『日清戦争』はなぜ起きた?下関条約や三国干渉・臥薪嘗胆を解説
前回は、不平等条約の改正について勉強したね。
陸奥宗光や小村寿太郎の活躍で、日本は世界と対等な国になりつつあった。
でもその頃、お隣のアジアでは、もっと大きな問題が起きていたんだ。
それは、日本と中国(当時は「清」)による、朝鮮(韓国)をめぐる争いだよ。
今回は、日本が初めて外国と本格的に戦った「日清戦争」と、その後の悔しい出来事について見ていこう!

戦争への道、ココがピンとこない!
日清戦争、ココがピンとこない!
- 昔から中国(清)とは仲良く交流してたのに、なんで戦うことになったの?
- 戦いの舞台になった朝鮮(韓国)は、どっちの味方だったの?
- 日本が勝ったのに、なんでロシアが口を出してきたの?(三国干渉)
朝鮮をめぐる日本と清の対立
戦争の原因は、お隣の国「朝鮮」をどちらの影響力の下に置くか、という争いだったんだ。
日本「朝鮮を開国させたい!」vs 清「朝鮮は子分だ!」
当時の朝鮮は、ずっと昔から中国(清)の「属国(ぞっこく)」として、強く結びついていた。
清は「朝鮮は俺の大事な子分だから、他の国は手出しするな!」と思っていた。
一方で日本は、「朝鮮には独立した国になってほしい(清から離れてほしい)」と考えていた。
なぜなら、もし朝鮮が弱いまま他の国(ロシアなど)に取られてしまったら、すぐ隣の日本も危険になるからだ。
だから日本は、武力を使って無理やり朝鮮を開国させて(日朝修好条規)、近代化させようとしたんだ。
でも、これに清が「俺の子分に何手出ししてるんだ!」と怒ったわけだね。
きっかけは「甲午農民戦争」
そんな中、1894年に朝鮮で大きな反乱が起きた。
政治に不満を持つ農民たちが起こした「甲午農民戦争(東学党の乱)」だよ。
朝鮮の政府は自分たちだけで反乱を抑えられず、「清さん、助けて!」と応援を頼んだ。
これに対し日本も、「前に約束した通り(天津条約)、清が兵を出すなら日本も出すぞ!」と言って軍隊を送った。
言葉の意味:天津条約(てんしんじょうやく)
日清戦争の約10年前に、日本と清が結んでいた約束のこと。
「もし朝鮮で何かあって軍隊を送る時は、お互いに知らせようね」と決めていたんだ。
日本はこの約束を口実にして、「チャンスだ! この隙に朝鮮から清を追い出してやる!」と、一気に軍隊を送り込んだんだよ。
こうして、朝鮮半島で日本軍と清軍が鉢合わせになった。
その後、反乱自体は収まったんだけど、お互いに「お前が先に帰れ!」「いや、お前こそ帰れ!」とにらみ合いになり、ついに戦争が始まってしまったんだ。
いざ開戦!『日清戦争』と日本の勝利
眠れる獅子・清との戦い
1894年、「日清戦争」が始まった。
当時、清は「眠れる獅子(ライオン)」と呼ばれていて、世界中が「日本なんてすぐ負けるだろう」と思っていたんだ。
眠れる獅子ってどういう意味?
「今は寝ている(本気を出していない)けれど、起きたら百獣の王ライオンのようにめちゃくちゃ強いぞ」という意味だよ。
清はとっても大きな国で、軍隊の数も日本よりずっと多かったからね。
でも、結果は日本の勝利だった。
日本が勝てた理由は?
なんで小さい日本が勝てたの?
日本は「富国強兵」で近代的な軍隊を作り、国民全員が協力して戦ったからだよ。
一方、清は国の中がバラバラでまとまりがなかった。
当時の清の権力者(西太后)が、軍艦を買うためのお金を自分のお城の修理に使ってしまうほど、政治が腐敗していたとも言われているよ。

勝ったけど…『下関条約』と『三国干渉』
1895年、日本が勝って戦争は終わった。
山口県の下関で、講和会議(戦争を終わらせて仲直りする話し合い)が開かれ、「下関条約」が結ばれたよ。
(※下関は日本の本州の端っこで、大陸にも近い場所。日本の勝利をアピールするのにぴったりの場所だったんだ)
下関条約で得たもの
日本はこの条約で、たくさんのものを手に入れたんだ。
- 朝鮮の独立を認めさせる(清の子分じゃなくする)
- 遼東半島と台湾をもらう
(清にとっては渡したくない大事な場所だけど、負けたから仕方ないよね。
日本にとっては、朝鮮を守るための壁や、南へ進出するための足掛かりとして、喉から手が出るほど欲しかった場所なんだ) - 多額の賠償金(今の価値で数兆円とも言われる大金)をもらう
日本は初めての植民地(海外の領土)となった台湾を治めるために、「台湾総督府(たいわんそうとくふ)」という役所を置いたんだ。
(「総督」は、その場所のリーダーという意味だよ)
その後、ダムを作ったり学校を建てたりして開発を進めた歴史があるから、今でも台湾には日本に親しみを持ってくれる人が多いんだよ。
ロシア・ドイツ・フランスの横槍「三国干渉」
ところが、日本が遼東半島を手に入れたことに対して、「待った!」をかけた国々がいた。
ロシア・ドイツ・フランスの三国だ。
これを「三国干渉」というよ。
※言葉の意味
「干渉(かんしょう)」=他人のことに無理やり口出しすること。
特にロシアは、「遼東半島は俺たちが狙っていた場所だ! 日本が強くなりすぎるのは困る!」と考えていた。
ドイツとフランスも、「ロシアと仲良くしておけば、中国でいい思いができるかも(おこぼれがもらえるかも)」という下心があって協力したんだ。
(イギリスは日本寄りだったから、参加しなかったよ)
どうしてイギリスは日本寄り?
当時、イギリスは世界最強の国だったけれど、ロシアとは「世界中の陣取り合戦(グレート・ゲーム)」をしているライバル関係だったんだ。
「ロシアがアジアで暴れるのを防ぎたい。でも自分たちだけで戦うのは大変だなぁ」
そう考えたイギリスは、「強くなってきた日本をパートナー(味方)にして、ロシアを抑え込ませよう!」と作戦を立てたんだ。
だから、不平等条約を直してくれたり、三国干渉に参加しなかったりしたんだね。
3つの超大国から「遼東半島を清に返せ」と脅された日本は、泣く泣く言うことを聞くしかなかったんだ。
(代わりに、清から追加のお金をもらうことになったよ)
悔しさをバネに!「臥薪嘗胆」
せっかく手に入れた領土を返させられた国民は激怒した。
「ロシアめ、いつか見てろよ!」
人々は「臥薪嘗胆」という言葉を合言葉にして、ロシアに勝つために必死で働き、重い税金にも耐えたんだ。

言葉の意味:臥薪嘗胆(がしんしょうたん)
「薪(たきぎ)の上で寝て、苦い肝をなめる」という意味。
つまり、「目的を果たすために、長い間苦労に耐えること」だよ。
三国干渉のあと、新聞や雑誌などがこの言葉を使って「悔しさを忘れるな!」と呼びかけたことで、流行語のように広まったんだ。
『日清戦争』まとめ
『日清戦争』年表まとめ
| 1894年 | 朝鮮で甲午農民戦争が起きる 日清戦争が始まる |
| 1895年 | 日本が勝利し、下関条約を結ぶ (日本側:伊藤博文・陸奥宗光) 三国干渉を受ける (ロシア・ドイツ・フランス) |
6年生はここを押さえればOK!「日清戦争」まとめ
※赤いキーワードは必ず覚えよう!
- 朝鮮をめぐって、日本と清(中国)が対立
- 朝鮮で起きた甲午農民戦争をきっかけに、日清戦争が始まった
- 日本が勝利し、下関条約を結んだ
①朝鮮の独立を認めさせる
②遼東半島と台湾をもらう
③多額の賠償金をもらう - ロシア・ドイツ・フランスが遼東半島を返すよう要求した(三国干渉)
- 国民は「臥薪嘗胆」を合言葉に、ロシアへの対抗心を燃やした
初めての戦争に勝って自信をつけた日本。
でも、その先にはさらに強大な敵、ロシアとの戦いが待っていた。
次回は、世界中が注目した大一番、「日露戦争」について解説するよ!
小さな日本が、どうやって大国ロシアに立ち向かったのかな?
運営者情報
檜垣 由美子(ゆみねこ)
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。


