オペラ「アイーダ」凱旋行進曲とは?あらすじとポイント解説まとめ
中学音楽G・ヴェルディ作曲のオペラ「アイーダ」について、定期テストで80%以上得点するために必要なおさえるべきポイントをわかりやすく解説するよ。
作曲者について、凱旋行進曲とはなにか、アイーダトランペットについて、「アイーダ」の登場人物相関図とお話のあらすじ・内容などくわしく紹介するよ。
「アイーダ」テスト対策ポイントまとめ
- 作曲者はイタリア生まれのG・ヴェルディ
- 演奏形態は「オペラ(歌劇)」
- 全4幕で構成されている。
- 初演されたのは1871年。
- 舞台は古代エジプト
- 内容は「悲劇の恋物語」
- ヴェルディが初めてオペラを作曲したのは25歳
- 他の代表作は「ナブッコ」「リゴレット」「椿姫」
- 「オペラ王」の異名をもつ
- 活躍した時代は「ロマン派」
- オペラは、音楽・文学・演劇・美術・舞踊を要素にもつ総合芸術
- 歌(声楽)を中心にオーケストラ伴奏が一般的。
目次
オペラ「アイーダ」とは(基本情報)
【演奏形態】オペラ
【幕の数】全4幕
【初演された年】1871年
【舞台となっている国】古代エジプト
【物語の内容】悲劇の恋物語
1分08秒から流れている凱旋行進曲はサッカーの応援歌で有名だね。
W杯でよく耳にするよね。
これは、中田英寿選手がイタリアではサッカーの応援歌に凱旋行進曲が使われることを気に入っていて、日本でも口ずさんでいたのが広まったと言われているよ。
他にも、「テルマエロマエ」という映画でも使われている部分があったり、結構「あ、これ知ってる!」と思う人が多いんじゃないかな。
オペラ「アイーダ」登場人物相関図
「アイーダ」の舞台は古代エジプト。
エジプトとエチオピアとの間で起こる戦いの中で、お互い敵国の人間でありながら恋に落ちてしまう、王女アイーダとエジプト軍の将軍ラダメスの悲劇の恋物語だよ。
それぞれの人物の名前と、立場、お互いの関係についてはテストでよく出るので、必ず覚えよう!
【エジプト側】
アムネリス・・・エジプト国王の娘。王女。ラダメスを愛している。
ラダメス・・エジプト軍の将軍。捕虜のアイーダを愛している。
ファラオ・・エジプト国王。アムネリスの父。
【エチオピア側】
アイーダ・・エチオピア国王の娘。王女。ラダメスを愛している。エジプトの捕虜になっている。
アモナズロ・・エチオピア国王。アイーダの父。戦いの後、捕虜となる。
オペラ「アイーダ」あらすじ
「アイーダ」あらすじ
【第1幕】
舞台は古代エジプト。
エジプトと敵対しているエチオピアとの戦いが始まろうとしていた。
エジプトの捕虜となった女性アイーダは、エジプトの王女アムネリスの奴隷として働いていた。
そしてエジプト軍の将軍であるラダメスは、そんなアイーダに惹かれ、2人は愛し合うようになっていた。
しかしアイーダは、なんと敵国エチオピアの王女だったのだ。
2人の愛は、絶対秘密にしなければならなかった。
そんな中、いよいよエジプトはエチオピアとの戦いにいくことになり、その指揮官にラダメスが選ばれてしまう。
ラダメスへの愛と、祖国への思いとの間に苦しむアイーダ。
【第2幕】
戦場のラダメスを心配するアイーダ。そんなアイーダを見て、エジプト王女アムネリスは、アイーダがラダメスを愛していることに気がつく。
実は、アムネリスもラダメスを愛していたのだ。
やがて、エジプトはエチオピアに勝ち、ラダメスひきいるエジプト軍は凱旋する。(凱旋行進曲がここで流れるよ)
エジプトの国王は、ラダメスに王女アムネリスと結婚し、王を継ぐように持ちかける。
喜ぶアムネリスと対照的に、困惑するラダメスと悲しむアイーダ。
【第3幕】
戦いに負けたエチオピアの捕虜がエジプトにやってくる。
その中には、身分をかくしたアイーダの父、エチオピア国王がいた。
エチオピア国王は、アイーダがラダメスと愛し合っていることを利用して、アイーダにラダメスからエジプト軍の機密(軍事上の秘密のこと)を聞き出すように命じる。
ラダメスは、アイーダとエジプトから逃げ出し、2人一緒に暮せるようにと、エジプト軍が配備されていない「ナパタの谷」について教えてしまう。
この話をかくれて聞いていたエチオピア国王は正体を明かして、その「ナパタの谷」からエジプトへ攻め込もうと言い出す。焦るラダメス。
そこへアムネリスがやってくると、ラダメスはアイーダとエチオピア国王を逃してしまう。
【第4幕】
敵国にエジプト軍の機密をバラしたという罪で、ラダメスは死刑をいいわたされる。
ラダメスを愛するアムネリスは、アイーダへの想いを捨てれば、命を助けると言うが、ラダメスはこれを断り、地下牢へと閉じ込められ、死を待つことになる。
しかしそこにはアイーダが待っていた。
ラダメスとアイーダは、永遠の愛を誓って息絶えた。
永遠の愛を誓ったものの、アイーダとラダメスを待っていたのは死だったんだね。
だから「悲劇の恋物語」なんだね。
オペラ「アイーダ」作曲者のヴェルディとは
オペラ「アイーダ」を作曲したのは、G・ヴェルディ。
正式な名前は、ジュゼッペ・ヴェルディというよ。
ヴェルディは、1813年にイタリアで生まれたよ。
ベートヴェンやモーツァルトなど、他の音楽家はお父さんが音楽家だったりするけど、ヴェルディのお父さんとお母さんは、音楽には関係のない生活をしていたんだ。
でもヴェルディは教会のパイプオルガンが大好きで、通い続けたんだって。そんなヴェルディが8歳のときに、お父さんとお母さんが中古のスピネット(小さいチェンバロのこと)を買ってあげると、ヴェルディは夢中になったよ。
それからパイプオルガン演奏者に音楽を教えてもらい、才能を見出されて評判になったんだ。
10歳で音楽学校へ行くようになって、それからどんどんと才能を伸ばしていったよ。
音楽の才能を伸ばしたヴェルディは、25歳で初めてのオペラを作曲したんだ。
ヴェルディの代表作は?
ヴェルディは、28作ものオペラを作曲したよ。
そのため、「オペラ王」という異名を持っているんだ。
ヴェルディは、イタリアのお札の肖像画にもなっていたことがあるよ。
そんなヴェルディ作のオペラで、「アイーダ」の他にも有名な作品を紹介するよ。
ヴェルディの代表的なオペラ
★テスト対策では、この3つのオペラの名前は必ず覚えておこう。
内容までは覚えなくても大丈夫なので、参考までにしてね。
【ナブッコ】
古代バビロニアとエルサレムを舞台にした壮大なドラマ。
1842年に初演された、ヴェルディにとっての3作目のオペラ。
このとき、ヴェルディは最愛の奥さんと子供を続けて亡くしてしまっていて、もう音楽をやめようとさえしていたんだ。
でも、この「ナブッコ」の台本の「行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って」という言葉に惹かれて、作曲を決意したよ。
このオペラで初めての大成功をおさめて、ヴェルディは出世したよ。
【リゴレット】
道化師のリゴレットが娘であるジルダを大切に思うあまり起こす行動が悲劇を招く物語。レ・ミゼラブルで有名なヴィクトル・ユゴーの小説が原作。
1851年初演。
【椿姫】
パリの社交界を舞台にした、高級娼婦ヴィオレッタの愛と哀しい運命を描いた物語。
1853年初演。
もともとのタイトルは、「堕落した女」という意味の言葉。
音楽的時代では?
ヴェルディが活躍したのは、音楽的時代でいう「ロマン派時代」だよ。
同じころ活躍した作曲家に、ドイツでオペラ作品をたくさん残したワーグナーがいるよ。
「オペラ」について(基本情報)
「アイーダ」はオペラなので、テストでは「オペラについて」聞かれる問題も出ることがあるよ。
オペラの基本情報
「オペラ」は、16世紀末にイタリアのフィレンツェで誕生したんだ。
日本語では「歌劇」というよ。
「歌劇」というだけあって、歌(声楽)を中心に、基本的にはオーケストラの伴奏が付くんだ。
オペラは、「物語」をもとに、素晴らしい舞台セットの中で、歌と劇とダンスが行われるよね。
- 物語・・・文学
- 舞台セット・・・美術
- 歌・・・音楽
- 劇・・・演劇
- ダンス・・・舞踊
このように、オペラは「文学・美術・音楽・演劇・舞踊」などのさまざまな分野の要素が組み合わされた、総合芸術といわれるんだ。
有名なオペラ作品
イタリアで誕生したオペラは、その後ヨーロッパ各地に広がっていって、今でも各国でたくさんの作品が上演されているんだ。
テストでは、オペラの代表的な作品が問題に出たりもするので、チェックしておこう。
オペラの有名な作品例
- ワーグナーの作品「タンホイザー」
- ビゼーの作品「カルメン」
- モーツァルトの作品「フィガロの結婚」
- プッチーニの作品「蝶々夫人」
オペラ「アイーダ」声種について
「アイーダ」では、登場人物ごとに声種が違うんだ。
声種(こえしゅ)とは?
オペラは物語だから、人物にはそれぞれ「役柄」があるよね。
それぞれの役柄ごとに声の高さを変えることで、その役柄のイメージに合うようにするんだ。
たしかに、高い声の方が「若い」イメージになるし、「女性らしさ」が出るよね。
男の人も、声が低ければ低いほど、「強い」とか「恐ろしい」イメージとか出しやすくなるよね。
声種の高さの順番
声種を高い順番に並べると、こうなるよ。
声種の高さの順番
【高い】
ソプラノ
↑
メッツォソプラノ(メゾソプラノ)
↑
アルト
↑
テノール
↑
バリトン
↑
バス
【低い】
※赤字は女声、青字は男声
「アイーダ」の主な人物と声種
- アムネリス・・メッツォソプラノ
- ラダメス・・テノール
- アイーダ・・ソプラノ
- ファラオ・・バス
- アモナズロ・・バリトン
ラダメスは若い男性だから、男声の中でも高い方の「テノール」が使われているのかな。
アムネリスとアイーダも、アイーダの方が高い「ソプラノ」が使われることで、2人のイメージに違いが生まれるよね。
エジプト国王のファラオに「バス」が使われているので、国王の恐ろしさや威厳が感じられるようになるね。
オペラ「アイーダ」凱旋行進曲とは
「アイーダ」の第2幕では、エチオピアとの戦いに勝ったエジプト軍が凱旋する場面が登場するよね。
この時の音楽を凱旋行進曲(がいせんこうしんきょく)というよ。
「アイーダ」の中でも有名な主題(音楽のテーマ)の一つなんだ。
サッカーの応援歌で使われるテーマだね。
オペラ「アイーダ」で使われるアイーダトランペットについて
この凱旋行進曲では、テストで絶対出ると言ってもいいくらいの楽器 が登場するよ。
それが、「アイーダトランペット」。
普通のトランペットが使いやすいように管が曲げられているのに比べて、アイーダトランペットは主管がまっすぐなんだ。
なぜそうなっているかというと、イベントなどのファンファーレとして使われるので、デザインが重視されているからなんだ。
よく、トランペットに垂れ幕などがつけられていることもあるよね。
アイーダトランペットは、普通のトランペットと同じ金管楽器だよ。
オペラ「アイーダ」定期テスト対策ポイントまとめ
- 作曲者はイタリア生まれのG・ヴェルディ
- 演奏形態は「オペラ(歌劇)」
- 全4幕で構成されている。
- 初演されたのは1871年。
- 舞台は古代エジプト
- 内容は「悲劇の恋物語」
- ヴェルディが初めてオペラを作曲したのは25歳
- 他の代表作は「ナブッコ」「リゴレット」「椿姫」
- 「オペラ王」の異名をもつ
- 活躍した時代は「ロマン派」
- オペラは、音楽・文学・演劇・美術・舞踊を要素にもつ総合芸術
- 歌(声楽)を中心にオーケストラ伴奏が一般的。
- オペラは16世紀末にイタリアのフィレンツェで生まれた。
- 登場人物を覚えよう
- 人物ごとの声種を覚えよう
- 声種は、高い順にソプラノ・メッツォソプラノ・アルト・テノール・バリトン・バス
- 第2幕の主題に、凱旋行進曲が使われている。
- 凱旋行進曲では、アイーダトランペットが使われている。
ここまで学習できたら、オペラ「アイーダ」のテスト対策問題にもぜひチャレンジしてみよう!
運営者情報
ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。
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わかりやすくてとても良い学びになりました!!ありがとうございます!!
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テストが近かったので本当に助かりました。
見やすくて、分かりやすいし、細部までまとめてあってたくさん覚えることができました!
いつも本当に助かってます、ありがとうございます! -
すごく分かりやすくて友達にもオススメしちゃいました!テスト前なので助かります!
テスト対策問題の解答にはG・ウェルディの本名がジュゼッペ・ウェルディになっていて、サイトの方にはジョゼッペ・ウェルディになっているのですが、どちらが正解ですか?