因数分解「たすきがけ」を早く簡単にする裏ワザの方法を解説

「たすきがけ」を使う因数分解、答えをもっと早く見つけて解く方法が知りたい!

高校数学Ⅰの因数分解の「たすき掛け」、候補の数字がたくさんあると、どれが正しい組み合わせかを見つけるまで何度も「たすき掛け」することになってしまって大変だよね。

そこで、このページでは「たすき掛け」での作業が格段に減る、いわば裏ワザを紹介するよ。
この方法を使えば、4つの数字を簡単な方法で見つけることが出来る んだ。

yuminekoyumineko

いやいや、裏ワザよりもまずは高校数学の因数分解「たすき掛け」ってどんな公式?と思ったら先に因数分解の解説ページを確認しよう

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因数分解「たすきがけ」を早く簡単にする 裏ワザの方法を解説

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教科書では教えてくれない
「たすき掛け」の裏ワザとは?

では早速、「たすき掛け」で解く因数分解の問題を、裏ワザを使って解いてみるよ

例題

2x2−5xy−3y2を因数分解せよ

【その1】
まずは「3つのポイント」を使って、
「3つの手がかり」をみつけよう!

今回注目するのは3つのポイント

「たすき掛け」の公式
acx2+(ad+bc)x+bd=(ax+b)(cx+d)
と問題を照らし合わせると、

ポイント①
ac=2なんだから、
aとcをかけると「2」になる。

→この「2」は、手がかり①になるよ!

ポイント②
bd=-3y2なんだから、
bとdをかけると「-3y2」になる

→この「-3y2」が、手がかり②になるよ!

ここまでは、普通に「たすき掛け」で解く時と同じだね。
ここからが新しいポイント。

ポイント③

和がxの係数と同じ数字になって、
積が2の係数と、定数項をかけたものと同じ数字になる

2つの数字を探すんだ。

この問題のxの係数は「-5y」だよね。
2の係数と、定数項をかけたものは・・
「2」×「-3y2」で、「-6y2」。

つまり、和が「-5y」で積が「-6y2」になる2つの数字を探すんだ。

くまごろうくまごろう

和が「-5y」で、
積が「-6y2」になる2つの数字だから、
「-6y」と「y」しかないね。
この「-6y」と「y」は、手がかり③になるよ!

数学因数分解たすきがけの裏ワザの画像

これで手がかりが3つそろって、4つの数字「2」「-3y2」「-6y」「y」が見つかったね。

4つの数字を表に配置する

こうやって見つけた4つの数字を、下のような表の①、②、③にそれぞれ配置する よ。

数学因数分解たすきがけの裏ワザの画像
数学因数分解たすきがけの裏ワザの画像

この表にはそれぞれ下の図の関係で
4つの答えの数字が当てはまる んだ。

くまごろうくまごろう

普通のたすき掛けと決定的に違うところは、
「-6y」と「y」というように、右側部分の手がかりの答えも もう分かってしまっているところ
だから、考えられる答えの数字の組み合わせは1通りしかない んだ。

たろうたろう

だから何度も候補を入れ替えたりする必要もなく、いっぺんに数字が揃うんだね。

関係を満たす4つの答えの数字をみつける

数学因数分解たすきがけの裏ワザの画像

この関係を全て満たす数字の組み合わせ
下のとおり1つしかないよ。

これであっという間に
a=1
b=-3y
c=2
d=y
という4つの答えの数字が揃ったね!

答え:(x-3y)(2x+y)

因数分解「たすき掛けの裏ワザ」
まとめ

たすきがけを早くするコツまとめ
  • 裏ワザを使うと、たすき掛けを何度もしなくてもいっぺんに答えの4つの答えの数字が見つけられる。
  • 手順その① 3つのポイントから、4つの数字をみつける
  • 手順その② 4つの数字を表にする
  • 手順その③ 表の中の関係が全て満たされる4つの答えの数字をみつける
yuminekoyumineko

テストではいかに早く問題を解けるかがもちろん重要だよね。「たすき掛け」の因数分解が簡単にできるこの裏ワザをぜひ活用してね。

運営者情報

青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。

感想や意見を聞かせてね

  1. ソリテュード より:

    滅茶苦茶早く解けるようになりました!
    まだまだ練習中ですが、とってもわかりやすくて助かりました!

    • yumineko より:

      ソリテュードさん こんにちは。

      たすきがけの裏ワザ、役に立ってとても嬉しいです。
      いつもありがとうございます(^^)

  2. infinity より:

    これのおかげで中学すらいってなくてもたすき掛けができそうです!(これができたら次は展開に)

    • たすき掛け懐かしい より:

      「中学すらいってなくても」ということは小学生の方でしょうか?(間違っていたら申し訳ないです)
      とても勉強熱心ですね!
      展開もできるようになるよう応援しています。

  3. より:

    お願いがあるのですが、
    2乗を表す時は
    ^という記号を使ってほしいです。
    少しややこしくなるのを防ぐために
    どうかお願いします。

    • yumineko より:

      塩さん

      コメントありがとうございます!
      システム上の問題で、べき乘の表示がただしくされていなかったようです。
      現在は修正されておりますので、わかりやすくなっているかと思います。
      ご指摘いただいて助かりました!
      本当にありがとうございます。

  4. Dream より:

    手がかり③の二つの数の上下の順番は関係ないですか?
    なぜ-6yのほうが上ですか? 回答お願いします!!

  5. Dream より:

    無理やりではありますが、yと-6yを上下逆さまにして(x+1/2y)(2x-6y)も答えとしてはあっているように見えるんですが汗

    • yumineko より:

      Dreamさん

      コメントありがとうございます。

      なるほど!とても細かく考えられていてすごいですね。

      まず、手がかり➂の二つの数の上下の順番はどちらでも大丈夫です。
      もし上下を逆に書いた場合、今回の因数分解であれば
      a=2 b=y c=1 d=-3y となります。
      これを、(ax+b)(cx+d)に当てはめると、
      (2x+y)(x-3y)となりますね。
      これは、記事内で「答え」として書いてある(x-3y)(2x+y)と同じことです。
      ※順番が入れ替わっているだけで、おなじ答え扱いです。

      さて、Dreamさんが「これもあっている」と考えられている(x+1/2y)(2x-6y)
      なのですが、
      まず、因数分解の答えは、( )の中には分数を使わずに整数で答えるようにするのが基本とのことです。
      なぜなら、そうしないと永遠に括り出すことができてしまうからです。
      たとえば、(x+1/2y)は、さらに 2(1/2x+1/4y)、さらに4(1/4x+1/8y)・・・というように、終わりがなくなってしまいますよね。

      そして、(2x-6y)の方ですが、こちらは逆にまだ括り出しが必要です。
      2(x-3y)が正しいですね。

      このような理由で、(x+1/2y)(2x-6y)は確かにそれぞれをかけると2x^2-5xy-3y^2となるので答えのように見えますが、
      分数を使っていることと、まだ括り出しができることから答えとしては正しくないということになります。

      説明が難しく、申し訳ないです。
      もしまた不明な点がありましたら、いつでもコメントお待ちしております!

  6. 匿名 より:

    6x^2-11x-10のような場合は、地道にやるしかないのでしょうか…???

    • 通りすがり より:

      そうですね、地道にやるしかないです…。
      こういう問題って時間がかかって大変ですよね。
      でも、慣れてくるとパズルゲームみたいな感じでサッと解けるようになりますよ。
      解き方がいつも同じだからです。
      はじめは難しいかもしれませんが、匿名さんにもきっとできるようになると思いますので、あきらめないでくださいね。

    • yama より:

      6x^2-11x-10にx^2の係数6を掛けて6xでくくると
      (6x)^2-11(6x)-60になり、因数分解して
      (6x-15)(6x+4)こうして3と2でまた因数分解すると
      3(2x-5)2(3x+2)になり2と3を除して
      (2x-5)(3x+2)をたすき掛けなしで解けます

  7. yama より:

    x^2の係数2を掛けて(2x)でまとめて
    (2x)^2-5(2x)-6
    2x=tとおいて
    t^2-5t-6
    =(t-6)(t+1) そして戻して
    =(2x-6)(2x+1)
    =2(x-3)(2x+1) として
    答えの(x-3)(2x+1) とするとたすき掛けなしで簡単にできます。