「整式の加法・減法」をわかりやすく解説(出題傾向と解き方)
では早速整式の加法・減法で、実際にどんな問題がでるのか、そして解き方の確認をしていこう!
問題パターン①
同類項をまとめるタイプ
\(A=2x^3+5x^2-5\) , \(B=5x^3+2x^2+1\) について、
\(A+B\)を計算せよ。
考え方
問題は\(A+B\)を求めると言ってるね。
このように、AとBの計算自体がカンタンな場合は、早速代入して計算してしまってOK
Aは\(2x^3+5x^2-5\) ,
Bは\(5x^3+2x^2+1\)
だと言っているよね。
これを\(A+B\)にそれぞれ代入するよ。
実際に計算してみよう
そうすると、
\((2x^3+5x^2-5)+(5x^3+2x^2+1)\)だね。
カッコを外すよ。
\(2x^3+5x^2-5+5x^3+2x^2+1\) になるね。
「降べき」を活用しよう!
ここで、「同類項」同士で計算したいところなんだけど、
今回のように、それぞれ3つ以上の項があったりすると、すこしややこしくなってくる時もあるんだ。
それどころか、4つや5つの項がある問題だってテストで出るかもしれない。
そうすると、どれが同類項かわからなくなってくるよね。
なので、ここで「降べきの順に並べる」というワザを使うんだ。
これが、導入編で話していた、料理の道具を「使う順番に並べ変えておく」ということと同じだよ
降べきの順に並べると、
\(2x^3+5x^3+5x^2+2x^2-5+1\)
になるね。
こうすることで、「同類項同士」が並ぶようになるので、
計算するときにもわかりやすいね。
あとは同類項同士、まとめていくよ。
\((2+5)x^3+(5+2)x^2-5+1\)
\(=7x^3+7x^2-4\)
これで完成!
答え
\(7x^3+7x^2-4\)
\(A+B\)のように、計算がカンタンなものはそのまま代入する。
項が多くてややこしいときは、降べきの順に並べて同類項をまとめやすくする。
問題パターン②
代入する式を先に簡単にするタイプ
\(A=2x^2+6y\) , \(B=3x^2+y\) , \(C=5x^2-2y\) について、
\(3A-2(B+C)-C\)を計算せよ。
だんだんややこしくなってきたね。
考え方
AとBとC、3つもある上に、計算式も複雑だね。
こんな複雑な計算にそのまま代入してしまったら、大変。
計算することがたくさんになってしまって、時間が相当必要だね。
では、どうすればいいか?
代入する式を先に簡単にしてしまおう!
まずは、計算式を簡単にしてしまうんだ 。
\(3A-2(B+C)-C\)をまず計算してしまうんだよ。
これが、導入で話していた、お料理の材料を「あらかじめ混ぜておく」ということと同じ。
・・・\(-2(B+C)\)のカッコを外す
\(3A-2B-2C-C\)
・・・\(-2C\)と\(-C\)を計算
\(3A-2B-3C\)
これ以上は計算できないので、ここでやっと代入をするよ。
簡単にした式に、整式を代入する
\(3(2x^2+6y)-2(3x^2+y)\)
\(-3(5x^2-2y)\)
それぞれのカッコを外すと・・
\(=6x^2+18y-6x^2-2y-15x^2+6y\)
降べきの順にならべると・・
\(=6x^2-6x^2-15x^2+18y-2y+6y\)
同類項をまとめると・・
\(=(6-6-15)x^2+(18-2+6)y\)
\(=-15x^2+22y\)
これで完成!
答え
\(-15x^2+22y\)
\(3A-2(B+C)-C\)
などのように、計算が複雑な場合はまず式を簡単にする。
整式の加法・減法の解き方
ココを押さえればOK!
- 手順1 式は簡単か?複雑か?を見極める
→簡単なら手順2へ
→複雑なら計算してカンタンにする - 手順2 代入する
- 手順3 カッコを外す
(マイナスがある場合は、符号が変わるのに注意!) - 手順4 降べきの順にならべる
- 手順5 同類項をまとめて完成!!
整式の加法・減法も、学校のワークなどで出来るだけ沢山の問題を解いておこう!一見複雑な問題でも、この手順を踏めばかならず解けるよ!
運営者情報
ゆみねこ
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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。