「ミリーのすてきなぼうし」内容とあらすじ・ポイント・ワークシート
「ミリーのすてきなぼうし」は、小学2年生の光村図書の国語の教科書にのっているおはなしだよ。
「ミリーのすてきなぼうし」の あらすじと、おはなしの内容とポイント、ことばの意味や あたらしく出てくる漢字を わかりやすくしょうかいするよ。
目次
ミリーのすてきなぼうし あらすじ
「ミリーのすてきなぼうし」のあらすじ・作者・登場人物をかくにんしよう。
作者について
「ミリーのすてきなぼうし」は、きたむらさとしさんの絵本。
きたむらさとしさんは ほかにも「ぼくはおこった」「わたしのゆたんぽ」などの絵本をかいているよ。
教科書と絵本に のっている絵は、きたむらさとしさんが かいているよ。
登場人物
- 【ミリー】
この おはなしの しゅじんこうの女の子。さんぽの とちゅう ぼうしやさんで とくべつな ぼうしを かうよ。 - 【店長さん】
ぼうしやさんの 店長。おさいふが からっぽのミリーに、とくべつな ぼうしを うってくれるよ。 - 【おばあさん】
いえに かえるとちゅう、すれちがった おばあさん。くらくて さびしい水たまりの ぼうしをかぶっていたよ。 - 【ママ】
ミリーのおかあさん。ミリーに「すてきね。ママも、そんなぼうし、ほしいな。」と いったよ。
あらすじ
ミリーのすてきなぼうし あらすじ
作:きたむら さとし
ぼうしやさんの前を通ったミリーは、色とりどりの羽のついた ぼうしを気に入りました。
けれど、そのぼうしは とてもたかくて おさいふの なかが からっぽの ミリーには かうことが できません。
店長さんは「ちょうどよいのが、一つありました。」と、とくべつな ぼうしを もってきてくれました。
「そうぞうしだいで どんなぼうしにもなる、すばらしいぼうし」です。
ぼうしを かぶって かえるミリーは、さっそく「そうぞう」しました。
クジャクのぼうし。ケーキのぼうし。花でいっぱいのぼうし。ふんすいのぼうし。
するとミリーは、じぶんだけではなく、みんなも ぼうしをもっていたことに気がつきました。
いえにかえったミリーは、「すてきね、ママもほしいな。」というママに、「そうぞうすればいいの。」といいました。
なぜなら、だれだってもっているのです。じぶんだけのすてきなぼうしを。
ミリーのすてきなぼうし 内容とポイント
「ミリーのすてきなぼうし」の場面分けごとに、内容とポイントを かくにんしよう。
場面は、「ばしょ」や「とうじょうじんぶつ」、「じかん」などが かわったところをヒントにして かんがえるといいよ。
(「ミリーのすてきなぼうし」の場面分けは、先生や学校によって変わる可能性があります)
とうじょうじんぶつの セリフやこうどうから、そのとき どんなきもちだったかも かんがえてみよう。
だい1の ばめん:ミリーが ぼうしを気に入る
だい1の ばめんでは、ミリーがさんぽの とちゅうで、ぼうしやさんを みつけるよ。
※絵本では、「学校のかえり」となっているよ。
ぼうしやさんの ウインドーには、たくさんの ぼうしが ならべられていたよ。
おみせの前を とおる人に、しなものの ぼうしが 見えるように おいていたんだね。
その ぼうしのなかに、いろいろな色の羽がついた ぼうしが あるのをみつけて、ミリーは そのぼうしを気に入ったんだね。
だい2の ばめん:ぼうしやさんの なか
だい2の ばめんでは、ミリーが ぼうしやさんの中にはいって、ぼうしを 見せてもらうよ。
このばめんは すこし 長いので、すこしずつ かくにんしよう。
羽のついたぼうしを 見せてもらう
ミリーは、お店で いちばんえらい 店長さんに「羽のついたぼうしを、見せてください。」と おねがいしたね。
店長さんが ぼうしを もってきてくれて、ミリーは ためしに かぶってみたね。
ぼうしが ぴったりだったので、ミリーは「じゃあ、これください。」と言ったね。
でも、ぼうしの ねだんは「九万九千九百九十九円」だったよ。
これって、とてもたかい ねだんだよね。
ミリーが おさいふの中を見ると、ちょっと足りなかったと かいてあるね。
つまり、「九万九千九百九十九円」よりも すくなかったんだね。
せっかく羽のついたぼうしを気に入ったミリーだったけれど、おかねが たりないなら かえないね。
だから、「あの、もうすこしやすいの ありますか。」と ミリーは店長さんにきいたんだね。
ミリーのおさいふが からっぽで、店長さんが こまってしまう
「どのくらいのおねだんのものが よろしいでしょう。」と、店長さんはミリーにきいたね。
なぜなら、ミリーが どのくらいの ねだんなら はらうことができるか きいてからのほうが、ちょうどよい ぼうしを しょうかいできるからだね。
ミリーは、じぶんが どのくらいなら はらえるのかを 店長さんに わかってもらうために、おさいふをひらいて見せたね。
でも、なんと おさいふの中は空っぽだよ。
ということは、ミリーは おかねをもっていなかったんだね。
そう、だから店長さんが「はあー。そのくらいですかー。」とつぶやいて、てんじょうを見上げてしまったんだね。
おかねをもっていなかったのか・・・。
それじゃあ、なにもかえないよ・・・こまったなぁ。
でも せっかくきてくれたんだし、なにかいいほうほうはないかな。
この店長さんの「はあー。そのくらいですかー。」という ことばの、「ー」からは、店長さんの「どうしようかな・・」という きもちが つたわるよね。
このとき、ミリーもいっしょに てんじょうを見上げたよね。
でも、ミリーが見上げたときは、「おもしろいもようのてんじょう」とかいてあるね。
店長さんの「どうしよう」という きもちと、ミリーの「おもしろいてんじょうだな」という きもちの ちがいが なんだか おもしろいね。
店長さんが とくべつなぼうしを もってくる
「あっ、あります。」と、とつぜん大きなこえで言った店長さんは、お店のうらに行って、「とくべつなぼうし」を もってきてくれたね。
なんとそのぼうしは、「大きさも形も色も、じゆうじざい。」「おきゃくさまのそうぞうしだいで どんなぼうしにもなる」すばらしいぼうしだったね。
店長さんが「とくべつなぼうし」をミリーの頭にのせると、ぴったりで とってもいいかんじ。
ミリーはよろこんで「これにしますわ。」と言って、おさいふのなかみを ぜんぶ店長さんにわたしたね。
あれ?おさいふの なかみは からっぽじゃなかったっけ?
そうだね。
つまり、「おかね」も そうぞうということだね。
おさいふの なかみは からっぽだから、「おかね」は はいっていないんだけれど、ミリーの そうぞうの中では、ちゃんと おさいふから「おかね」をとり出しているんだね。
店長さんも、ちゃんと そうぞうの中で、ミリーから「おかね」を うけとっているんだね。
「おみせやさんごっこ」みたいなイメージかな。
ほんとうは おかねをもらっていないけれど、店長さんはちゃんと「ありがとうございます。」と おじぎをしてくれたし、
「はこに入れて おつつみしますか。」と言ってくれたね。
エミリーを だいじなおきゃくさまとして ていねいに あつかってくれているんだね。
だい3の ばめん いろいろなぼうしを そうぞうする
あたらしい ぼうしを 気に入ったミリーは、さっそく そうぞうしてみたね。
お店にあった「いろんな色の羽の ぼうし」が ほしかったミリーが そうぞうしたのは、もっともっと たくさんの羽がついた「クジャクのぼうし」だったね。
ケーキ屋さんで おいしそうなケーキを見ると、こんどは「ケーキのぼうし」に。
花やさんで 花を見ると、こんどは「花でいっぱいのぼうし」に。
公園では、こんどは「ふんすいのぼうし」に。
この「ぼうしが なにになったか」のじゅんばんは、テストにでることがおおいよ。
公園でたくさんの人を見たミリーは、さらにあることに気がつくよ。
それは、みんなも ぼうしをもっていたこと。
そのどれもが、それぞれちがった ぼうしだったこと。
おはなしといっしょに かかれている絵を見ると、「きょうりゅうを頭にのせている男の子」や「ちいさいゴルフじょうを のせている おじさん」「きかんしゃを のせている男の子」など、ほんとうに いろんなぼうしが あるね。
「だいすきなこと」「たいせつにしているもの」「やりたいこと」「ほしいもの」「すてきだとおもうもの」、きっとそんなものが、みんなの ぼうしになっているんじゃないかな。
そんなとき、おばあさんが とうじょうするよ。
おばあさんのぼうしは、「くらくてさびしい水たまり」だったね。
みんな、「大きくて元気なきょうりゅう」だったり、「かわいらしい鳥」だったりするのに、どうして おばあさんのぼうしは「くらくてさびしい水たまり」なのかな。
みんなも、おともだちとケンカしたり、なにかにしっぱいしてしまったり、おこられてしまったり、「かなしいきもち」や「さびしいきもち」になることもあるよね。
きっと、おばあさんはこのとき「かなしい」「さびしい」きもちだったりしたんじゃないかな。
だから、おばあさんのぼうしは「くらくてさびしい水たまり」だったのかもしれないね。
でも、ミリーがおばあさんにほほえみかけると、ミリーのぼうしの中から「鳥や魚」がとび出して、おばあさんのぼうしにとびうつったね。
これで、おばあさんの「くらくてさびしい水たまり」は、「鳥や魚がいる、ちょっとにぎやかな水たまり」になったね。
たとえば、みんなも かなしいきもちや さびしいきもちになっているときに、おともだちが にっこり ほほえみかけてくれたら、ちょっと元気がでることがあるよね。
このシーンは、かなしくてさびしいきもちになっていた おばあさんに、ミリーがほほえみかけたことで、おばあさんの きもちが ちょっと うれしくなったことを つたえているんじゃないかな。
ミリーは、ミリーのぼうしの中から、鳥や魚がとび出して、おばあさんのぼうしにとびうつったのをみて、「うれしくなって」いるね。
みんなも、かなしんでいた おともだちに ほほえんでみて、その おともだちが すこし元気になったら、うれしくなるよね。
ミリーは、おばあさんの「くらくてさびしい水たまり」が、じぶんが ほほえみかけたことで、ちょっとにぎやかに なったのが、うれしかったんだね。
だい4の ばめん ミリーのおうち
ミリーはいえにもどるけど、中に入れなかったね。
これはどうしてかというと、「ぼうしが大きくなりすぎたから」だね。
なので、ミリーは「ちがったぼうし」を そうぞうしてみたね。
いえのドアをとおれるくらいの大きさのぼうしを そうぞうしたんだね。
そして、ママに「わたしのあたらしいぼうし、見て。きれいでしょ。」と言ったね。
でも、ママはちょっとびっくりするよ。
なぜなら、ミリーの頭の上には ぼうしなんてないからだよね。
でも、ママは「すてきね。ママも、そんなぼうし、ほしいな。」と言ったね。
これは、ミリーがせっかく うれしそうにしているのだから、ミリーの言うとおり「頭の上に すてきで とくべつなぼうしがある」という「つもり」を、いっしょに してくれたんだね。
そのほうが、ミリーはずっとワクワク、うれしいきもちでいられるよね。
店長さんも、ママも、ミリーのきもちを だいじにしてくれて、いっしょに たのしんでくれて、とてもやさしいね。
ママが「ママも、そんなぼうし、ほしいな。」と言うと、ミリーは「ママだってもってるのよ。ほんとうは。そうぞうすればいいの。」と言ったね。
そう。ママにも、「たのしいこと」「だいすきなこと」「たいせつなこと」「やりたいこと」があるよね。
みんなにも たくさんあるよね。
じぶんの頭に、じぶんのだいすきなものや たいせつなものが、たくさんつまった とくべつなぼうしを そうぞうすることは、みんなみんなが できることなんだ。「じゆう」なんだよ。
そしてそれは、「じぶんだけのすてきなこと」なんだよ。
このおはなしをかいた きたむらさとしさんは、そんなことを みんなに つたえたいんじゃないかな。
ミリーのすてきなぼうし ことばの意味
「ミリーのすてきなぼうし」で つかわれていることばの意味をまとめているよ。
※「ミリーのすてきなぼうし」のなかで つかわれている いみを しょうかいしているので ちゅういしよう。
ことば | いみ |
---|---|
ウインドー | おみせの しなものが そとからも見えるように ならべている まどのこと。 「ウインドーには、たくさん ぼうしがならんでいます。」 |
色とりどり | いろんな色が たくさんあるようす。 「色とりどりの羽のついた、ぼうし」 |
ただいま | 「いま」ということ。 |
店長 | てんちょう。 おみせのなかで いちばんえらい人。 |
さっそく | すぐに すること。 「さっそく、そのぼうしを もってきてくれました。」 |
かしこまりました | 「わかりました」を ていねいにしたことば。 |
ねだん | しなものを かうときの きんがくのこと。 「おねだんは、九万九千九百九十九円でございます。」 |
足りない | たりない。 ひつようなぶんよりも すくないこと。 「ちょっと足りないみたいです。」 |
たずねる | しつもんすること。 「店長さんがたずねました。」 |
つぶやく | ちいさいこえで、ひとりごとを いうこと。 「そうつぶやくと、店長さんは」 |
ちょうどよい | ぴったりということ。 「ちょうどよいのが、一つありました。」 |
しょうしょう | すこしということ。 「しょうしょうおまちください。」 |
じゆうじざい | おもったとおりに できること。 「大きさも形も色も、じゆうじざい。」 |
そうぞうしだい | こころに おもいうかべたとおりに ということ。 「おきゃくさまのそうぞうしだいで」 |
しんちょう | ちゅういして ていねいにすること 「しんちょうに ぼうしをはこからとり出すと」 |
けっこう | 「だいじょうぶ」 ということ。 「このままかぶっていくから、けっこうです。」 |
ミリーのすてきなぼうし 新しい漢字
「ミリーのすてきなぼうし」のおはなしで はじめて出てくる漢字をかくにんしよう。
あたらしい漢字 | よみ | つかいかた |
---|---|---|
公 (4画) | こう | 公園 (こうえん) |
園 (13画) | えん | 公園 (こうえん) 幼稚園 (ようちえん) |
通 (10画) | とお | 車を通す (くるまをとおす) 人が通る (ひとがとおる) |
万 (3画) | まん バン | 百万円 (ひゃくまんえん) 万能 (ばんのう) |
頭 (16画) | あたま・かしら トウ・ズ | 石頭 (いしあたま) 頭きん (ずきん) |
鳥 (11画) | とり チョウ | 鳥かご (とりかご) 鳥類 (ちょうるい) |
あたらしい漢字の書き取りをしよう
「ミリーのすてきなぼうし」であたらしく ならう漢字を れんしゅうできるプリントをよういしたよ。
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ミリーのすてきなぼうし 全文をかくにんしよう
「ミリーのすてきなぼうし」の本文(全文)が かくにんできる どうがを しょうかいするよ。
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運営者情報
ゆみねこ
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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。
とてもよい話でした。みんなにあいたいとおもうときがたくさんありました。なつやすみがあと1かいになりうれしいときもかなしいときもたくさんありました。その中でこの本読んでもっともっとミリ-のすてきなぼうしを知りたいなと,思いました。