【小学5年生】「通分」とは?分母をそろえる理由とやり方を図でわかりやすく解説
小学5年生の算数で学習する「通分(つうぶん)」について、図を使ってわかりやすく説明するよ。
「通分って何?」「どうして分母をそろえるの?」「分母と分子には何をかけるの?」と迷ったことはないかな?
まずは同じ長さのチョコを使って、分数の大きさを変えずに、区切りの数だけをそろえるところから考えてみよう。そのあとで、公倍数・最小公倍数を使うやり方や練習問題に進むよ。
分数の大きさが変わらない理由から復習したい人は、「大きさの等しい分数」を先に読んでみてね。「約分」の記事も参考になるよ。
通分(つうぶん)とは?なぜ分母をそろえるの?
通分とは、いくつかの分数の大きさを変えないで、分母を同じ数にそろえることだよ。
たとえば、\(\frac{1}{2}\) と \(\frac{1}{3}\) を比べたいとしよう。どちらも同じ長さのチョコだけれど、2つに分けた「1つ分」と3つに分けた「1つ分」では、大きさが違うね。

たろう
くまごろう1/2と1/3を、6分のいくつにそろえよう
\(\frac{1}{2}\) と \(\frac{1}{3}\) は、どちらも6等分に分け直すことができるよ。
まず、\(\frac{1}{2}\) のチョコを考えよう。2つに分かれた部分を、それぞれ3つずつに切ると、全部で6つになるね。色のついた部分は3つ分だから、\(\frac{1}{2}=\frac{3}{6}\) だよ。
次に、\(\frac{1}{3}\) のチョコを考えよう。3つに分かれた部分を、それぞれ2つずつに切ると、全部で6つになる。色のついた部分は2つ分だから、\(\frac{1}{3}=\frac{2}{6}\) になるよ。

見てほしいのは、それぞれのチョコで、色のついた部分の長さが切る前と後で変わっていないこと。変わったのは、切れ目の数と分数の書き方だけだね。
つまり、\(\frac{1}{2}=\frac{3}{6}\) と \(\frac{1}{3}=\frac{2}{6}\) が成り立つんだ。ただし、\(\frac{1}{2}\) と \(\frac{1}{3}\) が同じ大きさになったわけではないよ。
6等分にそろえると、3つ分の方が2つ分より大きいから、\(\frac{1}{2}>\frac{1}{3}\) と分かるね。
通分のやり方:分母と分子に同じ数をかけよう
今度は、チョコを切らずに数字の計算で通分してみよう。
分数は、分母と分子に同じ0ではない数をかけても大きさが変わらないというきまりがあるよ。小学5年生の通分では、分母と分子の両方に同じ正の整数をかけて、分母をそろえるんだ。
手順① そろえる分母を決める
\(\frac{1}{2}\) と \(\frac{1}{3}\) の分母は2と3だね。2の倍数にも3の倍数にもなる6を、共通の分母にしよう。
手順② 分母を6にするには何倍すればよいか考える
分母が2なら、2×3=6。だから、\(\frac{1}{2}\) の分母と分子の両方に3をかけるよ。\(\frac{1\times3}{2\times3}=\frac{3}{6}\) になるね。
分母が3なら、3×2=6。だから、\(\frac{1}{3}\) の分母と分子の両方に2をかけるよ。\(\frac{1\times2}{3\times2}=\frac{2}{6}\) になるね。

たろう
くまごろう① 分母が共通になる数を決める。
② それぞれの分母をその数にするには何倍するか考える。
③ 分子にも、分母と同じ数をかける。
④ 分母がそろっていることを確かめる。
公倍数・最小公倍数を使った通分のやり方
分母が2と3のときは、6をすぐに思いつくかもしれないね。でも、たとえば分母が4と6だったら、どうすればよいかな?
そこで使うのが公倍数(こうばいすう)だよ。公倍数は、2つ以上の数に共通する倍数のことだね。
- 4の倍数:4、8、12、16、20、24、…
- 6の倍数:6、12、18、24、30、…
- 4と6の公倍数:12、24、36、…
このうち、いちばん小さい公倍数の12を、最小公倍数(さいしょうこうばいすう)というよ。

通分するときは、分母に公倍数を使えばよいよ。12でも24でも通分できるけれど、ふつうは数字が小さくなる最小公倍数を使うと計算しやすいんだ。
例題:3/4と5/6を通分しよう
\(\frac{3}{4}\) と \(\frac{5}{6}\) の分母4と6の最小公倍数は12だね。
\(\frac{3}{4}\) は、分母4を12にするために3倍する。分子も3倍して、\(\frac{3\times3}{4\times3}=\frac{9}{12}\)。
\(\frac{5}{6}\) は、分母6を12にするために2倍する。分子も2倍して、\(\frac{5\times2}{6\times2}=\frac{10}{12}\)。
これで、\(\frac{3}{4}=\frac{9}{12}\)、\(\frac{5}{6}=\frac{10}{12}\) と通分できたよ。

大きさを比べるときも、分母が12にそろっていれば分子の9と10を比べればいいね。\(\frac{3}{4}<\frac{5}{6}\) だと分かるよ。
通分したあとの大きさくらべと、たし算へのつながり
分母が同じ分数は、「同じ大きさの1つ分」がいくつあるかで比べられるよ。だから、通分すると分数の大きさくらべが簡単になるんだ。
また、分母の違う分数のたし算・ひき算でも、通分が大切だよ。例えば、\(\frac{1}{2}+\frac{1}{3}\) は、\(\frac{3}{6}+\frac{2}{6}=\frac{5}{6}\) と計算できるね。
詳しいたし算・ひき算のやり方は、次の記事で学習するよ。ここではまず、分母をそろえるために大きさの等しい分数を作るという考え方を覚えよう。
通分でよくある間違い
間違い① 分母だけをそろえてしまう
\(\frac{1}{2}\) を6分のいくつかに直すとき、分母だけを2から6にして\(\frac{1}{6}\)とするのは間違いだよ。
\(\frac{1}{2}\) の分母を3倍したら、分子も3倍して \(\frac{3}{6}\) にする必要があるんだ。

間違い② 2つの分数に、必ず同じ数をかけると思う
例えば、\(\frac{1}{2}\) は分母と分子を3倍し、\(\frac{1}{3}\) は分母と分子を2倍するよ。2つの分数どうしで、かける数が同じである必要はないんだ。
間違い③ 分母をかけ算した数しか使えないと思う
分母が4と6のとき、4×6=24にそろえることもできるけれど、最小公倍数の12にそろえれば数字が小さくて計算しやすいよ。
3つの分数でも通分できる?
もちろんできるよ! \(\frac{1}{2}\)、\(\frac{2}{3}\)、\(\frac{1}{4}\) の3つを通分してみよう。
分母の2・3・4の最小公倍数は12だね。だから、それぞれ分母と分子に、6・4・3をかけるよ。
- \(\frac{1}{2}=\frac{1\times6}{2\times6}=\frac{6}{12}\)
- \(\frac{2}{3}=\frac{2\times4}{3\times4}=\frac{8}{12}\)
- \(\frac{1}{4}=\frac{1\times3}{4\times3}=\frac{3}{12}\)

3つでも4つでも、すべての分母に共通する倍数を見つければ同じ考え方で通分できるよ。
約分と通分はどう違うの?
約分と通分はどちらも、分数の大きさを変えずに表し方を変える方法だよ。でも、目的と計算の仕方が違うんだ。
| 比べること | 約分 | 通分 |
|---|---|---|
| 目的 | 分数を簡単な形にする | いくつかの分数の分母をそろえる |
| 計算 | 分母と分子を同じ数でわる | 分母と分子に同じ数をかける |
| 例 | 4/6 → 2/3 | 1/2・1/3 → 3/6・2/6 |
| 大きさ | 変わらない | それぞれ変わらない |
約分を復習したいときは、「約分」の解説記事も読んでみよう。
ゲームで通分を体験してみよう!
「ゆみねこの分数へんしんラボ」では、チョコの区切りを操作しながら、分数の大きさを変えずに分け方をそろえる練習ができるよ。
おすすめは、コース②「通分にチャレンジ」。通分が難しいと感じたら、先にコース①で「大きさの等しい分数」を確かめると理解しやすいよ。

通分の練習問題にチャレンジ!
まずは分母の小さい問題から練習しよう。問題を押すと答えと解説が出るよ。答えは、できれば分母の最小公倍数を使って考えてみよう。
問題① 1/2 と 1/3 を通分しよう。 【答えと解説を見る】
答え:3/6 と 2/6。 分母2と3の最小公倍数は6。1/2は両方3倍、1/3は両方2倍するよ。
問題② 1/4 と 1/6 を通分しよう。 【答えと解説を見る】
答え:3/12 と 2/12。 4と6の最小公倍数は12。1/4は両方3倍、1/6は両方2倍しよう。
問題③ 2/3 と 3/4 を通分しよう。 【答えと解説を見る】
答え:8/12 と 9/12。 3と4の最小公倍数は12。2/3は両方4倍、3/4は両方3倍するよ。
問題④ 3/5 と 1/2 を通分しよう。 【答えと解説を見る】
答え:6/10 と 5/10。 5と2の最小公倍数は10。3/5は両方2倍、1/2は両方5倍するよ。
問題⑤ 5/6 と 3/4 を通分しよう。 【答えと解説を見る】
答え:10/12 と 9/12。 6と4の最小公倍数は12。5/6は両方2倍、3/4は両方3倍しよう。
問題⑥ 2/5 と 3/10 を通分しよう。 【答えと解説を見る】
答え:4/10 と 3/10。 5と10の最小公倍数は10。2/5だけ両方2倍し、3/10はそのままでいいよ。
問題⑦ 1/3、1/4、1/6 を通分しよう。 【答えと解説を見る】
答え:4/12、3/12、2/12。 3・4・6の最小公倍数は12。それぞれ両方4倍・3倍・2倍するよ。
問題⑧ 3/4 と 5/6 は、どちらが大きい? 【答えと解説を見る】
答え:5/6。 分母12に通分すると9/12と10/12。10/12の方が大きいから5/6だね。
問題⑨ 「1/2を分母6にそろえると1/6になる」は正しい? 【答えと解説を見る】
答え:間違い。 分母だけを3倍すると、分数の大きさが変わってしまうよ。分子も3倍して3/6にしよう。
問題⑩ 分母が4と6の分数は、必ず24にそろえないといけない? 【答えと解説を見る】
答え:いいえ。 4と6の公倍数なら通分できるよ。最小公倍数の12にすると計算しやすいね。
通分のまとめ
- 通分とは、いくつかの分数の大きさを変えず、分母を同じ数にそろえること。
- そろえる分母には、もとの分母の公倍数を使う。特に最小公倍数を使うと計算しやすい。
- 分母に数をかけたら、同じ分数の分子にも同じ数をかける。
- 通分の前後で、それぞれの分数の大きさは変わらない。
- 通分すると、分数の大きさくらべや分母の違う分数のたし算・ひき算がしやすくなる。
もし途中で分からなくなったら、「大きさの等しい分数」と「約分」の説明にも戻ってみてね。少しずつ理解を深めていこう!
ここまで学習できたら、ドリルにも挑戦してみよう!
【小学5年生算数】「通分」ドリル① 基本理解
【小学5年生算数】「通分」ドリル② 計算練習
【小学5年生算数】「通分」ドリル③ 大きさくらべ
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