「展覧会の絵」解説!作曲者ムソルグスキー・プロムナード・ラヴェル編曲をわかりやすく
中学校音楽で学習するムソルグスキー作曲「展覧会の絵」について、作曲者ムソルグスキー、曲が作られたきっかけ、プロムナードの意味、ラヴェルによる管弦楽版、各曲の情景や特徴をわかりやすく解説するよ。

この記事で分かること
- 「展覧会の絵」の作曲者ムソルグスキーについて
- 「展覧会の絵」が作られたきっかけ
- プロムナードの意味と役割
- 原曲のピアノ版と、ラヴェル編曲の管弦楽版の違い
- 「こびと」「古城」「卵の殻をつけたひなどりのバレエ」「キエフの大門」など、各曲の情景
- 定期テストで出やすいポイント
ムソルグスキー「展覧会の絵」テスト対策ポイント
- 作曲者はロシアの作曲家ムソルグスキー
- ムソルグスキーはロマン派・国民楽派の作曲家として扱われる
- ムソルグスキーはロシア五人組の一人
- 「展覧会の絵」は、友人ハルトマンの遺作展をきっかけに作曲された
- 原曲はピアノ独奏曲
- ラヴェルによる管弦楽版がとても有名
- 「プロムナード」は、絵と絵の間を歩く様子を表す音楽
- 曲ごとに、絵の情景や人物・生き物の動きが音楽で表現されている
- 「キエフの大門」は、壮大な終曲としてよく出題される
目次
「展覧会の絵」の基本情報
「展覧会の絵」は、ロシアの作曲家モデスト・ムソルグスキーが作曲した作品だよ。
もともとはピアノ独奏曲として作られた作品なんだけれど、現在では、フランスの作曲家ラヴェルが編曲した管弦楽版もとても有名なんだ。
| 曲名 | 展覧会の絵 |
| ロシア語原題 | Картинки с выставки (Kartinki s vystavki) |
| 英語題名 | Pictures at an Exhibition |
| 作曲者 | モデスト・ムソルグスキー |
| 作曲者の国 | ロシア |
| 作曲された年 | 1874年 |
| 原曲の演奏形態 | ピアノ独奏 |
| 有名な編曲 | ラヴェルによる管弦楽版 |
| 作曲のきっかけ | 友人ハルトマンの遺作展 |
| 曲の特徴 | 展覧会で絵を見て歩く様子と、それぞれの絵の情景を音楽で表している |
たろう
くまごろう作曲者ムソルグスキーについて

「展覧会の絵」を作曲したのは、ロシアの作曲家モデスト・ムソルグスキーだよ。
フルネームでは、モデスト・ペトローヴィチ・ムソルグスキーと表記されることもあるんだ。
| 名前 | モデスト・ムソルグスキー |
| フルネーム | モデスト・ペトローヴィチ・ムソルグスキー |
| 生没年 | 1839年〜1881年 |
| 国 | ロシア |
| 音楽的時代 | ロマン派 |
| 分類 | 国民楽派として扱われることがある |
| 関連するグループ | ロシア五人組 |
| 代表作 | 「展覧会の絵」 歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」 交響詩「はげ山の一夜」など |
ムソルグスキーは、ロシアの歴史や民衆の生活、物語などを音楽で表そうとした作曲家だよ。
西ヨーロッパの音楽をそのまままねるのではなく、ロシアらしい音楽を作ろうとした作曲家の一人なんだ。
そのため、ムソルグスキーは国民楽派の作曲家として扱われることがあるよ。
国民楽派とは
自分の国や民族の歴史、伝説、自然、民謡、踊りなどを音楽作品に取り入れ、自分たちの文化を表現しようとした作曲家たちの流れのことだよ。
ロシアでは、ムソルグスキーをふくむ作曲家たちが、ロシア独自の音楽を作ろうと活動したよ。
このグループはロシア五人組と呼ばれているんだ。
ロシア五人組には、バラキレフ、キュイ、ムソルグスキー、ボロディン、リムスキー=コルサコフがいるよ。中学音楽では全員の名前まで覚える必要がない場合も多いけれど、ムソルグスキーがその一人だということは確認しておこう。
くまごろう「はげ山の一夜」は、ディズニーの映画「ファンタジア」にも登場しているよ。
「展覧会の絵」が作られたきっかけ
「展覧会の絵」は、ムソルグスキーの友人だったヴィクトル・ハルトマンという人物と深く関係しているよ。
ハルトマンは、ロシアの建築家・画家・デザイナーとして活動していた人物なんだ。
ムソルグスキーとは親しい友人だったけれど、ハルトマンは若くして亡くなってしまったんだ。
その後、ハルトマンの作品を集めた遺作展が開かれたよ。
ムソルグスキーは、その展覧会を訪れ、友人の作品を見て強い印象を受けたんだ。
そして、その展覧会で見た絵や、絵を見て歩く自分自身の様子をもとに作曲したのが、「展覧会の絵」なんだよ。
「展覧会の絵」のイメージ
美術館や展覧会で、絵の前から次の絵の前へ歩いていく。
そして、ひとつひとつの絵を見ながら、そこに描かれた人物や建物、物語の世界を想像していく。
「展覧会の絵」は、そんな体験を音楽で表した作品なんだ。
たろう
くまごろうプロムナードとは何か

「展覧会の絵」で特に大切なのが、プロムナードだよ。
プロムナードとは、フランス語で「散歩」「歩くこと」という意味の言葉なんだ。
「展覧会の絵」では、展覧会場で、絵から絵へ歩いていく様子を表しているよ。
たとえば、ある絵を見終わったあと、次の絵へ向かって歩いていく。
そのときの気分や歩き方を音楽で表しているのが、プロムナードなんだ。
プロムナードの役割
- 絵と絵の間をつなぐ
- 展覧会を歩いている様子を表す
- ムソルグスキー自身の歩く姿や気分を表していると考えられる
- 出てくるたびに、少しずつ雰囲気が変わる
プロムナードは、同じような旋律で何度も登場するけれど、毎回まったく同じではないよ。
見た絵の印象や、次に向かう気分によって、少しずつ雰囲気が変わっていくんだ。
くまごろうピアノ版とラヴェル編曲の管弦楽版

「展覧会の絵」は、もともとはピアノ独奏曲として作曲されたよ。
でも現在では、フランスの作曲家ラヴェルが編曲した管弦楽版がとても有名なんだ。
ラヴェルは、「ボレロ」の作曲者としても学習する作曲家だよね。
オーケストラの楽器の使い方がとても巧みだったため、「管弦楽の魔術師」と呼ばれることがあるよ。
ラヴェルは、ムソルグスキーのピアノ曲「展覧会の絵」を、いろいろな楽器の音色を生かした管弦楽版に編曲したんだ。
ピアノ版と管弦楽版の違い
| 版 | 特徴 |
|---|---|
| ムソルグスキーの原曲 | ピアノ1台で、歩く様子や絵の情景を表現する |
| ラヴェルの管弦楽版 | オーケストラのさまざまな楽器の音色で、絵の世界を色鮮やかに表現する |
たとえば、トランペットの明るく力強い音、サクソフォーンの少しもの悲しい音、低音楽器の重い響き、打楽器の迫力などを使うことで、絵の場面がよりはっきりと浮かび上がるんだ。
「展覧会の絵」は、ムソルグスキーが作曲したピアノ曲であり、ラヴェルによる管弦楽編曲が有名という点をしっかり分けて覚えよう。
「展覧会の絵」の主な曲と情景

「展覧会の絵」には、いくつもの曲が登場するよ。
ここでは、テストで特に出やすい主な曲と、その情景を確認しよう。
プロムナード
プロムナードは、展覧会場で絵から絵へ歩いていく様子を表す音楽だよ。
この旋律は、作品全体をつなぐ大切な役割を持っているんだ。
ラヴェルの管弦楽版では、最初のプロムナードをトランペットが力強く演奏するよ。
展覧会の始まりを告げるような、堂々とした響きが特徴なんだ。
くまごろうこびと
「こびと」は、不気味で少し奇妙な雰囲気をもつ曲だよ。
ぎこちない動きや、落ち着かない様子が音楽で表されているんだ。
強弱の変化や、不安定なリズムによって、こびとの不思議な動きが感じられるよ。
古城
「古城」は、古い城の前で、吟遊詩人が歌っているような静かでもの悲しい雰囲気の曲だよ。
ラヴェルの管弦楽版では、サクソフォーンが印象的に使われるよ。
サクソフォーンのやわらかく、少しさびしげな音色が、古城の情景にぴったりなんだ。
くまごろうテュイルリーの庭
「テュイルリーの庭」は、パリにある庭園で遊ぶ子どもたちの様子を表している曲だよ。
子どもたちが言い合いをしたり、走り回ったりするような、軽くてにぎやかな雰囲気があるんだ。
ビドロ
「ビドロ」は、重い荷車や牛車、またはそれを引く牛のようすを表しているとされる曲だよ。
ポーランド語の Bydło は「家畜」「牛」を意味する言葉なんだ。
低音の重い響きによって、車の重さや、ゆっくりとした動きが表現されているよ。
卵の殻をつけたひなどりのバレエ
「卵の殻をつけたひなどりのバレエ」は、卵からかえったばかりのひなどりたちが、ちょこちょこと動き回るような曲だよ。
短く軽い音や、すばやい動きによって、ひなどりのかわいらしい動きが表現されているんだ。
曲名が長いので、テストでは「ひなどり」や「卵の殻」というキーワードで出ることもあるよ。
サミュエル・ゴールデンベルクとシュミュイレ
この曲では、性格の違う2人の人物が描かれているよ。
一方は堂々として重々しく、もう一方は細かく早口で話すような雰囲気をもっているんだ。
音の高さやリズム、楽器の音色によって、人物の性格の違いが表されているよ。
リモージュの市場
「リモージュの市場」は、市場で人々がにぎやかに話しているような曲だよ。
速いテンポや細かい音の動きによって、ざわざわした会話や活気が表されているんだ。
カタコンブ
「カタコンブ」は、地下墓地を表す曲だよ。
重々しく、暗く、静かな雰囲気が特徴なんだ。
明るくにぎやかな曲とはちがって、低い音や重い響きによって、地下の広い空間や死者への思いが表されているよ。
鶏の足の上に建つ小屋
「鶏の足の上に建つ小屋」は、ロシアの民話に出てくる魔女バーバ・ヤガーの小屋を表す曲だよ。
激しいリズムや迫力のある音によって、魔女の恐ろしさや、不気味な小屋の雰囲気が表されているんだ。
曲名が少し不思議だけれど、「バーバ・ヤガー」と結びつけて覚えると整理しやすいよ。
キエフの大門
「キエフの大門」は、「展覧会の絵」の最後を飾る、とても壮大な曲だよ。
現在の地名表記では「キーウ」と書かれることもあるけれど、音楽作品の曲名としては「キエフの大門」という表記がよく使われるよ。
ハルトマンが描いた、キエフの大きな門のデザインをもとにした曲で、堂々とした響きや鐘のような音によって、壮大な建物のイメージが表されているんだ。
ラヴェルの管弦楽版では、金管楽器や打楽器も加わり、最後にふさわしい大きな盛り上がりを作っているよ。
くまごろう
たろう「展覧会の絵」が使われていたんだね。

テストで出やすい表現のポイント
「展覧会の絵」は、曲名や作曲者だけでなく、音楽が何を表しているかを問われやすい作品だよ。

音色で情景を表す
ラヴェルの管弦楽版では、いろいろな楽器の音色を使って、絵の情景が表されているよ。
- トランペット:堂々としたプロムナード
- サクソフォーン:古城のもの悲しい雰囲気
- 低音楽器:ビドロの重い動き
- 金管楽器・打楽器:キエフの大門の壮大さ
リズムや音の動きで様子を表す
「展覧会の絵」では、リズムや音の動きも大切だよ。
- こびと:不安定でぎこちない動き
- ひなどり:軽くすばやい動き
- リモージュの市場:人々のにぎやかな会話
- バーバ・ヤガー:激しく不気味な動き
このように、曲ごとの情景と音楽の特徴を結びつけて覚えると、鑑賞問題にも強くなるよ。
「展覧会の絵」重要語句のまとめ
| 語句・項目 | 意味・ポイント |
|---|---|
| 展覧会の絵 | ムソルグスキーが作曲したピアノ独奏曲。ハルトマンの遺作展がきっかけ |
| ロシア語原題 | Картинки с выставки(Kartinki s vystavki) |
| 英語題名 | Pictures at an Exhibition |
| ムソルグスキー | ロシアの作曲家。国民楽派として扱われることがある |
| ロシア五人組 | ロシア独自の音楽を作ろうとした作曲家たちのグループ。ムソルグスキーもその一人 |
| ハルトマン | ムソルグスキーの友人。建築家・画家・デザイナー |
| 遺作展 | 亡くなった人の作品を集めて開く展覧会 |
| プロムナード | 散歩、歩くこと。展覧会で絵と絵の間を歩く様子を表す |
| 原曲 | ピアノ独奏曲 |
| 管弦楽版 | ラヴェルによる編曲が有名 |
| ラヴェル | フランスの作曲家。「管弦楽の魔術師」と呼ばれる |
| こびと | 不気味でぎこちない動きを表す曲 |
| 古城 | 古い城と吟遊詩人を思わせる、もの悲しい曲。サクソフォーンが印象的 |
| ビドロ | 重い荷車や牛車、またはそれを引く牛のようすを表すとされる曲 |
| 卵の殻をつけたひなどりのバレエ | ひなどりの軽くすばやい動きを表す曲 |
| バーバ・ヤガー | ロシアの民話に出てくる魔女 |
| キエフの大門 | 作品の最後を飾る壮大な曲。大きな門や鐘の響きを思わせる |
「展覧会の絵」テスト対策ポイント
- 作曲者はロシアの作曲家ムソルグスキー
- ムソルグスキーはロマン派・国民楽派の作曲家として扱われる
- ムソルグスキーはロシア五人組の一人
- 原曲はピアノ独奏曲
- ハルトマンの遺作展をきっかけに作曲された
- プロムナードは「散歩」「歩くこと」という意味
- プロムナードは、絵と絵の間を歩く様子を表す
- ラヴェルによる管弦楽版が有名
- ラヴェルは「管弦楽の魔術師」と呼ばれる
- ラヴェル版の最初のプロムナードはトランペットが印象的
- 「古城」ではサクソフォーンが印象的に使われる
- 「鶏の足の上に建つ小屋」はバーバ・ヤガーと関係する
- 「キエフの大門」は作品の最後を飾る壮大な曲
ここまで学習できたら、ムソルグスキー「展覧会の絵」のテスト対策練習問題とドリルにも挑戦しよう!
ムソルグスキー「展覧会の絵」テスト対策練習問題
【中学音楽】「展覧会の絵」重要語句ドリル
【中学音楽】ムソルグスキーとラヴェル編曲ドリル
【中学音楽】「プロムナード」と各曲の情景ドリル
【中学音楽】「展覧会の絵」楽器・表現ドリル
運営者情報
yumineko
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

