ラヴェル「ボレロ」解説!作曲者・曲の特徴・リズム・使われる楽器をわかりやすく
中学校音楽で学習するラヴェル作曲「ボレロ」について、作曲者のラヴェル、曲の特徴、拍子や調、くり返されるリズムと旋律、使われる楽器、テストでよく出る音楽用語をわかりやすく解説するよ。

ラヴェル「ボレロ」テスト対策ポイント
- 作曲者はフランスの作曲家モーリス・ラヴェル
- ラヴェルは近現代の作曲家で、印象派・印象主義と関連づけて扱われることが多い
- ラヴェルは「管弦楽の魔術師」と呼ばれる
- 「ボレロ」はもともとスペインで生まれた3拍子系の舞曲
- ラヴェルの「ボレロ」は、1928年にバレエ音楽として作曲された
- 拍子は4分の3拍子
- 基本の調はハ長調で、最後の2小節でホ長調に転調する
- 同じリズムが、ほぼ最初から最後までスネアドラムによってくり返される
- 2種類の旋律A・Bが交互にくり返される
- 最初はpp(ピアニッシモ)で始まり、曲全体が長いクレッシェンドのようにだんだん強くなっていく
- はじめに主題を演奏する楽器はフルート
- ピッツィカート、グリッサンド、弱音器、チェレスタ、サクソフォーンなどの語句もテストでよく出る
目次
ラヴェル「ボレロ」の基本情報
「ボレロ」は、フランスの作曲家モーリス・ラヴェルが作曲したオーケストラ作品だよ。
もともとはバレエ音楽として作られたけれど、今日ではバレエをともなわずに、オーケストラだけで演奏されることも多いんだ。
| 曲名 | ボレロ |
| 作曲者 | モーリス・ラヴェル ※フルネームではジョゼフ・モーリス・ラヴェルと表記されることもある |
| 作曲された年 | 1928年 |
| 初演 | 1928年、パリ・オペラ座 |
| 作曲者の国 | フランス |
| 音楽的時代 | 近現代 ※印象派・印象主義と関連づけて扱われることも多い |
| 拍子 | 4分の3拍子 |
| 基本の調 | ハ長調 ※最後の2小節でホ長調に転調する |
| 演奏形態 | オーケストラ |
| 大きな特徴 | 同じリズムと2種類の旋律がくり返され、楽器を変えながらだんだん強くなっていく |
くまごろう作曲者ラヴェルについて

「ボレロ」を作曲したのは、フランスの作曲家モーリス・ラヴェルだよ。
フルネームでは、ジョゼフ・モーリス・ラヴェルと表記されることもあるんだ。

ラヴェルは、1875年にフランス南西部のバスク地方にあるシブールで生まれたよ。
6歳からピアノを習いはじめ、14歳ごろにはパリ音楽院に入り、作曲家フォーレに師事したんだ。
ラヴェルは、細やかで美しい響きを作ることがとても得意だった作曲家だよ。
特に、オーケストラの楽器をどのように組み合わせれば、どんな色合いの音になるのかを考える力にすぐれていたんだ。
オーケストレーションとは
オーケストレーションとは、曲をオーケストラで演奏できるように、どの楽器にどの旋律や伴奏を担当させるかを考えて編曲することだよ。
ただ音を楽器に割りふるだけではなく、「どの楽器を重ねると、どんな色の音になるか」まで考える、とても繊細な作業なんだ。
ラヴェルは、管弦楽の響きを作るのがとても上手だったため、「管弦楽の魔術師」と呼ばれることがあるよ。
ムソルグスキーのピアノ曲「展覧会の絵」をオーケストラ用に編曲したことでも有名なんだ。
ラヴェルの代表作には、「ボレロ」のほかに、バレエ音楽「ダフニスとクロエ」、ピアノ曲「水の戯れ」、「亡き王女のためのパヴァーヌ」などがあるよ。
ラヴェルの音楽的時代
ラヴェルは、近現代の作曲家として扱われることが多いよ。
また、ドビュッシーとともに印象派、または印象主義の作曲家として紹介されることもあるんだ。
ただし、音楽の時代区分にはいろいろな考え方があるよ。
学校のテストでは、教科書や授業プリントでどのように説明されているかを優先して覚えよう。
くまごろう「ボレロ」とはどんな曲?

「ボレロ」とは、もともと18世紀のスペインで生まれた3拍子系の舞曲のことだよ。
ラヴェルの「ボレロ」も、4分の3拍子で書かれているんだ。
ラヴェルの「ボレロ」は、1928年にバレエ音楽として作曲され、同じ年にパリのオペラ座で初演されたよ。
「ボレロ」のあらすじ
「ボレロ」は、スペインのセビリアにある酒場を舞台にしたバレエとして考えられているよ。
一人の踊り子が舞台の上で足慣らしをはじめ、やがて踊りは少しずつ熱を帯びていくんだ。
はじめは一人で踊っていた踊り子に、酒場の客たちの視線が集まっていく。
音楽が少しずつ大きくなり、熱気が高まるにつれて、まわりの人たちも気分が高ぶり、最後にはみんなで踊るような盛り上がりになるんだ。
つまり「ボレロ」は、一人の小さな動きから始まった踊りが、だんだん大きな熱気になっていく音楽なんだね。
「ボレロ」のあらすじで覚えたいキーワード
- セビリア
- 酒場
- 一人の踊り子
- 足慣らし
- だんだん高まる熱気
- 最後はみなで踊る
「ボレロ」はなぜ有名なの?
「ボレロ」がとても有名なのは、曲のつくりがとても独特だからだよ。
ふつうの曲では、途中で新しいメロディーが出てきたり、テンポが変わったり、曲想が大きく変化したりすることが多いよね。
でも「ボレロ」は、ほとんど最後まで、同じリズムと2種類の旋律をくり返しているんだ。
それなのに退屈にならないのは、主題を演奏する楽器が次々に変わり、音色が少しずつ変化していくからなんだよ。
さらに、最初はpp(ピアニッシモ)というとても弱い音で始まり、曲の終わりに向かって、どんどん音が大きくなっていくよ。
このため「ボレロ」は、世界一長いクレッシェンドと呼ばれることもあるんだ。
クレッシェンドとは
クレッシェンドとは、音をだんだん強くするという意味の音楽用語だよ。
「ボレロ」では、曲全体が大きなクレッシェンドのように作られているんだ。
「ボレロ」のリズムと旋律A・B
「ボレロ」を理解するうえで、とても大切なのが、くり返されるリズムと2種類の旋律A・Bだよ。
スネアドラムがくり返す「ボレロのリズム」
「ボレロ」では、はじめから最後まで、ほぼ同じリズムがくり返されるよ。
このリズムを演奏する中心の楽器がスネアドラムなんだ。

スネアドラムは、日本語では小太鼓と呼ばれることもあるよ。
「ボレロ」では、このスネアドラムのリズムが、まるで踊りの足音や、少しずつ高まる鼓動のように、曲全体を支えているんだ。
くまごろう旋律Aと旋律B
「ボレロ」では、主題となる旋律が2種類あるよ。
この記事では、テストでよく使われる表し方に合わせて、旋律Aと旋律Bと呼ぶね。

旋律Aは、比較的わかりやすく、すっきりした印象の旋律だよ。
はじめにフルートがこの旋律を演奏するところは、テストでもよく出るポイントなんだ。

旋律Bは、旋律Aよりも少し不思議な響きに感じられるかもしれないね。
楽譜を見ると、旋律Bには臨時記号が多く使われていることがわかるよ。
そのため、同じハ長調の曲の中にあっても、少し違った色合いに聞こえるんだ。
旋律Aと旋律Bの見分け方
- 旋律A:比較的すっきりした印象
- 旋律B:臨時記号が多く、少し独特な響きがする
- 楽譜問題では、旋律Bにフラットなどの臨時記号が多いことに注目しよう
旋律はどのようにくり返される?
「ボレロ」では、旋律Aと旋律Bが、次のようにくり返されるよ。
A → A → B → B → A → A → B → B → A → A → B → B → A → A → B → B → A → B
つまり、AとBの旋律が交互に何度もくり返されるんだ。
テスト記事では、BとB’を同じものとして考えて、主題は合わせて18回くり返されると整理しているよ。
ここで大切なのは、「メロディーそのものがどんどん変わる曲」ではなく、同じ旋律を、楽器や音色を変えながらくり返す曲だということなんだ。
「ボレロ」で使われる楽器

「ボレロ」は、オーケストラで演奏される曲だよ。
ただし、ただ大勢の楽器がいっせいに鳴るだけではなく、最初は少ない楽器から始まり、少しずつ楽器が増えていくところが特徴なんだ。
同じ旋律でも、楽器が変わると、まるで違う色に聞こえるよね。
ラヴェルは、その「音色の変化」をとても巧みに使っているんだ。
主題を演奏する楽器の順番
「ボレロ」では、主題を演奏する楽器が少しずつ変わっていくよ。
細かい順番まで毎回テストに出るとは限らないけれど、最初のフルートや、珍しい楽器であるサクソフォーン、チェレスタ、オーボエ・ダモーレなどは確認しておこう。
| 順番 | 主題を演奏する楽器 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | フルート | 最初に主題を演奏する楽器。頻出 |
| 2 | クラリネット | シングルリードの木管楽器 |
| 3 | ファゴット | 長い管が二つ折りになっている木管楽器 |
| 4 | 小クラリネット | クラリネットの仲間 |
| 5 | オーボエ・ダモーレ | オーボエよりやわらかい音色 |
| 6 | トランペット | 金管楽器。弱音器が関係することもある |
| 7 | テナーサクソフォーン | オーケストラでは比較的珍しい楽器 |
| 8 | ソプラノサクソフォーン | サクソフォーンの仲間 |
| 9 | ピッコロ・ホルン・チェレスタ | 音色の組み合わせが特徴的 |
| 10 | オーボエ・コーラングレ | 木管楽器の組み合わせ |
| 11 | トロンボーン | グリッサンド奏法が出やすい |
くまごろうスネアドラム

スネアドラムは、小太鼓とも呼ばれる打楽器だよ。
「ボレロ」では、ほぼ最初から最後までリズムをきざみ続ける、とても重要な楽器なんだ。
フルートとピッコロ

フルートの演奏を実際に聴いてみよう。

フルートは、「ボレロ」で最初に主題を演奏する楽器だよ。
金属製に見えるため金管楽器と間違えやすいけれど、分類は木管楽器なんだ。
ピッコロはフルートの仲間で、フルートよりも小さく、1オクターブ高い音が出るよ。
「ピッコロ」はイタリア語で「小さい」という意味なんだ。
クラリネット・オーボエ・ファゴット

クラリネットの演奏を実際に聴いてみよう。

ファゴットの演奏を実際に聴いてみよう。
クラリネット、オーボエ、ファゴットは、どれも木管楽器だよ。
木管楽器か金管楽器かは、楽器の材料だけではなく、音を出すしくみで分類されるんだ。
リードとは
リードとは、管楽器のマウスピースなどにつけて、息を吹き込んだときに振動して音を出す薄い板のことだよ。
葦(あし)やダンチクなどの植物を素材にして作られることが多いんだ。
クラリネットやサクソフォーンは、1枚のリードを使うシングルリードの楽器だよ。
オーボエやファゴットは、2枚のリードを重ねたダブルリードの楽器なんだ。
ファゴットは、長い管が二つ折りにされているのが特徴だよ。
見た目の特徴も、楽器名を答える問題で出やすいので確認しておこう。
サクソフォーン

サクソフォーンは金属でできているけれど、リードを使って音を出すため、分類としては木管楽器だよ。
「ボレロ」では、サクソフォーンのように、オーケストラでは比較的珍しい楽器が使われていることも特徴なんだ。
楽器名は、サクソフォーン、サクソフォン、サックスなどと表記されることがあるよ。
文字数指定がある問題では、指定に合わせて答えよう。
チェレスタ

チェレスタは、見た目は小さなピアノのような鍵盤楽器だよ。
でも、ピアノのように弦をハンマーでたたくのではなく、金属音板をハンマーでたたいて音を出すんだ。
そのため、きらきらした、少し幻想的な音色がするよ。
「ボレロ」では、ピッコロやホルンなどと組み合わさって、独特の音色を作っているんだ。
トロンボーン

トロンボーンは、スライドと呼ばれる伸縮する管を動かして音の高さを変える金管楽器だよ。
この仕組みによって、音と音の間をなめらかにすべらせるグリッサンドがしやすいんだ。
テストで出やすい奏法・音楽用語
ピッツィカート
ピッツィカートとは、弦楽器の弦を弓ではなく、指でつまんではじいて音を出す奏法のことだよ。

「ボレロ」では、冒頭から弦楽器による伴奏としてピッツィカートが使われているよ。
音を短く、リズムよく響かせることができる奏法なんだ。
表記として「ピチカート」「ピツィカート」と書かれることもあるけれど、この記事ではピッツィカートに統一するね。テストでは、授業プリントの表記に合わせると安心だよ。
グリッサンド
グリッサンドとは、一音一音をはっきり区切らず、音の高さをなめらかにすべらせるように上下させる奏法のことだよ。
「ボレロ」では、トロンボーンによるグリッサンドが使われるよ。
トロンボーンはスライドを動かして音の高さを変えるため、グリッサンドがしやすい楽器なんだ。
弱音器(ミュート)
弱音器とは、楽器の音量や音色を変えるために取りつける器具のことだよ。
カタカナではミュートともいうんだ。
「ボレロ」では、音量のバランスをとるために、トランペットに弱音器をつける指示が出てくることがあるよ。
なお、練習のために音量をおさえる「消音器」と、演奏表現のために使う弱音器は、目的が少し違うので注意しよう。
転調
転調とは、曲の途中で調が変わることだよ。
「ボレロ」は基本的にはハ長調で進むけれど、最後の2小節で突然ホ長調に転調するんだ。
ずっと同じリズムと旋律がくり返されてきたところで、最後に急に調が変わるので、強いインパクトが生まれるよ。


「ボレロ」重要語句のまとめ
| 語句・項目 | 意味・ポイント |
|---|---|
| 作曲者 | モーリス・ラヴェル。フランスの作曲家 |
| 出生地 | フランス南西部、バスク地方のシブール |
| 音楽的時代 | 近現代。印象派・印象主義と関連づけて扱われることも多い |
| 異名 | 管弦楽の魔術師 |
| 代表作 | 「ボレロ」「ダフニスとクロエ」「水の戯れ」「亡き王女のためのパヴァーヌ」など |
| オーケストラ編曲 | ムソルグスキー「展覧会の絵」の編曲で知られる |
| ボレロ | もともとは18世紀スペインで生まれた3拍子系の舞曲 |
| 拍子 | 4分の3拍子 |
| 基本の調 | ハ長調。最後の2小節でホ長調に転調する |
| 初演 | 1928年、パリ・オペラ座 |
| 演奏形態 | オーケストラ |
| スネアドラム | ほぼ最初から最後まで、同じリズムをきざむ楽器 |
| 旋律A・B | 2種類の主題。旋律Bは臨時記号が多い |
| pp | ピアニッシモ。とても弱く |
| クレッシェンド | だんだん強く |
| ピッツィカート | 弦楽器の弦を指ではじいて音を出す奏法 |
| グリッサンド | 音の高さをなめらかにすべらせる奏法。トロンボーンで出題されやすい |
| 弱音器 | ミュートともいう。音量や音色を変える器具 |
| チェレスタ | 金属音板をハンマーでたたいて音を出す鍵盤楽器 |
| サクソフォーン | 金属製だが、リードで音を出すため木管楽器に分類される |
「ボレロ」テスト対策ポイント
- 作曲者はモーリス・ラヴェル
- ラヴェルはフランスの作曲家で、近現代・印象派と関連づけて扱われる
- ラヴェルは「管弦楽の魔術師」と呼ばれる
- 「ボレロ」は1928年にバレエ音楽として作曲された
- 4分の3拍子、基本はハ長調
- 最後の2小節でホ長調に転調する
- スネアドラムがほぼ最初から最後までリズムをきざむ
- 2種類の旋律A・Bがくり返される
- 最初に主題を演奏する楽器はフルート
- 旋律Bは臨時記号が多く使われている
- ppから始まり、曲全体が長いクレッシェンドのようにだんだん強くなる
- ピッツィカート、グリッサンド、弱音器、チェレスタ、サクソフォーンの特徴を確認しよう
ここまで学習できたら、ラヴェル「ボレロ」のテスト対策練習問題とドリルにも挑戦しよう!
ラヴェル「ボレロ」テスト対策練習問題①:作曲者・曲の特徴・リズム・奏法
ラヴェル「ボレロ」テスト対策練習問題②:旋律・聞き取り・使われる楽器
【中学音楽】ラヴェル「ボレロ」重要語句ドリル
【中学音楽】「ボレロ」旋律・リズム・聞き取りドリル
【中学音楽】「ボレロ」楽器ドリル
【中学音楽】「ボレロ」奏法・表現ドリル
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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

