「帰り道」あらすじと登場人物・伝えたいこと(ポイントまとめ)
小学校6年生の国語(光村図書)で学習する森絵都さんの「帰り道」について、あらすじと登場人物、場面ごとの内容とポイント、作者の伝えたいことをわかりやすく解説するよ。
使われている言葉の意味と、新出漢字もまとめているよ。
「帰り道」あらすじ
「帰り道」あらすじ
1
律(りつ)と周也(しゅうや)はよく一緒に登下校をしていた仲良しだったが、今日の帰り道は、律にとってはてしなく遠く感じられた。
その理由は昼休みのことだった。友達五人で「どっちが好き」と質問ゲームをしていたなか、はっきり答えられない律に周也が投げた言葉。
「どっちも好きってのは、どっちも好きじゃないのと、いっしょじゃないの。」
それが律のみぞおち辺りにずきっとささったままだったのだ。
減る口数、開くきょり、周也はぐんぐん前へ進んでいく。
「もうだめだ。追いつけない」と律が天をあおいだその時、天気雨が降りそそぐ。
突然の雨に思わずはしゃいだ周也と律。雨は何かを洗い流した。
「ぼく、晴れが好きだけど、たまには、雨も好きだ。」「ほんとに両方、好きなんだ。」
律の言葉に周也はうなずく。
2
昼休み、はっきりしない律に、つい、言わなくてもいいことを言った。
「あなたはどうして会話のキャッチボールができないの。あなたのはピンポンの壁打ちといっしょ。」
母親の小言を思い出す。
ぼくの言葉は軽すぎる。
律と一緒の帰り道。きまずさに、あわてるほどに口は動かなくなり、足は律から逃げるようにスピードを増す。
そっとふり返ると、落ち着いた律の両目がとつぜん大きく見開かれた。
天気雨だ。
ぼくたちは笑いあった。
律がひとみを険しくしてつぶやいた。
「ぼく、晴れが好きだけど、たまには、雨も好きだ。」「ほんとに両方、好きなだ。」
たしかに、そうだ。どっちも好きってこともある。
ぼくはとっさにそれを言葉にできず、うなずいただけだったけれど、律はえがおでうなずき返した。
ぼくは投げそこなったけれど、初めて律の言葉をちゃんと受け止められたのかもしれない。
作者の森絵都さんについて
「帰り道」を書いた森絵都(もりえと)さんは、児童文学新人賞で作家としてデビューして、10代に向けた作品を書き続けてきたんだ。
代表作はオリンピックを目指す少年たちの物語の「DIVE!!(ダイブ)」や、ちょっと不思議なお話の「宇宙のみなしごたち」など。
森絵都さんの書くお話は、登場人物の気持ちがすごく丁寧に描かれていて、読んでいるとまるで自分もその場にいるみたいに感じられるのが特徴だよ。
小さな出来事の中に、大切なメッセージが込められていることが多いんだ。
「帰り道」登場人物
「帰り道」に登場する人物をまとめているよ。
【律】
- 物語の主人公。小学校6年生の男の子。
- 周也とは小学校4年生から同じクラスで、家も近い。
- 自分の気持ちを言葉で表現するのが苦手で、周也との間に距離を感じている。
- 物事をじっくり考えるタイプで、周也よりも少し成長のペースがゆっくり。
- 「どっちも好き」というあいまいな表現をすることが多い。
【周也】
- 律の友達。小学校6年生の男の子。
- 明るく活発な性格で、おしゃべり。野球チームに入っている。
- 思ったことをすぐに口に出すタイプで、律の気持ちに気づかないことがある。
- 成長のペースが早く、律よりも少し大人びている。
- 相手に一方的に話しかけてしまい、「会話のキャッチボール」が苦手。
【周也の母】
周也に「おしゃべりなくせに会話のキャッチボールができない」と注意する。
「帰り道」場面ごとの内容とポイント
「帰り道」は、場面の変化や出来事の流れから考えると、大きく以下の6つの場面に分けることができると考えられるよ。
さらに、「帰り道」の面白いところは、同じ場面と同じ時間が、「律」と「周也」の2人からみた視点にわかれて描かれているところなんだ。
同じ場面と同じ時間とは、「気まずい帰り道の中、天気雨が降ってきて、二人で再び一緒に歩き出す」までの場面と時間だよ。
「1」とあるのは、「律」からみた視点。
「2」とあるのが、「周也」からみた視点だね。
「1」を読んだあと「2」を読むと、一度時間が逆戻りしたような不思議な感じになるところが面白いな。
「律」からみた視点で描かれていた「1」では、周也のようすしかわからなかったのが、「2」では、そのとき周也がどんな気持ちだったかなどの答え合わせができるようになっているのも面白いところだね。
第1の場面「放課後の出会いと気まずい帰り道」
第1から第2の場面までは、律からの視点でお話は描かれているよ。
放課後の学校の玄関って、いつもざわざわしてて、色んな声が聞こえてくるよね。そんな中で、律(りつ)は突然、友達の周也(しゅうや)に「よっ」って声をかけられて、びっくりしているね。
なぜなら、いつもなら周也は野球の練習があるはずだからだね。
でも今日は野球の練習が急に休みになったことがわかったね。
そして周也がなかなか帰ろうとしないから、律は「周也は一緒に帰りたいのかな?」って思ったんだね。
この場面では、律が周也との関係について、少し気にしていることがなんとなく伝わるね。
周也から声をかけられ、気まずさを感じる律
律と周也は小学校4年生からずっと同じクラスなんだね。家も近いから、周也が野球チームに入るまでは、いつも一緒に学校から帰っていたんだ。
でも、今日の律にとっては、周也と二人きりで帰る道が、「すごく遠く感じられる」んだ。なんだか、前みたいに楽しくないみたいだね。
周也は夕食や給食の話、昨日の野球の話、夏休みの話など、いつもの調子で話をしているね。周也の話はあっちこっちに飛んでいくんだ。いつもはそんな周也の話に、律もついていけるんだけど、今日はなんだか違うみたいだね。
周也はまるで何もなかったかのように、ふだんと変わらないので、律は「ぼくだけがあのことを引きずっているみたいだ」と感じるね。
そして、周也が着ている紺色のパーカーが、だんだんにくらしく見えてきているよ。
これはもちろん、本当にパーカーがにくらしいのではなく、パーカー=周也を表現しているんだよ。
- 昔との違い: 昔は仲良く一緒に帰っていたのに、今は二人の間に距離を感じているんだね。
- 周也の様子: 周也は何も気にしていないみたいに、いつも通り明るく話しているよ。
- 律の気持ち: 律は心の中でモヤモヤした気持ちを抱えていて、周也との間に壁を感じているんだ。
- 憎らしいパーカー: 周也のパーカーが憎らしく見えるのは、律が周也に対して複雑な感情を抱いているからなんだね。
この場面では、律と周也の間に生まれた、目に見えないけれど確かな距離感が描かれているんだ。
昼休みの「どっちが好き?」の会話で、周也に言われた言葉が引っかかっている
学校での昼休み、律と周也は友達5人で「どっちが好き?」っていう話で盛り上がってたね。「海と山は?」「夏と冬は?」など、「どっちが好きか」をみんなで順番に質問を出し合って、テンポよくどちらが好きかを答えていくゲームだったね。
でも、律はそのテンポについていけなかったんだ。「どっちかな」とか「どっちも好きかも」と、はっきり決めることができなかったんだよね。
そんな律に周也はイライラしてしまって、「どっちも好きって言うのは、どっちも好きじゃないのと同じじゃないの?」と言ってしまったんだ。
イライラしてしまって、つい考えたことをそのまま言ってしまうことって、あるよね。
でも周也が思わず言ってしまったその言葉に、律は「みぞおちの辺りに、先がとがったするどいものがずきっとささったように感じてしまったんだ。
これは、律が周也の言葉にすごく傷ついてしまったことを表しているよ。
場面のポイント
- 「どっちが好き?」ゲーム: みんなで盛り上がれる楽しいゲームだけど、律にとっては少しつらかったみたいだね。
- テンポについていけない: 律は深く考えるタイプだから、すぐに答えを出せなかったんだ。
- 周也の言葉: 周也は悪気はなかったのかもしれないけど、律にとってはすごくきつい言葉だったんだね。
- 先のとがったものがみぞおちにささった: 律がどれだけ周也の言葉に傷ついたのかがよくわかる表現だね。
この場面は、律が周也に感じているモヤモヤがなんだったのかがわかる、すごく重要なところだよ。
「先のとがったするどいものが、みぞおちの辺りにずきっとささった」とは
律が周也の言葉によって、心に強い衝撃を受けたことを表しているよ。
「先のとがったするどいもの」とは、 周也の言葉の鋭さ、厳しさ、そして、律の心を傷つけるようなものであることを表しているんだ。
「みぞおちの辺り」は 心臓に近い場所で、感情が強く動かされる場所として表現されているんだね。
周也に「どっちも好きってのは、どっちも好きじゃないのと一緒じゃないの?」って言われた時、律はまるで何か鋭いものでチクっと刺されたみたいに、心がすごく痛くなったんだ。 それくらい、周也の言葉が、律の心に強く響いたってことなんだね。
周也との距離を感じ、ため息をつく律
周也の言葉がささったまま、律は歩いても歩いても、その気持ちをふりはらえないんだね。返事をしない律に、周也もつまらなくなったのか、だんだん口数が減って、大きな通りにある歩道橋を渡る頃には、二人ともすっかり黙り込んでしまっているよ。
階段をのぼ周也と律の間には、きょりが開いていくんだ。周也はここ1年でぐんと背が伸びて、足どりも力強くなっている。律より半年早く生まれた周也は、これからもどんどん成長して、どんなこともテンポよく乗りこえていくんだろうなって、律は感じているね。
「はぁ。」という、声にならないため息から、律が「どうしてぼくはすぐに立ち止まってしまうんだろう?」「思っていることを、なんで言えないんだろう?」と悩んでいるようすが伝わるね。
律は、たとえば海でも、「こんなところが好き」「こんなところも好き。」と、ちゃんと理由があって「好き」なんだよね。
その「こんな」をうまく言葉にできたら、周也とちゃんとかたを並べて、一緒に歩いていけるのかな?と、自分がはっきりと言えないからダメだと思ってしまっているよね。
そして「どっちも好き」と「どっちも好きじゃない」が一緒なら、「言えなかったこと」と「なかったこと」も一緒になってしまうのかな?と、自分の気持ちを伝えることができないことに、あせりを感じているね。
そんなふうに考えれば考えるほど、律はみぞおちの辺りが重くなっていくように感じているよ。
これは、心の中のモヤモヤが、さらに大きくなっていっていることを表しているね。
市立公園の中にある遊歩道にさしかかった頃には、律は周也に三歩以上も遅れをとっていて、「もうだめだ。追いつけない。」って、律は周也といっしょに並ぶことをもうあきらめようともしてしまっているね。
場面のポイント
- 心の傷: 周也の言葉が、律の中でずっと引っかかっているんだね。
- 成長の差: 周也の成長と、それについていけない自分を比べて、律は焦りを感じているんだ。
- 言葉にできない気持ち: 律は自分の気持ちをうまく表現できなくて、苦しんでいるんだね。
- 諦めの気持ち: 周也との距離がどんどん開いていくように感じて、律は諦めてしまっているんだ。
この場面は、律が感じているさみしさと、周也とのきょりがどんどん広がっていくようすが描かれていて、すごく切ないよね。
第2の場面「天気雨と律の心の変化」
律が空を見上げたら、空一面からシャワーの水が降ってきたよ。
もちろんこれは、本当にシャワーの水だったわけではなくて、その正体は天気雨だったね。
律も周也も、この天気雨におどろくよ。
場面のポイント
- ありえない光景: 晴れているのに雨が降ってくるなんて、本当に不思議だよね。
- シャワーの連想: プールの後のシャワーを思い出すのは、水しぶきが似ているからかな?
- 驚き: 律も周也も、突然の雨にすごく驚いている様子が伝わってくるね。
この場面は、物語の雰囲気がガラッと変わる、ちょっと不思議な場面だよね。
突然の天気雨に、無邪気に騒ぎ、笑い合う二人
晴れているのに雨が降るなんて、すごく不思議な光景だよね。律と周也は、むやみにじたばたしたり、意味もなくとびはねたりしたよ。
そうしているうちに、あっという間に天気雨が通り過ぎていって、二人はお互いの濡れた頭を指さし合って、笑い合ったりもしたね。
あっという間の天気雨は、まるで何かを洗い流してくれたみたいで、律はみぞおちに刺さっていたあの異物が消えてきたことに気が付くよ。
「ざざっと、水が降ってきて、何かを洗い流した。」の「何か」とは
「何かを洗い流した」という言葉は、実際に雨が地面の汚れを洗い流すように、二人の心の中にあったわだかまりや、ネガティブな感情が、天気雨によって洗い流されたことを比喩的に表現しているよ。
みぞおちの異物とは
昼休みの質問ゲームのときに、律のみぞおちには、周也の鋭い言葉がずきっとささったままだったね。
「周也に言われた言葉に対する引っかかり」「自分の気持ちをうまく表現できないもどかしさ」「周也との間にできてしまった距離感」などが、まるで異物のように、律のみぞおちのあたりに重くのしかかっていたんだ。
そんなモヤモヤしたものが、天気雨でざざっと洗い流されたんだね。
場面のポイント
- 不自然さ: 晴れているのに雨が降る、という不自然な状況が、二人の心を解放したのかもしれないね。
- 無邪気な行動: じたばたしたり、とびはねたりする姿は、まるで子どものように無邪気だよね。
- 笑顔: 笑い合うことで、二人の間の緊張がほぐれていったんだ。
- 心の変化: みぞおちの異物が消えたのは、雨が二人の心のわだかまりを洗い流してくれたからなんだね。
この場面は、天気雨という、ふつうとはちがう出来事が、律と周也の関係をもとどおりにするきっかけになった、とても重要な場面だよ。
雨上がりの風景を見て、律が自分の気持ちを言葉にする決意をする
笑いの波が引いて、律は急に恥ずかしくなって、目をふせたね。
つい、はしゃいでしまったのが、なんだかばつが悪く感じたんだね。
目をふせたときに見えたアスファルトの水たまりには、西日がきらきらと反射していたよ。
そのまぶしさに背中を押されるように、律は「今言わなきゃ、きっと二度と言えない」と決意したね。
「そのまぶしさに背中をおされるように」とは
雨が止んで、水たまりがキラキラ光って、すごくきれいだったんだよね。 律は、そのキラキラした光を見て、「今しかない!」って思ったんだ。 なぜなら、このきれいな景色を見て、周也に自分の気持ちを伝えたい!って強く思ったから。
雨が降って、ちょっとだけ仲直りできたから、このチャンスを逃したくなかったんだね。
律が勇気を出して「晴れも雨も好き」と周也に伝える
「ぼく、晴れが好きだけど、たまには、雨も好きだ。」
勇気を振り絞ったわりには、しどろもどろの頼りない声が出ちゃったけれど、律ははっきりと気持ちを伝えることができたね。
「ほんとに両方、好きなんだ。」とは、「どっちも好きというのは、どっちも好きじゃないのと、いっしょじゃないの。」という周也の言葉に対して、自分は本当にりょうほうが好きなんだ。と伝えようとしているんだね。
周也はしばらくまばたきを止めて、律の顔をじっと見つめた。それから、ゆっくりとうなずいた。
おしゃべりな周也にしてはめずらしく、何も言わなかったね。
でも、周也は返事をしなかったけれど、律には「分かってもらえた」という気がしたね。
おしゃべりな周也が何も言わずに、律の顔をちゃんと見て、だまってゆっくりとうなずいたことで、ぎゃくに「しっかり聞いてくれた。」と感じたのかもしれないね。
場面のポイント
- 恥ずかしさ: はしゃいでしまった自分に、少し照れくさい気持ちになったんだね。
- 勇気: 律は勇気を振り絞って、自分の気持ちを周也に伝えようとしたんだ。
- しどろもどろ: 勇気を出したものの、やっぱり緊張して上手く言葉にできなかったんだね。
- 周也の理解: 周也は言葉で何かを言う代わりに、うなずくことで律の気持ちを受け止めたんだ。
- 関係の修復: 最後に「うん」と言って、また一緒に歩き出すことで、二人の関係が元に戻ったことがわかるね。
この場面は、律が勇気を出して自分の気持ちを伝え、周也がそれを受け止めることで、二人の間のわだかまりが解消され、友情が深まった、感動的な場面だよね。
「周也にしてはめずらしく言葉がない。なのに、分かってもらえた気がした」とは
周也はいつもおしゃべりなのに、その時は何も言わなかったんだよね。 でも、じーっと律の顔を見て、うんうんっとうなずいてくれた。
言葉がなくても、周也の顔や態度から、律の気持ちをちゃんと聞いてくれてるってわかったんだ。2人はずっと友達だから、言葉にしなくても、なんとなく気持ちが通じ合うのかもしれないね。
一緒に雨に濡れて、ちょっと仲良くなれたから、前よりもっと気持ちが近くなったんだ。
第3の場面「周也の葛藤と母親の言葉」
第3の場面からは、今度は周也からの視点になるよ。
律が何も話さないことに苛立ち、反省する周也
第3の場面は、「何もなかったみたいにすれば、何もなかったことになる。そんなあまい考えをすてた」と始まるね。
周也が必死で話題をふっても、律がうんともすんとも言わないことから、「やっぱり、律はおこってるんだ。そりゃそうだ。」と思ったね。
なぜ律がおこっていると思ったのかというと、昼休みにみんなで話していたとき、はっきりしない律にイライラして、つい、言わなくてもいいことを言ってしまって、その言葉が律にすごく重くひびいてしまったことが気になっていたからだね。
律がおこっているのはなんとなく感じているけれど、「何もなかったみたいに」帰り道をいっしょに帰って、いろんな話題をふれば、「何もなかった」ように、仲直りできるのではないかな、と周也は考えて、律を玄関で待っていたんだね。
でも、律がなにも返事をしてくれず、背中に感じる気配が冷たくなるばかりなので、「何もなかったみたいにふるまえば、何もなかったことになる」なんてことは「あまい考え」だったことを思い知ったんだね。
「この前、給食でプリンが出てから、もうずいぶん経つよな。」
「虫歯が自然に治ればいいのになあ。」
「山田んちのお姉ちゃん、一輪車が得意なの知ってた?」
周也が何を言っても、後ろから聞こえてくるのは、律の元気のない足音だけ。周也がしゃべればしゃべるほど、その足音が遠ざかっていくような気がしているね。
この場面は、周也が律と仲直りしようとがんばっているけれど、上手くいかなくて、あせっている様子がよくわかるよね。
場面のポイント
- 誤算: 周也は「何もなかったかのようにふるまえば大丈夫」だと思っていたけど、それは間違いだったんだね。
- 後悔: 昼休みに律に言ったことを、周也はすごく後悔しているんだ。
- 焦り: 律のことが気になって、周也はあせって色んなことを話してしまうんだ。
- 空回り: 周也はがんばって話しているつもりだけど、それが逆効果になっているんだね。
母親の「会話はキャッチボール」という言葉を思い出す
下校中の人があっちへこっちへ分かれて、道が空いてきたころ、周也はふと、お母さんの小言を思い出したんだ。
「周也。あなた、おしゃべりなくせに、どうして会話のキャッチボールができないの。会話っていうのは、相手の言葉を受け止めて、それをちゃんと投げ返すことよ。あなたは一人でぼんぼん球を放っているだけで、それじゃ、ピンポンの壁打ちといっしょ。」
「ピンポン?なんだそりゃ」って、その時は思ったけど、今、壁みたいに黙り込んでいる律を相手にしていると、その意味が分かるような気がしてきたんだ。
たしかに、僕の言葉は軽すぎる。ぼんぼん、無駄に打ちすぎている。もっとじっくり狙いを定めて、いい球を投げられたなら、律だって何か返してくれるんじゃないか…って思ったんだ。
場面のポイント
- 母親の小言: お母さんの言葉は、周也の会話の欠点を的確に指摘しているんだね。
- 会話のキャッチボール: 会話は一方通行ではなく、相手とのやり取りが大切なんだということに、周也は気づき始めたんだ。
- ピンポンの壁打ち: 自分の言葉ばかりを一方的に話すことを、母親は「ピンポンの壁打ち」と表現しているんだ。
- 反省: 周也は自分の会話を反省し、どうすれば律との会話がうまくいくのか、考え始めたんだ。
この場面は、周也が自分の会話の仕方に問題があることに気づき、成長するきっかけとなる、重要な場面だよ。
律に何か言おうとするが、言葉が出てこない
「でも、いい球って、どんなのだろう?」周也はそう考えたとたんに、言葉が出なくなってしまったんだ。何も言えない。どうしよう…。
焦れば焦るほど、周也の口は動かなくなって、逆に、足は律から逃げるようにスピードを増していくんだ。
場面のポイント
- 「いい球」の難しさ: 周也は「いい球を投げよう」と思ったけど、具体的に何を言えばいいのか分からなくなってしまったんだね。
- 言葉を失う: 焦りから、周也は完全に言葉を失ってしまったんだ。
- 逃避: 律との気まずい状況から逃げるように、周也の足は速まっていくんだ。
この場面は、周也が「変わろう」と努力するものの、なかなか上手くいかない様子を描いていて、少し切ないよね。
第4の場面「沈黙の市立公園」
沈黙が苦手な周也はそわそわする
周也は、無言のまま歩道橋を渡ったんだ。その先に待っていたのは、市立公園。道の両側から木の枝が覆いかぶさるように生い茂っていて、人声も、車の音も、工事の騒音も聞こえない、緑のトンネルみたいになっているんだ。
周也は、この静けさが大の苦手なんだって。正確に言うと、誰かといる時の沈黙が苦手なんだ。すぐにそわそわして落ち着かなくなる。「何か言わなきゃ」って焦っちゃうんだ。
野球チームに入る前、律とよく一緒に帰っていた頃も、周也はこの公園を通りかかるたびに、しんとした空気をかき混ぜるみたいに、ペラペラと喋り続けていたんだ。律の方は、沈黙なんて全然気にせず、いつだってマイペースだったけど。
場面のポイント
- 静けさへの嫌悪感: 周也は静かな場所や、沈黙が苦手なんだね。
- 沈黙を埋めようとする: 周也は沈黙を埋めるために、無理にでも何かを喋ろうとしてしまうんだ。
- 律との対比: 律は沈黙を気にしないタイプなので、周也とは対照的だね。
- 過去の行動: 昔から、周也は公園の静けさを紛らわすために、よく喋っていたんだね。
この場面は、周也が沈黙を嫌う理由や、律との性格の違いがよくわかるよね。
周也は、律の落ち着きっぷりを見ている
周也がそっと後ろを振り返ると、やっぱり、今日も律はゆっくりと一歩一歩、自分のペースで歩いているんだ。眩しそうに目を細めて、木漏れ日を仰ぎ見る姿には、余裕さえ感じられるよ。
場面のポイント
- マイペースな律: 周也が焦っているのとは対照的に、律は変わらずマイペースだね。
- 落ち着き: 木漏れ日を見上げる姿からは、律の落ち着いた性格が伝わってくるね。
- 周也との対比: 周也の焦りと、律の落ち着きが、より際立って描かれているんだ。
この場面は、律の性格がよく表れていると同時に、周也の焦りをさらに強調する役割も果たしているんだ。
第5の場面「天気雨の中での気づきと周也の心の変化」
突然の天気雨に、周也も無邪気に騒ぐ
周也は、律の落ち着きぶりに見入っていたんだ。すると突然、律の両目が大きく見開かれた。
「なんだ?」と思った瞬間、周也の頬に最初の一滴が当たった。大粒の水玉がみるみる地面を覆っていく。天気雨だって頭では分かっていたんだけど、ピンポン球のことばかり考えていたせいか、空からじゃんじゃん降ってくる雨が、周也の目には一瞬、無数の白い球みたいに見えたんだ。
それはまるで、周也がむだに打ち返してきたピンポン球の逆襲みたいだ。
「うおっ」と思わず飛び上がったら、後ろから「何これ」と律の声がした。周也と律は全身に雨を浴びながら、しばらくの間、ばたばたと暴れまくったんだ。跳ね上がる水しぶき、びしょ濡れの靴。お互いの慌てっぷりが、何もかもむしょうにおかしくて、雨が通り過ぎるなり、笑いが溢れ出したんだ。律も一緒に笑ってくれたのが嬉しくて、周也はことさら大声を上げたよ。
場面のポイント
- 律の異変: 律が突然目を見開いたのは、雨が降ってきたことに気づいたからなんだね。
- ピンポン球の連想: 雨をピンポン球に見立てることで、周也の心の中が表現されているんだ。
- 逆襲: 周也の言葉が律を傷つけたように、雨は周也に「言葉の無駄打ち」を反省させるきっかけになったのかもしれないね。
- 無邪気な行動: 雨の中で騒ぐ姿は、子どものように無邪気で、二人の心の距離が縮まったことを表しているね。
- 笑顔: 律が一緒に笑ってくれたことが、周也にとっては何よりも嬉しかったんだ。
この場面は、周也にとって大きな変化が訪れる、とても重要な場面だよ。
律が「晴れも雨も好き」とつぶやくのを聞き、共感する周也
「こんな雨なら大歓迎。」のこんな雨とは
「こんな雨」とは、単に雨そのものを指すのではなく、「仲が悪くなっちゃった友達と、また仲良くなれるきっかけをくれる雨」「恥ずかしくて言えない気持ちを、素直に言えるようにしてくれる雨」「一緒に遊んで、もっと仲良くなれる、特別な雨」のような意味をこめた、特別な雨のことを指しているよ。
周也は、律の言葉を受け止める
爆発的な笑いが収まった後、律が急に真剣な顔つきになってつぶやいたんだ。
「ぼく、晴れが好きだけど、たまには、雨も好きだ。ほんとに両方、好きなんだ。」
周也は「たしかにそうだ。晴れがいいけど、こんな雨なら大歓迎。どっちも好きってこともある」って、心の中で賛成したんだ。でも、とっさにそれを言葉にすることができなかった。
こんな時に限って口が動かず、できたのは、黙ってうなずくだけ。なのに、なぜだか律は雨上がりの空みたいに晴れやかな笑顔に戻って、周也にうなずき返したんだ。
場面のポイント
- 律の告白: 律は勇気を出して、自分の気持ちを周也に伝えたんだね。
- 共感: 周也は律の言葉に共感したけれど、上手く言葉にできなかったんだ。
- 沈黙: 周也は、またしても言葉を失ってしまったんだ。
- 律の笑顔: 律は、周也が言葉にしなくても、気持ちが伝わったと感じたんだね。
- 雨上がりの笑顔: 律の笑顔は、わだかまりが消えたことを象徴しているんだ。
この場面は、律が自分の気持ちを表現し、周也がそれを受け止める、二人の心の距離が縮まった大切な場面だよ。周也は言葉にはできなかったけれど、心では理解することができたんだね。
第6の場面「新たな気持ちでの帰り道」
新たな気持ちで並んで歩く周也と律
「行こっか」
「うん。」
湿った土の匂いが漂う緑のトンネルを、律と並んで再び歩き出したんだ。
場面のポイント
- シンプルな会話: 「行こっか」「うん」という短い会話だけど、二人の関係が修復されたことを象徴しているんだ。
- 並んで歩く: 再び並んで歩き出すことで、二人の距離が縮まったことがわかるね。
- 緑のトンネル: 湿った土の匂いが漂う緑のトンネルは、二人の関係が新たに始まることを暗示しているんだ。
この場面は、物語の結末に向けて、希望に満ちた雰囲気を作り出しているんだね。
周也は、律の言葉を受け止められたのではないかと感じる
「ひょっとして…」と、周也は思ったんだ。
「僕は、上手く言葉を投げ返すことはできなかった。でも、僕は初めて、律の言葉をちゃんと受け止めることができたのかもしれない。」
場面のポイント
- 反省: 周也は、今回も上手く言葉で表現できなかったことを反省しているんだ。
- 受け止めることの大切さ: 周也は、言葉で返すことよりも、相手の気持ちを受け止めることの方が大切だと気づいたんだね。
- 成長: 周也は、この経験を通して、相手の気持ちを理解することの大切さを学んだんだ。
この場面は、周也が自分の成長を実感し、物語が温かい結末を迎える、感動的な場面だよ。言葉で上手く伝えられなくても、相手の気持ちを受け止めることで、心は通じ合えるんだということを教えてくれる、素敵な物語だよね。
「投げそこなった。でも、ぼくは初めて、律の言葉をちゃんと受け止められたかもしれない。」の「投げ損なった」とは
周也が「投げ損なった」って思ってるのは、律が言ったことに対して、何か言葉で返してあげたかったのに、うまく言葉が出てこなかったということなんだ。
周也のお母さんが言ってたみたいに、会話はキャッチボールだから、律がボール(言葉)を投げてくれたのに、周也はうまくキャッチして投げ返すことができなかったんだね。
でも、周也は、今回は言葉で返すことはできなかったけど、律の気持ちを一生懸命聞いて、わかろうとしたんだ。 それが、今までできなかった「受け止める」ってことだったのかもしれない、と思ったんだね。
天気雨の前と後の変化
「帰り道」のお話の中で、天気雨が降る前と降ったあとでは、「律の気持ち」「周也の気持ち」「二人の関係」が変わっているよ。
天気雨の前 | 天気雨の後 | |
律の気持ち | 周也に言われた言葉が心に引っかかり、モヤモヤした気持ちを抱え、周也との距離を感じていた。 自分の気持ちを言葉にできないことに悩んでいた。 | 自分の気持ちに素直になり、「晴れも雨も好き」と勇気を出して言葉にすることができた。 心にあったモヤモヤが晴れ、周也との距離が縮まったように感じている。 |
周也の気持ち | 律がはっきりしないことにいら立ちを感じていた。 自分の言葉が軽すぎることや、律の気持ちを受け止められていないことに気づき始めていたものの、どうすればいいか分からずにいた。 | 律が自分の気持ちを言葉にしたとき、周也は初めて律の言葉をちゃんと受け止めることができた。 律の変化を感じ、二人の関係が少し良くなったように感じている。 |
二人の関係 | 気まずい沈黙が流れ、お互いの間に距離を感じていた。 律は周也に追いつけず、周也も律との接し方に悩んでいた。 | 律が自分の気持ちを言葉にし、周也がそれを受け止めたことで、二人の間にあった壁が少し崩れ、再び心を通わせることができるようになった。 一緒に歩く足取りも軽快になり、より親密な関係に戻ったように感じている。 |
天気雨は、単なる自然現象としてだけでなく、2人の心の変化や関係性の変化を表す重要なものとして描かれているんだね。
なぜ天気雨が二人を変えたのか
天気雨が降る前と降ったあとで、律と周也の気持ちや関係が大きく変わったね。これはなぜだろう?
予想外の出来事に緊張がほぐれた
晴れてるのに急に雨が降ってくるって、びっくりするよね? 2人もびっくりして、思わず笑っちゃったね。 そういう予想外のことが起こると、緊張がほぐれて、素直な気持ちになれるんだ。
無邪気にはしゃいだことで生まれた一体感
雨が降ってきて、2人はお互いを見て笑い合ったりして楽しそうだったね。!同じことで大笑いして気持ちを共感することで、自然と仲良くなれるんだ。
リセットされた
雨が降って、地面がきれいになるみたいに、2人の心の中のイヤな気持ちも、雨が洗い流してくれたんだ。 律は、モヤモヤしてた気持ちが、スッキリしたんじゃないかな。
率に言葉にする勇気とタイミングを与えた
雨が止んで、空がきれいになったのを見て、律は「今、言わなきゃ!」って思ったんだ。 天気雨が、律に勇気をくれたんだね。
「帰り道」作者の伝えたいこと
「帰り道」のお話の中で、作者の森絵都さんがみんなに伝えたかったことを考えてみよう。
言葉にすることの難しさと大切さ
主人公の律は、自分の気持ちをうまく言葉にすることができなくて、周也との間に距離を感じているね。
「言えなかったこと」と「なかったこと」が同じになってしまうのではないかという不安を感じていて、「言葉にすること」の大切さをあらためて知ったんだね。
一方で、周也もまた、ピンポンの壁打ちのように、言葉を軽々しく発するばかりで、相手の気持ちを受け止めることができていなかったことを反省しているね。
「帰り道」には、律と周也の二人の関係を通して、言葉を選び、相手に伝えることの難しさと、それでも言葉でつながろうとすることの大切さが描かれているのではないかな。
相手を理解しようとすること
律はゆっくり考えるタイプで、周也はどんどん進むタイプだね。
だから周也は、律がはっきりしない態度をとることにいらいらしてしまったり、律の言葉をうまく受け止められずにいたね。
でも、周也はお母さんに「会話のキャッチボールができない」と指摘されて、「どうしたら律に、いい球を投げられるだろう」「そうしたら、律も何か返してくれるかな」と、律のことを理解しようとしていたね。
そして、天気雨をきっかけに律が自分の気持ちを言葉にしたとき、周也は初めて律の言葉を「ちゃんと受け止められた」と感じることができたね。
人はそれぞれ性格も違うし、考えていることも違うし、好きなものも違うし、ペースも違う。
自分の気持ちばかりで言葉を投げたり、行動したりしないで、相手の言葉に耳を傾け、理解しようとすることの大切さを伝えたいのではないかな。
みんな違って当たり前なのだから、自分のことも、友達のことも、大切にしていけるといいね。
「帰り道」の感想文(例)
「帰り道」を読んで、どんなことを感じたり共感したかな?
感想文の例を考えてみたので、参考にしてみてね。
「帰り道」を読んで
森絵都さんの「帰り道」を読んで、一番心に残ったのは、律と周也の気持ちの変化でした。
僕も律と同じように、自分の気持ちを言葉でうまく伝えるのが苦手です。周也に「どっちも好きってのは、どっちも好きじゃないのといっしょじゃないの」って言われた時、律の心がズキッとした気持ちが、すごくよくわかりました。友達に何か言われて、ちょっと傷ついた時って、なかなか言い返せないですよね。
天気雨の場面は、まるで魔法みたいでした。突然の雨に、2人が子供みたいにはしゃいでいるのを見て、僕もなんだか心が温かくなりました。そして、律が勇気を出して「晴れが好きだけど、たまには雨も好きだ」って言った時、僕も「頑張れ!」って応援したくなりました。
周也も、自分の言葉が足りなかったことに気づいて、反省していました。僕も、周也みたいに、つい自分のことばかり話しちゃうことがあるので、これからは、友達の気持ちをちゃんと聞くようにしたいと思いました。
この物語を読んで、言葉って、すごく大切だけど、難しいものだと思いました。でも、自分の気持ちを言葉で伝えること、そして、友達の気持ちをちゃんと聞くことを、これからもっと頑張っていきたいです。そして、律と周也みたいに、ちょっとケンカしても、最後には仲良く笑える、そんな友達を大切にしたいです。
「帰り道」言葉と意味
言葉 | 意味 |
---|---|
やんちゃ | 元気いっぱいで、ちょっといたずらっ子なこと |
はてしなく | どこまでも続いて、終わりが見えないくらい長いこと |
みぞおち | お腹の真ん中あたり、胸の下のくぼんだ部分のこと |
白ける | 楽しい雰囲気が壊れて、つまらなくなってしまうこと |
口数 | 話す言葉の数、どれくらい喋るかということ |
しだいに | だんだんと、少しずつ変わっていくこと |
たくましい | 体が丈夫で、力強い様子 |
さしかかる | ある場所に着く、近づくこと |
あきらめの境地 | もう無理だと、完全に諦めてしまう気持ちのこと |
天をあおぐ | 空を見上げること |
信じがたい | なかなか信じることができない、ありえないようなこと |
新緑 | 春に芽吹いたばかりの、みずみずしい緑色の葉っぱのこと |
雨と認める | 降ってきたものが雨だと気づくこと |
むやみに | 理由もなく、やたらに何かをすること |
またたく間 | ほんの一瞬、あっという間に過ぎていく時間のこと |
天気雨 | 晴れているのに、急に降ってくる雨のこと |
気どった | かっこつけて、えらそうにしている様子 |
さんざん | たくさん、十分に何かをすること |
異物 | 体の中に入ってきて、邪魔なもののこと |
笑いの大波が引く | みんなで大笑いしたあと、静かになること |
ばつの悪さ | 恥ずかしい思いや、気まずい気持ちのこと |
目をふせる | 恥ずかしい時や、隠したい時に、目をそらすこと |
しどろもどろ | 慌てて、言葉が上手く出てこない様子 |
しばし | 少しの間、しばらくの間 |
まじまじと | じっくりと、よく見ること |
軽快な足音 | リズムが良くて、軽い感じの足音のこと |
ふるまう | ある態度や行動をとること |
話題をふる | みんなが楽しく話せるように、何か話すことを始めること |
じりじりする | なかなか進まなくて、イライラすること |
さえない足音 | 元気がなくて、寂しい感じの足音のこと |
遠のいていく | だんだん遠くなっていくこと |
小言 | 親や先生が、悪いことをした時に注意すること |
枝分かれする | 道が途中で分かれて、別の道になること |
だまりこくる | 黙って何も言わないこと |
じっくりねらいを定める | 落ち着いて、目標をしっかり定めること |
木々のこずえ | 木の一番上の、細い枝先の部分のこと |
たれこめる | 覆いかぶさるように、広がっている様子 |
たちまち | あっという間に、すぐに、という意味 |
おっとりと | ゆったりと、落ち着いている様子 |
よゆうが見てとれる | 気持ちに余裕があって、落ち着いている様子がわかること |
見入る | 夢中になって、じっと見つめること |
みるみる | あっという間に、どんどん変わっていく様子 |
逆襲 | やられたことに対して、やり返すこと |
むしょうに | どうしても我慢できないくらい、強くそう思うこと |
ことさら | 特に、わざと、他のものより目立つようにすること |
ひとみを険しくする | 目つきを鋭くして、怖い顔をすること |
とっさに | 何かを考えずに、すぐに、反射的に行動すること |
投げそこなう | 上手く投げることができず、失敗すること |
「帰り道」新出漢字
「帰り道」であたらしく習う漢字や、新しい読み方をする漢字をまとめているよ。
※特殊な読み方はここでは含めていません。中学から習う音読み・訓読みも含めています。
漢字 | 音読み | 訓読み |
---|---|---|
視 | シ | み(る) |
穴 | ケツ | あな |
砂 | シャ サ | すな |
腹 | フク | はら |
段 | ダン | |
並 | ヘイ | なみ なら(ぶ) |
降 | コウ | ふ(る) お(りる) |
夏 | カ ゲ | なつ |
認 | ニン | みと(める) |
洗 | セン | あら(う) |
異 | イ | こと(なる) |
純 | ジュン | |
射 | シャ | い(る) |
背 | ハイ | せ せい そむ(く) |
舌 | ゼツ | した |
乱 | ラン | みだ(れる) |
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ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。
