滝廉太郎『荒城の月』ポイント解説!歌詞の意味や音楽理論まとめ

中学音楽で学習する「荒城の月」について、作詞者・作曲者、歌詞の意味、詩の形式、曲の特徴、拍子、調、形式、原曲と補作編曲版の違いなどをわかりやすく解説するよ。

「荒城の月」は、昔栄えていた城が今は荒れ果て、そこに変わらず月だけが照っている様子を通して、世の中の栄えたり衰えたりするはかなさを歌った曲なんだ。定期テストでは、土井晩翠、滝廉太郎、山田耕筰、七五調、4分の4拍子、ロ短調、二部形式、Andante、古い言葉の意味などがよく問われるよ。

この記事で分かること

  • 「荒城の月」の作詞者・作曲者・補作編曲者
  • 「荒城の月」の歌詞本文と意味
  • 「高楼」「花の宴」「陣営」「天上影」「栄枯」などの言葉の意味
  • 七五調・4分の4拍子・ロ短調・二部形式のポイント
  • Andante の読み方と意味
  • 原曲と山田耕筰による補作編曲版の違い
目次

「荒城の月」の基本情報

まずは、「荒城の月」の基本情報を確認しよう。テストでは、作詞者・作曲者・補作編曲者・拍子・調・形式・速度記号などがよく出るよ。

項目内容
曲名荒城の月
作詞土井晩翠どいばんすい
作曲滝廉太郎たきれんたろう
補作編曲山田耕筰やまだこうさく
拍子4分の4拍子
調ロ短調
速度記号Andante
形式二部形式
詩の形式七五調

たろう
「荒城の月」って、なんだか言葉がむずかしいね。

くまごろう
そうだね。古い言葉が多いから、まずは語句の意味を押さえることが大切だよ。曲の特徴と合わせて整理していこう。

作詞者・土井晩翠について

土井晩翠は、明治から昭和にかけて活躍した詩人・英文学者だよ。

「荒城の月」の歌詞は、昔は栄えていた城が荒れ果てた姿と、そこに変わらず照る月を通して、時代の移り変わりや人の世のはかなさを表しているんだ。

詩のイメージのもとになった城については、仙台の青葉城、大分の岡城、会津若松の鶴ヶ城など、いくつかの城が関係すると説明されることがあるよ。資料や教科書によって扱いが異なる場合があるので、テストでは授業や教科書で扱った説明を確認しよう。

テストで押さえるポイント

  • 作詞者は土井晩翠
  • 「荒城」とは、荒れ果てた城のこと
  • 昔の栄えた様子と、今の荒れ果てた様子が対比されている
  • 青葉城・岡城・鶴ヶ城などが関係すると説明されることがある
  • 詩は七五調で書かれている

作曲者・滝廉太郎について

滝廉太郎は、明治時代に活躍した作曲家だよ。「荒城の月」のほかに、「花」などの作品でも知られているんだ。

滝廉太郎はドイツへ留学したけれど、体調をくずして帰国し、若くして亡くなった作曲家でもあるよ。

「荒城の月」は、日本語の詩と西洋音楽の短調の響きが結びついた、日本の歌曲としてとても重要な作品なんだ。

たろう
滝廉太郎の代表作に「花」はあるけど、「赤とんぼ」は違うんだよね?

くまごろう
その通り。「赤とんぼ」は三木露風作詞、山田耕筰作曲だよ。「荒城の月」の作曲者は滝廉太郎と整理しよう。

山田耕筰による補作編曲版とは?

「荒城の月」は、作曲者は滝廉太郎だけれど、現在よく親しまれている楽譜や演奏では、山田耕筰による補作編曲版が使われることがあるよ。

補作編曲とは、もとの曲を生かしながら、一部を補ったり、伴奏を付けたり、演奏しやすいように整えたりすることだよ。

山田耕筰による補作編曲版では、滝廉太郎の原曲と比べて、一部の音が変えられているところがあるんだ。テストでは、原曲と比べて半音低くなっている音があるという形で問われることがあるよ。

なお、山田耕筰は、昔の資料や学校教材などでは「山田耕作」と表記されることもあるけれど、正式な表記としては山田耕筰を使うよ。

まちがえやすいポイント

  • 作詞:土井晩翠
  • 作曲:滝廉太郎
  • 補作編曲:山田耕筰
  • 「赤とんぼ」の作曲者も山田耕筰だが、「荒城の月」の作曲者ではない

「荒城の月」はどんな歌?

「荒城の月」は、昔は人々でにぎわい、華やかだった城が、今では荒れ果ててしまった様子を歌っているよ。

春の花見の宴、秋の陣営、夜半の月、垣に残るかずら、松に吹くあらしなどの情景を通して、昔の栄えた時代と、今のさびしい姿が対比されているんだ。

でも、城や人の世は変わっても、月の光は変わらず照っている。そこに、栄枯、つまり栄えたり衰えたりする世の中の移り変わりが表されているよ。

歌詞で注目するポイント

  • 昔の華やかな城の様子
  • 今は荒れ果てた城の様子
  • 変わらず照る月の光
  • 栄えたり衰えたりする世の中の移り変わり
  • 昔の「光」と、今の「月の光」の対比

「荒城の月」の歌詞本文を確認しよう

「荒城の月」は、作詞者・土井晩翠の著作権保護期間が満了しているため、この記事では歌詞本文を掲載して確認するよ。

「荒城の月」歌詞

一
春高楼の 花の宴
めぐる盃 影さして
千代の松が枝 わけ出でし
昔の光 今いずこ

二
秋陣営の 霜の色
鳴きゆく雁の 数見せて
植うるつるぎに 照りそいし
昔の光 今いずこ

三
今荒城の 夜半の月
変わらぬ光 たがためぞ
垣に残るは ただかずら
松に歌うは ただあらし

四
天上影は 変わらねど
栄枯は移る 世の姿
写さんとてか 今もなお
ああ荒城の 夜半の月

「荒城の月」は、1番・2番で昔の栄えた城の様子を描き、3番・4番で今の荒れ果てた城と、変わらず照る月を描いているよ。

特に、1番・2番に出てくる「昔の光」と、3番・4番に出てくる「月の光」を比べると、人の世は移り変わるけれど、月の光は変わらないという対比が見えてくるんだ。

歌詞の意味をくわしく見ていこう

ここからは、「荒城の月」の歌詞の意味を、1番から4番まで順番に確認していこう。

1番の意味

1番では、春の城で開かれていた花見の宴の様子が描かれているよ。

高い建物で花の宴が開かれ、人々の間を盃が回っている。古くからある松の枝を分けて出てきた月の光、または華やかな昔の栄えが思い浮かべられているんだ。

最後の「昔の光 今いずこ」は、昔の華やかさは今どこへ行ってしまったのか、という意味だよ。ここには、過去の栄華をなつかしむ気持ちと、今はもう失われてしまったさびしさが表されているんだ。

2番の意味

2番では、秋の陣営の様子が描かれているよ。

霜がおりたような秋の色、鳴きながら飛んでいく雁、地面に立てられたつるぎに照り映える月の光。戦いの場面を思わせる、少し緊張感のある情景だね。

ここでも最後に「昔の光 今いずこ」とくり返されるよ。かつての戦いの栄えや武士たちの力も、今はどこへ行ってしまったのか、というはかなさが表されているんだ。

3番の意味

3番では、今の荒れ果てた城の様子が描かれているよ。

今、荒れた城に照っているのは夜半の月。月の光は変わらないけれど、それはいったい誰のために照っているのか、と問いかけているんだ。

垣にはつる草だけが残り、松に吹くのはあらしだけ。昔のにぎわいや人々の姿は消え、ただ自然だけが残っているさびしさが表されているよ。

4番の意味

4番では、この歌全体のテーマがまとめられているよ。

空の月の光は変わらないけれど、人の世の栄えたり衰えたりする姿は移り変わっていく。これが「栄枯は移る 世の姿」という部分の意味なんだ。

そして、今もなお荒れ果てた城の夜半の月が、その世の移り変わりを映し出しているように感じられる。人の世のはかなさと、変わらない自然の対比が、この歌の大きなテーマになっているよ。

たろう
昔の華やかな城と、今の荒れた城を比べているんだね。

くまごろう
そうだよ。そして、人の世は変わっても月の光は変わらない、という対比がとても大切なんだ。

歌詞に出てくる言葉の意味

中学音楽「荒城の月」の歌詞に出てくる言葉とテーマをまとめた図解。高楼、花の宴、陣営、天上影、栄枯などの意味を整理している。

「荒城の月」には、今ではあまり使わない言葉や、読み方に注意したい言葉がたくさん出てくるよ。意味と読み方をセットで確認しよう。

荒城

荒城は、こうじょうと読むよ。意味は、荒れ果てた城のことだよ。

この曲全体の中心になる言葉なので、読み方と意味を必ず覚えておこう。

高楼

高楼は、こうろうと読むよ。意味は、高く造られた建物のことだよ。

城の中の高い建物や、立派な建物を思い浮かべると分かりやすいね。

花の宴

花の宴は、はなのえんと読むよ。意味は、花見の宴のことだよ。

昔、城で人々が花を見ながら華やかに楽しんでいた様子が表されているんだ。

めぐる

歌詞に出てくるめぐるは、手から手へと渡るという意味で使われているよ。

宴の場で、盃が人々の間を回っている様子を表しているんだ。

千代の松が枝

千代の松が枝は、ちよのまつがえと読むよ。

千代は、とても長い年月を表す言葉だよ。つまり、千代の松が枝は、古くからある松の枝という意味で考えるとよいね。

陣営

陣営は、じんえいと読むよ。意味は、兵士が陣取っているところだよ。

戦いの場面や、兵士たちが集まっている場所を表しているんだ。

照りそいし

照りそいしは、てりそいしと読むよ。

意味は、照り映えたということだよ。月の光が、ものに照り映えている様子を表しているんだ。

たがためぞ

たがためぞは、誰のためなのかという意味だよ。

人がいなくなった荒れた城に、月の光だけが変わらず照っている。その光は、いったい誰のために照っているのか、という気持ちが表されているんだ。

かずら

かずらは、つる草のことだよ。

荒れ果てた城の垣に、つる草が残っている様子を表しているんだ。華やかだった昔と比べて、今のさびしさが感じられる言葉だね。

天上影

天上影は、てんじょうかげと読むよ。

意味は、空の月の光のことだよ。地上の城や人の世は変わっても、空の月の光は変わらないという対比につながっているよ。

テストでは「天上影とは何を指しているか、本文の言葉を使って答えなさい」と聞かれることがあるよ。答えは「月」だね。

栄枯

栄枯は、えいこと読むよ。

意味は、栄えたり衰えたりすることだよ。昔は栄えていた城が、今では荒れ果てているという、この歌の大きなテーマにつながる言葉なんだ。

くまごろう
「高楼」「花の宴」「陣営」「天上影」「栄枯」は、読み方と意味をセットで覚えよう。

「荒城の月」の詩の特徴

「荒城の月」の詩は、七五調で書かれているよ。

七五調とは、7音と5音のまとまりをくり返すリズムのことだよ。

たとえば、「春高楼の」は7音、「花の宴」は5音のまとまりとして読むことができるね。

七五調のリズムは、古い詩や唱歌に多く見られるよ。日本語らしい調子のよさや、格調の高さを感じさせるポイントなんだ。

「荒城の月」の曲の特徴

中学音楽「荒城の月」の曲の特徴をまとめた図解。4分の4拍子、ロ短調、Andante、二部形式、七五調を整理している。

ここからは、「荒城の月」の曲の特徴を確認しよう。拍子・調・速度・形式は、テストでよく出る重要ポイントだよ。

拍子は4分の4拍子

「荒城の月」は、4分の4拍子の曲だよ。

4分の4拍子とは、1小節の中に四分音符が4つ分入るという意味なんだ。

落ち着いた流れの中で、昔を思い出すような重みのある雰囲気を感じながら歌うとよいね。

調はロ短調

「荒城の月」は、ロ短調の曲だよ。

ロ短調では、主音はロ音、つまりシになるよ。

ロ短調の調号では、ヘ音(ファ)とハ音(ド)に♯がつくよ。テストで「音名で答えなさい」と出た場合は、ヘ・ハと答えるのが正確だよ。

音階で考えると、基本的にはシ・♯ド・レ・ミ・♯ファ・ソ・ラ・シのように整理できるよ。短音階には種類があるので、教科書で和声短音階などを扱っている場合は、授業での説明に合わせて確認しよう。

速度記号は Andante

「荒城の月」の速度記号は、Andanteだよ。

Andanteは、アンダンテと読むよ。意味は、ゆっくり歩くような速さでということなんだ。

速く明るく歌うのではなく、荒れた城と月の光を思い浮かべながら、落ち着いた速さで歌うことが大切だよ。

形式は二部形式

「荒城の月」は、教科書では二部形式として整理されることが多い曲だよ。

二部形式とは、基本的には2つの大きなまとまりでできている形式のことだよ。

「荒城の月」は、細かく見るとA-A-B-Aのように整理できるよ。AのまとまりとBのまとまりという2種類の楽節でできていると考えると分かりやすいんだ。

ただし、形式の説明は教科書や授業での整理が大切だよ。テストでは、学校で習った説明に合わせて答えよう。

たろう
A-A-B-Aなのに二部形式なの?

くまごろう
そうだよ。細かい並びはA-A-B-Aでも、教科書ではAとBの2種類のまとまりから二部形式として整理することが多いんだ。
中学音楽「荒城の月」のテスト対策ポイントをまとめた図解。作詞・作曲・補作編曲、七五調、4分の4拍子、ロ短調、Andante、二部形式、語句の意味を整理している。

重要語句のまとめ

最後に、「荒城の月」でテストに出やすい重要語句をまとめて確認しよう。

語句・項目意味・ポイント
作詞土井晩翠
作曲滝廉太郎
補作編曲山田耕筰
荒城こうじょう。荒れ果てた城
高楼こうろう。高く造られた建物
花の宴はなのえん。花見の宴
めぐる手から手へと渡る
千代の松が枝ちよのまつがえ。古くからある松の枝
陣営じんえい。兵士が陣取っているところ
照りそいしてりそいし。照り映えた
たがためぞ誰のためなのか
かずらつる草
天上影てんじょうかげ。空の月の光。テストで「何を指すか」と聞かれたら、本文の言葉では「月」と答える
栄枯えいこ。栄えたり衰えたりすること
詩の形式七五調。7音と5音のまとまりをくり返すリズム
拍子4分の4拍子。1小節に四分音符が4つ分入る
調ロ短調。主音はロ音(シ)。ヘ音(ファ)とハ音(ド)に♯がつく
速度記号Andante。アンダンテ。ゆっくり歩くような速さで
形式二部形式。教科書ではA-A-B-Aのように整理されることがある
原曲と補作編曲版山田耕筰による補作編曲版では、一部の音が原曲と異なる

テストで押さえるポイント

  • 作詞は土井晩翠、作曲は滝廉太郎
  • 山田耕筰は補作編曲者
  • 詩のイメージのもとになった城として、青葉城・岡城・鶴ヶ城などが説明されることがある
  • 詩の形式は七五調
  • 拍子は4分の4拍子
  • 調はロ短調、主音はロ音(シ)
  • ロ短調では、ヘ音(ファ)とハ音(ド)に♯がつく
  • 音名で答える場合は「ヘ・ハ」と答える
  • 速度記号 Andante は、アンダンテ、ゆっくり歩くような速さで
  • 形式は二部形式で、教科書ではA-A-B-Aのように整理されることがある
  • 昔の栄えた城と、今の荒れた城が対比されている
  • 変わらない月の光と、移り変わる人の世が対比されている
  • 「天上影」は空の月の光のことで、本文の言葉で答えるなら「月」
  • 高楼、花の宴、陣営、天上影、栄枯などの読み方と意味を覚える
  • 山田耕筰による補作編曲版では、原曲と比べて一部の音が変えられている

ここまで学習できたら、「荒城の月」のテスト対策練習問題とドリルにも挑戦しよう!

「荒城の月」テスト対策練習問題
【中学音楽】「荒城の月」重要語句ドリル
【中学音楽】「荒城の月」歌詞と意味ドリル
【中学音楽】「荒城の月」曲の特徴ドリル
【中学音楽】「荒城の月」内容理解・表現ドリル

動画で学習する場合はコチラ!(聞き流しもおすすめだよ!)

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