中田章『早春賦』テスト対策ポイント解説!歌詞の意味や音楽理論まとめ

中学音楽で学習する「早春賦」について、作詞者・作曲者、歌詞の意味、早春の情景、曲の特徴、拍子、調、形式、弱起、音楽記号などをわかりやすく解説するよ。

「早春賦」は、春という名前はついているのに、まだ風は冷たく、雪も残っている早春の季節を歌った曲なんだ。春を待つうれしさと、まだ春になりきらないもどかしさが重なっているところが、この曲の大きな魅力だよ。

定期テストでは、吉丸一昌中田章8分の6拍子変ホ長調二部形式弱起♪=116、古い言葉の意味、音楽記号などがよく問われるよ。

この記事で分かること

  • 「早春賦」の作詞者・作曲者などの基本情報
  • 「早春賦」の歌詞全文と、歌詞の流れ
  • 「春は名のみ」「時にあらず」「角ぐむ」などの言葉の意味
  • 安曇野の早春の情景
  • 8分の6拍子・弱起・変ホ長調・二部形式・速度のポイント
  • mf、pp、rit. などの音楽記号の意味

1. 「早春賦」の基本情報

まずは、「早春賦」の基本情報を確認しよう。テストでは、作詞者・作曲者・拍子・調・形式・速度などがよく出るよ。

項目内容
曲名早春賦
作詞吉丸一昌よしまるかずまさ
作曲中田章なかだあきら
発表1913年
拍子8分の6拍子
特徴弱起
調変ホ長調
速度♪=116
形式二部形式
情景のモデル長野県の安曇野の早春の風景として説明されることが多い

たろう
「早春」って、春のはじめってこと?

くまごろう
そうだよ。ただし「早春賦」では、春という名前なのに、まだ寒さが残っている季節の感じが大切なんだ。

2. 作詞者・吉丸一昌について

吉丸一昌は、「早春賦」の作詞者だよ。

吉丸一昌は、国文学者・教育者・作詞家として知られている人物なんだ。「早春賦」では、春が来たと聞いて心がはずむ一方で、実際にはまだ風が冷たく、雪の空が続いているという、早春ならではの気持ちを言葉にしているよ。

「賦」という字は、詩や歌を表す言葉として使われることがあるよ。つまり「早春賦」は、早春を歌った詩・歌のように考えると分かりやすいね。

テストで押さえるポイント

  • 作詞者は吉丸一昌
  • 「早春」とは春のはじめごろのこと
  • 「賦」は、詩や歌を表す言葉として使われることがある
  • 春への期待と、まだ寒い現実のずれが表されている

3. 作曲者・中田章について

中田章は、「早春賦」の作曲者だよ。

テストでは、「早春賦」の作曲者として中田章を答える問題がよく出るよ。作詞者の吉丸一昌とセットで覚えよう。

また、中田章の息子は、「夏の思い出」を作曲した中田喜直だよ。「早春賦」と「夏の思い出」は、中田章・中田喜直という親子関係でつながっているんだ。

「早春賦」と「夏の思い出」は、親子二代で日本の四季を代表する名曲を作ったんだね。あわせて覚えるとテストでも間違えにくいよ!

たろう
「夏の思い出」の作曲者って中田喜直だったよね?

くまごろう
そうだよ。そして「早春賦」の作曲者・中田章は、中田喜直のお父さんなんだ。ここはテストで出やすいよ。

4. 「早春賦」はどんな歌?

「早春賦」は、春が来たと聞いてうれしくなる気持ちと、まだ寒さが残っていて春らしさを感じきれない気持ちが重なっている曲だよ。

歌詞では、春という名前はついているのに風は寒く、うぐいすもまだ歌わず、草木の芽が出始めても空には雪の気配がある、という早春の情景が表されているんだ。

つまり、「春が来た!」と心は動き出しているのに、自然はまだ冬の名残を残しているんだね。この春への期待寒さの残る現実のずれが、「早春賦」を理解する大切なポイントだよ。

風景のモデルとしては、長野県の安曇野あづみのの早春の景色がよく説明されるよ。雪解けのころの冷たい空気や、少しずつ春に向かう自然を思い浮かべると、曲の雰囲気がつかみやすいね。

歌詞で注目するポイント

  • 春という名前なのに、まだ寒い
  • うぐいすもまだ声を出さない
  • 氷が解け、葦の芽が出始め、春の気配もある
  • それでも空は雪の空で、春になりきっていない
  • 春と聞いたことで、心が急かされるように動き出す

5. 「早春賦」の歌詞を確認しよう

「早春賦」は、吉丸一昌作詞・中田章作曲による1913年発表の作品で、現在は著作権の保護期間が満了しているよ。ここでは、学習のために歌詞を掲載するね。

※歌詞の表記は、学習しやすいように現代の漢字・かなづかい・ルビに一部整えています。学校のテストでは、使用している教科書・楽譜の表記を確認しましょう。

早春賦
作詞:吉丸一昌よしまるかずまさ
作曲:中田章なかだあきら

春は名のみの 風の寒さや
谷のうぐいす 歌は思えど
時にあらずと 声も立てず
時にあらずと 声も立てず

氷解け去り あしつのぐむ
さては時ぞと 思うあやにく
今日もきのうも 雪の空
今日もきのうも 雪の空

春と聞かねば 知らでありしを
聞けばかるる 胸の思いを
いかにせよとの この頃か
いかにせよとの この頃か

1番では、「春」という名前はついているのに、風はまだ冷たく、うぐいすも歌わない様子が歌われているよ。

2番では、氷が解け、葦の芽が出始めて、春の気配が見えてくるんだ。でも、空はまだ雪の空。春が来たと思ったのに、まだ冬の名残があるんだね。

3番では、「春」と聞いたことで、知らないでいれば落ち着いていられたのに、心が急かされるようにそわそわしてしまう気持ちが歌われているよ。

くまごろう
「早春賦」は、景色だけでなく、春を待つ心の動きも歌っているんだ。

6. 歌詞に出てくる言葉の意味

中学音楽「早春賦」の歌詞に出てくる言葉と早春の情景をまとめた図解。春は名のみ、時にあらず、角ぐむ、知らでありしを、急かるるなどの意味を整理している。

「早春賦」には、今ではあまり使わない言葉や、意味を取りにくい表現が出てくるよ。テストでは、言葉の意味を聞かれることが多いので、しっかり確認しよう。

春は名のみ

春は名のみは、名前の上では春だけれど、実際にはまだ春らしくないという意味だよ。

暦の上では春になっていても、風は冷たく、まだ冬の寒さが残っている感じを表しているんだ。

テストでは、「春は名のみ」とはどういう意味かを聞かれることがあるよ。答えは「名前だけは春だが、実際にはまだ寒い」という内容だね。

は、うぐいすと読むよ。

うぐいすは、春を感じさせる鳥として知られているね。でも「早春賦」では、春なのに、うぐいすはまだ歌おうとしないんだ。

つまり、うぐいすが声を出さないことによって、まだ本当の春ではないという感じが強まっているんだね。

時にあらず

時にあらずは、まだその時ではないという意味だよ。

うぐいすが歌おうと思っても、まだ春本番ではないので、声を出さない様子につながっているんだ。

「あらず」は、古い言い方で「〜ではない」という意味だよ。だから「時にあらず」は、「その時ではない」と考えると分かりやすいね。

声も立てず

声も立てずは、声を出さないという意味だよ。

うぐいすが「まだ歌う時ではない」と思って、声を出さない様子を表しているんだ。

は、あしと読むよ。水辺に生える植物のことだよ。

早春の水辺で、氷が解けて、葦の芽が出始める様子から、少しずつ春に近づいていることが分かるね。

角ぐむ

角ぐむは、つのぐむと読むよ。意味は、芽が出始めるということだよ。

草木の芽が、角のように少し出てきた様子を表しているんだ。春が少しずつ近づいていることが分かる言葉だね。

テストでは、「角ぐむ」の意味を聞かれることがあるよ。答えは「芽が出始める」だね。

さては時ぞと

さては時ぞとは、今がその時だとという意味だよ。

草木の芽が出始めたので、「今こそ春が来た時だ」と思う気持ちが表されているんだ。

歌詞全体の意味で考えると、「今はもう春だ」と言いかえることもできるよ。ただし、テストでは「今がその時だと」と答えると安心だよ。

あやにく

あやにくは、あいにく、つまり折り悪く・具合が悪いことに、という意味だよ。

「春が来たと思ったのに、あいにく今日も昨日も雪の空だ」という、期待と現実のずれが表されているんだ。

知らでありしを

知らでありしをは、直訳すると知らないでいたものをという意味だよ。

ここでは、ただ「知らなかった」というだけでなく、春だと聞かずに知らないでいればよかったものを、知ってしまったから心がそわそわしてしまうという、少し残念に思う気持ちもふくまれているよ。

「春と聞かなければ、何も知らずに落ち着いていられたのに、春だと聞いたから心が急かされてしまう」という感じだね。

急かるる

急かるるは、せかるると読むよ。意味は、急かされるだよ。

春だと聞いて、心が急かされるように動き出してしまう感じを表しているんだ。

まだ春らしくないのに、「春が来た」と聞いたことで、胸の中だけが先に春へ向かってしまうような気持ちだね。

くまごろう
「時にあらず」「角ぐむ」「さては時ぞと」「知らでありしを」「急かるる」は、意味を聞かれやすいよ。

7. 「早春賦」の曲の特徴

中学音楽「早春賦」の曲の特徴をまとめた図解。8分の6拍子、弱起、変ホ長調、二部形式、速度♪=116を整理している。

ここからは、「早春賦」の曲の特徴を確認しよう。拍子・弱起・調・速度・形式は、テストでよく出る重要ポイントだよ。

拍子は8分の6拍子

「早春賦」は、8分の6拍子の曲だよ。

8分の6拍子とは、1小節に八分音符が6つ分入るという意味なんだ。

拍子の下の数字「8」は、八分音符を基準にするという意味。上の数字「6」は、1小節に八分音符が6つ分入るという意味だよ。

ただし、8分の6拍子は、八分音符を1つずつ「1・2・3・4・5・6」と細かく数えるだけでなく、大きく2つのまとまりとして感じることが多いよ。

つまり、1・2・3でひとまとまり、4・5・6でひとまとまり、という感じだね。大きく感じると、2拍子のようにゆったり揺れる流れになるよ。

早春の風や、少しずつ動き出す自然を感じながら、ゆったりとした揺れを大切にして歌うとよいね。

弱起の曲

「早春賦」は、弱起で始まる曲だよ。

弱起とは、曲が小節の強い拍からではなく、前に出る短い音から始まることだよ。

ふつうは、曲の始まりは「1拍目」からしっかり始まることが多いよね。でも弱起では、その前に少しだけ音が出て、次の強い拍へ向かって流れ込むように始まるんだ。

「早春賦」の出だしも、いきなり重く始めるのではなく、次の流れへつながるように歌うと、自然な雰囲気になるよ。

実技テストでは、弱起を意識して、はじめの音を重くしすぎず、次の流れにつなげるように歌うとよいよ。

調は変ホ長調

「早春賦」は、変ホ長調の曲だよ。

変ホ長調では、主音は変ホ音、つまり♭ミになるよ。

主音とは、その調の中心になる音のことだよ。変ホ長調なら、変ホ音(♭ミ)が「帰ってくる場所」のような中心になるんだ。

変ホ長調の調号では、ロ音(シ)ホ音(ミ)イ音(ラ)に♭がつくよ。テストで「音名で答えなさい」と出た場合は、ロ・ホ・イと答えるのが正確だよ。

階名で考えると、シ・ミ・ラに♭がつくと整理できるね。ただし、音名と階名は区別して覚えよう。

音階で考えると、♭ミ・ファ・ソ・♭ラ・♭シ・ド・レ・♭ミのように整理できるよ。

変ホ長調のポイント

  • 主音は変ホ音(♭ミ)
  • 調号は♭3つ
  • ♭がつく音は、音名ではロ・ホ・イ
  • 階名ではシ・ミ・ラに♭がつくと考えると分かりやすい
  • 音名と階名を混同しないように注意する

速度は♪=116

「早春賦」の速度は、♪=116だよ。

これは、八分音符が1分間に116個くらい入る速さで演奏するという意味なんだ。

ここで大切なのは、基準になる音符が八分音符だということだよ。♪ は八分音符を表しているね。

テストでは、♩=116とまちがえないように注意しよう。「早春賦」は、♪=116だよ。

たろう
同じ116でも、♪と♩では意味が違うの?

くまごろう
そうだよ。どの音符を基準にして1分間にいくつ入るかを表しているから、音符の形までよく見よう。

形式は二部形式

「早春賦」は、二部形式の曲だよ。

二部形式とは、A-Bのように、2つの大きなまとまりでできている形式のことだよ。

歌詞の内容や旋律の流れを、前半と後半のまとまりで感じると、曲の構成が分かりやすくなるよ。

テストでは、「早春賦の形式は何か」と聞かれたら、二部形式と答えよう。

8. 「早春賦」に出てくる音楽記号

「早春賦」では、楽譜に出てくる音楽記号の読み方と意味も問われることがあるよ。基本の記号を確認しよう。

音楽記号は、ただ暗記するだけでなく、「その記号があると、歌い方や曲の雰囲気がどう変わるか」をイメージすると覚えやすいよ。

mf(メッゾフォルテ)

mfは、メッゾフォルテと読むよ。教科書や先生によっては、メゾフォルテと読むこともあるよ。

意味は、少し強くだよ。

f(フォルテ)は「強く」という意味で、m は mezzo(メッゾ)、つまり「中くらいに」という意味だよ。だから mf は、強すぎないけれど、少ししっかりした強さで歌う記号なんだ。

「早春賦」では、春への期待や、心が動き出す感じを出すときに、音の強さの変化も大切になるよ。

pp(ピアニッシモ)

ppは、ピアニッシモと読むよ。

意味は、とても弱くだよ。

p(ピアノ)は「弱く」という意味で、pp は p が2つ重なっているので、さらに弱く、つまり「とても弱く」という意味になるんだ。

静かな早春の情景や、遠くに残る寒さのような雰囲気を表すときに大切な記号だね。大きな声で強く歌うだけでなく、弱く歌うことで景色の繊細さを表すことができるよ。

rit.(リタルダンド)

rit. は、リタルダンドと読むよ。

意味は、だんだん遅くだよ。

急に止まるのではなく、少しずつスピードを落としていくイメージだよ。たとえば、歩いている人がだんだんゆっくり歩くような感じだね。

曲の終わりや、気持ちを落ち着かせる場面で使われることがあるよ。「早春賦」でも、最後に余韻を残すように歌うと、春を待つ気持ちがやさしく伝わるね。

音楽記号の覚え方

  • mf:メッゾフォルテ。少し強く
  • pp:ピアニッシモ。とても弱く
  • rit.:リタルダンド。だんだん遅く

9. 重要語句のまとめ

最後に、「早春賦」でテストに出やすい重要語句をまとめて確認しよう。

語句・項目意味・ポイント
作詞吉丸一昌
作曲中田章
中田喜直中田章の息子。「夏の思い出」の作曲者
早春春のはじめごろ
詩や歌を表す言葉として使われることがある
発表1913年
安曇野「早春賦」の情景のモデルとして説明されることが多い長野県の地域
春は名のみ名前だけは春だが、実際にはまだ寒い
うぐいす。春を感じさせる鳥
時にあらずまだその時ではない
声も立てず声を出さない
あし。水辺に生える植物
角ぐむつのぐむ。芽が出始める
さては時ぞと今がその時だと
あやにくあいにく。折り悪く、具合が悪いことに
知らでありしを知らないでいればよかったものを。知ってしまったため心が急かされる気持ちがふくまれる
急かるるせかるる。急かされる
拍子8分の6拍子。1小節に八分音符が6つ分入る
弱起曲が小節の強い拍からではなく、前に出る短い音から始まること
調変ホ長調。主音は変ホ音(♭ミ)
変ホ長調の♭音名ではロ音・ホ音・イ音。階名ではシ・ミ・ラ
速度♪=116。八分音符が1分間に116個くらい入る速さ
形式二部形式。A-Bのように2つの大きなまとまりでできている形式
mfメッゾフォルテ。少し強く
ppピアニッシモ。とても弱く
rit.リタルダンド。だんだん遅く

テストで押さえるポイント

  • 作詞は吉丸一昌、作曲は中田章
  • 中田章の息子は、「夏の思い出」を作曲した中田喜直
  • 「早春賦」と「夏の思い出」は、親子二代で日本の四季を代表する名曲として覚えるとよい
  • 「早春賦」は1913年に発表された曲
  • 情景のモデルは、長野県の安曇野として説明されることが多い
  • 歌詞では、春への期待と、まだ寒い現実のずれが表されている
  • 「春は名のみ」は、名前だけは春だが、実際にはまだ寒いという意味
  • 「時にあらず」は、まだその時ではない
  • 「角ぐむ」は、芽が出始める
  • 「さては時ぞと」は、今がその時だと
  • 「知らでありしを」は、知らないでいればよかったものを、という気持ちをふくむ
  • 「急かるる」は、急かされる
  • 拍子は8分の6拍子
  • 弱起の曲である
  • 調は変ホ長調、主音は変ホ音(♭ミ)
  • 変ホ長調では、音名でロ音・ホ音・イ音に♭がつく
  • 速度は♪=116。♩=116とまちがえない
  • 形式は二部形式。A-Bの大きな2つのまとまり
  • mf、pp、rit. の読み方と意味を確認する

ここまで学習できたら、ぜひ「早春賦」のテスト対策練習問題とドリルに挑戦しよう!

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