部分集合・共通部分・和集合とは?記号はどうやって覚えたらいい?
高校数学Aで学ぶ「部分集合・共通部分・和集合」について、言葉の意味や記号の意味をイラストや身近なたとえを使ってわかりやすく解説します。
「集合」って何?と思ったら、「集合と要素」の解説ページからチェックしよう。
「部分集合・共通部分・和集合」
目次【本記事の内容】
- 1.部分集合・共通部分・和集合とは
- 2.部分集合とは
- 3.共通部分とは
- 4.和集合とは
- 5.空集合とは
部分集合・共通部分・和集合とは
教科書の説明
集合Aのすべての要素が集合Bの要素になっているとき、AをBの部分集合といい、A⊂BまたはB⊃Aで表す。このとき、AはBに含まれる、または、BはAを含む という。
集合A、Bのどちらにも属する要素全体の集合をAとBの共通部分といい、A∩Bで表す。
集合A、Bの少なくとも一方に属する要素全体の集合をAとBの和集合といい、A∪Bで表す。
要素をもたない集合を空集合といい、記号øで表す。




ここの記号は上下左右の向きがどれだったか思い出せなくて困る人が多いよ。
ザックリいうと?
「集合A」とか「集合B」とか呼ばれている「集合」というのは、つまりは
「グループみたいなもの」だったよね。
この集合Aとか集合Bとか呼ばれているグループ同士が、どんな関係なのか?によって、「部分集合とか共通部分、和集合」なんていう色んな呼び方をしているだけ なんだ。
グループ同士の関係を表す「ベン図」
この「グループ同士がどんな関係なのか?」を表すのに便利なのが、「ベン図」。



不思議な名前だね。



それでは、それぞれ例をあげながら解説していくよ。
部分集合とは






「Aグループのメンバーが全員Bグループでもある」なら、AグループはBグループの「部分集合」と呼ぶよー。 と言ってるんだ。
たとえば、
- Bグループというのは「1年1組」のこと。
- Aグループというのは「1年1組の2班」のこと
Aグループの「1年1組の2班の生徒たち」って、同時に全員がBグループの「1年1組の生徒」でもあるよね。






ベン図にすると、こんな感じだね。
続けるよ。









言っていることは分かったけど、記号の向きが覚えづらいな・・
部分集合の記号の覚え方
部分集合のカッコが、どっち向きで書けばいいか迷ってしまうことがあるよね。



親グループが、子グループをぐるっと囲って捕まえているようなイメージだよね。



このとき、輪っかが開いている側が親グループだね。輪っかの開いてる側が親グループ側になっていれば並び順や⊂の向き(右向き・左向き)はどちらでもいいんだ。
共通部分とは






学校のクラスで考えてみよう。
クラスの生徒の中で、
「運動神経がいい子(体育が5)」を「Aグループ」として、
「頭がいい子(テスト平均が90点以上)」を「Bグループ」としてみよう。



つまり、「運動神経もいいし、なおかつ頭もいい」俗に言う「出来杉君」的な子たちだね。
これって、「運動神経がいいAグループ」と、「頭がいいBグループ」が重なっているイメージなんだ。
この「重なっている部分」を「共通部分」と呼ぶ、ということ だよ。
簡単だね。
記号で表すときは、「A∩B」と書けばいいんだ。
(読み方は「AかつB」だよ)
共通部分の記号の覚え方






和集合とは
では






記号では、「A∪B」と書くよ。
(読み方は「AまたはB」)
このとき注意が必要なのは、「少なくてもどちらか」なので、運動神経もよくてなおかつ頭がいい子ももちろん入るよ。大いに越したことはないということなんだ。
だって、もし君が友達に、「頭がいい」または「運動神経抜群」の男の子を紹介して!と言われたら、「「頭が良くてなおかつ運動神経抜群」の男の子はダメか・・」なんて考えないよね(笑)



空集合とは
最後に、






例えば1年1組の生徒には「英検準1級を持っている生徒」がゼロならば、
「英検準1級を持っている」グループは空集合だね。
空集合は ø と書くよ。
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