「因数分解」基本のパターン2つを解説

yuminekoyumineko

さあ、いよいよ高校数学Ⅰの第1ステージのラスボス「因数分解」が登場するよ。


「因数分解」は、中学3年の時にも学習したなぁ。

くまごろうくまごろう

そうだね。
高校数学Ⅰで学習する因数分解も、やっぱりレベルアップしているよ。


ええっ・・嫌だなぁ。
どんなところが違うの??


くまごろうくまごろう

大きな違いはこの2点。
因数分解の公式が
ひとつ増える
3次以上の式が登場する


高校数学Ⅰの因数分解の解き方パターン5つ
①共通因数のくくり出し
(中学でもやった)
②因数分解の公式(3つ)を使う
(中学でもやった)
③4つめの因数分解の公式
「たすきがけ」を使う(NEW!)
④カタマリを使う(中学でもやった)
⑤次数の低い文字について
降べきの順に整理する(NEW!)

今回は、この中でも基本的なパターン、
「くくりだし」と「3つの公式を使う」
について学習するよ!

「因数分解」基本のパターン2つを解説のPDFをダウンロード

「因数分解」基本のパターン2つを解説

「因数分解」基本のパターン2つを解説のPDF(3枚)がダウンロードできます。

PDFを印刷して手書きで勉強したい方は以下のボタンからお進み下さい。

パターン①
共通因数でくくり出す

※「因数分解」・「共通因数」については、中学数学の学習ページを確認しよう!

例題
4ac+6bc2 を因数分解せよ

4ac と 6bc2 のどちらにも
共通する因数は「2c」だね。

なので、「2c」で「くくり出し」をするよ。

2c(2a+3bc)

これで完成。

このパターンでのポイントは、とにかく
共通因数を探し出して、確実にくくり出すこと。
中学の時よりも式が複雑になっていたり、
次数が多くなっているだけだよ。

パターン②
3つの公式を使う

因数分解の公式は次の3つ。
展開の公式と同じように、中学で習った
公式と文字が変わっているけど、
内容は同じだよ

因数分解の公式
①a2+2ab+b2=(a+b)2 ,
a2-2ab+b2=(a-b)2
②a2-b2=(a+b)(a-b)
③x2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)   

あれっ
これ、展開の公式が逆になってるだけ

くまごろうくまごろう

そのとおり。
中学でも学習したと思うけど、
因数分解って要は
展開の「逆再生」だからね

例題
4x2+12x+9 を因数分解せよ

これは①の公式の形だね。
見分け方としては、

チェックポイント①
「a2」の部分「4x2」と
「b2」の部分「9」が
何かの2乗になっていること。

チェックポイント②
2乗すると「4x2」になる「2x」と、
2乗すると「9」になる「3」と、
それに2をかけると、
=「12x」になること。

ここまで確かめられたら、aとbが確定するね。

4x2+12x+9=(2x+3)2

これで完成!

例題
4a2-25b2 を因数分解せよ

これは②の公式の形だね。
「2乗すると4a2になる数」の
「2a」と、
「2乗すると25b2になる数」の
「5b」を見つければいいね。

4a2-25b2 = (2a+5b)(2a-5b)

これで完成!

例題
x2+5xy+6y2 を因数分解せよ

これは公式③だね。

えっ
でも、xだけじゃなくて、yも
あるよ?
中学の時は、この公式の形は
xと数字だけだったような・・


くまごろうくまごろう

そうなんだ。
ここは高校数学ならではだね。
この時役立つのが、
「xについての式とみなす」
考え方なんだ。

xの式としてみなすと、
「5y」のことも「6y2」のことも
「数字と同じ扱い」で考えてよかったよね。
※なんのこと?と思ったら確認しよう!
「○○についての式とは?定数項とは?」の部分を見てね!

そうすると、

「和が5y」で「積が6y2
と考えることができる。

「2y」と「3y」の組み合わせだね。

x2+5xy+6y2=(x+2y)(x+3y)

これで完成!

運営者情報

青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。

感想や意見を聞かせてね