「泣いた赤鬼」内容とあらすじ・ポイントを解説
「泣いた赤鬼」のあらすじと、お話の内容とポイント、意味調べにつかえる「ことばの意味」をわかりやすく しょうかいしているよ。
新しく出てくる漢字の書き取りができるワークシートプリントもダウンロードできるので、なぞり書きのれんしゅうを たくさんしよう。
目次
「泣いた赤鬼」あらすじ
「泣いた赤鬼」のあらすじ・作者・登場人物を かくにんしよう。
「泣いた赤鬼」の作者について
「泣いた赤鬼」は、はまだ ひろすけ さんが 書いた絵本だよ。
はまだ ひろすけ さんは、ほかにも 「りゅうのめのなみだ」「むく鳥のゆめ」などの 絵本を かいているよ。
「泣いた赤鬼」登場人物(とうじょうじんぶつ)
- 【赤おに】
このお話の 主人公の やさしい おに。人間の なかまになりたいと思っていたよ。
- 【青おに】
赤おにの なかまの おに。
「人間と なかよくなりたい」という 赤おにの 気もちを 知り、「村で わざと あばれるから、ぼくを やっつけてね」 と赤おにに ていあんしたよ。
- 【二人の木こり】
「ドナタデモ オイデクダサイ」という 赤おにの 立てふだを 見つけるけれど、おにがだまして 食おうとしていると うたがったよ。
- 【おじいさんとおばあさん】
村のはずれの 小さな家に すんでいる おじいさんとおばあさん。
青おにが 家の中に入って、わざと あばれたよ。
- 【村人たち】
村にすむ 人間たち。あばれる 青おにを 赤おにが やっつけるところを 見て、赤おには やさしいおにだと 気づき、赤おにの 家に あそびに 来るようになったよ。
「泣いた赤鬼」のあらすじ
泣いた赤鬼
文:はまだ ひろすけ 絵:のむら たかあき
やさしい赤おには、「人間と なかよくなりたい」と 思っていました。
そこで おかしや おちゃを よういして、家の前に「ドナタデモ オイデクダサイ」と 立てふだを 立てました。
木こりが 立てふだを 見つけますが、「おにが だまして 食おうと している」と うたがい、赤おにが 声をかけると にげてしまいました。
赤おには がっかりして むしゃくしゃして 立てふだを こわしました。
そこへ やってきた なかまの 青おには 「人間と なかよくなりたい」 という 赤おにの 気もちを 知ると、赤おにが 人間と なかよくなれるように「わざとわるものになるから、ぼくをやっつけて」と 赤おにに ていあんしました。
青おにが 村で あばれると 赤おにが 大声をあげて つかみかかりました。
「ポカポカなぐれ」と 小声で言う 青おには、赤おには うつまねをし、青おには にげていきました。
そのようすを 見た 村人たちは、赤おにが やさしいおにで あることに 気づき、赤おにの 家に 毎日 あそびに 来るように なりました。
そう、赤おには 人間のともだちが できたのです。
ところが 青おには 一度も たずねてきません。
赤おにが 青おにの すみかに来てみると はり紙が してありました。
はり紙には 「キミト ツキアイヲ シテイクナラバ 人間ハ キミヲ ウタガウコトデショウ。」「ボクハ タビニ デルコトニ シマシタ。」「イツマデモ キミノトモダチ アオオニ」と書かれていました。
赤おには なみだをながして 何度も 読みました。
泣いた赤鬼 内容とポイント
「泣いた赤鬼」の場面分けごとに、内容とポイントを かくにんしよう。
登場人物の セリフやこうどうから、「登場人物が どんな気もちだったか」を 考えてみよう。
だい1の ばめん 赤おにが 家の前に 立てふだをたてる
だい1の ばめんでは、人間の なかまになりたい 赤おには 家の前に 立てふだを立てるよ。
どこの山だか、わからない 山のがけ にある 一けんの 家に 赤おにが すんでいたね。
どんな おにかというと、「絵本に かいてある ような おにとは ちがって」いるけれど「目玉は きょろきょろしていて、頭には 角かと 思われる とがったものが ついている」おにだね。
みんなは「絵本に かいてある ようなおに」って、どんなおにを 知っているかな?
おにって、こわくて いばっていたり、人をさらおうとしたり するよね。
『桃太郎』の おには、村で わるさばかり しているから、ももたろうが おにたいじに 行くことになったよ。
『大工と鬼六』の おには、大工に「目玉をくれ」と言っていたし、『一寸法師』のおには、 ひめをさらおうとしたよ。
絵本に かいてある おには、人をいじめたり、食べたりする おそろしいおに という イメージがあるよね。
『泣いた赤鬼』の お話に 出てくる 赤おには、見た目は おそろしい おにのようだけれど、せいかくは おそろしくは ないんだね。
赤おには、「やさしいおに」で「一度も人をいじめたことはない」おになんだね。
そして、「人のために はたらきたいな。なかよくくらしたいな。」と思っているよね。
山のがけに 一人で すんでいるから さみしくて 「人と なかよくなりたいな」と 思っていたのかもしれないね。
そこで、赤おには 家の前に 立てふだを 立てたね。
立てふだには、つぎの ことばが 書いてあったね。
ココロノ ヤサシイ オニノ ウチデス。
ドナタデモ オイデクダサイ。
オイシイ オカシガ ゴザイマス。
オチャモ ワカシテ ゴザイマス。
きっと、立てふだを 読めば、自分(赤おに)が やさしいおにだと 人間に わかってもらえると 思ったんじゃないかな。
だから、おかしや おちゃの おもてなしを よういして、「早く 人間が あそびに 来ないかな?」と わくわくしていた のかもしれないね。
「ドナタデモ オイデクダサイ」「ゴザイマス」などの ていねいな ことばから、赤おにの 「おもてなししたいな」という やさしい気もちや 「人間に すきに なってもらいたいな」と いう気もちが つたわるね。
だい2の ばめん 木こりが 赤おにのたてた 立てふだを 見つける
だい2の ばめんでは、木こりが 赤おにの 立てふだを 見つけるけれど、おにが だまして 食べようとしていると うたがうよ。
木こりが 立てふだを 見つけて、「たいそうふしぎに思った」ね。
なぜかというと、おには おそろしいやつだと 思っていたのに 「やさしいおにで、おかしや おちゃも ある」なんて書いてあったから、「ほんとうかな?」と しんじられないような 気もち だったんじゃないかな。
だから、首を まげまげ 山から下りて なかまの 木こりに おにの 立てふだのことを 知らせたんだね。
「首をまげまげ」というのは、「あれ?おかしいな」というふうに、「首をかしげている」ということだね。
なかまの 木こりも 「どうもふしぎなことだな。」と 言ったね。
そして、「けれども、これは 気をつけなくては ならないよ。」と 言ったね。
なぜかというと、「おにめが、だまして ぼくらを 食おう というつもり」だと 思ったからだね。
なかまの 木こりは、「おには おそろしいやつだから、やさしい はずはない。人を食べるために やさしいことばで さそっているんだ。」と うたがったんだね。
「おにめ」という ことばから、おにのことを よく思っていないことが わかるね。
さいしょに 立てふだを 見つけた木こりは 「なるほど。そうか、あぶない、あぶない。」と 言ったね。
なかまの木こりが、おにが だまそうとしていると 言ったことに なっとく したんだね。
赤おには、うちの中で 二人の 木こりの 話を 聞いて、くやしくなったね。
なぜかというと、本当に やさしいおにで 人と なかよくなりたいと 思っているのに、だまして 食うつもりだと かんちがいされた からだね。
そして、「おい、木こりさん。」と まどから 顔を 出したね。
きっと、「わたしは 本当に やさしいおになんだよ」ということを つたえたかったんじゃないかな。
だい3の ばめん 木こりに にげられて 赤おには 立てふだをこわす
だい3の ばめんでは、木こりが にげるよ。赤おには がっかりしたり、むしゃくしゃしたりして、立てふだをこわすよ。
木こりどもは びっくりして どんどんと 山を 下っていったね。
なぜかというと、おにが だまして 自分たちを 食おうとしていると 思っていたから 「おにに 食べられる!」と あわてたからだね。
赤おには 「だますんじゃない。本当なんだ。」と言って おいかけたね。
なぜかというと、自分が やさしいおにだと わかってもらい、人間と なかよくなりたかったからだね。
でも 木こりたちは いちもくさんに にげてしまったから、赤おには がっかりして、すごすごと、うちの 前まで もどったね。
「すごすごと」とは、「おちこんで 元気がない」という いみだね。
なぜかというと、「自分がやさしいおにで、人間と なかよくなりたいと 思っている」という 赤おにの気もちが、木こりたちに つたわらなかったからだね。
立てふだを立てて、人間たちに あそびに来てもらおうという 赤おにのさくせんは しっぱいしたんだね。
赤おには、立てふだを うらめしそうに見ていたね。
「うらめしそう」とは、「にくらしい」 という いみだね。
そして、立てふだを 引きぬいて「こんなもの、立てておいても ちっとも やくに 立ちゃしない。毎日、おかしを こしらえて、毎日、お茶を わかしていても、だれも あそびに 来はしない。いまいましいな。」と言ったね。
「こんなもの」とは、「立てふだ」のことだね。
せっかく 立てた 立てふだを、「こんなもの」と いうなんて、おこっているかんじがするね。
「毎日、おかしを こしらえて、毎日、お茶を わかして」という 赤おにの こうどうから、おきゃくさんが くることを とても たのしみにしていた 気もちが わかるね。
それから 立てふだを ふみつけたね。
「いたが バリバリ われました」という ようすから、赤おにが おこっていて、らんぼうに ふみつけたことが わかるね。
さいごに 立てふだを ポキンとおったね。
なぜかというと、「むしゃくしゃしていたから」だね。
「ポキンとおった」という こうどうから、赤おにが おこっている気もちを こめて、力いっぱい おったことが わかるね。
赤おにの こうどうは 「立てふだを うらめしそうに見る」→「立てふだを 引きぬく」→「もんくをいう」→「立てふだを ふみつける」→「立てふだを おる」というじゅんばんで こうどうが らんぼうに なっていったね。
赤おにの 気もちは、さいしょは「がっかり」したけれど、だんだんと 「イライラ」する気もちが 大きくなっていったんだね。
せっかく作った 立てふだを こわさずには いられないほど、自分の気もちが 人間に つたわらないことが とてもくやしくて はらだたしかったんだね。
そこに、一人のおきゃくが あそびに来たね。
どんな おきゃくかというと、赤おにの なかまで 遠い遠い 山の方に すんでいる 足のうらまで 青い 青おにだね。
赤おにには 青おにという 友だちが いたんだね。
でも 遠くにすんでいるから たまにしか 会えないのかもしれないね。
青おには「どうしたんだい。手あらいことをして。」と 声を かけたね。
きっと、やさしい赤おにが 立てふだを らんぼうに こわしていたから、「何かあったのかな?」と 心配したんじゃないかな。
だい4の ばめん 青おにが 村で わざと あばれる
だい4の ばめんでは、青おにが 村で わざと あばれて、赤おには 青おにを やっつけるふりを するよ。
赤おには 青おにに 「どうして はらを 立てているのか、わけはこうだ」と 話したね。
つまり、「人間と なかよくなりたかったのに おにが だましていると うたがわれてしまった。だから 自分の 気もちが 人間に つたわらなくて イライラした。」 ということを せつめいしたんだね。
青おには、「そうか、それならこうしよう。」と ていあんしたね。
どんな ていあんかというと、「ぼく(青おに)だけ 村で あばれるから、きみ(赤おに)が ぼくの頭を なぐれ」という ていあんだね。
なぜ こんなていあんを したかというと、赤おにが わるものの 青おにを やっつけるところを 見れば、赤おにが みんなから ほめられて 人間が あそびに くる と思ったからだね。
青おには 人間と なかよくなりたいのに うまくいかなくて おこっている 赤おにをみて、「友だちのために 力になりたいな」「友だちの 赤おにに 元気になってほしいな」と 思ったんじゃないかな。
だから、自分が わざと わるものになるよ と ていあん したんだね。
わるものの ふりをするなんて ほかの人から きらわれるかも しれないから できることなら やりたくないよね。
でも、青おには 自分が わるものになって きらわれることよりも 友だちの 赤おにの ために 力になることを えらんだんだね。
青おには、赤おにのことを だいじに 思っている とてもやさしい おにだね。
青おにの ていあんに たいし、赤おには「きみにたいしてすまないよ。」と言ったね。
「友だちなのに、わるものの やくを やらせるなんて もうしわけないな」と 思ったんだね。
だい3の ばめんで、赤おには おこっていたけれど、青おにに 話を 聞いてもらえたから、気もちが おちついて やさしい赤おにに もどっている かんじがするね。
でも、青おにが「さあ、行こう。」と言って、二人で 村へ行ったね。
青おには 村のはずれの 小さな家の 戸口を けりつけながら、「おにだ。おにだ。」と どなったね。
それから「茶わんや さらを めったやらたに なげつけ」たり、「とんだり はねたりさか立ちをしたり」したね。
「ガラガラガチャン、ガチャリン、チャリン…ドタンバタン」という ことばからも、青おにが はげしく あばれまわっている ようすが わかるね。
すると、赤おにが いきをきらして かけてきて「らんぼうものめ。どこだ。どこだ。」と 大きな声で 言ったね。
赤おには 「すまないよ。」と 言っていたけれど 「人間と なかよくなりたい」という 気もちも あったよね。
だから 青おにの ていあんの とおりに 青おにを やっつけるふりを することに したんだね。
だい5のばめん 赤おにが 青おにを やっつける
だい5の ばめんでは、赤おにが、青おにをやっつけるよ。
赤おには、らんぼうおにを 見つけると 「やっ、こいつめ。」と げんこつで コツンと一つ うったね。
「らんぼうおに」は、わざと あばれている「青おに」の ことだね。
すると、青おには 首をちぢめて 小さな声で「ポカポカなぐれ。」と 言ったね。
なぜかと言うと、「コツンと一つ」うつだけじゃ 青おにを やっつけようとしていることが 人間に つたわらないから、「ポカポカ」と たくさんなぐった方が いいと思ったんだね。
そのことを えんぎが ばれないように 小さな声で 言ったんだね。
赤おには、コツンと 強くうつ まねを したね。
青おにが「ポカポカなぐれ」と 言ってくれたのに、赤おには うつ まね だけを したのは どうしてかな?
きっと、「人間とは なかよくなりたいけれど、友だちの 青くんを たくさんなぐるなんて そんな ひどいこと できないよ。」と 思っていたんじゃないかな。
だから、やっつけるふりは やめないけれど、青おにが いたくないように うつまねを したんだね。
「人間と なかよくなりたい」「青くんを こうげきしたくない」という 二つの気もちが 赤おにの 心の中で たたかっている かんじが するね。
青おには「だめだめ、しっかりうつんだよ。」と言ったね。
うつまねだけでは、えんぎが ばれてしまうから、しっかり うつように もう一度 つたえたんだね。
きっと「ぼくのことは 気にしないで!」と いう 気もちだったんじゃないかな。
赤おには、「いいから早くにげたまえ。」と言ったね。
もう これいじょう 青おにを こうげき したくなかったんだね。
お話と いっしょにかかれている 絵を見ると、青おにも 赤おにも、こまったような顔を しているよね。
青おには、「もっとなぐらないと ばれる」、赤おには「人間と なかよくなりたいけれど、もう 青くんを こうげきしたくない」と 思っているから、おたがいに こまったような顔を しているんだね。
青おには、にげることにして、「あわてたような ふりをして、わざと はしらに ひたいを コツンとうち当てた」ね。
なぜかというと 「赤おにが 青おにを やっつけて 村をたすけた」と思ってもらえるように、赤おにに やられて あわてて にげるようすを 村人に 見せたかったからだね。
でも、あんまりうちすぎて「いたたっ、たっ。」と言ったね。
「あんまりうちすぎて」とは、「自分で 思っていたよりも 強く うってしまった」ということだね。
「思わず 声を たてました」という こうどうから、いたかったのは えんぎではなくて 本当にいたかった ということが わかるね。
赤おには、びっくりして「いたくはないか。」と おいかけるね。
なぜかというと、青おにが 本当に いたそうにしていたから 心配したんだね。
村人たちは あっけにとられて 見ていたね。
「あっけにとられて」とは、「おどろいて、ぼうっとしている」ことだね。
なぜかというと「おには、みんな、らんぼうものだと 思っていたのに、あのおに(赤おに)は まるでちがうよ。」と びっくりしたからだね。
「まるでちがう」とは、「らんぼうではなく、やさしい」ということだね。
村人たちは あばれる青おにを やっつけた 赤おには やさしいおにだと 思ったんだね。
だい6の ばめん 赤おには 青おにが たびに出たことを 知って なみだを ながす
だい6の ばめんでは、赤おには 人間の友だちができるけれど、青おにが たびに 出たことを知り、なみだをながすよ。
赤おには 人間の友だちが できる
村人たちが「赤おにさん、赤おにさん、こんにちは。」と 赤おにの家に やって来たね。
だい2の ばめんで、木こりは 赤おにのことを 「おにめ」と にくしみをこめて よんでいたけれど、だい6の ばめんの 村人は「赤おにさん」と ていねいに よんでいるから、赤おにのことを よく思っているよね。
赤おには 「とんで出むかえた」ね。
なぜかというと、村人が あそびに きてくれたことが とても うれしかったからだね。
「ようこそ、ようこそ、さあどうぞ。」というセリフからも、赤おにが よろこんでいるかんじが するね。
村人たちは 赤おにの おかしや おちゃの おもてなしを よろこんで、それが 他の人にも つたわって、村人たちは 毎日 あそびに くるように なったね。
赤おには「前とはちがって、今は ちっとも さびしいことが なくなった」んだね。
なぜかというと、人間の お友だちが できたからだね。
「人間となかよくなりたい」という 赤おにのねがいが かなったんだね。
赤おには、うれしくて しあわせな 気もちだったんじゃないかな。
村で わざと わるものになって やっつけられるふりを するという 青おにの さくせんは、だいせいこう したんだね。
赤おには 青おにが たびに出たことを知って なみだをながす
でも 赤おには 一つだけ 気になること が あったね。
どんなことが 気になるかというと、「なかまの 青おにが、あれから一度も たずねてこない」ということだね。
「あれから」とは、「青おにが わざと 村で あばれた日から」ということだね。
赤おには、青おにのことを 心配して 青おにの すみかへ 見まいに 出かけたね。
すると 戸が しまっていて 戸の上に はり紙が してあったね。
はり紙には、つぎの ように 青おにから 赤おにへの お手紙が 書かれていたね。
赤オニクン、人間タチト、ドコマデモ ナカヨク クラシテイッテ クダサイ。
ボクハ シバラク キミニハ オ目ニ カカリマセン。
コノママ キミト ツキアイヲ シテイクナラバ、人間ハ キミヲ ウタガウ コトデショウ。
ソレデハ マコトニ ツマラナイ。
ソウ カンガエテ、ボクハ タビニ 出ル コトニ シマシタ。
サヨウナラ、キミ。
カラダヲ ダイジニ シテ クダサイ。
ドコマデモ キミノ トモダチ 青オニ
青おには、もし 赤おにと 青おにが なかよくしている ようすを 村人が 見たら、「どうして らんぼうものの 青おにと なかよくしているのかな?」「やっぱり 赤おにが ぼくたちを だましていたのかな?」と 赤おにが うたがわれると 思ったんだね。
そして 赤おにが うたがわれてしまったら、せっかく 赤おにが 人間と なかよくなれたことが むだになってしまう と 考えたんだね。
だから、自分が たびに出て 赤おにと 会えないようにすることで、赤おにと 青おにが なかまであることが 村人に ばれないように したんだね。
青おには 自分(青おに)のことよりも 赤おにの「人間となかよくなりたい」という気もちを 一番に 考えてくれているよね。
赤おにの ことを とても たいせつな 友だちだと 思っていなければ、できないことだよね。
「カラダヲ ダイジニ シテ クダサイ。ドコマデモ キミノ トモダチ」という お手紙の さいごの ことばからも、青おにが 赤おにを 大切に思う やさしい 気もちが つたわってくるよね。
青おには きっと 「はなれていても 赤おにのことを たいせつに思っているよ。いつも 赤おにの しあわせを ねがっているよ。」という 気もち だったんじゃないかな。
赤おには、はり紙を 何度も よんだね。
なみだを ながして 読んだね。
どうして、何度も 読んだのかな。
どうして、赤おには なみだを ながしたのかな。
きっと 赤おには 「自分のために たびに出る」という 青おにの こうどうや かくごを 知って、「これほど わたしのことを 思ってくれている 友だちはいない」と 気づいたんじゃないかな。
だから、「ありがとう。本当に だいじな友だちは 青くんだったよ」という気もちで いっぱいに なって、なみだが あふれてきたんじゃないかな。
それから、「青くんは、わたしのことを 考えてくれていたのに、わたしは 自分の ねがいのために、だいじな友だちの 青くんを わるものに してしまったし、青くんと 会えなくなってしまった。なんてことを してしまったんだ。本当に ごめんね。」という こうかいの気もちも こみあげて きたんじゃないかな。
だから、赤おには なみだを ながしたんだね。
青おにの 思いに 気づいた はり紙は、赤おににとって とても だいじな お手紙に なったんじゃないかな。
だから、青おにからの 思いや 青おにに たいする 自分の思いを 心のふかいところで じっくり かんじるように、何度も 読んだのかもしれないね。
赤おには、青おにが 大切な友だちだと 気づいたから、きっと これからは たびに 出ている 青おにの ことを 思って くらしていくんじゃないかな。
はり紙を 読んだばめんで 赤おにと 青おにの 友だちのきずなが 前よりも ずっと ふかまったのかも しれないね。
だい1の ばめんから、だい6の ばめんまでの 赤おにと 青おにの こうどうや気もちを まとめてみよう。
太い字が あいてのことを 考えている こうどうや 気もち、太い字でない字が 自分のことを 考えている こうどうや気もち だよ。
赤おにの 気もちやこうどう | 青おにの 気もちやこうどう | |
だい1の ばめん | 人間と なかよくなりたい | |
だい2の ばめん | 人間に うたがわれて くやしい | |
だい3の ばめん | ・人間と なかよくなれなくて がっかり、いまいましい ・立てふだを ふみつける ・立てふだを ポキンとおる | どうしたんだい |
だい4の ばめん | ・きみにすまない ・らんぼうものめ、 どこだ。どこだ。 | ・ぼくが 村であばれるよ ・ちっともかまわないよ |
だい5の ばめん | ・コツンと一つ ・強くうつまね ・いいから 早くにげたまえ (人間となかよくなりたい 自分のねがいと 青おにを なぐれないという あいて への気もちが まじっている) ・青くん、いたくはないか | ・ポカポカなぐれ ・だめだめ、しっかりうつんだよ |
だい6の ばめん | ・村人を もてなす ・見まいに 行く ・なみだを ながす | ・たびに 出る ・はり紙を のこす |
青おには、どのばめんでも 自分の ことよりも 赤おにの ことを 思って こうどう してくれたよね。
赤おには 青おにに すまないと思ったり、心配したりも したけれど、それでも 自分の気もちや ねがいを だいじに したところが あったね。
赤おに と 青おに の あいてのことを 考えている こうどうや きもちを くらべると、青おに の方が あいてを 思う 気もちが つよいよね。
みんなにとって、友だちは どんな人かな?
友だちって、どんな人のことを いうのかな?
赤おにの ように 自分のことを ゆうせん させていたら あいての気もちに 気づかなかったり、あいてに いやなやくめを させてしまったり するかもしれないよね。
それが ずっとつづいたら あいてが つかれてしまう かもしれないね。
青おにのように あいてのことを わかろうとしたり、あいてが こまっているときに 力になれたり したら、あいてを たいせつに 思っている 気もちが とどいて ともだちの きずなが もっともっと ふかく なっていくよね。
自分のこと よりも あいてのために できることを 考えたり、こうどうしたりできる かんけいが すてきな きずなで むずばれた 本当の 友だちに なれるのかもしれないね。
そして、それは いっしょにいるとき だけではなくて、会えないときでも あいてのことを 思うことが できるんだ。
きっと、作者は このお話を とおして、わたしたちに 本当の友だちは、いつも あいてのことを 思って こうどう できたり、あいてのために 力になれたり する人だよ ということを つたえたかったんじゃないかな。
泣いた赤鬼 ことばの意味
「泣いた赤鬼」の お話の中で つかわれている いみを まとめているよ。
ことば | いみ |
---|---|
木こり | 山で、木をきって、それをしごとにして せいかつを しているひとのこと。 |
たいそう | とても れい:たいそう ふしぎに 思う |
ふもと | やまの下のほうの、なだらかに なったところ。 れい:やまの ふもとの村 |
山を下る | 山を おりること |
しばらく | すこしの あいだのこと れい:しばらく まってくれ |
だます | うそや、にせものを つかって、ほんとうだと おもわせること |
いちもくさん | ほかのことを なにも みたり、かんがえずに はしること れい:いちもくさんに にげる |
すごすご | がっかりして、げんきがない ようすのこと れい:すごすごと いえへ もどる |
うらめしそう | にくたらしい、ざんねんと おもう ようす |
ふと | ちょっとしたことを なんとなく とつぜんする ようす れい:ふと手をかけて |
こしらえる | つくりあげること れい:おかしを こしらえる |
いまいましい | くやしくて たまらない ようす |
つぶやく | 小さいこえで ひとりごとを いうこと |
ふみつける | 足でおさえて ふんづけること |
むしゃくしゃ | おもしろくなくて、はらがたっている ようす |
手あらいこと | らんぼうなこと |
うんと | たくさん |
つれだって | 二人または なん人かで いっしょに 行くようす |
村のはずれ | 村の ちゅうしんから すこし はなれたところ |
けりつける | つよく けること |
きもをつぶす | とても おどろくこと |
めったやたら | かんがえずに、手にふれるものを かたっぱしから なげたり すること。「やたらめったら」と おなじ |
いきをきらす | はげしく うごいて、ぜいぜい こきゅう すること |
あっけにとられて | おもっても みないことで、どうしてよいか わからずに ぼんやりする ようす |
もてなす | ごちそうすること。おきゃくさんとして たいせつに あつかうこと |
ほめたてる | たくさん ほめること |
たずねてくる | あうために その人の ところへ くること |
すみか | すんでいるところ |
お目にかからない | 会わないということ。すがたを 見せないということ |
うたがう | ほんとうは ちがうとか、まちがって いるのではと おもうこと |
まことに | ほんとうに |
泣いた赤鬼 新しい漢字
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泣いた赤鬼 全文をかくにんしよう
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運営者情報
ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。
自分の学校では校外学習で、
「泣いた赤鬼」のオペラを見に行くので、
ふり返った方がいいと思ったので
ゆみねこの教科書を見てみたら、
「凄く良い!」と思いました!
これからもゆみねこさんよろしくお願いいたします。