「プラタナスの木」あらすじとポイント解説(テスト対策まとめ)
小学校4年生の国語で学習する「プラタナスの木」について、あらすじや登場人物、おはなしの内容のポイントをまとめているよ。
おじいさんの正体はなんだったのかについても、お話の中のヒントから考えているよ。
新出漢字や、言葉の意味調べもまとめているので、テスト前に確認をしよう!
目次
- 「プラタナスの木」あらすじ
- 「プラタナスの木」内容とポイント
- 「プラタナスの木」おじいさんの正体
- 「プラタナスの木」言葉の意味(意味調べ)
- 「プラタナスの木」新出漢字
- 「プラタナスの木」全文を確認しよう
「プラタナスの木」あらすじ
「プラタナスの木」のあらすじ・作者・登場人物をかくにんしよう。
作者について
「プラタナスの木」は、椎名 誠さんが 書いたお話だよ。椎名 誠さんは、小学五年生の国語で習う「ヤドカリ探検隊」や、中学二年生の国語で習う「アイスプラネット」などのお話も書いているよ。
登場人物
- 【マーちん】
このお話の主人公の 小学四年生の 男の子。プラタナスの公園で、いつも仲間たちと 遊んでいたよ。
- 【花島君】
マーちんと いつも遊んでいる 仲間の一人。せいが 高いよ。
- 【クニスケ】
マーちんと いつも遊んでいる 仲間の一人。ハイソックスが 好きだよ。マーちんに プラタナスの木が なくなったことを 知らせたよ。
- 【アラマちゃん】
マーちんと いつも遊んでいる 仲間の一人。荒井さんという 名前だけれど、口ぐせが「あらま。」だから 「アラマちゃん」と よばれているよ。
- 【おじいさん】
プラタナスの公園に やってきたおじいさん。マーちんたちに 木と根の不思議な話を 教えてくれたよ。
あらすじ
プラタナスの木
作 椎名 誠 絵 中島 梨絵
古い大きな プラタナスの木が 一本だけ生えている、「プラタナス公園」とよばれる 公園が ありました。
マーちんと花島君、クニスケ、アラマちゃんの 仲よし四人組は、いつも プラタナス公園で サッカーを楽しんでいました。
つゆ明けのころから、プラタナスの木の下のベンチに おじいさんが やってきました。
マーちんたちは、プラタナスの木の下に 集まって おじいさんと 話をするように なりました。
ある日、おじいさんは「木の下には 大きな根が 広がっており、プラタナスの木が 公園を 守っている」という 不思議な話を 教えてくれました。
夏休みになると、マーちんたちは それぞれ 帰省や旅行に 出かけました。
マーちんが、自然いっぱいの 祖父母の家で すごしていると、今年いちばんの 大きな台風が やってきました。
台風が来ても 木がたおれず、森がくずれないことを 体験したマーちんは、おじいさんの話を 思い出し、土の中の 大きな根のそんざいを はっきりと感じました。
新学期が始まると、クニスケが「プラタナスの木が なくなっている」と 知らせに来ました。
台風に おそわれた プラタナスの木は、たおれかかって きけんだったため、切り落とされ、切りかぶのすがたに 変わってしまったのです。
木が切られてから、おじいさんは すがたを見せません。
サッカーも白熱せず、みんなは ベンチにだまって すわりこみました。
マーちんが 切りかぶの上に乗ってみると、みんなも乗り、両手を広げて、木のみきや枝、葉っぱの代わりに なりました。
春になり プラタナスが芽を出せば、おじいさんに会えると、マーちんは 青い空を 見上げました。
「プラタナスの木」内容とポイント
「プラタナスの木」の 場面分けごとに、内容とポイントを かくにんしよう。
場面は、「場所」や「登場人物」、「時間」などが 変わったところを ヒントにして 考えるといいよ。
登場人物の セリフや行動から、「登場人物が どんな気持ちだったか」を 考えてみよう。
第一の場面 マーちんたちは、プラタナス公園でサッカーに熱中する
【時間】四年生になって
【場所】プラタナス公園
【内容】マーちんたちは プラタナス公園で サッカーに 熱中していたよ。
マーちんと いつも遊ぶ仲間は、せいの高い 花島君、ハイソックスが好きな クニスケ、「あらま。」が口ぐせの アラマちゃん だね。
四人とも、四年生だね。
クラスは 別々だけれど、三年生までは 同じクラスで 家も近いから、今も仲よしなんだね。
マーちんたちが 集まるところは、プラタナス公園だね。
どんな公園かというと、「川ぞいの公園」で「バスケットコートぐらいの 広さしかない」「何も植えられていない花だんで かこまれていて」「古い大きな プラタナスの木が 一本だけ生えている」公園だね。
なぜ プラタナス公園と よばれているかというと、古い大きな プラタナスの木が 一本だけ 生えているからだね。
マーちんたちにとっての、プラタナス公園の み力が 三つ書いてあるね。
一つ目は 自分たちの遊びが できるところだね。
「自分たちの遊び」とは、自分たちが やりたいように、自由に 好きなことをして遊べる ということだね。
なぜかというと、中学生や 幼児連れの母親などは めったに来ないからだね。
年上の お兄さんお姉さんや、小さい子どもに 気をつかう必要が ないんだね。
二つ目は、水飲み場が あるところだね。
そして 三つ目は ボール遊びができる ところだね。
なぜかというと、他の公園では、ボール遊びが 禁止されているからだね。
「何よりうれしい」という言葉から、マーちんたちは ボール遊びができる点を、プラタナス公園の 一番のみ力 だと思っていることがわかるね。
マーチンたちは サッカーに 熱中しているね。
リーダーのクニスケは 本格的なんだね。
どんなところが 本格的かというと、ハイソックスの中に すね当てを 入れるからだね。
クニスケは 本当の サッカー選手みたいに、ハイソックスをはいて すね当てをつけて 気合をいれているんだね。
マーチンたちにとって プラタナス公園は サッカーに熱中できる たのしい公園なんだね。
第二の場面 マーちんたちは おじいさんから木と根の話を聞く
【時間】つゆ明けのころ
【場所】プラタナス公園
【内容】マーちんたちは おじいさんから 「大きな根が 地面の下に広がっていて、プラタナスの木が 公園を守っている」 という話を 聞くよ。
おじいさんと仲よくなる
プラタナスの 木の下にある、古い小さなベンチに おじいさんが やってきたね。
おじいさんは、にこにこしながら マーちんたちの サッカーを ながめるようになったね。
いつも プラタナス公園で 遊ぶ四人組を、やさしく見守っている 感じがするね。
ときどき プラタナスの木の下に ボールが 転がっていくことがあるね。
そういうとき、おじいさんは こしをかがめて ボールを大切そうにつかみ、そのまま じっとしているね。
「そういうとき」は プラタナスの木の下に ボールが転がっていくとき だね。
なぜ おじいさんが じっとしているかというと、「こうしていないと、どっちかが 有利になってしまう かもしれないから」だね。
「こうしていないと」は じっとしていないと ということだね。
おじいさんは、だれかに ボールをわたしたら、公平なプレーに ならないと言ったんだね。
マーちんたちと おじいさんは、だんだん親しくなったね。
どのくらい 親しくなったかというと、プラタナスの木の下に 集まって、おじいさんと 話をするようになった くらいだね。
なぜ おじいさんと 話すようになったかというと、おじいさんが「みんな水を もっとたくさん飲んで、少し日かげに入って 休まないと 熱中症になるよ。」と 言ったからだね。
おじいさんが 心配になるほど、マーちんたちは きゅうけいもせずに、サッカーに 熱中していたんじゃないかな。
なぜ「プラタナスの木の下に 集まった」かというと、大きな葉の プラタナスの木の下が とてもよい 日かげだったからだね。
みんなが 休める大きな日かげが できるほど、プラタナスの葉が とても大きいことが わかるね。
もしかしたら マーちんたちは おじいさんに 声をかけられるまで「プラタナス木の下が 日かげで すずしい」ことなんて、きょうみがなかった かもしれないね。
おじいさんが 木と根の話を する
ある日、おじいさんは、不思議なことを 言ったね。
「不思議なこと」とは、「このプラタナスの木が、さか立ちしているところを 考えたことが あるかい。」ということだね。
アラマちゃんは、「あらま。木がさか立ち。」と、いつものように おどろいたね。
「木が さか立ちをするなんて、考えたことがないな。さか立ちなんて するのかな?」と おどろいたんだね。
「いつものように」というのは、アラマちゃんの口ぐせの「あらま」が 出ている ということだね。
おじいさんは 「この木が さか立ちするだろう。すると、木のみきや 枝葉と 同じくらいの大きさの根が 出てくるんだよ。」と言ったね。
つまり、おじいさんは ふだんは 見えないけれど、地面の下には 木のみきや枝葉と 同じくらい 大きい根があることを 教えてくれたんだね。
子どもたちに わかりやすく説明したり、想像してもらえたり するために、「もし 木が さか立ちをしたら」という たとえを使ったのかもしれないね。
「木がさか立ちをする」とは、木の上下が ひっくり返る ということだね。
それから、おじいさんは「木というのは、上に 生えている枝や葉を ささえるために、土の中で それと同じくらい 大きな根が 広がっていて、水分や養分を 送っているんだ。」と言ったね。
「それ」とは「上に生えている 枝や葉」のことだね。
枝や葉をささえ、水分や養分を 送れるだけの 大きな根があるから、木は立ったり、成長したり できるんだね。
おじいさんは、「このプラタナスの木が 公園全体を守っている、といってもいいくらいだ。」と言ったね。
なぜかというと、大きな根が 地面の下に ぎっしり広がっているからだね。
公園全体を おおうくらいの 大きな根が、地面の下に広がっていて、公園全体を 土の中から ささえてくれているんだね。
それから、おじいさんは「もし、みきや枝がなくなったら、根は 水分や養分を 送れなくて こまってしまうんだ。」と 教えてくれたね。
根には、みきや枝に 水分や養分を とどけるやくわりが あるから、もし みきや枝がなければ 水分や養分を とどけることができなくて 「どうしよう。」と こまってしまうんだね。
マーちんと 花島君と クニスケは「ふうん。」と言ったね。
わかったような わかっていないような 感じがするね。
でも 「それにしても、木の根がこまってしまうなんて、初めて聞く話だ。」と言っているから、百パーセントは 理解はしていないけれど、おじいさんの話が 少し 心に残った感じも するね。
アラマちゃんは 「あらま。」と言ったね。
ここでも 口ぐせの「あらま」が 出ているね。
第三の場面 大きな台風が森をおそう
【時間】夏休み
【場所】マーちんの祖父母の家
【内容】大きな台風が 森をおそい、マーちんは 木と根が 森や家を 守っていることを 感じるよ。
夏休みに入ると、花島君と クニスケは 帰省し、アラマちゃんは 海外旅行に出かけたね。
マーちんが 一人で プラタナス公園に行くと、おじいさんが やって来たね。
マーちんは「自分も もうすぐ お父さんのふるさとに 行くので、夏休みが終わったら、また みんなで来るから。」と言ったね。
「みんな」とは マーちん、花島君、クニスケ、アラマちゃん のことだね。
おじいさんは「お父さんの ふるさとには、木が いっぱいあるだろう。みんなに よろしく。」と言って、にっこり笑ったね。
おじいさんの言う「みんな」とは だれのことかな?
おじいさんは、お父さんの ふるさとの 木の話をしているよね。
だから おじいさんの言う「みんな」は、「マーちんの お父さんの ふるさとの たくさんの木たち」のことじゃないかな。
「〇〇によろしく」は、しばらく会えていない 親せきや、お世話になっている人に、あいさつを 伝言する言葉だよね。
おじいさんは お父さんの ふるさとにある たくさんの木のことを、親せきや お世話になっている人のように、親しく思っている感じが するね。
マーちんは 祖父母の家に いったね。
祖父母の家は 「家の周りに森が広がっていて」「いろいろな木や草があり、鳥やせみの声が満ちていて」「森と森の間には小川が流れ、小さな魚が、ときどき白いはらを見せてきらりと光って」いる ところだね。
自然がゆたかで、生き物が 生き生きとくらしている、静かなところだということがわかるね。
マーちんが 祖父母の家にいるとき、大きな台風が 森をおそったね。
どのくらい 大きな台風かというと、「今年いちばんの強い台風」だね。
森は おこったようにゆれ、小川は 濁流となって あばれたね。
鳥やせみも どこかにすがたを 消したね。
「おこったように」「あばれた」という 森や小川の様子から、とても強い風がふいて、あれていることが わかるね。
生き生きと くらしていた 鳥やせみもいなくなるなんて、森が 安全な場所では ないことがわかるね。
早々とふとんに入った マーちんは、ゴーゴー鳴りひびく 台風の音を 聞きながら、おじいさんの顔を 思いうかべたね。
「早々とふとんに入った 」ということは、きっと マーちんは「森がこわされそう」「台風はこわいな」「早く台風がすぎてほしいな」と 不安な気持ちで、すごしていたんじゃないかな。
そして、森がゆれる様子から、「プラタナスの木は ぶじかな?」と、プラタナス公園や おじいさんのことを 思い出したのかもしれないね。
一夜明けると、台風は通りすぎたね。
「青く晴れ上がった 空の下で、あんなにゆれていた森は、今は静かに 太陽の光を受けて ぴかぴか かがやいている」ことや、「鳥やせみは うれしそうに 鳴き始めている」ことから、森が いつものすがたに もどったことがわかるね。
ゆれていた森が、走り回って遊んでいた いつもの森 にもどった様子を見て、マーちんが安心して、明るい気持ちに なっている感じがするね。
マーちんは おじいさんの言葉を思い出したね。
どんな言葉かというと、「森の 一本一本の木の下には、それと 同じぐらい 大きな根が 広がっている」という、第二の場面で 教えてくれた言葉だね。
マーちんには なぜか今、それが はっきりと 見えるような気がしたね。
「それ」とは、大きな根 のことだね。
マーちんは 地面の下にある 見えないはずの 大きな根が、見えるような 気持ちになったんだね。
なぜかというと、強い風が ふいても 木はかんたんに たおれたりしないし、森も くずれたりしない からだね。
そして、一本一本の 木とその根が、ずっと昔から 森全体を守り、祖父母の家だって 守ってきた と気づいたからだね。
第二の場面で おじいさんが 木と根の話をしたときは、マーちんは「ふうん。」という 一言だけ言ったよね。
でも 台風が来ても 森がくずれなかった ということを すぐそばで体験したから、マーちんは おじいさんが 話していた 木や根の 役わりや強さを、はっきりと 実感したんだね。
きっと「おじいさんの 言っていた話は 本当だったんだ!」と なっとくしたり、「森や家を 守ってくれる木や根は、すごいな。」と 感心したりしたんじゃないかな。
台風が森をおそったという 体験をとおして、マーちんは 木や根の強さに 気づいたんだね。
第四の場面 プラタナスの木がなくなる
【時間】新学期
【場所】プラタナス公園
【内容】台風に おそわれた プラタナスの木が なくなって、切りかぶだけが 残されていたよ。
新学期が始まると、クニスケが プラタナス公園の異変を 知らせてくれたね。
「異変」とは、プラタナスの木がなくなっている ということだね。
クニスケは、ハイソックスを ずり落としながら 走ってきたね。
つまり、ハイソックスが ずり落ちても 直すよゆうが ないほど、おおあわてで 知らせに来たことが わかるね。
きっと 大きなニュースだから 早く みんなに知らせたい という気持ち だったんじゃないかな。
放課後、四人は プラタナス公園に 走ったね。
「四人」は 花島君と クニスケ、アラマちゃん、マーちん のことだね。
「走った」と いう行動から、四人とも、プラタナスの木が 心配で、急いでいる様子が そうぞうできるね。
「本当だった」とは、クニスケの 知らせどおり プラタナスの木が なくなっていた ということだね。
なぜ プラタナスの木が なくなったのかというと、台風におそわれて、たおれかかって きけんだったから、切りかぶだけを残して 消えてしまったからだね。
「切りかぶだけを残して」ということは、きけんに気づいた人に、切り落とされた ということじゃないかな。
その横には、強い日を浴びて ベンチだけが ぽつんと 置かれていたね。
「その横」とは、プラタナスの木の 切りかぶの横だね。
つまり よい日かげを 作ってくれていた 大きなプラタナスの木がなくなったから、べンチには 日があたるようになったんだね。
「ぽつんと置かれている」ひとりぼっちの ベンチの様子から、となりにあった 大きなプラタナスの木はもうない ということが、ひしひしと伝わってくるね。
花島君が、「残った根っこは きっと こまっているんだろうね。」と、かたを落として言ったね。
なぜ 根っこが こまっているかというと、みきや枝がなくなったから、水分や養分を 送れないからだね。
花島君は、第二の場面の おじいさんの話を 思い出したんだね。
「かたを落として」と いう行動から、花島君が とてもがっかりして、元気がないことがわかるね。
アラマちゃんは、いつもの口ぐせを言わずに だまっていたね。
ついつい「あらま」と言ってしまう アラマちゃんが、だまっているなんて、いつものアラマちゃんとは ちがうということだよね。
きっとアラマちゃんも「プラタナスの木が なくなって さみしいな。悲しいな。」という気持ちで いっぱいだったんじゃないかな。
第五の場面 マーちんたちは、みきや枝、葉っぱの代わりになった
【時間】立ち入り禁止がとけて・ある日
【場所】プラタナス公園
【内容】マーちんたちは 両手を広げて みきや枝、葉っぱの 代わりになったよ。
マーちんたちは 公園に 遊びに行くようになったね。
でも、木が切られてから おじいさんは 公園に すがたを見せなくなっていたね。
サッカーも 前ほど白熱しなくなり、マーちんたちは おじいさんが いつもすわっていた、日かげのなくなったベンチに だまってすわりこんだね。
「だまってすわりこんだ」という行動から、みんな元気がなくて、考えごとをしている感じがするよね。
第一の場面では、みんなにとって サッカーは プラタナス公園に来る一番の理由で 白熱して遊んでいたよね。
でも、そのサッカーが白熱しないなんて、みんなよっぽど 元気がないんだね。
第五の場面では、サッカーが目的で 公園に来ていたのでは ないのかもしれないね。
「だまっているけれど、みんなが 何を考えているかは 分かる」と書いてあるね。
みんなが 考えていることって、何だろう?
みんなは どうして 元気がないんだろう?
きっと「プラタナスの木が なくなってしまって さみしいな。」「プラタナスの木の根は こまっているだろうな。」「おじいさんは どうしているんだろうな。」などと、なくなってしまったプラタナスの木や、いなくなったおじいさんのことを 考えていたんじゃないかな。
第一の場面では、みんなサッカーに む中で おじいさんのことも 知らなかったし、プラタナスの木のことも 気にしていなかったよね。
でも、おじいさんと仲よくなり 木のことを教えてもらったことで、四人にとって おじいさんやプラタナスの木が だんだんと大事な そんざいになっていったのかもしれないね。
ある日、マーちんは プラタナスの切りかぶの上に 立ってみたね。
なぜかというと、今でも 地下に広がっている 根のことを想像していたら、切りかぶの上に 立ってみたい気持ちに なったからだね。
「根のことを想像していた」ということは、きっとマーちんは「プラタナスの根は みきや枝がなくて、どうしているんだろう」と 心配していたんじゃないかな。
マーちんは、「おいでよ。なんだか、根にささえられているみたいだよ。」と言ったね。
目には見えないけれど、木が切られても 根は 今も地面の下に しっかりとあることや 根のパワーを 感じたんじゃないかな。
花島君も クニスケも アラマちゃんも、切りかぶに 乗ってきたね。
みんなで 両手を広げると、みんなが 木のみきや枝になった みたいだったね。
お話といっしょに かかれている絵を見ると、四人の体が 太いみきのように見えるね。
そして、両手を いろいろな方向に広げているから、みんなの両手が みきからのびている枝みたいだね。
お話の最後は マーちんが思ったことが書かれているよ。
マーちんは「プラタナスは 切りかぶだけになったけれど、ぼくたちのプラタナス公園は 変わらない。」と思ったね。
プラタナスの木は、大きな木から 切りかぶに変わったね。
反対に「ぼくたちのプラタナス公園」は、どんなところが変わらないのかな?
マーチンは プラタナスの根が 今もあることを感じたよね。
だから プラタナスの木は 生きていて、根が 公園を ささえてくれていることは 変わっていないと 気づいたんじゃないかな。
「ぼくたちの」は、マーちんと花島君、クニスケ、アラマちゃんのことだよね。
そして「きっとおじいさんにも会える」とあるから、きっと「ぼくたち」には、おじいさんのことも ふくんでいるんじゃないかな。
「ぼくたちの」という言葉から、マーちんにとって プラタナス公園が 大事な場所に なっていることがわかるね。
マーちんは「春になって、プラタナスの芽が出れば、おじいさんにも会える」と 思ったね。
そして、「それまでは ぼくたちが みきや枝や葉っぱの代わりだ」と 決心しているね。
なぜかというと みきや枝や 葉っぱがないと、根が こまってしまうから 自分たちが みきや枝や葉っぱの 代わりになることで「プラタナスの木を たすけたいな!」「プラタナス公園を守ろう!」と 思ったんじゃないかな。
「おじいさんにも会える」ということは、「木を守ったら おじいさんもよろこんでくれるかな」「木のすごさがわかったことを、おじいさんにも 伝えたいな」という 気持ちだったのかもしれないね。
マーちんは 大きく息をすって、青い空を見上げたね。
プラタナスの木が なくなって、落ちこみ、悲しんでいた気持ちが「木を守ろう!」と 前を向く気持ちになったことが 伝わってくるね。
お話といっしょに かかれている絵を見ると、四人とも うれしそうな顔をしているね。
最後に 第一の場面から 第五の場面までの、マーちんたちの行動や プラタナスの木に対する気持ちを まとめよう。
マーちんや仲間の 行動 | マーちんや仲間の 木に対する気持ち | |
第一の場面 | サッカーに熱中 | プラタナスの木は、ただの公園の名前の由来 |
第ニの場面 | プラタナスの木の下で おじいさんから 木と根の話を聞く | 「ふうん。」 初めて聞いた |
第三の場面 | 走り回って 遊んだ森が 台風におそわれる →木はたおれないし、森もくずれない | 大きな根が はっきりと 見えるような気がする |
第四の場面 | プラタナスの木が なくなる | 走って 公園に行く かたを 落とす だまっている |
第五の場面 | 切りかぶに乗って 両手を広げる | プラタナス公園は 変わらない ぼくたちが みきや枝や葉っぱの 代わりだ |
第一の場面では プラタナスの木は、公園の名前の由来でしかなく、みんなただサッカーに む中だったよね。
第二の場面では おじいさんから 木と根の話を聞いて、「ふうん。」とわかったような わかっていないような 感じだったよね。
第三の場面では マーちんは 台風が 身近な森をおそう体験をして、大きな根が 森や家を 守ってくれていることに はっきり気づいたね。
第四の場面では プラタナスの木がなくなり、みんな 元気がなくなったね。
第五の場面では 自分たちが みきや枝や葉っぱになって、プラタナスの木を 守ろうとしたね。
プラタナスの木のことを 気にかけていなかった マーちんたちは、おじいさんから 木と根の話を聞いたり、台風に負けない 森の強さやすごさを 体験したり、いつも遊んでいた公園の プラタナスの木が なくなって、悲しい気持ちになったりしながら、プラタナスの木を だんだんと大事に思っていったよね。
そして、自分たちが プラタナスの木を守ろうと 気持ちが大きく変わったね。
きっと作者は、このお話をとおして 私たちに「木や森などの 自然の強さやすごさ」を伝え、「私たちを守ってくれている自然を 大切にしよう」ということを うったえたかったんじゃないかな。
「プラタナスの木」おじいさんの正体
とつぜん公園にやってくるようになったり、不思議な話をしたり、急にすがたを見せなくなってしまったり。
「プラタナスの木」に登場するおじいさんは、の正体は一体なんだろう?
考えられるのは、
- おじいさんは、プラタナスの木についてとてもくわしい人
- おじいさんは、プラタナスの木そのもの(プラタナスがおじいさんの姿になってやってきた)
- おじいさんは、プラタナスの木の精(プラタナスを守る妖精?)
など、いろんな可能性があるね。
結論からいうと、「答えはわからない」よ。
なぜなら、はっきりとお話の中では書かれていないからね。でも、いくつかのヒントがあるので紹介するよ。
つゆ明けのころから、プラタナスの木の下のベンチに来るようになった
つゆ明けということは、これからどんどん暑くなるころだね。
マーちんたちは、いつも夢中でサッカーをしていたよね。
おじいさんは、マーちんたちが熱中症になってしまうのではないかと心配しているよね。
もしかしたら、ずっと公園でマーちんたちのようすを見守ってきたプラタナスの木が、心配になったあまりに、おじいさんのすがたになって来たのかもしれないね。
そう考えると、いつも「プラタナスの木の下のベンチ」にいたというのも、「おじいさんはプラタナスだから」と、なっとくできるね。
プラタナスの根のことまでよく知っていた・公園のできるずっと前からプラタナスのことを知っているようだった
おじいさんは、「このプラタナスの木が、さか立ちしているところを考えたことがあるかい」と不思議なことを言ったね。
土の中では、上に生えている枝や葉と同じくらい大きな根が広がっていること、プラタナスの木が公園全体を守っていることを知っていたね。
そして、まるで「公園のできるずっと前」からプラタナスのことを知っているようだとマーちんは感じているね。
このことからも、やっぱりおじいさんはプラタナスなのかもしれないと考えることができるね。
ふるさとの木のことを知っていた
マーちんがお父さんのふるさとに帰省することを話すと、おじいさんは「お父さんのふるさとには、木がいっぱいあるだろう。」と言ったね。
マーちんが、お父さんのふるさとのようすまで話したのかは、くわしく書かれてはいないけれど、お父さんのふるさとに木がいっぱいあるということをおじいさんが知っているのは、なんだか少し不思議に感じるよね。
でも、これも「おじいさん=プラタナス」なのであれば、おなじ木どうしだから、おじいさんはマーちんのお父さんのふるさとの木のことも知っていたのかもしれないと、なっとくすることができるね。
さらに、おじいさんは「みんなによろしく」と言ったね。
「みんな」とは、いったいだれのことか、これも不思議だよね。
マーちんのお父さんや、ふるさとにいる親戚のことかもしれないけれど、やっぱりマーちんが親戚の話をしたかどうかはわからないからね。
「ふるさとには木がいっぱいあるだろう」につづけて「みんなによろしく」と言ったということは、「みんな=ふるさとの木たち」と考えることができるよね。
ということは、やっぱりおじいさんはプラタナスの木だから、ふるさとの木たちによろしく伝えてほしいと思ったのかもしれないね。
思いうかべたおじいさんの顔が、ぼんやりしていった
大きな台風がやってきて、マーちんはプラタナス公園のおじいさんの顔を思いうかべたね。
最初ははっきりしていたおじいさんのえがおが、しだいにぼんやりとしていった。
これは、マーちんが深いねむりに落ちていったから、と考えることもできるけれど、おじいさんがプラタナスの木だと考えることもできるよ。
なぜなら、公園のプラタナスの木は、この時の台風におそわれていて、「たおれかかって」しまったんだったよね。
もしかしたら、台風でたおれかかってしまったから、マーちんが思いうかべたおじいさんの顔がぼんやりしていってしまったのかもしれないね。
木が切られてから、おじいさんはすがたを見せなくなった
公園のプラタナスの木が切られてしまってから、おじいさんはすがたを見せなくなったね。
これは、やっぱり「プラタナスの木=おじいさん」だったからと考えることができるね。
「春になって、プラタナスが芽を出せば、きっとまたおじいさんに会える」と、マーちんは思っているね。
マーちんも、「おじいさんはプラタナスの木だったんじゃないか」と思っているのかもしれないね。
「プラタナスの木」言葉の意味(意味調べ)
言葉 | 意味 |
---|---|
プラタナス | 「プラタナス」はギリシャ語で「広い」「平らな」という意味。大きくて平べったい葉っぱから名付けられた。日本では「スズカケノキ」と呼ばれる。大きな葉は、木陰を作るのにちょうど良く、公園や道路のわきによく植えられる |
熱中 | 夢中になること |
すね当て | スポーツをする時に使う道具。足の「すね」の部分を包んで守る。 |
つゆ明け | つゆの時期が終わること。だいたい7月中旬ごろ。 |
白熱 | 勝負のふんいきが、もっとも高まること。クライマックス。 |
有利 | その人にとって、都合がよいこと。うまくいきそうになる点があること。 |
親しくなる | 仲良くなること |
熱中症 | 気温やしつどが高いところに長くいることで、体温をうまく調節することができなくなり、めまいやだるさなどを起こすこと |
頭ごし | ほかの人の頭の上を通り越してものごとをすること。ここでは、花島君の方が背が高いのか、マーちんの頭の上を花島君の声が通って、おじいさんに届いているようす |
たいてい | おおかた。大多数。「ほとんどの・・」というイメージ |
帰省 | ふるさとに帰ること |
半ば | 半分くらい過ぎたころのこと |
濁流 | 濁った(にごった)流れのこと |
早々と | 急いでものごとを行うこと |
しだいに | だんだんと |
いつしか | いつのまにか |
異変 | 変わったできごと |
立ち入り禁止 | 危険という理由や、その場所にあるものを守るために、入ってはいけない場所のこと |
かたを落とす | がっかりしたようすのこと |
「プラタナスの木」新出漢字
「プラタナスの木」で学習する新出漢字のなぞりがきプリントを用意したよ。
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「プラタナスの木」全文を確認しよう
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参考にして、音読の練習をしよう。
運営者情報
ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。
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説明がわかりやすかった。
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考えがいい
丁度、小さなころに授業で学んだプラタナスの木の解説を調べててこのサイトが出てきたので
分かりやすかったです