梶井基次郎「檸檬」読書感想文の書き方!高校生向けにテーマと例文を解説
梶井基次郎「檸檬」で読書感想文を書きたいけれど、「何を書けばいいか分からない」「檸檬を丸善に置くだけの話に見えてしまう」「感想をどう広げればいいのか迷う」と困っていないかな。
「檸檬」は、主人公の「私」が、正体の分からない憂鬱に苦しみながら京都の街をさまよい、一つの檸檬によって心を一瞬だけ軽くする物語だよ。
大きな事件が起こる作品ではないけれど、気分が沈んで何も楽しめないとき、小さな美しいものに救われる瞬間が、とても鮮やかに描かれているんだ。
読書感想文では、あらすじを長くまとめるより、主人公の憂鬱、檸檬が心を軽くする理由、小さな美に救われる経験、想像力による解放について考えると書きやすいよ。
この記事では、高校生が「檸檬」で読書感想文を書くときの、テーマの決め方・構成の作り方・書き出しの例・まとめ方をわかりやすく紹介するよ。
この記事で分かること
- 「檸檬」が読書感想文に向いている理由
- 読書感想文で書きやすいテーマ
- 「えたいの知れない不吉な塊」をどう考えるか
- 檸檬の色・冷たさ・香り・重さから感想を広げる方法
- 丸善に檸檬を置く場面の考え方
- 檸檬を「爆弾」に見立てる意味
- 読書感想文の構成メモ
- 書き出し・本文・まとめの例
- 丸写しではなく、自分の感想文にするコツ
目次
1. 「檸檬」は読書感想文に向いている?
「檸檬」は、読書感想文にとても向いている作品だよ。
理由は、物語が短くても、考えられるテーマがとても深いからなんだ。
主人公の「私」は、病気や借金、神経の疲れなどを抱え、心の中に「えたいの知れない不吉な塊」を感じている。以前なら楽しめた音楽や詩、美しいものさえ楽しめなくなっているんだ。
そんな「私」は、寺町の果物屋で一つの檸檬を買う。檸檬の黄色、冷たさ、香り、重さが、「私」の心を一時的に軽くする。そして最後には、丸善の本の上に檸檬を置き、それを「爆弾」に見立てて、丸善が爆発する想像を楽しむよ。
読書感想文では、次のようなことを考えやすいよ。
「檸檬」で考えやすいこと
- 理由の分からない憂鬱とは、どのようなものか
- なぜ「私」は立派なものではなく、見すぼらしくて美しいものにひかれるのか
- 檸檬の色・冷たさ・香り・重さは、なぜ「私」を救うのか
- 小さな美しいものが、人の心を軽くすることはあるのか
- 丸善に檸檬を置く行為には、どのような意味があるのか
- 檸檬を「爆弾」に見立てる想像は、なぜ楽しいのか
- 現実を変えられないとき、人は想像力で自由になれるのか
「檸檬」は、ただ「檸檬を買って丸善に置いた話」ではないよ。
大切なのは、檸檬によって「私」の心の感じ方がどう変わったかを読むことなんだ。
だから読書感想文では、主人公の行動をそのまま説明するだけではなく、「自分にも、何か小さなものに救われた経験はないか」「気分が沈んだとき、何が心を軽くしてくれるか」まで考えると、自分らしい感想文になるよ。
2. 読書感想文を書く前に、あらすじを確認しよう
まずは、「檸檬」のあらすじを短く確認しよう。
「檸檬」のあらすじ
主人公の「私」は、正体の分からない不吉な気分に心を押さえつけられている。病気や借金だけが原因なのではなく、心の奥にある説明しにくい憂鬱が「私」を苦しめているんだ。
以前は楽しめた音楽や詩も、今の「私」には耐えられないものになっている。「私」は落ち着く場所を見つけられず、京都の街をあてもなくさまよう。
そのころの「私」は、立派で整ったものよりも、壊れかかった街や裏通り、駄菓子屋の安っぽい品物、びいどろや南京玉のような、見すぼらしくても美しいものにひかれるようになっていた。
ある日、「私」は寺町の果物屋で一つの檸檬を買う。檸檬の黄色、形、冷たさ、香り、重さは、「私」の感覚にぴったり合い、心を押さえつけていた不吉な塊を少しゆるめる。「私」は檸檬を手にして、非常に幸福な気持ちになる。
その後、「私」は以前好きだった丸善に入る。しかし、丸善の本や品物は再び「私」に憂鬱を感じさせる。そこで「私」は、画集を積み上げ、その上に檸檬を置く。
檸檬は、雑然とした本の色彩の中で鮮やかに冴え返って見える。「私」はその檸檬を「黄金色に輝く恐ろしい爆弾」に見立て、丸善が爆発する想像を楽しみながら、何食わぬ顔で店を出ていく。
読書感想文では、このあらすじを全部くわしく書く必要はないよ。
あらすじは短くまとめて、そのあとに檸檬がなぜ「私」の心を軽くしたのか、自分ならどんなものに心を救われるかを書くと、感想文らしくなるんだ。
3. 「檸檬」の読書感想文で書きやすいテーマ
「檸檬」で読書感想文を書くなら、まずテーマを一つ選ぶと書きやすくなるよ。
おすすめのテーマは、次の5つだよ。
| テーマ | 書きやすい内容 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 理由の分からない憂鬱 | 「えたいの知れない不吉な塊」を、自分の不安や気分の沈みと結びつけて考える | 主人公の心情に注目したい人 |
| 小さな美に救われること | 檸檬の色や冷たさが、なぜ「私」を幸福にしたのかを考える | 自分の経験と結びつけたい人 |
| 感覚のよろこび | 視覚・触覚・嗅覚・重さなど、感覚表現から作品を読む | 表現の美しさを中心に書きたい人 |
| 想像力による解放 | 檸檬を爆弾に見立てる想像が、なぜ「私」を自由にしたのかを考える | ラストの場面を中心に書きたい人 |
| 現実を変えられないときの心の逃げ道 | 病気や借金は解決しないが、感じ方が変わることの意味を考える | 作品の主題を大きくとらえたい人 |
迷ったら、まずは「小さな美に救われること」をテーマにするのがおすすめだよ。
「檸檬」は、現実の問題がすべて解決する物語ではない。けれど、一つの檸檬によって「私」の心は一瞬だけ軽くなる。その感覚は、現代の私たちにもかなり身近に考えられるんだ。
4. テーマ別に、どんなことを書けばいい?
ここからは、テーマごとにどんな内容を書けばよいかを見ていこう。
テーマ1:理由の分からない憂鬱
「檸檬」の冒頭では、「私」の心を「えたいの知れない不吉な塊」が押さえつけていると語られるよ。
「私」には、肺尖カタルや神経衰弱、借金などの問題がある。けれど、本文ではそれらが直接いけないのではなく、いけないのは「不吉な塊」だと語られているんだ。
考えるヒント
- なぜ「私」は、病気や借金だけでは説明できない苦しみを感じているのか
- 理由がはっきりしない不安は、なぜ人を苦しめるのか
- 自分にも、理由は分からないけれど気分が重いときはあるか
- 何も楽しめなくなるとき、人はどんなものを求めるのか
このテーマでは、主人公を「変わった人」として遠くに見るのではなく、自分にも似た気分があるかもしれないと考えると書きやすいよ。
たとえば、何か大きな理由があるわけではないのに、学校に行くのが重く感じる日、好きだった音楽や動画さえ楽しめない日、誰かと話すのも疲れる日があるかもしれない。
そのような経験と「不吉な塊」を結びつけると、自分の言葉で感想を書きやすくなるよ。
テーマ2:小さな美に救われること
「私」は、檸檬を握った瞬間に、心を押さえつけていた不吉な塊が少しゆるんだように感じるよ。
檸檬は、病気を治す薬でも、借金を返してくれるお金でもない。けれど、その黄色、冷たさ、香り、重さが、「私」の心を一時的に軽くするんだ。
考えるヒント
- 檸檬のどの感覚が「私」を救っているのか
- なぜ小さな果物が、重い心を軽くできるのか
- 自分にとっての「檸檬」のようなものは何か
- 小さな美しいものは、人の気分を変えることがあるのか
このテーマは、読書感想文にとても向いているよ。
たとえば、自分にとっての「檸檬」は、好きな文房具、帰り道の夕焼け、冷たい飲み物、犬や猫のしぐさ、好きな曲、机の上の小さな雑貨かもしれない。
「大きな問題は解決しないけれど、それを見ると少しだけ呼吸が楽になるもの」を考えると、「檸檬」の感想文が自分らしくなるよ。
テーマ3:感覚のよろこび
「檸檬」は、感覚表現がとても大切な作品だよ。
檸檬の色、形、冷たさ、香り、重さが、細かく描かれているんだ。主人公は、頭で考えて救われるのではなく、身体の感覚によって心を軽くしているように見えるよ。
| 感覚 | 檸檬の描写 | 「私」に与える効果 |
|---|---|---|
| 視覚 | 単純な黄色 | 鮮やかで明るい印象を与える |
| 触覚 | 手のひらに伝わる冷たさ | 熱っぽい身体を心地よく刺激する |
| 嗅覚 | 胸いっぱいに吸い込む香り | 元気が目覚めるような感覚を与える |
| 重量感 | 手に持ったときの重さ | 美しいものを確かに持っている実感を与える |
このテーマで書くなら、「檸檬はただ目で見る美しさだけではなく、身体全体で感じる美しさとして描かれている」と考えるとよいよ。
感覚は、言葉で説明する前に心を動かすことがある。だから「私」は、檸檬の理由を説明するより先に、「これは自分がずっと探していたものだ」と感じたのかもしれないね。
テーマ4:想像力による解放
「檸檬」の最後で、「私」は檸檬を本の上に置き、それを「黄金色に輝く恐ろしい爆弾」に見立てるよ。
もちろん、檸檬は本物の爆弾ではない。丸善が実際に爆発するわけでもないよ。
それでも「私」は、丸善が爆発する想像を楽しむ。そこには、重苦しい現実を心の中で吹き飛ばすような快感があるんだ。
考えるヒント
- なぜ「私」は、檸檬を爆弾に見立てたのか
- 丸善は「私」にとって、どのような場所だったのか
- 想像の中で壊すことは、現実を壊すこととどう違うのか
- 人は想像力によって、重苦しい気分から自由になれるのか
このテーマでは、檸檬を「危険なもの」と読むのではなく、想像力の中で現実の重さを吹き飛ばすものとして読むとよいよ。
現実の病気や借金は消えない。けれど、「私」は想像の中で、気詰まりな丸善を粉々にすることができる。その一瞬だけ、「私」は現実よりも自由になっているんだ。
テーマ5:現実を変えられないときの心の逃げ道
「檸檬」では、最後まで現実の問題は解決しないよ。
「私」の病気が治るわけでも、借金がなくなるわけでもない。けれど、檸檬によって「私」の心は一瞬だけ軽くなるんだ。
このことから、読書感想文では「現実をすぐには変えられないとき、人はどうやって心を保つのか」というテーマで書くこともできるよ。
考えるヒント
- 現実の問題が解決しなくても、心が軽くなることはあるか
- 小さな楽しみや美しいものは、逃げなのか、支えなのか
- 自分は気分が沈んだとき、何によって少し楽になるか
- 「檸檬」は、弱さを描いた作品か、それとも救いを描いた作品か
このテーマは、作品全体を大きくまとめたい人に向いているよ。
「檸檬」は、完全な救いの物語ではない。でも、完全には救われない人間にも、一瞬だけ心が軽くなる瞬間はある。その一瞬の大切さを描いた作品として読むと、感想文が深くなるんだ。
5. 読書感想文の構成メモを作ろう
読書感想文は、いきなり書き始めるより、先に構成メモを作ると書きやすいよ。
おすすめは、次の4段落構成だよ。
| 段落 | 書く内容 | 書き方のヒント |
|---|---|---|
| 第一段落 | 作品を読んで一番強く感じたこと | 檸檬が心を軽くする不思議さ、主人公の憂鬱への共感など |
| 第二段落 | 印象に残った場面 | 檸檬を買う場面、本の上に置く場面、爆弾に見立てる場面など |
| 第三段落 | 自分の考えや経験 | 自分にとっての「檸檬」のようなもの、気分が軽くなる瞬間を書く |
| 第四段落 | 作品を読んで考えたことのまとめ | 小さな美や想像力の意味についてまとめる |
次のメモに答えると、感想文の材料がそろうよ。
読書感想文メモ
- 「檸檬」を読んで、一番印象に残った場面はどこ?
- 「えたいの知れない不吉な塊」を、自分ならどんな気分だと感じる?
- なぜ「私」は檸檬を手にして幸福になったと思う?
- 檸檬の色・冷たさ・香り・重さのうち、いちばん印象に残ったものはどれ?
- 自分にとっての「檸檬」のようなものは何?
- 気分が沈んだとき、少しだけ心を軽くしてくれるものはある?
- 丸善に檸檬を置く行為を、どう受け止めた?
- 檸檬を「爆弾」に見立てる想像は、怖いと思った? それともおもしろいと思った?
- この作品を読んで、美しいものや想像力についてどう考えた?
全部に答えなくても大丈夫だよ。
自分が書きやすい問いを二つか三つ選んで、そこから感想文を広げていこう。
6. 書き出しの例
読書感想文で最初に困りやすいのが、書き出しだよね。
「檸檬」の感想文では、次のような書き出しが使いやすいよ。
書き出し例1:檸檬の不思議さから始める
私は「檸檬」を読んで、一つの果物が人の心をここまで軽くすることがあるのだろうか、と不思議に感じた。
この書き出しは、檸檬の象徴や小さな美をテーマにするときに使いやすいよ。
書き出し例2:主人公の憂鬱への共感から始める
「えたいの知れない不吉な塊」という言葉を読んだとき、私は理由は分からないけれど気分が重くなるときの感覚を思い出した。
この書き出しは、自分の経験と結びつけたいときにおすすめだよ。
書き出し例3:ラストの場面から始める
私が「檸檬」で最も印象に残ったのは、主人公が檸檬を爆弾に見立て、丸善が爆発する想像を楽しむ場面である。
この書き出しは、想像力による解放をテーマにしたいときに向いているよ。
書き出し例4:自分にとっての「檸檬」から始める
私にも、気分が沈んでいるときに、それを見るだけで少し心が軽くなるものがある。
この書き出しは、自分の経験を中心にした感想文にしたいときに使いやすいよ。
7. 本文の書き方の例
感想文の本文では、ただ「檸檬がきれいだと思った」「主人公が不思議だった」と書くだけでは少し弱いよ。
次の順番で書くと、考えが伝わりやすくなるんだ。
本文の書き方
- 印象に残った場面を書く
- その場面で「私」の心がどう変化したかを書く
- それを読んで自分がどう感じたかを書く
- 自分の経験や考えと結びつける
たとえば、「小さな美に救われること」をテーマにするなら、次のように書けるよ。
主人公の「私」は、病気や借金などを抱え、心の中に「えたいの知れない不吉な塊」を感じている。しかし、寺町の果物屋で檸檬を買い、それを手にした瞬間、心を押さえつけていたものが少しゆるむ。檸檬は「私」の問題を現実に解決したわけではない。それでも、檸檬の色や冷たさや香りは、「私」に一時的な幸福を与えている。
ここから、自分の考えを続けるなら、次のように書けるよ。
私はこの場面を読んで、人の心を支えるものは、必ずしも大きな解決策だけではないのだと思った。悩みそのものは消えなくても、目の前の小さな美しいものによって、少しだけ呼吸が楽になることがあるからだ。
このように、作品の場面 → 自分の考え → 自分の経験や一般化の順番で書くと、感想文に厚みが出るよ。
8. まとめ方の例
読書感想文の最後は、作品を読んで自分の考えがどう変わったかを書くと、まとまりやすいよ。
まとめ方の例をいくつか紹介するね。
まとめ例1:小さな美につなげる
「檸檬」を読んで、私は小さな美しいものが人の心を支えることがあるのだと感じた。現実の問題はすぐには解決しなくても、心を一瞬だけ軽くしてくれるものを持つことは、生きるうえで大切なのだと思う。
まとめ例2:想像力につなげる
檸檬を爆弾に見立てる主人公の想像は、現実から逃げているだけではなく、重苦しい世界に小さく反抗する方法だったのだと思う。私はこの作品を通して、想像力には心を自由にする力があると考えた。
まとめ例3:自分の経験につなげる
私にも、気分が沈んでいるときに、好きな音楽や帰り道の空の色に救われることがある。「檸檬」を読んで、そうした小さなものを大切にすることは、弱さではなく、自分の心を守る一つの方法なのだと思った。
9. 「檸檬」読書感想文の短い例文
ここでは、短めの例文を紹介するよ。
ただし、このまま丸写しするのではなく、自分が感じたことや、自分の経験に置きかえて書くようにしよう。
私は「檸檬」を読んで、一つの果物が人の心をここまで軽くすることがあるのだろうか、と不思議に感じた。
主人公の「私」は、病気や借金などを抱え、心の中に「えたいの知れない不吉な塊」を感じている。以前なら楽しめた音楽や詩さえ、今の「私」には耐えられないものになっている。私はこの状態を読んで、理由ははっきりしないけれど気分が重く、何をしても心が動かないときの感覚に近いと思った。
そんな「私」が、寺町の果物屋で一つの檸檬を買う場面が印象に残った。檸檬は、病気を治す薬でも、借金をなくすお金でもない。けれど、その黄色や冷たさ、香り、重さが、「私」の心を少しだけ軽くする。「私」は檸檬を手にしたことで、街の上で非常に幸福な気持ちになる。
私はこの場面を読んで、人の心を支えるものは、必ずしも大きな解決策だけではないのだと思った。悩みそのものは消えなくても、目の前の小さな美しいものによって、少しだけ呼吸が楽になることがあるからだ。
私にも、気分が沈んでいるときに、ふと心が軽くなる瞬間がある。たとえば、帰り道に空がきれいだったときや、机の上に置いてある好きな文房具を見たとき、好きな曲の一部分を聴いたときなどである。それらは、問題を直接解決してくれるわけではない。それでも、その瞬間だけは気持ちが少し変わる。
「檸檬」の最後で、「私」は檸檬を丸善の本の上に置き、それを「黄金色に輝く恐ろしい爆弾」に見立てる。もちろん、檸檬は本物の爆弾ではないし、丸善が実際に爆発するわけでもない。けれど、「私」は想像の中で、重苦しい丸善を吹き飛ばすことによって、一時的な解放感を味わっている。
私はこの場面から、想像力には心を自由にする力があるのだと感じた。現実をすぐに変えることはできなくても、自分の見方や感じ方が変わるだけで、世界は少し違って見えることがある。檸檬は、「私」にとってそのきっかけだったのだと思う。
「檸檬」を読んで、私は小さな美しいものを大切にしたいと思った。大きな悩みを一度に解決できなくても、心を一瞬だけ軽くしてくれるものはある。そのようなものを見つけられる感覚や、想像力を失わないことは、自分の心を守るために大切なのだと思う。
この例文では、次の流れで書いているよ。
- 最初に、檸檬が心を軽くする不思議さを書く
- 主人公の憂鬱を説明する
- 檸檬を買う場面に注目する
- 小さな美が心を支えることを考える
- 自分の経験と結びつける
- ラストの「爆弾」の想像について考える
- 最後に、作品から考えたことをまとめる
10. 丸写しではなく、自分の感想文にするコツ
読書感想文では、例文をそのまま写すのではなく、自分の考えを入れることが大切だよ。
次の部分を自分の言葉に変えると、自分だけの感想文になりやすいよ。
自分の感想文にするポイント
- 「えたいの知れない不吉な塊」を、自分ならどんな気分だと感じるかを書く
- 檸檬の色・冷たさ・香り・重さのうち、どれが一番印象に残ったかを書く
- 自分にとっての「檸檬」のようなものを考える
- 気分が沈んだときに、少し心が軽くなる経験を書く
- 丸善に檸檬を置く行為を、おもしろいと思ったか、不思議だと思ったかを書く
- 檸檬を「爆弾」に見立てる想像を、どう受け止めたかを書く
- 最後に、小さな美や想像力について自分の考えを書く
たとえば、次のように言葉を変えると、自分らしい感想文になるよ。
| 例文の考え | 自分の言葉に変える例 |
|---|---|
| 檸檬が心を軽くする | 私にとっての檸檬は、夜に聴く好きな曲かもしれない。 |
| 小さな美に救われる | 大きな悩みは消えなくても、帰り道の空の色で少し気持ちが変わることがある。 |
| 想像力による解放 | 現実には何も変わらなくても、頭の中で別の世界を作ることで楽になれることがある。 |
| 不吉な塊 | 理由はないのに心が重い日があるので、「不吉な塊」という表現は分かる気がした。 |
「檸檬」の読書感想文では、主人公の行動を「変わっている」とだけ書かないことが大切だよ。
なぜ「私」は檸檬に救われたのか。なぜ丸善に檸檬を置くことで、心が軽くなったのか。そこを考えると、作品の読みが深くなるんだ。
まずは、「理由の分からない憂鬱」「小さな美に救われること」「感覚のよろこび」「想像力による解放」「現実を変えられないときの心の逃げ道」の中から、一つテーマを選んで書き始めてみよう。
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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

