「暗算」とは?足し算と引き算の暗算のやり方をわかりやすく解説
小学校3年生で学習する「暗算」について、たし算とひき算の暗算のやり方とポイントをわかりやすく解説するよ。
十のくらいと一のくらいをわけて暗算するやり方、「だいたい何十」と考えて暗算するやり方、それぞれをくわしく紹介しているよ。
目次
暗算とは
「暗算」というのは、「筆算」や「電たく」や「そろばん」はつかわずに、頭の中だけで計算することだよ。
頭の中だけで思い出せるようにおぼえることを「暗記」というように、「暗」という字に「何も見たり書いたりしないで、きおくだけでする」という意味があるんだ。
みんなが買い物などをするときに、合計で何円になるかを頭の中だけで計算できたら、すごくべんりだよね。
暗算はふだんの生活でもとても役に立つので、暗算のやり方のコツやポイントを学習していこう。
「くり上げがない足し算」の暗算
たし算の暗算には2つのレベルがあるよ。
「くり上げがない」場合と、「くり上げがある」場合だよ。
まずは「くり上げがないたし算」の暗算のやり方を考えてみよう。
45+32を暗算で計算しましょう。
45と32のような大きな数を頭の中だけで計算するなんて、大変そうだよね。
でも、数字をきりのよいところでわけて、それぞれ計算するとカンタンになったりするんだ。
暗算のポイントのひとつは、数字を十のくらいと一のくらいでわけて、それぞれ計算することだよ。
たとえば、「45」は十のくらいの「40」と一のくらいの「5」にわけることができるよね。
「32」は、十のくらいの「30」と一のくらいの「2」にわけられるよね。
わけたら、十のくらいと十のくらい、一のくらいと一のくらいで、それぞれを計算していけばいいね。
まず一のくらいだけをたし算すると、5+2=7
次に十のくらいだけをたし算すると、40+30=70
「77」が答えになるよ。
これなら、頭の中だけで計算ができるね。
「くり上げがある足し算」の暗算
くり上げがあるたし算でも、十のくらいと一のくらいでわけて計算するのは同じだよ。
56+25を暗算で計算しましょう。
さっきと同じように計算してみよう。
「56」は、「50」と「6」にわけられるよね。
「25」は、「20」と「5」にわけられるよね。
まず一のくらいをたし算すると、5+6=11になって、ここでくり上げがあるね。
十のくらいに「1」くり上がるので、わからなくならないように、十のくらいのところに小さく「1」を書いておこう。
次に十のくらいをたし算すると、50+20=70になるね。
十のくらいは、さっきくり上がった「1」があるので、「1」と「7」をたして「8」になるよ。
「81」が答えになるよ。
くり上げがあっても、くり上がった数字を小さく書いておけば、頭の中だけで計算することができるね。
※答えを書かずにこたえる場合は、くり上がりの数字を書くこともできないので、「くり上がりの数字があること」を覚えておいて、計算するひつようがあるよ。
たし算の暗算のやり方とポイント
- 十のくらいと一のくらいにわけて考える。
- 「一のくらい」と「一のくらい」をたした数を書いて、次に、「十のくらい」と「十のくらい」をたした数を書く。
- くり上がりがあるときは、次のくらいに、小さくくり上がる数を書いておく。(書けないときは、覚えておく)
「くり下げがない引き算」の暗算
ひき算の暗算にも2つのレベルがあるよ。
「くり下げがない場合」と、「くり下げがある場合」だよ。
でも、考え方は「たし算の暗算」と同じだからあんしんしてね。
45-32を暗算で計算しましょう。
「45」は、「40」と「5」にわけられるよね。
「32」は、「30」と「2」にわけられるよね。
まず一のくらいと一のくらいだけをひき算すると、5-2=3
次に十のくらいと十のくらいをひき算すると、40-30=10
「13」が答えになるね。
「くり下げがある引き算」の暗算
52-35を暗算で計算しましょう。
「52」は、「50」と「2」にわけられるね。
「35」は、「30」と「5」にわけられるよね。
まず一のくらいと一のくらいをひき算したいんだけれど、「2-5」は計算できないよね。
なので、「52」は「50」と「2」にわけるのではなくて、「40」と「12」でわけてみよう。
くり下げの引き算とおなじイメージだね。
一のくらいをひき算すると、12-5=7
十のくらいをひき算すると、40-30=10
だから、答えは「17」ともとめられるよ。
ひき算の暗算のポイント
- 十のくらいと一のくらいにわけて考える。
- 「一のくらい」と「一のくらい」をひいた数を書いて、次に、「十のくらい」と「十のくらい」をひいた数を書く。
- くり下がりがあるときは、「十のくらい」と「一のくらい」の数のわけ方をかえてみる。
たとえば、52を50と2にわけるのではなく、40と12にわけてみる。
「だいたい何十と見て計算する」暗算のやり方
これまでは、十のくらいと一のくらいをわけて暗算したんだけれど、
おおきな数を「だいたい何十」と見て暗算するやり方もあるんだ。
つまり、一のくらいの数をおいておいて、近い「何十」の数として考えるということだね。
たとえば、「32」なら「だいたい30」、「78」なら「だいたい80」と考えて計算するよ。
たし算のばあいと、ひき算のばあい、それぞれ問題をときながら考えてみよう。
「だいたい何十と見て計算する」たし算の暗算
45+32を暗算で計算しましょう。
32をだいたい30と見ると、(2はおいておいて、あとからたすよ。)
45+30=75になるよね。
ただ、本当は「30」じゃなくて「32」だから、おいておいた「2」もたしてあげないといけないよね。
だから75においておいた「2」をたして、77が答えになるよ。
45+38を暗算で計算しましょう。
38をだいたい40と見ると、(2はかりにたしているので、あとからひいてかえすよ。)
45+40=85になるよね。
ほんとうは「40」じゃなくて「38」だったから、かりにたしていた「2」をひいてかえさなくてはいけないよね。
85から「2」をひいて、83が答えになるよ。
「だいたい何十と見て計算する」ひき算の暗算
45-32を暗算で計算しましょう。
ひく数の32をだいたい30と見ると、 (2はおいておいて、あとからひくよ。)
45-30=15になるよね。
ただ、ひく数はほんとうは「30」じゃなくて「32」だから、さらに「2」をひかなくてはいけないよね。
15から「2」をひいて、13が答えになるよ。
53-26を暗算しよう。
ひく数の26をだいたい30と見ると、(4はかりに多くしているので、あとからその分をもどすよ)
53-30=23になるよね。
ただ、ひく数はほんとうは「30」じゃなくて「26」だから、
「4」多くひいてしまっているね。
多くひきすぎた分を取りもどすために、23に「4」をたして、もどそう。
27が答えになるよ。
「足し算と引き算の暗算」まとめ
「足し算と引き算の暗算」まとめ
- 暗算には次の2つのやり方がある
「十のくらい」と「一のくらい」にわけて計算する
「だいたい何十」と見て計算する - 「十のくらい」と「一のくらい」にわけて計算するやり方
「一のくらい」どうしを計算してから、「十のくらい」どうしを計算する。
くり上がりがあるときは、次のくらいに、小さくくり上がる数を書く。
くり下がりがあるときは、「十のくらい」と「一のくらい」の数のわけ方をかえる。 - 「だいたい何十」と見て計算するやり方
だいたい何十として計算した後に、多くしたり少なくしたりした数の分、答えからたしたりひいたりするのをわすれないようにする。
暗算はすごくたいせつだから、「暗算けん定」というしかくもあったりするんだ。10級から1級まであるから、気になる人は問題を調べてみてね。
運営者情報
ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。