい方にひらくんだったよね。
たとえば、5は3よりも大きいので、「3<5」とあらわしたり、7は2よりも大きいことを「7>2」というようにあらわすよ。
では、次の問題にちょうせんしてみよう。
\(\frac{3}{5}\)と\(\frac{3}{7}\)の大小を不等号で表しなさい。
どちらとも分子が「3」で同じだよね。
分子が同じときは、分母が大きい方が、分数は小さくなるから
\(\frac{3}{7}\)の方が小さいよ。
不等号で表すと\(\frac{3}{5}\)>\(\frac{3}{7}\)になるね。
「分数の大きさ」のまとめ
分数の大きさを比べられる2パターン
- 分母が同じ分数
\(\frac{1}{6}\)と\(\frac{5}{6}\)のような分母が同じ数字の分数の大小は、分子の数が大きい方が「大きい」 - 分子が同じ分数
\(\frac{2}{5}\)と\(\frac{2}{9}\)のような分子が同じ数字の分数の大小は、分母の数が大きい方が「小さい」
分母がちがっても大きさが等しくなる分数
- 分母も分子も数字がちがうのに、大きさが等しくなる分数がある。
図を書いて考えるとわかりやすい。
たとえば、\(\frac{3}{6}\)と\(\frac{1}{2}\)は大きさが等しい。
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ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。