「旧石器時代」から「縄文時代」期末テスト対策ポイントまとめ

yuminekoyumineko

このページでは、中学で習う歴史「日本列島にほんれっとうのあけぼの」について解説するよ。旧石器きゅうせっき時代から縄文じょうもん時代までの中学校で必要になる知識にしぼって、かんたんな言葉を使って説明していくよ。

中学で習う歴史は、小学校で習った歴史の勉強と重なることが多いよ。

じゃあ、なにが違うのか?

もっと

 くわしく」なって、
こまかいエピソード」もプラスされて、
「世界で起こったこと」もプラスされるんだ。

yuminekoyumineko

でも逆に言えば、6年生で習ったことがベースになっているんだから、6年歴史の内容を理解しているだけで、中学歴史はもっとグンと分かりやすくなるんだよ。
このサイトの「6年生社会」では、6年生に合わせた歴史の解説ページもあるので、合わせて読んでみてね。

「旧石器時代」から「縄文時代」 期末テスト対策ポイントまとめのPDFをダウンロード

「旧石器時代」から「縄文時代」 期末テスト対策ポイントまとめ

「旧石器時代」から「縄文時代」 期末テスト対策ポイントまとめのPDF(7枚)がダウンロードできます。

PDFを印刷して手書きで勉強したい方は以下のボタンからお進み下さい。

日本に人類がやってきた!

そもそも、人類っていつどこで誕生したの?

地球に人類じんるい誕生たんじょうしたのは、約700万年前と考えられているよ。
最初に人類が誕生した場所は、アフリカなんだ。

アフリカで誕生した人類は、進化しんか(生き物が環境かんきょうに合わせて変わっていったり、色々な種類しゅるいに分かれたりすること)しながら世界中に広がって行ったんだ。

くまごろうくまごろう

進化しんかしつづけて、今の僕たちとほぼ同じ「新人しんじん」という種類が登場したのは、20万年前。
新人も、アフリカで初めて誕生したと言われているよ。

この新人が、日本にやってきたのは4~3万年前。

えっ
でも、そんな昔の人がどうやって海を渡ったの??

日本に来れたワケは「氷河時代ひょうがじだい」がカギ

たしかに、今の日本は周りを海に囲まれている「島国しまぐに」だよね。
でも260万年前、地球は「氷河時代」に入ったんだ。

氷河時代というのは、地球の気候きこうが低下して、(つまりメチャクチャ寒くなるということ)大陸くらい大きい氷床ひょうしょう(氷でおおわれた地表ちひょう。つまり、南極をイメージしてね。)や氷のかたまりで出来た川(これが氷河ひょうが)なんかが出来る時代のことだよ。

・・・・ってアレ??
今の地球って、南極もあるし、北極の氷河もあるよね。
ということは、ま、まさか・・!


くまごろうくまごろう

そう、実は今って氷河時代なんだよ。


マジか(汗)

今は実は氷河時代だなんて、おどろきだよね。
でも、氷河時代といっても、「氷期ひょうき」と「間氷期かんぴょうき」があるんだ。

氷期ひょうきは、ほんっとーに寒くて、地球上の大陸のほとんどが南極みたいに氷でおおわれてしまう期間で、
間氷期かんぴょうきというのは、「氷期と氷期の間に休憩きゅうけい時間がある」イメージ。その時は比較的ひかくてきあたたかいんだ。

授業と授業の間の休み時間みたいなもんかな。

260年前から始まっている今の氷河時代も、この氷期と間氷期を繰り返していて、約1万年前に間氷期に入ったところなんだよ。

じゃあ今は休み時間中なんだね。

話は戻って、新人が日本にやってきたのは4~3年前だったよね。
それって、氷期のころなんだ。
だから、地球上のほとんどの大陸が氷で覆われて、氷河がたくさんあった頃だね。
海の水も氷が多ければ、海面かいめんが下がるよね。
そうすると、日本と大陸の間の海面が下がって、陸続りくつづきになるというワケ。

なんで日本にやってきたの??

日本と大陸が陸続りくつづきになっていたころ、大陸にいたナウマン象とかマンモス、オオツノシカなどの大型動物おおがたどうぶつが日本に渡っていったので、狩りをしていた人類も追いかけて日本へ渡ったと言われているよ。そしてそのまま日本で暮らし始めた人たちが、日本人の祖先そせんだね。

日本人が氷河期に大陸からやってきたイラスト

旧石器きゅうせっき時代

その頃のくらしは、動物を狩って肉を食べたり、木の実を集めて食べたりしていたよ。
そうすると、どういう生活になるかな?

住むところ

動物を追いかけなくてはいけないから、動物がたくさんいるところを探して、人々も転々てんてんと移動しなくてはならないよね。
なので、「ここにずっと住もう」という考え方にはならないね。
だからこの頃の人はとりあえず「カンタンな小屋」を作って住んだり、自然に出来ている「洞窟どうくつ」を見つけてそこにとりあえず住んだりしていたよ。

使う道具

動物を狩るための道具が必要だよね。相手はナウマン象などの大型の動物。
素手すでじゃあ勝てないよね。
なので、武器が必要だったんだけど、人類は石を「いて」オノやナイフみたいに使えるものを作ったんだ。

くまごろうくまごろう

打ち欠くというのは、石を地面に打ち付けて、割ったりとか、石を石で打って欠けさせて作る、という意味だね。


打って作るから、打製だせい石器というんだね。


この打製石器のことを、「旧石器きゅうせっき」というんだ。

電化製品でんかせいひんとかでも、旧型きゅうがたとか新型しんがたとか言うよね?
石器も、この後もっと進化しんかした石器が登場するので、この頃の石器は「旧型きゅうがたの石器」という意味で「旧石器」と呼ぶんだね。

くまごろうくまごろう

旧石器きゅうせっきを使っていた時代だから、「旧石器きゅうせっき時代」なんだよ。

この「大型動物がいた」とか「石器を武器にしていた」ということが分かる遺跡いせきがあるよ。
長野県の野尻湖のじりこ遺跡」では、オオツノシカの角と、ナウマン象のきば化石かせきが見つかったよ。さらに大型動物を解体かいたいするのに使われていただろうと思われる石器が一緒に発見されているんだ。

縄文時代

環境が激変!

1万年前には「間氷期かんぴょうき」になったと話したよね。
おかげで、地球の気候きこうは暖かくなって、氷が溶けて海面が上がって、いよいよ日本列島にほんれっとうが今と同じような状態になったよ。
それだけ環境が大きく変わったんだから、日本の自然環境しぜんかんきょうも色々変わったんだ。
その中でも人々にとって大きく影響を与えたのは、食生活。

環境が変わったからか、ナウマン象とかマンモスなどの大型動物が絶滅ぜつめつしてしまったんだ。
その代わり、ニホンシカとかイノシシなんかの、小さくて動きの速い動物が狩りの対象になったよ。

そうすると、今までみたいに「オノで攻撃こうげきする」とかはあまり通用しないよね。
だって捕まえるのがそもそも大変だしね。
なので、「遠くから狙いをつけて攻撃する」弓矢ゆみやなんかが活躍かつやくするようになるんだ。

使う道具の変化

石器の変化

弓矢で動物を狩ったり、魚をったりしなくてはならなくなったので、今までのようにただ打ち付けて作った石器では無理が出てきたんだね。
もっと形を整えたり、とがらせたり、切れ味をよくするためにみがく」必要が出来たんだよ。

くまごろうくまごろう

磨くためには、ぎ石を使ったり、砂を使ったりしたよ。


こうやって進化した石器が「新石器しんせっき」なんだね。
みがいて作る」から、「磨製石器ませいせっきと呼ぶよ。

土器どきが誕生

気候きこうが暖かく変わって、木の実なんかも色々な種類が沢山採れるようになったんだね。
たくさん採れる木の実を保存したり、加工かこうすることができれば食生活は安定するよね。
そこで発明されたのが「土器どきなんだ。

くまごろうくまごろう

たとえば、この頃の人が食べていたドングリの仲間の木の実は、しぶくてとてもそのままでは食べられないよ。でも、水にさらして煮ると美味しく食べられるんだ。


「保存したり煮たり(加工)したいなー。」
そのためには、「なにか入れ物が欲しいなー」という流れだね。


貝なんかも煮てたべられていたよ。
食べたあとの貝がらや、動物や魚の骨は一箇所にまとめて捨てられていたんだけど、それが積もってできたものを貝塚かいづかと呼ぶよ。

土器は、土をねて、器の形にして焼いて作るね。
その時に、このころの人々は器の表面に縄を押し付けて転がして、「縄目なわめ文様もんよう模様もようのこと)」をつけたんだ。

何のため??


くまごろうくまごろう

これは確実にはわかってないけど、いろんな説があるよ。

縄目の文様があるから、このころの土器を「縄文土器じょうもんどき」と呼ぶよ。
さらに、「縄文土器」を使っていた時代だから、この時代を「縄文時代じょうもんじだい」と呼ぶんだ。

このころ、土器の他に作られていたものがあるよ。
同じように土をねて、「人の形」をかたどって焼いて作ったのが「土偶どぐう」なんだ。
土偶は、女性の姿のものが多いし、体の一部がわざとこわされているものが多いことから、「安産を願うためのお守り」とか、「病気や怪我を治すためのお祈りの道具」とか言われているよ。他にも、お祭りに使う道具だったとか、こどものオモチャだったとか色んな説があるよ。

縄文土器に縄目文様がある理由※余裕があったら読もう!

強度きょうどの高い土器を作るために、土の中の空気を出来るだけ抜く必要があったので、縄を押し付けて空気抜きをしていた
・表面に縄目があると、ボコボコするのですべりにくく使いやすい。
・表面に縄目があると、凸凹がある分表面積が広くなって、熱伝導率ねつでんどうりつが良い
・ただデザインが流行っていた
などなど・・

住むところの変化

狩りが食生活の中心だったころは、動物が多くいるところを探して移り住む生活だったよね。
でも、土器のおかげで木の実を食べたり、たくわえたり加工して保存することもできるようになったから、なにも狩りのために移動し続ける必要がなくなったんだ。

そこで人々は、一箇所に集まって「ムラ」を作るようになったよ。
家も、カンタンな小屋みたいなのではなくて、もっとしっかりした家を作るようになったんだ。

同じ場所に長く住めるなら、ちゃんとした家を作る気になるよね。


くまごろうくまごろう

この頃の家は「竪穴たてあな(式)住居じゅうきょ」と呼ばれているよ。


竪穴住居のつくり方
・地面を掘り下げる
・床に柱を立てる
・草や木の枝で屋根をく(「おおう」という意味)

貧富ひんぷの差はまだ無かった

人々は同じ場所に住んで「ムラ」を作っていたということは、共同生活(人々が同じ場所で一緒に生活すること)をしていたんだよね。
一緒に生活するために、「リーダー」的な人は存在したと言われているよ。
でも、「身分が高い」とか「貧しい」とか「偉い」という「貧富の差」はまだなかったんだ。

どうしてそんなことが分かるの?


くまごろうくまごろう

竪穴住居は、どれも同じような大きさやスタイルなんだ。ということは、みな平等だった、と考えられているんだよ。

食生活は安定していなかった

このころの食材は、狩をして手に入れる動物の肉や、木の実、魚などだね。
土器を作るようになったお陰で、食べられる木の実などが増えて「獲物えものを追いかけて移り住まなくてはならない」という生活から「同じところに続けて住む」生活になることは出来たけど、「食べ物が必ず手に入る」のかというとそうでは無かったんだ。

くまごろうくまごろう

動物も、木の実も、魚も、自然に存在するものだからね。
思うように食材が見つからない、ということが多かったんだ。


縄文時代の人類の骨には年輪があり、食生活が安定していなかったことが分かるイラスト

縄文時代の遺跡いせきの貝塚で発見された人骨じんこつには年輪ねんりんがあったよ。
これは、ある期間食べられない時期が続いた時に、骨の成長が止まってしまったりを繰り返すことで出来たと考えられているよ。

縄文時代の遺跡

縄文時代の頃の遺跡で有名なのが、青森県青森市にある三内丸山遺跡さんないまるやまいせき

今から5500年〜4000年前の縄文時代の集落跡しゅうらくあとなんだ。

広さはなんと35haもあるよ。

テスト注意テスト注意

三内丸山遺跡がある県名を答える問題が定期テストで出た中学校があるよ!
答えはもちろん青森県。
他にも有名な遺跡である吉野ヶ里遺跡よしのがりいせきの佐賀県などと混乱しないようにしよう!

中学歴史ではココを押さえればOK!
旧石器時代~縄文時代まとめ

旧石器時代
   絶対に覚えよう!基本知識
  • 氷期ひょうきに大陸と日本が陸続きになって、大型動物や人々が渡ってきた
  • 打製石器だせいせっきを使って狩りをしたり、肉をさばいていた
  • カンタンな小屋や洞窟どうくつに住んでいた

    点数に差がつくかも?欲張り知識
  • 野尻湖遺跡のじりこいせきで、動物の化石と石器が見つかった
縄文時代
絶対に覚えよう!基本知識
  • 1万3000年前ほどから、人々は土器を使うようになった
  • 土器は縄目模様なわめもようがついていて、縄文土器じょうもんどきと呼ぶ
  • 磨いて作る磨製石器ませいせっきが使われるようになった
  • 大型動物が絶滅ぜつめつして、小型動物を狩るようになった
  • 木の実や貝などを煮炊にたきして食べたり、保存するようになった
  • 同じ場所に共同生活をはじめ、ムラをつくるようになった
  • 竪穴住居たてあなじゅうきょに住むようになった
  • 貧富ひんぷの差はなかった
  • 人々が食べた貝のからや、動物・魚の骨が積もってできたものを貝塚かいづかと呼ぶ
  •  食生活は安定しなかった
  • 土偶どぐうが作られていた
  • 縄文時代の遺跡に、青森県の三内丸山遺跡さんないまるやまいせきがある。

6年生の歴史と比べて増える情報

  • 地球に人類が誕生したのは、約700万年前のアフリカ
  • 日本にやってきたのは4~3万年前。
  • 260万年前、地球は「氷河時代ひょうがじだい」に入った
  • 約1万年前に間氷期かんぴょうきに入った
  • 大陸にいたナウマン象とかマンモス、オオツノシカなどの大型動物が日本に渡っていったので、狩りをしていた人類も追いかけて日本へ渡った
  • 人類は石を「いて」オノやナイフみたいに使える打製石器だせいせっきを作った
  • この打製石器のことを、「旧石器きゅうせっき」という
  • 長野県の「野尻湖遺跡のじりこいせき」では、オオツノシカの角と、ナウマン象の牙の化石が見つかった。さらに大型動物を解体かいたいするのに使われていただろうと思われる石器が一緒に発見されている
  • 間氷期に入り環境が変わって、ナウマン象、マンモスなどの大型動物が絶滅ぜつめつしてしまった
  • 小動物が狩りの対象になり、「遠くから狙いをつけて攻撃する」弓矢などが活躍するようになる
  • 弓矢ゆみやり針などより加工かこうが必要な石器が必要になり、磨製石器ませいせっきが作られるようになる
  • 縄文時代では、土偶どぐうが作られていた
  • 縄文時代の遺跡に、青森県の三内丸山遺跡さんないまるやまいせきがある。

運営者情報

青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。

感想や意見を聞かせてね

  1. sc より:

    このような分かりやすく説明してくれるサイトを作っていただき、ありがとうございます。
    もしお時間があれば、地理も作ってくれるとありがたいです。

    • yumineko より:

      scさん
      ありがとうございます!!
      地理ですね。アフリカ・ヨーロッパの地理は作ったのですが、他のコンテンツも
      早めに増やしていけるように頑張りますね。

  2. たっくん より:

    近代も作ってー;;

  3. たっくん より:

    近代も作ってー;;

    • yumineko より:

      たっくんさん
      なかなか更新が追いつかず、申し訳ないです。
      頑張ります!!